たとえば、ある取引先を1つの連絡先と関連付ける必要があるとします。これは、Zoho CRMで
[取引先のルックアップ]
項目を使用して、簡単に実行できます。
1つの取引先に複数の連絡先が関連付けられている場合でも、すべての連絡先に対して同じ取引先を選択するだけで、この一対多の関連付けを設定できます。
ただし、この場合、ルックアップ項目を使用して1つの値しか選択できないことにご注意ください。
次に、連絡先の1人が、2つの取引先において契約ベースで仕事をしているシナリオを考えてみましょう。この場合、2つの会社を同じ連絡先に関連付ける必要があります。
[取引先のルックアップ]
項目では、1つの値しか選択できません。そのため、「一対多の関連付け」の設定では、この要件を満たすことができません。
Zoho CRMの「多対多のタブの関連付け」を使用すると、この要件に対応できます。
[複数選択のルックアップ]
項目を使用すれば、1件のデータに複数のルックアップ値を関連付けて、2つのタブ間で完全な「多対多」のタブの関連付けを設定できます。
項目の種類
|
対応する関連付け
|
設定される関係の種類
|
ルックアップ項目
|
1つの値
|
一対多
|
複数のルックアップ項目
|
複数の値
|
多対多
|
複数の値をルックアップ項目に関連付ける必要がある場合には、複数選択のルックアップ項目が最適です。シナリオを詳しく見ていきましょう。
これは、谷村 祐一様のデータの作成時に、谷村様が関心を持っている物件に対して、3つの値を選択する必要があることを意味します。また、物件C-807には、4人の見込み客を関連付ける必要があります。そのため、ルックアップ項目から複数の値を選択することが必要になります。通常のルックアップ項目では、1つの値しか選択できません。
このような場合に、Zylker不動産社は複数選択のルックアップ項目を作成できます。その方法を見ていきましょう。
複数選択のルックアップ項目を作成するには
こうして選択された値は、関連リストとして各データに関連付けられます。
関連タブは、複数選択のルックアップ項目に関連付けられた、2つのタブ間のジャンクションとして機能するタブです。
上記のZylker不動産社の例を考えてみましょう。見込み客である谷村 祐一様は、複数選択のルックアップ項目を使用して、3件の関連物件と一緒に作成されました。しかし、3件すべての物件にそれぞれ異なる交渉を要求し、それぞれの賃料がすべて異なっているとします。ここで、この項目はどこに格納できるでしょうか?
この多様性を管理するために、Zoho CRMでは、
関連タブ
と呼ばれるものを作成できます。(複数選択のルックアップ項目を使用して作成された)2つのタブ間の各関連付けは、関連付タブではデータとして作成されます。そのため、3つの物件が谷村様と関連付けられ、3つの別々のデータが関連付タブに作成されます。これにより、各データに個別の交渉による賃料を作成できるようになります。
関連タブの作成を有効にするには、
[関連タブの作成を許可]
チェックボックスをオンにして、関連タブの名前を入力するだけです。カスタムタブの場合と同様に、カスタム項目の作成や関連タブの管理ができます。
関連タブを作成すると、そのカスタマイズ、データの作成、タブ用のレポートの生成を行うことができます。以下のリンクをクリックすると、関連タブの詳細を確認できます。
複数選択のルックアップ項目を使用して、2つのメインのタブを関連付ける場合の注意点は、次の通りです。
関連タブは、他のカスタムタブと同様にカスタマイズできます。新しい項目やセクションの追加、項目のプロパティの編集、タブ/項目の権限の設定などを実行できます。
たとえば、
[見込み客 対 物件]
タブには、複数選択のルックアップ項目を使用して作成された各関連付けの、
交渉による賃料
と
交渉による前金
が表示されます。
関連タブのカスタマイズに関する注意点は、次のとおりです:
関連タブのデータに応じて、特定のレポートやダッシュボードを作成できます。
上記の
[見込み客 対 物件]
タブ間の多対多のタブ関連付けの例で、
「交渉による賃料」
の値が「8万円」を上回る物件を表示したいとします。
[見込み客 対 物件]
タブを使用して、シンプルな要約レポートを作成できます。
別のシナリオで、各見込み客の[交渉による賃料]を、引越予定日の月ごとに確認できるレポートを表示したいとします。
このためには、マトリクスレポートを作成中に、メインのタブとして
[見込み客]
タブを選択し、
[関連タブ]
で
[見込み客 対 物件]
を選択する必要があります。
[関連タブ]
を選択した場合は、他のメインのタブもデフォルトで一緒に選択され、また逆の場合にも同様に選択されます。
レポートを生成すると、各見込み客の交渉による賃料を、引越予定日ごとにまとめて表示できます。
これらのレポートから、ダッシュボードを作成することもできます( 関連項目:
レポートとダッシュボード )。
Zoho CRMでは、関連タブを直接削除できません。また、メインのタブは関連タブが動作するために必要なため、関連タブが存在する限り、メインのタブも削除できません。
関連タブを削除するには、最初に2つのタブ間で多対多のタブ関連付けを作成した、複数選択のルックアップ項目を削除する必要があります。この操作を行うと、その関連タブは自動的に削除されます。
完全に削除するために、必ず他のすべてのレイアウトや、[使用していない項目]の一覧からもこの項目を削除します。
「導入したばかりで基本操作や設定に不安がある」、「短期間で集中的に運用開始できる状態にしたい」、「運用を開始しているが再度学び直したい」 といった課題を抱えられているユーザーさまに向けた少人数制のオンライントレーニングです。
日々の営業活動を効率的に管理し、導入効果を高めるための方法を学びましょう。