メールの内容を受信者の興味や関心にあわせたものにし、目を引く画像も使っているのに、受信者が開封してくれないことがあります。それは、件名が魅力的ではないことが原因かもしれません。受信者はメールを受け取るとすぐに件名を確認します。メールの件名に興味を持って初めてメールを開こうとするのです。そのため、興味を持ってもらえるような件名を検討して設定する必要があります。
ただ、件名の作成には注意が必要です。やりすぎると迷惑メールとして識別されてしまう可能性が高まりますし、控えめにすると興味を持ってもらえません。受信者にとって有益で、興味をそそるものにしつつ、表現の程度については適切なバランスを取ることが重要です。ここでは、キャンペーンに最適な件名を作成するのに役立つポイントをいくつかご紹介します。
簡潔に
件名は6語以内にすることをお勧めします。なぜなら、受信者は移動中にメールを確認することが多く、短い件名の方が確認しやすいからです。受信者にとっては、件名が簡潔でメールの要点がすぐに分かることが望ましいです。
キーワードは「」で囲み、絵文字を使う
件名を作成する際には、キーワードを「」を囲むことで、受信者の注意を引くことができます。また、件名に絵文字を使用することもできますが、使いすぎないようにしましょう。一部のメールクライアントでは、絵文字が表示されず、空白のチェックボックスが表示されることがあります。絵文字を使用する場合、異なるメールクライアントでもメールをテスト送信し、送信された絵文字が正常に表示されるか確認することをお勧めします。
プリヘッダーの追加
プリヘッダーとは、件名に続く短いテキストのことで、受信トレイのメール一覧でのみ表示されます。プリヘッダーは、件名で伝えきれなかった情報を補足するために使用します。良いプリヘッダーには、受信者にメールを開かせるような説得力があります。プリヘッダーを作成する際、以下の点にご注意ください:
- 件名の内容を繰り返さない
- 短く簡潔に
- 絵文字を多用しない
メール本文と関連性の高い件名の作成
件名は、簡潔かつ明確で、メール本文に関連するものにしましょう。件名は誤解を招かないものにし、メール本文で紹介する内容が分かるような件名にする必要があります。件名とメール本文の内容が違う場合、受信者は受信を中止したり、該当のメールを迷惑メールに設定する可能性があります。
件名のパーソナライズ(受信者向けにカスタマイズ)
受信者にとって、画一的なメールでなく、パーソナライズ(受信者向けにカスタマイズ)されたメールを受け取った方が親近感がわきます。件名をパーソナライズすると、メールの開封率が大幅に上がります。Zoho Campaignsでは、
差し込みタグを使用して件名をパーソナライズすることができます。件名をパーソナライズすることで、メールの開封率が上がるだけでなく、好印象を与えることもできます。長い目で見れば、顧客との関係性の強化にもつながります。
A/Bテストの使用
受信者がどういったメールを期待しているかを把握するために、
A/Bテスト機能を使用することができます。A/Bテストでは、異なる件名の2つのメールを作成し、それぞれ同数の受信者に送信することができます。開封率が良かったり、リンクのクリック率が良かった件名を使用して、残りの受信者にそのメールを送信することができます。これにより、受信者の傾向を把握し、それに合わせて対応することができます。
メール表示をモバイル用に最適化
スマートフォンや携帯電話でメールを確認する人は年々増えています。そこで、メール表示をモバイル用に最適化し、本文、画像、件名がモバイルで完璧に表示されるようにしましょう。また、モバイル用に最適化したメール表示をさまざまなデバイスで確認し、問題があれば修正しましょう。
スペルチェック
受信者は、メールの開封前に件名とプリヘッダーを確認します。件名やプリヘッダーに誤字脱字があったり、文法が間違っていたりすると、メールの印象が悪くなります。受信者が、怪しく思ってメールを開封しない、ということさえあります。そのため、メールを配信する前に、件名やプリヘッダーに文法上の誤りや誤字脱字がないかを確認することをお勧めします。
避けるべきこと
件名を作成する際、次のことに気を付けてください。
特殊文字の使用
件名に$、#、@、&のような特殊文字を使用しないでください。これらを使用すると、受信者が利用しているメールサービスの迷惑メールフィルターによって、あなたのメールが迷惑メールとして分類されてしまう可能性があります。
迷惑メールに振り分けられる可能性の高い言葉の使用
「今すぐ注文」、「キャッシュバック」、「最安」などの迷惑メールに振り分けられる可能性の高い言葉を使用しないでください。迷惑メールフィルターはこのような言葉を探し出し、このような言葉を含むメールを迷惑メールフォルダーに分類します。
一語だけの件名
一言だけの件名は、伝えたいことが分からず、迷惑メールのような印象を与えます。受信者の多くは、このような件名のメールを開かないでしょう。件名を短くすることは重要です。しかし、一語にしたからといって高い開封率が得られるわけではありません。
「」の多用
件名の中の重要な単語を「」で囲むのは、有効な方法です。しかし、「」を多用すると、逆に読みづらく、しつこい印象を与えてしまいます。また、迷惑メールの送信者は、「」などの目立つための文字を件名に多用することがあります。そのため、件名で「」を多用すると、受信者のメールサービスによって迷惑メールとして識別されてしまう可能性が高まります。
句読点の多用
迷惑メールの送信者は、件名に句読点をたくさん使用することもあります。そのため、句読点を多用すると、受信者のメールサービスによって迷惑メールとして識別されてしまう可能性が高まります。
返信メールや転送メールの偽装
メールの受信者は、メールの件名に返信を表す「Re:」や転送を表す「Fw:」があると、そのメールが安全であるかのように感じます。受信者に安全であると思わせ、メールを開封する可能性が高くなるように、迷惑メール送信者は「Re:」や「Fw:」をメールに使用します。そのため、迷惑メールフィルターやスパム対策サービスは、「Re:」や「Fw:」の付いたメールに特に注意します。偽装されたメールを検出した場合、そのメールをブロックします。そのため、「Re:」や「Fw:」は適切に使用してください。返信が繰り返されているメール(マルチスレッド)の詳細については、
こちらをクリックしてください。
虚偽や攻撃的な発言
件名に、「重要」、「至急」、「緊急」といった言葉を不必要に使用すると、受信者や迷惑メールフィルターから疑わしいとみなされる可能性が高まります。メールの開封をむやみに要求するような言葉を使わずに、受信者の興味を引くような件名を使用することをお薦めします。
せっかく作成したメールが、件名のせいで開封してもらえなかったら、労力が無駄になってしまいます。 マーケティングメールの成功を大きく左右する件名とプリヘッダーは、メールの配信前にしっかりと確認することをお勧めします。