差し込み文書テンプレートを使用すると、同じ内容の文書を繰り返し作成する場合に、作業を効率化できます(例:送付状、案内状、契約書、宛名ラベル、名札印刷など)。テンプレートの文面には、Zoho CRMの項目の値を挿入するための差し込み項目を配置できます。これにより、共通的な内容をもとにしつつ、データごとに異なる値を反映した文書を簡単に作成できます。
たとえば、複数の見込み客に対して案内状を一括送付したり、商談のたびに各取引先向けに同じような内容の契約書を作成したりする必要があるとします。このような場合に差し込み文書テンプレートを作成しておけば、文書を毎回いちから作成する必要も、既存の文書を使いまわして手動で修正する必要もありません。差し込み文書テンプレートをもとに文書を作成すると、対象のデータごとに異なる値を挿入した文書を、まとめて作成できます。
差し込み文書テンプレートの作成には、次の2通りの方法があります。
差し込み文書テンプレートの作成には、オンライン文書作成サービスである「Zoho Writer」を使用します。Zoho Writerの編集画面で、Zoho CRMの各タブ(例:見込み客、連絡先、取引先、商談、見積書、受注書、発注書、請求書、カスタムタブ)のデータを取得するための差し込み項目を追加して、差し込み文書テンプレートを作成できます。
Zoho Writerで差し込み文書テンプレートを作成するには
Zoho Writerの編集画面を使用して、差し込み文書テンプレートを最初から自由に作成できます。上記の手順で選択したタブの差し込み項目が、[自動化]タブに一覧表示されます。必要な差し込み項目をクリックするだけで、差し込み文書テンプレート内に追加できます。
差し込み文書テンプレートを最初から作成するには
デザインや書式があらかじめ設定されたテンプレート(デザインテンプレート)のギャラリーから、テーマや用途に合ったものを選択することで、差し込み文書テンプレートを効率的に作成できます。[デザイン]タブのギャラリーには、さまざまな用途を想定した書式や構成のデザインテンプレートが用意されています。こちらで、テーマや用途に合ったものを選択するだけで、すぐにテンプレートを作成できます。
ギャラリーからデザインテンプレートを選択するには
差し込み文書テンプレートには、対象データの画像の項目を、差し込み項目として追加することもできます。たとえば、商品やサービスに関連する画像を文書に追加することで、文書の内容をより充実させることが可能です。
差し込み文書テンプレートに、関連情報を表形式で表示したい場合もあります(例:購入明細、付属品、保証内容、扶養家族)。このような場合にサブフォームの差し込み項目が役立ちます。テンプレートにサブフォームの差し込み項目を追加することで、関連データを自動で取得して表形式で表示できます。手動で表に1件ずつデータを追加する手間を省くことが可能です。
サブフォームに関する詳細は、
こちらをクリック
してご参照ください。
差し込み文書テンプレートにサブフォームを追加するには
差し込み文書テンプレートに、該当のタブの関連リスト項目(例:商品コード、請求書番号、予定の件名など)を追加したい場合もあるでしょう。このような場合、詳細を手動で入力する代わりに、テンプレートに関連リストの差し込み項目を追加するだけで、必要なデータを挿入できます。テンプレートに追加した関連リスト項目のデータは、表形式で表示されます。
差し込み文書テンプレートに関連リスト項目を追加する例は、次のとおりです。
差し込み文書テンプレートに関連リスト項目を追加するには
多数の差し込み文書テンプレートを作成した場合は、識別しやすいように、テンプレートを整理して適切なフォルダーに保存しておくことをお勧めします。なお、フォルダー管理の他にも、差し込み文書テンプレートの適切な管理に役立つ機能が用意されています。管理機能の概要は、次のとおりです。
差し込み文書テンプレートの一覧から、作成した各テンプレートを選択すると、実際にどのように表示されるかを、プレビュー画面で確認できます。
差し込み文書テンプレートの一覧では、並べ替え機能を使用して、必要な差し込み文書テンプレートを一番上に移動し、簡単にアクセスできるようにすることが可能です。初期設定では、差し込み文書テンプレートの一覧は、[更新日時]の降順に表示されます。直近で作成または更新した差し込み文書テンプレートが、一覧の一番上に表示されます。
また、差し込み文書テンプレートの一覧全体を参照する代わりに、次の2つの方法で対象の差し込み文書テンプレートを検索できます。
既存の差し込み文書テンプレートと同じような内容のテンプレートを作成したい場合には、はじめから作成しなおす代わりに、既存のテンプレートを複製して、必要な変更を行うことができます。対象のテンプレートをクリックし、プレビュー画面の右上にある複製ボタンをクリックすると、該当のテンプレートを複製できます。
頻繁に使用する差し込み文書テンプレートがある場合、テンプレート名の横に表示されている星アイコンをクリックして、お気に入りとして設定することで、[お気に入り]フォルダーからすばやくアクセスできるようになります。
不要になった差し込み文書テンプレートを削除する場合は、対象のテンプレートのチェックボックスを選択して、上部の
ごみ箱(削除)
アイコンをクリックします。
差し込み文書テンプレートは、あるフォルダーから別のフォルダーに移動できます。これは、差し込み文書テンプレートを他のユーザーと共有する必要がある場合に役立ちます。差し込み文書テンプレートを特定のフォルダーに移動して、フォルダーごと共有できます。手順としては、対象の差し込み文書テンプレートのチェックボックスを選択し、上部のフォルダー(フォルダーに移動する)アイコンをクリックして、移動先のフォルダーを選択します。必要に応じて、新しいフォルダーを作成して、差し込み文書テンプレートを移動することも可能です。
テンプレートフォルダーを使用すると、用途や共有先ごとに差し込み文書テンプレート整理して、管理できます。多数の差し込み文書テンプレートがある場合に、差し込み文書テンプレートをフォルダーに整理することで、すばやくアクセスできるようになります。
テンプレートフォルダーを作成するには
Microsoft Wordで作成した差し込み文書テンプレートを、Zoho CRMにインポートすることも可能です。この機能を利用するには、Microsoft Office用のZoho CRMプラグインを購入する必要があります。また、データの差し込み機能を利用するには、Internet Explorer 6以上のWebブラウザ―が必要です。(
関連情報
:
MS Office用Zoho CRMプラグイン
/
テンプレートのサンプルはこちら
をご参照ください)。
Microsoft Wordの差し込み文書テンプレートをインポートするには
差し込み文書テンプレートを作成して保存した後、テンプレートを使用してZoho CRMのデータを挿入した文書を作成し、該当のデータ(見込み客や連絡先)に対してメールで送信できます。差し込み文書をメールで送信するには、次の詳細を設定する必要があります。
差し込み文書をメールで送信するには
差し込み文書をメールで送信すると、関連付けられているデータ(見込み客、連絡先など)の
[メール]の関連リスト
に一覧表示されます。[メール]の関連リストでは、該当のデータ宛てに送信した各メールの送信状況(開封/クリック済み/未開封/不達/返信済みなど)も確認できます。差し込み文書を送信したメールの状況(ステータス)も、[メール]の関連リストで確認することが可能です。
[メール]の関連リストを表示するには
Zoho Writerの差し込み文書テンプレートの[履歴]画面でも、該当のテンプレートに基づく差し込み文書を送信したメールの状況(ステータス)を確認できます。履歴には、進行中の処理、メールの送信者、文書のバージョンなどの詳細が表示されます。
差し込み文書の履歴を表示するには
Zoho CRMのデータの詳細ページの[メール]関連リストには、
該当のデータ
に関連付けられている、すべての送信済みメールのステータスと詳細が表示されます。こちらの一覧には、差し込み文書を送信したメール以外にも、個別に送信したメール、一括送信したメール、ワークフロールールによって送信されたメールなども表示されます。たとえば、連絡先のデータの詳細ページの[メール]関連リストには、該当の連絡先に送信したすべてのメールが表示されます。差し込み文書を送信したメールも、そのステータスとともに、こちらに表示されます。
一方、Zoho Writerの差し込み文書テンプレートの
[履歴]
画面には、宛先に関わらず、該当の差し込み文書テンプレートに基づく差し込み文書を送信したメールのステータスが表示されます。たとえば、テンプレートを使用して差し込み文書を作成し、5人の宛先に送信したとします。差し込み文書の[履歴]画面には、該当の差し込み文書テンプレートに関する処理の進行状況と、差し込み文書を送信したメールの受信者ごとの送信状況が表示されます。
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