ルックアップ項目用のフィルターの利用例

1. ［商談］データの［取引先名］というルックアップ項目で、値の選択肢として、ステータスが有効である取引先データのみが表示されるようにしたいとします。この場合、ルックアップ項目用のフィルターを有効にし、フィルター条件として［ステータス］［次の値と等しい］［有効］という条件を設定します。
   
   これにより、商談データの作成／編集時に対象のルックアップ項目をクリックすると、［ステータス］が［有効］である取引先データのみを表示、選択できるようになります。
   
   このように、ルックアップ項目用のフィルターを活用することで、必要なデータのみを表示し、選択しやすくすることができます。
2. ある専門学校では、Zoho CRMの［学生］タブのデータで［コース名］というルックアップ項目を使用しています。これにより、学生データの編集画面で［コース名］の項目をクリックすると、値の選択肢として［コース］タブのデータが一覧表示されるようになっています。ここで、このルックアップ項目の値の選択肢として［ステータス］が［有効］なコースのみが表示されるようにしたいとします。この場合、ルックアップ項目用のフィルターを有効にして、［ステータス］が［有効］であるという条件を設定します。これにより、有効なコースのみが確実に選択されるようにすることが可能です。

この機能を利用できるプラン：

1. エンタープライズプラン以上
   

ルックアップ項目用のフィルターの追加

1. ［設定］→［カスタマイズ］→［タブと項目］の順に移動します。
   
2. タブを選択して、レイアウトの一覧で対象のレイアウトの名前をクリックします。
   
3. または、対象のレイアウトにカーソルを重ね、表示された［…］（その他）メニューから［レイアウトを編集する］をクリックします。
   
4. レイアウトの編集画面で、ルックアップ項目に移動し、［…］（その他）アイコンをクリックします。
   または、レイアウトに新しいルックアップ項目を追加したい場合は、画面左側のメニューの［新しい項目］にある［ルックアップ］をクリックし、ドラッグ＆ドロップの操作で画面右側のレイアウトに配置します。
5. ルックアップ項目で［…］（その他）アイコンをクリックしたら、表示されたメニューで［プロパティの編集］をクリックします。
   
6. ルックアップの詳細に関する設定画面で、［ルックアップ項目を通じて表示される値にフィルターを適用する］のチェックボックスを選択します。
   
   
7. 表示された画面で、フィルター条件を指定します。
   条件をさらに追加するには、［+］（追加）アイコンをクリックします。
   
   
8. ［保存する］をクリックします。
   
9. 必要に応じて、［データの編集時にルックアップ項目の値がフィルター条件を満たすどうかを検証する］のチェックボックスを選択します。
   
   この設定を有効にすると、データが編集された際に、ルックアップ項目の値がフィルター条件を満たしているかどうかが自動でチェックされ、満たしていない場合はエラーメッセージが表示されます。
10. ［完了する］をクリックします。

留意事項  

1. ルックアップ項目用のフィルターの適用範囲：ルックアップ項目用のフィルターは、タブごとにのみ設定可能です。また、ルックアップ項目に設定されたフィルターは、レイアウトに関わらず適用されます。
   ルックアップ項目用のフィルターは、ルックアップとユーザーの種類の項目にのみ設定できます。
2. データの変換：データの変換時には、ルックアップ項目用のフィルターは適用されません。たとえば、見込み客データを取引先／連絡先のデータに変換した場合、見込み客データのルックアップ項目の値が変換先（取引先／連絡先）のタブのフィルター条件を満たしていない場合でも、変換先のタブにデータが登録されます。ただし、変換したデータを編集する際には、ルックアップ項目用のフィルターの条件を満たすように修正を促すメッセージが表示されます。
   このように、フィルター条件を満たさないデータが登録される事態を防止するには、変換元（見込み客）のタブと、変換先（連絡先／取引先／商談）の各タブで同じフィルター条件を設定する必要があります（見積書や受注書から請求書への変換においても同様です）。
3. データの編集時にルックアップ項目の値がフィルター条件を満たすかどうかを検証する設定：この設定を有効にすると、データを更新した際に、ルックアップ項目の値がフィルター条件を満たしているかどうかが自動でチェックされ、満たしていない場合はエラーメッセージが表示されます。ただし、この設定を有効にしても、ルックアップ項目にすでに登録されている既存の値（保存済みの値）が自動で検証されることはありません。値が検証されるのは、設定が有効になった後でデータが更新される場合のみです。
   
4. 対応している項目の種類：ルックアップ項目用のフィルターは、ルックアップとユーザーの種類の項目、サブフォーム内のルックアップ項目でのみ利用できます。
   
5. ルックアップ項目が設定されているタブにデータをインポートする場合は、ルックアップ項目用のフィルターの条件を満たしているデータのみがインポートされます。条件を満たしていないデータはインポートされません。
   
6. ワークフロールール（特定の条件を満たした場合に実行される自動処理）によってデータが作成された場合、ルックアップ項目用のフィルターによるデータの検証は行われません。そのため、フィルター条件を満たすデータのみがタブに登録されるようにしたい場合は、このようなタブでワークフロールール（自動処理）によるデータ作成は行わないようにする必要があります。