レイアウトの作成

レイアウトの作成

レイアウトの利用例 

Zoho CRMのレイアウトの作成について、具体的な例を見てみましょう。要件に応じて異なるレイアウトを作成する方法について、理解を深めることができます。

たとえば、携帯電話の販売とサポートサービスを提供する企業があるとします。携帯電話の販売とサポートサービスの提供では、顧客対応の内容が異なります。たとえば、次のとおりです:

  • 手順が異なります。たとえば、「購入申し込み」に対しては最初に「在庫確認」が必要ですが、「使い方の問い合わせ」に対しては「問題の調査」が必要です。
  • 担当者が異なります。
  • アフターフォローの内容が異なります。
とはいえ、すべて異なるのではなく、共通点もあります。このような場合、販売する商品やサービスごとに専用のタブを作成して別々に管理すると、非効率な部分が出てきます。共通するデータやプロセスがあっても一元的に管理できず、煩雑になり、データや作業も重複してしまいます。このような場合に、Zoho CRMのレイアウト機能が役立ちます。





以下では、上記の例をもとに、Zoho CRMのレイアウトを作成する方法を説明します。

手順1:レイアウトの作成

  • [商談]タブに、[携帯電話販売]と[サポートサービス]の2つのレイアウトを作成します。
  • 必要な項目とセクションを追加します。商談の[ステージ]の値は、[携帯電話販売]と[サポートサービス]で個別に設定します。

手順2:データ作成時のレイアウトの選択

  • データの作成時に使用するレイアウトを選択します。選択したレイアウトは、個別のデータ作成時の他、データのインポート時、WebフォームやAPIを使用したデータ作成時などに適用されます。

手順3:各種設定への[レイアウト]項目の反映

  • 必要に応じて、データの一覧表示や抽出(ビューやフィルター)、見込み客の割り当てルール、自動フォロールール、承認プロセスなどの設定に、[レイアウト]項目の情報を反映します。

手順4:ワークフロールールの設定

  • 業務プロセスに合わせて、[携帯電話販売]と[サポートサービス]のレイアウトごとに必要なワークフロールール(自動処理の条件と内容)を設定します。
  • 設定した通りにワークフローが実際に実行されるかどうかを確認します。

手順5:レポートとダッシュボードの作成

  • レイアウトごとに、レポートとダッシュボードを作成します。

利用条件
必要な権限
タブのカスタマイズ権限


新しいレイアウトの作成

新しいレイアウトを作成するには

  1. [設定]→[カスタマイズ]→[タブと項目] の順に移動します。
  2. タブの一覧から、新しいレイアウトを作成するタブをクリックします。
  3. [レイアウト] タブで、右上にある [新しいレイアウト] をクリックします。
  4. レイアウト名  を入力し、レイアウトに必要な項目やセクションを追加します(この例では、レイアウト名に [携帯電話販売] と入力します)。
  5. 必要な項目をすべて追加した後、画面右上にある [保存する] をクリックします。
  6. レイアウトを保存する際に、レイアウトの権限の設定画面が表示されます。 [レイアウトの権限] 欄に、レイアウトへのアクセスを許可する権限名を入力します。

  7. 次に、タブの一覧で [新しいレイアウト]をクリックし、上記で作成したレイアウトを複製します。  

  8. 新しいレイアウトを作成する 画面で、複製する既存のレイアウトを選択します。
      
  9. レイアウト名 を入力し、レイアウトに必要な項目を追加します(この例では、レイアウト名に [サポートサービス] と入力します)。
      
  10. 必要な項目をすべて追加した後、画面右上の [保存する] をクリックします。
  11. レイアウトを保存する際に、レイアウトの権限の設定画面が表示されます。レイアウトへのアクセスを許可する権限名を入力して、 [保存する] をクリックします。



これで、 [商談] タブに2つのレイアウト、 [携帯電話販売] [サポートサービス] が作成されました。




かんたん作成フォームのレイアウト

レイアウトの編集画面で、[かんたん作成]タブをクリックすると、かんたん作成フォームでデータを作成する際のレイアウトを設定できます(かんたん作成フォームは、ルックアップ項目の値を選択する際に新しい値を動的に追加する画面などに表示されます)。標準項目やカスタム項目を追加して、レイアウトに表示する項目をカスタマイズできます。かんたん作成フォームで入力する項目を、レイアウトごとに設定することが可能です。

たとえば、 [請求書] タブに [商談] のルックアップがあり、 [商談] タブには2つのレイアウト( 「サポートサービス] [携帯電話販売] )があるとします。このような場合、レイアウトごとにそれぞれ異なる項目を設定できます。[請求書]タブから、ルックアップを通じて[サポートサービス]用の商談を作成する際に、[サポートサービス]のかんたん作成フォーム用の項目が表示されます。 



なお、レイアウトルールの処理も適用されます。レイアウトルールでは、項目の表示と非表示を切り替えることが可能です。 項目を必須に設定したり、ユーザーが入力した値に基づいて項目を表示したりすることもできます。たとえば、[サポートサービス]用のレイアウトルールを作成し、[サービス内容]項目で[修理]を選択した場合に、[型番]項目を表示して[保証期間]項目を必須にするといった設定が可能です。

メモ: かんたん作成フォームに適用できる処理は、項目の表示と必須設定のみです。

 

かんたん作成フォームに項目を追加するには

  1. [設定]→[カスタマイズ]→[タブと項目] の順に移動します。
  2. タブの一覧から、新しいレイアウトを作成するタブをクリックします。
  3. [レイアウト] タブで、 [かんたん作成] タブをクリックします。
  4. 必要な項目をドラッグ&ドロップでレイアウトに追加します。
  5. 画面右上の [保存する] をクリックします。


[詳細表示]タブ

[詳細表示]タブでは、 [概要表示] [関連リスト] の設定を行えます。[概要表示]は、データ詳細ページでよく参照する項目を画面上部に表示する機能です。最大5件の項目(標準/カスタム)を追加することが可能です。[関連リスト]は、データ詳細ページの下部に表示される、関連データを表示するためのセクションです。レイアウトの[詳細表示]タブでは、[かんたん作成]タブと同様の操作で、レイアウトごとに専用の[概要表示]や[関連リスト]の設定が可能です。 

[概要表示]や[関連リスト]の欄に必要な項目をドラッグ&ドロップで追加できます。また、 データの一覧に表示する項目(列)の並べ替えや変更、カスタム関連リストの作成などが可能です。




  概要表示に項目を追加するには
  1. [設定]→[カスタマイズ]→[タブと項目] の順に移動します。
  2. タブの一覧から、新しいレイアウトを作成するタブをクリックします。
  3. レイアウトの編集 画面で、上部にある [詳細表示] タブを選択します。
  4. [概要表示] 枠の右上にある、 [カスタマイズする] リンクをクリックします。
  5. 一覧から、表示する項目を選択します。最大5件の項目を選択できます。
  6. [保存する] をクリックします。


    データの詳細ページに、カスタマイズした[概要表示]が表示されます。



関連リストの項目をカスタマイズするには

  1. [詳細表示] タブで、画面の下にスクロールして、対象の [関連リスト] を表示します。 
  2. [カスタマイズする] リンクをクリックして、表示する 項目 を一覧から選択します。
  3. [保存する] をクリックします。
    左側の[関連リスト]欄の右上にある[+](追加する)アイコンをクリックすると、レイアウトに新しい関連リストを追加できます。
メモ
  1. [標準]レイアウトは、Zoho CRMにおける初期設定のレイアウトです。[標準]レイアウトの名前を変更してカスタマイズすることが可能です。また、[標準]レイアウトを複製して新しいレイアウトを作成することもできます。
  2. レイアウトを複数作成した場合、レイアウトごとにさまざまな設定を行うことが可能です。以下は、2つの商談レイアウトの[ステージ]の値の例です。このように、レイアウトごとにステージを設定できます。
  3. レイアウトごとに行う設定の例は、次のとおりです:
  4. レイアウト内の項目とセクション
  5. レイアウト内の選択リスト項目の値
  6. レイアウトごとの必須項目(あるレイアウトで必須の項目が、別のレイアウトでは必須でないように設定できます)。

ユーザー権限へのレイアウトの割り当て

複数のレイアウトを作成した際、レイアウトごとにアクセスできるユーザー権限を制限できます。レイアウトの一覧で、右上にある[レイアウトの割り当て]をクリックすると、各ユーザー権限に対してアクセスを許可するレイアウトを設定できます。




レイアウトをユーザー権限に割り当てるだけでなく、どのレイアウトをどの権限の初期設定にするかも指定できます。なお、データに適用するレイアウトは、必要に応じて、後でいつでも変更できます(初期設定のレイアウトから変更することが可能です)。 


データ作成時のレイアウトの選択

レイアウトを作成した後は、さまざまなデータ入力の時点で、該当のレイアウトを選択できるようになります。例を見てみましょう。以下は、商談を作成するときに、使用するレイアウトを選択する例です。

  • 個別のデータの作成(手動での作成)

  • データのインポート(ファイルからの一括取り込み)

  • Webフォームを通じたデータの作成(見込み客/連絡先/問い合わせ)

  • APIを使用したデータの作成:  APIを使用してデータがZoho CRMに送信される際、レイアウトIDで指定されたレイアウトを使用してデータが作成されます。レイアウトIDが指定されていない場合は、タブの標準レイアウトを使用してデータが作成されます。
メモ
  1. Zoho CRMに他のZohoサービスとの連携が設定されている場合、見込み客/連絡先のデータは各タブの標準レイアウトを使用して作成されます(例:Zoho SalesIQ、Zoho Books、Zoho Survey)。




[レイアウト]項目

タブの新しいレイアウトを作成すると、 [レイアウト] という項目が、その他の項目とともに自動的に作成されます。[レイアウト]項目には、データ作成時に使用されたレイアウト名が自動的に登録されます。

  

[レイアウト]項目は、Zoho CRMの項目の1つとして扱われます。データ一覧(ビュー)の作成、データの割り当てルール、自動フォロールール、承認プロセスなど、Zoho CRMのさまざまな機能で、[レイアウト]項目を使用できます。


データ一覧(ビュー)の作成

レイアウトの情報を用いてデータを抽出した一覧(ビュー)を作成できます。たとえば、 [サポートサービスの商談] というデータ一覧(ビュー)を作成して、 [サポートサービス] レイアウトのすべてのデータを一覧に表示することが可能です。

自動フォロールール

特定のレイアウトの他の担当者のデータを、自動でフォローするように設定できます。これにより、データが変更されると、Zoho CRMの[フィード]で通知を受け取ることができます。
 

担当者への割り当てルール

見込み客/連絡先/問い合わせのデータを、そのレイアウトに基づいて担当者に自動的にの割り当てることが可能です。たとえば、 [携帯電話販売] レイアウトのすべての見込み客データを、特定の営業担当者に割り当てるというルールを作成できます。
  

これにより、レイアウトに応じて適切な担当者を割り当てることが可能です。割り当てルールを設定していない場合は、タブの標準レイアウトに自動的に割り当てられます。


承認プロセスの適用

特定のレイアウトからのデータに対して、承認プロセスを適用することも可能です。
  


ワークフロールールの設定

レイアウトごとにワークフロールール(自動処理の条件と内容)を設定することが可能です。こちらでは、上記の例をもとに、[商談]タブの業務処理/プロセスを自動化する手順を見てみます。次の場合を見てみましょう。

  • [携帯電話販売]レイアウトの商談の[ステージ]が[受注]の場合、[商品を準備して発送する]というタスクを担当者Aに割り当てます。
  • [サポートサービス]レイアウトの商談の[ステージ]が[受注]の場合、[サービスの利用方法を案内する]というタスクを担当者Bに割り当てます。
  • [サポートサービス]レイアウトの商談の[ステージ]が[問題の調査]に更新された場合、関連付けられている連絡先(顧客)宛てに[お問い合わせ内容を確認中です]という通知を送信します。
  • [携帯電話販売]レイアウトの項目[返品理由]が[商品不良]に更新された場合、該当のデータを[携帯電話販売]レイアウトから[サポートサービス]レイアウトに自動的に移行します。

上記のように、レイアウトによって異なるプロセスや処理を設定することが可能です。それぞれの場合について、ワークフロールールの作成方法を見てみましょう。

例1

[携帯電話販売] レイアウトの商談の[ステージ]が[受注]の場合、[商品を準備して発送する]というタスクを担当者Aに割り当てます。 

[商談] タブに新しいワークフロールールを作成します。  

  

ルールの実行タイミングで、 [データの操作] を選択します。次に、 ルールの実行条件 として、 [編集]を選択します。 

 ルールの条件を次のように設定します:

  • [ステージ]が[受注]である
    かつ
  • [レイアウト]が[携帯電話販売]である

これで、両方の条件が一致する場合にのみ、ワークフロールールが実行されます。これにより、[携帯電話販売]レイアウトからの商談が[受注]に更新された場合にのみ、タスクが作成されます。  

タスクとしては、 [商品を準備して発送する] タスクを担当者に割り当てるように設定します。

これで、[携帯電話販売]レイアウトの商談を受注すると、発送を開始するよう自動的にタスクが担当者に割り当てられます。

ルールの実行結果 

[携帯電話販売] レイアウトで、商談の [ステージ] が、 [受注] に更新されたとします。



タスク [商品を準備して発送する] が自動的に担当者に割り当てられます。


  

もう1つの例におけるワークフローの作成方法も見てみましょう。

例2

[サポートサービス] レイアウトの商談の [ステージ]が[受注] になった場合、 [サービスの利用方法を案内する] というタスクを担当者に割り当てます。

大まかな手順は前の例と同様です。違いは、ルールの条件でレイアウトが [携帯電話販売] ではないという点のみです。代わりに [サポートサービス] レイアウトを指定し、タスクを作成して担当者に割り当てます。


これで、サポートサービスの商談を受注すると、サービスの利用方法を案内するよう、自動的にタスクが担当者に割り当てられます。

ルールの実行結果  

[サポートサービス] レイアウトで、商談の[ステージ] [受注] に更新されると、タスク [サービスの利用方法を案内する] が、担当者に自動的に割り当てられます。




例3

商談の[ステージ] [問題の調査] に更新された場合、関連付けられている連絡先(顧客)宛てに[お問い合わせ内容を確認中です]という通知を送信します。

この例では、ルールの条件でレイアウトを指定する必要は ありません 。これは、条件に使用するステージの値が、[サポートサービス]レイアウトでのみ有効なためです。


ルールの実行結果 

[サポートサービス]レイアウト で、連絡先(顧客)に関連付けられている [機能に関するサポート依頼] という商談のステージが [問題の調査] に更新されたとします。ワークフローの設定に応じて、 [お問い合わせ内容を確認中です] という通知メールが、連絡先(顧客)に自動的に送信されます。  





例4

ワークフローの機能を用いて、条件が満たされたときに項目の値を自動で更新する処理を設定することで、データに適用されているレイアウトを自動で変更することが可能です。

例:顧客はさまざまな理由で購入した携帯電話を返品することがあります。ここで、返品理由の多くは商品の不良であるとします。必要な情報を集めて適切な対応が行えるよう、返品理由が商品の不良であった場合に、 [携帯電話販売] レイアウトから [サポートサービス] レイアウトに自動的に移行することにしました。

たとえば、[携帯電話販売]レイアウトに[返品理由]という項目があるとします。この項目が[商品不良]に更新された場合に、レイアウトを[サポートサービス]に更新します。

ルールの実行結果 

[返品理由] 項目が [商品不良] に更新されると、データのレイアウトは自動的に [サポートサービス] に移行します。

複数のレイアウトに基づくレポートの作成

さまざまなレイアウトに基づいて、レポートやダッシュボードを作成することができます。たとえば、上記の例で、[携帯電話販売]レイアウトの商談の合計金額と、[携帯サービス]レイアウトの商談の合計金額を比較したいとします。

この場合、レイアウト別に商談をグループ化したレポートを作成することで、目的の情報を確認することが可能です。 

レポートの例:
  

レポートから、グラフを作成することもできます。


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