Zoho CRMでは、標準機能で電話システムとの連携が可能です。連携の設定では、電話番号の購入や管理、自動音声応答や発信時に表示する番号の設定などが可能です。
標準の電話連携の設定
Zoho CRMの標準の電話連携機能では、通信基盤のサービスとしてTwilioが使用されています。
標準の電話連携は、次の手順で設定します:
- 電話番号の購入
- 着信の振り分けの設定
- 音声の設定
- 発信者番号の設定
手順1:電話番号の購入
CRM管理者は、電話番号の購入時に、国、地域、番号の種類などの詳細を入力する必要があります。
選択できる番号には、 地域、携帯電話、フリーダイヤルの3種類があります。
番号の料金は、選択した番号の種類によって異なります。通話料金の詳細については、
こちらをクリックしてください。
電話番号を購入するには
- [設定]→[チャネル]の[電話連携]に移動します。[クリックして設定する]をクリックします。
- [設定方法]の画面で、 [設定を開始する]ボタンをクリックします。
-
[標準電話システムの利用]ページで、[番号を購入する]をクリックします。
- [番号を購入する]のポップアップページで以下の設定をします:
- [国]を選択します。
- [番号の種類]を[地域]、[携帯電話]、[フリーダイヤル]から選択します。
- [地域]を選択します。
- [使用できる電話番号]一覧から番号を選択し、[次へ]をクリックします。
-
購入情報を確認し、[購入する]をクリックします。
- 確認ページが表示されるので、[番号を購入する]をクリックします。
メモ:
- 1つの組織において、複数の電話番号を購入して利用することができます。各番号の購入と利用料は毎月請求されます。
- 標準の電話連携に関して行った購入や利用の処理(番号の購入、通話の発信、録音データの容量のアップグレード)ごとに、クレジットが請求されます。
- 1クレジットは1USドルです。クレジットの料金は、利用者の地域の通貨に換算されます。料金についての詳細は、こちらをクリックしてください。
- 標準の電話連携の機能を利用するには、管理者はクレジットを購入する必要があります。クレジットは、購入や利用ごとに組織の電話連携ウォレットから差し引かれます。
- 利用可能なクレジット数は、Zoho電話連携のページに表示されます。管理者はそのページで購入や発着信を管理することができます。
手順2:着信の振り分けの設定
電話番号を購入した後、着信通話をCRMユーザーを直接指定して振り分けるか、自動音声応答(IVR)メニューを通じて振り分けるかを設定できます。
自動音声応答(IVR)メニュー
自動音声応答(IVR:Interactive Voice Response)は、システムによって着信通話に応答して振り分ける仕組みです。発信者に対してシステムの音声で応答し、発信者の入力内容に基づいて通話を振り分けます。自動音声応答(IVR)メニューの設定では、応答の段階ごとに、[キー入力]、[メニュー]、[処理]を使用して、処理を特定のユーザーに関連付けることができます。
5段階まで設定でき、それぞれの段階においてキーによる入力処理を9件まで設定できます。
ユーザーを直接指定しての振り分け
ユーザーを番号に関連付け、その番号への通話を、関連付けたユーザーに振り分けることができます。
複数のユーザーが番号に関連付けられている場合、呼び出しの種類は、[同時呼び出し]または[連続呼び出し]のいずれかに設定する必要があります(ユーザーを直接指定して振り分ける場合でも、自動音声応答メニューを通じて振り分ける場合でも同様)。
- [同時呼び出し]を選択した場合、選択したすべてのユーザーに同時に着信します。呼び出しの種類の初期設定は、同時呼び出しです。
- [連続呼び出し]を選択した場合、通話は、ユーザーがZoho CRMアカウントにログインした順番で振り分けられます。振り分けられたユーザーが応答できない場合、次のユーザーが呼び出されます。
連続呼び出しを選択した場合は、各ユーザーの呼び出し回数を
10回までの範囲で設定できます。選択したユーザーが誰も通話に応答しない場合、呼び出しを最初のユーザーからあらためて繰り返すかどうかを選択することもできます。
ユーザーが通話中または不在の場合は、通話をボイスメールに転送するか、発信者にユーザーが対応不可であることを通知できます。
音声の設定
着信時に再生する音声アナウンスや自動音声応答を設定できます。ようこそメッセージ、メニューのメッセージ、通話中のメッセージ、不在時のメッセージなどを設定することが可能です。
- 音声形式:テキスト、音声ファイル、音声URLを選択して、以下のメッセージの内容(スクリプト)を入力またはアップロードできます:
- ようこそメッセージ
例:「お電話ありがとうございます」
- ユーザーが通話中のときのメッセージ
例:「お待たせしております。まもなく担当者におつなぎいたします」
- ユーザーが不在のときのメッセージ
例:「すべての担当者が現在対応できません。このままお待ちいただくか、後でもう一度おかけなおしください」
対応待ちの通話(キュー)の管理
発信者によるすべての通話にすぐに対応できない場合、対応待ちとして設定できます。設定の上限は一度に25人までの発信者です。また、発信者に接続するまでの待機時間は25分までの範囲で設定できます。発信者には、接続されるまで音楽やアナウンス音声を再生することもできます。
通話の録音
音声品質を向上させたり、担当者の対応を評価したりするため、多くの企業では、通話の内容を録音しています。これらの録音データはZohoのファイルシステムに保存され、追加料金で保存容量を引き上げることができます。
着信に関する設定を行うには
- [着信]タブで、[設定する]をクリックします。
- [着信の設定]ページで、[自動音声応答メニューを設定する]または[ユーザーを関連付ける]を選択します。
- [自動音声応答メニューを設定する]を選択した場合、[自動音声応答メニューの設定]セクションの[1段階目]で次の設定をします:
- 入力キー:1から9の間の数字を入力します。
- メニュー:入力した番号のメニューの内容を入力します。
- 処理:[自動音声応答メニューの設定]または[ユーザーを関連付ける]を選択します。
- メニューの段階ごとに手順3を繰り返します。[保存する]をクリックします。
メニューの内容を追加したり、削除したりするには、[+]または[-]アイコンをクリックします。
- [ユーザーを関連付ける]を選択した場合、[処理]の列でユーザーを選択します。
すべての有効なCRMユーザーが、こちらに表示されます。
- [ユーザーを関連付ける]を選択した場合:
- [ユーザー]項目で、通話を振り分けるユーザーを選択します。
- [呼び出しの種類]で、[同時呼び出し]または[連続呼び出し]を選択します。
- [連続呼び出し]を選択した場合、[ユーザーごとの呼び出し回数]を選択します。
- 選択したユーザーが誰も通話に応答せず、再度最初のユーザーから呼び出しを繰り返したい場合、[呼び出しをもう一度繰り返す]にチェックを入れます。
- [担当者が通話中/不在のとき]で、[音声メールを送信する]または[担当者が通話中であることを伝えて通話を終了する]を選択します。
- [音声の設定]セクションで、音声形式を選択し、自動音声応答(IVR)のメッセージを設定します。
- 音声形式:音声形式を選択します。テキスト、音声、ファイル、音声URL
- テキスト:メッセージの内容を入力します。
- 音声ファイル:メッセージを録音した音声ファイルを添付します。
- 音声URL:音声ファイルのURLを入力するかコピーして貼り付けます。
- ようこそメッセージ:ようこそメッセージを追加します。
- メニューのメッセージ:キー入力で設定した番号のメニュー内容を入力し、メニュー内容読み込みの際の形式を設定します。
- ユーザーが通話中のときのメッセージ:ユーザーが通話中の場合に発信者に通知するメッセージを入力します。
- ユーザーが対応不可のときのメッセージ:ユーザーが対応不可の場合に発信者に通知するメッセージを入力します。
- [対応待ちの通話]を選択します:
- [対応待ちの発信者の上限]の項目で、対応待ちに設定可能な発信者数を選択します。
- [対応待ちの待機時間の上限]の項目で、発信者が接続されるまでの待機時間の上限を選択します。
- [待機中の音楽]の項目で、[初期設定の音楽]または[音楽をカスタマイズする]を選択します。
[音楽をカスタマイズする]を選択した場合、[音声ファイル]または[音声URL]を選択します。
- [待機中のアナウンス]一覧からアナウンスを選択するか、[アナウンスをカスタマイズする]をクリックします。
- すべての着信通話を録音するには、[通話の録音]をクリックします。
手順3:発信者番号の設定
この手順では、誰がどの番号を使用して発信できるかを設定します。1つの電話番号に関連付けることができるユーザー数に制限はありません。発信時に電話番号を表示したくない場合は、カスタム発信者番号を使用することで、実際の番号を非表示にすることができます。見込み客や顧客から折り返し電話があった場合、専用のサポート番号に転送されるようにすることができます。
発信番号の設定
- [発信]タブで、[設定する]ボタンを選択します。
- [発信番号の割り当て]ページで、
- 一覧からユーザーを選択します。
- 一覧からユーザーに割り当てる番号を選択します。
- [保存する]ボタンをクリックします。
- ユーザーがカスタム発信者番号を設定できるようにするには、[カスタム発信者番号の設定を許可する]のスイッチを有効にします。
- 発信通話を録音するには、[発信通話を録音する]のスイッチを有効にします。