詳細フィルターでは、条件を柔軟に設定して、必要な情報をすばやく抽出できます。通常のフィルターでは、項目の値に基づいた抽出条件を設定します。たとえば、[都道府県]の項目の値が[神奈川]であるすべての見込み客を抽出するなどです。これは、非常にシンプルで一般的な抽出方法です。一方、詳細フィルターでは、対象データの項目の値だけではなく、関連データの情報を用いて、より詳細な抽出条件を設定できます。たとえば、「未完了のタスクが関連付けられている見込み客」や、「メモが過去6か月間に追加されていない商談」などを抽出することが可能です。
詳細フィルターの抽出条件は、項目の値だけでなく、データに関連付けられているタスク/メモ/メールなどに基づいて設定できます。これにより、優先度の高い顧客情報をすばやく見つけ出し、営業活動の効率化を図ることが可能です。
詳細フィルターを使用してデータを抽出するには
営業活動における詳細フィルターの利用例を見てみましょう。なお、検索条件の組み合わせ次第で、他にもさまざまな利用例が考えられます。
新しい見込み客に対して営業活動を定常的に行っているとします。時間が経つに連れ、繰り返しフォローアップが必要な見込み客を並行して管理し、対応するのが難しくなってきます。一方、このように動きのない見込み客の中には、次の連絡を待っていて、商談につながる可能性のある見込み客がいることもあります。ただし、適切にフォローアップを行った場合にのみ、見つけ出すことができます。詳細フィルターを使用すると、このような見込み客のデータをすばやく抽出できます。
Ziaによる商談化予測をもとに、見込み客が商談化する可能性を把握することができます。これにより、商談化の可能性が高い見込み客を優先して対応できます。また、商談化の可能性が低いと評価されていたにもかかわらず、その可能性が上昇してきた見込み客を見つけることもできます。詳細フィルターを使用することで、最近商談化の可能性が高くなった見込み客を抽出して、商機を逃さず対応することができます。
[見込み客]タブで、次の手順を実行します。
自分と部下の営業活動の効果を高めたいとします。詳細フィルターを使用すると、たとえば、[完了予定日]が[今月]であり、今後1か月間の活動が関連付けられていない商談を抽出できます。これにより、今月完了予定であるにもかかわらず、何も活動が予定されていない商談を確認し、必要な対応を行うことが可能です。さらに条件を追加して、検索結果をさらに絞り込むことも可能です。
さらに、商談の総額をもとにした条件を追加することで、検索結果をさらに絞り込むことも可能です。たとえば、今月完了予定で総額が500万以上、かつ遅延した活動が関連付けられている商談データの一覧を表示し、確認と対応を進めることができます。
他にも、次のような商談データを抽出できます。
詳細フィルターを使用すると、営業マネージャーや営業担当者が必要なデータをすぐに抽出して、対応できます。
次の利用例について考えてみましょう。関連付けられている商談のステージが[提案]になっている連絡先に対してのみ、メールやその他の関連資料を送信するとします。特定のステージにある連絡先をそれぞれ手作業で検索するには時間がかかります。
[連絡先]
タブで詳細フィルターを使用すると、このような連絡先をすばやく抽出できます。
詳細フィルターでは、時間に関する項目値を条件としてデータを抽出できます。これにより、指定した時間内に動きのあったデータや、逆に動きのなかったデータを簡単に抽出できます。
たとえば、6か月間更新がない見込み客を抽出できます。更新の有無については、関連データの更新有無も含めて識別するかどうかを選択可能です。具体的には、[見込み客]タブの詳細フィルターで、[更新がないデータ(関連データも含む)]を選択し、[過去6か月間]を指定することで、該当の見込み客データを抽出できます。
時間に関するフィルターの詳細は、次のとおりです。
つまり、
[更新があるデータ(関連データも含む)] = [該当データの更新有無]が[更新あり] + [関連データの更新有無]が[更新あり]
となります。
各フィルターの条件には、更新の[実行者]として次の選択肢を指定できます。
詳細フィルターを使用すると、条件に一致するデータをすぐに表示できるだけでなく、抽出したデータに対してフォローアップできます。たとえば、詳細フィルターを用いて、今まで気がつかないでいた潜在的な見込み客を見つけたとします。または、優先対応すべき商談を抽出したとします。このような場合に、フォローアップの活動をすぐに行うことが可能です。
詳細フィルターを使用してデータを抽出した後、該当のデータに対してそのまま対応を進めることができます。具体的には、タスクの追加、メールの送信、担当者の変更、項目値の一括更新などの処理を、データに対して簡単に実行できます。検索結果の表示ページから、データに対してフォローアップ活動をすぐに実行できます。
Webサイトにアクセスした訪問者を、見込み客や商談につなげるには、訪問者の情報やアクセス状況を把握することが重要です。
Zoho CRMの詳細フィルターを使用すると、Webサイトへのアクセス(訪問者の追跡)を使用して、見込み客/連絡先を抽出できます。Webサイトでの平均滞在時間や訪問ページ数などのアクセス状況に加え、やりとりしたチャットなどの情報をもとに、見込み客/連絡先を抽出することが可能です。以下は、その活用例です。
商談の情報に加えて、Webサイトでやりとりしたチャットの情報を用いて、連絡先を抽出する例を見てみます。まず、商談の総額を用いて連絡先を抽出します(例:総額が50,000以上)。次に、商談のステージを用いて対象を絞り込みます(例:ステージが[提案])。さらに、上記の商談の情報に加え、チャットの情報を用いて対象を絞り込みます(例:過去1か月間にチャットを受信したが未対応)。これにより、一定金額以上でステージが進んでいる商談が関連付けられていて、Webサイト上でチャットで問い合わせがあったがまだ対応できていない、優先度が高い連絡先を洗い出すことが可能です。詳細フィルターを使用すると、このような連絡先をすぐに抽出できます。連絡先の抽出手順は次のとおりです。
上記の他にも条件を組み合わせて、重要なデータを抽出することが可能です。
Webサイトでの平均滞在時間に基づき見込み客を抽出することで、有望な潜在顧客を特定できます。Webサイトでより多くの時間を費やしている場合は、より興味が高いことが分かり、優先度を高くできます。該当の見込み客を抽出するには、次の手順を実行します(以下の例では、平均滞在時間が1分以上の見込み客を抽出します)。
Webサイトでチャットを受け付けて対応した際に、その対応を行った担当者の情報を用いて見込み客/連絡先を抽出できます。たとえば、営業マネージャーが、特定の見込み客を担当した営業担当者のメールアドレスを入力することで、その営業担当者の対応状況を把握できます。以下の手順では、営業担当者のチャールズ(
charles.stone@zylker.com
)が対応した見込み客を抽出します。
指定した担当者が対応した見込み客が抽出されます。
重要な見込み客によるアクセス情報を、Webサイトの改善の参考にできます。たとえば、重要な見込み客の多くがWebサイトを閲覧する際に、Google Chromeのブラウザーが利用されているとします。このような場合、該当のブラウザーにおいて適切に表示されるように、Webサイトのデザインを調整することで、成果につながる確率を向上させることができます。
「導入したばかりで基本操作や設定に不安がある」、「短期間で集中的に運用開始できる状態にしたい」、「運用を開始しているが再度学び直したい」 といった課題を抱えられているユーザーさまに向けた少人数制のオンライントレーニングです。
日々の営業活動を効率的に管理し、導入効果を高めるための方法を学びましょう。