1つの画面内でさまざまな種類の情報を入力する必要がある場合、どこに何を入力してよいかが分かりづらく、入力ミスにつながる可能性もあります。このような場合に、ウィザード機能が役立ちます。入力フォームを複数の画面に分けて表示することで、入力時の負担を軽減することができます。また、ボタンなどを通じて画面間を簡単に移動できるようにすることで、入力者が情報をスムーズに入力できるようになります。
ウィザード機能は、入力内容が広範囲に及び、内容や状況に応じて入力を適宜スキップする必要があるような場合に特に役立ちます。以下では、ウィザード機能の使用例について説明します。
契約内容の管理: 契約に必要な情報はたくさんありますが、入力フォームを分割することで、入力項目をわかりやすくシンプルに表示することができます。また、ウィザードを使用して入力フォームを作成する際には、ウィジェットを使用することもできます。ウィジェットとは、表示内容のカスタマイズやデータの入力補助に役立つ機能です。ウィジェットを使用することで、入力画面から関連データを直接参照できるように設定することが可能です。たとえば、保険への申し込みフォームを入力している担当者が、対象の顧客について、他の保険への加入状況や、過去の審査結果、謝絶理由などを入力画面から確認できるようにすることができます。
商品の発注: 複数の異なる商品を発注するにあたって1つのフォームを使用している場合、ウィザードを使用することで、商品ごとに入力画面が表示されるようにフォームを分割することができます。発注する商品の入力項目のみをフォームに表示することで、発注業務の効率化を図ることが可能です。さらに、関連ドキュメントへのリンクを開くためのボタンを配置することも可能です。たとえば、配送サービスに関するドキュメントへのリンクをフォーム内に配置できます。対象地域で商品の配送サービスを利用できるかどうかなどを、フォームを入力しながらすぐに確認できるようになります。
Zoho CRMのウィザード機能を使用すると、データ入力用のフォームを複数の画面に分割し、段階的に入力項目を表示することができます。複数の画面に分割するにあたって、[次へ]や[保存する]などのボタンを追加し、画面間の移動を促すことが可能です。ウィザードは、標準タブとカスタムタブの両方で作成できます。また、さまざまなレイアウトをもとにウィザードを作成することが可能です。ウィザードを作成する際に追加可能なレイアウトは、 4件 までです。
ウィザードの編集画面では、各画面に表示する項目を選択/追加したり、ボタンに表示する文字やデザインを変更したりできます。以下では、ウィザードの作成時に使用できる項目や要素について説明します。
[カスタム関数]を選択した場合、既存の関数を使用するか、新しい関数を作成します。既存の関数を使用する場合は、必要に応じて設定内容を変更できます。
新しい関数を作成する場合は、新しい関数の作成画面で[関数名]、[表示名]、[詳細情報]を入力します。[作成する]をクリックします。関数の設計画面に移動します。こちらから、関数を記述できます。
完了後、[保存する]をクリックします。
カスタムボタンがウィザードの編集画面に表示されます。
編集画面上でカスタムボタンをクリックすると、画面右側にカスタムボタンの 詳細 が表示されます。必要に応じて、こちらから ボタン名 や 説明 を編集できます。
ボタンをクリックすることでデータが保存されるようにしたい場合、 [このボタンを使用してデータを保存する] のチェックボックスを選択します。
[表示設定] タブで、 [常に表示する] 、 [ボタンを隠す] 、 [ボタンを無効にする] のいずれかを選択します。[ボタンを隠す]または[ボタンを無効にする]を選択した場合、適用条件を設定します。
[スタイル] タブで、ボタンの形や色を選択します。
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アルティメットプラン |
エンタープライズプラン |
条件処理ルールの件数(画面1件あたりの上限) |
10件 |
5件 |
設定可能な条件(ルール1件あたりの上限) |
25件 |
25件 |
表示する項目 (ルール1件あたりの上限) |
20件
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10件
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必須項目(ルール1件あたりの上限) |
20件
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10件
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サブフォーム(ルール1件あたりの上限) |
5件 |
2件 |
初期値(ルール1件あたりの上限) |
20件 |
10件 |
ロックする項目(ルール1件あたりの上限) |
20件 |
10件 |
テキスト要素(ルール1件あたりの上限) |
15件 |
5件 |
ウィジェット(ルール1件あたりの上限) |
1件 |
1件 |
留意事項
項目にすでに値が設定されている場合に条件処理ルールが適用されると、既存の値が上書きされます。
必須項目が設定されており、かつ該当の項目がロックされている条件処理ルールにおいて、該当の項目に値が設定されていない場合、入力者は画面でデータを保存したり、次の画面に移動したりできなくなります(必須項目が入力されていないと識別されます)。
条件処理ルールの条件で使用されている項目が、表示する項目、初期値を設定する項目としても使用されている場合、条件に該当すると、項目が表示されたうえで初期値が挿入されます。
ある項目がロックされている場合に、該当の項目に対して初期値を入力するように他の条件処理ルールが実行されても、該当の項目に初期値は入力されません(例外として処理されます)。
依存関係が設定されている項目でも、条件処理ルールによって上書きされます。
項目の更新方法 |
説明 |
インポート |
新しいデータのインポート、または既存のデータの上書きの際に項目が更新されます |
ワークフロールール |
ワークフローの自動処理の結果として項目が更新されます |
承認プロセス |
設定されている初期値にかかわらず、承認プロセスによって項目が更新されます |
API |
APIによって項目が更新されます |
一括更新 |
条件処理ルールで設定されている条件が、一括更新処理による値で満たされても、条件処理ルールは適用されません。 |
ウィザードへのアクセス権限を管理するには
1. [設定] → [カスタマイズ] → [タブと項目] の順に移動して、対象のタブを選択します。
2. […] (その他)アイコンをクリックし、 [レイアウト] を選択します。
見込み客
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連絡先
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取引先
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商談
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価格表
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仕入先
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見積書 |
受注書
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請求書
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発注書
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問い合わせ
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ソリューション
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キャンペーン
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カスタムタブ
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ウィザードおよびウィザードに関連するレイアウトの両方に対してアクセス権限のあるユーザーは、ウィザードを通じてデータを作成できます。入力者は、データの入力画面で対象のウィザードを選択すると、ウィザードを通じてデータの詳細を入力できるようになります。
以下の画像は、学生/受講者のデータを登録する画面の例です。
入力者は、データの登録に使用するウィザードとレイアウトを選択します。選択後、画面の表示内容に沿ってデータを入力します。
下書きの一覧では、条件を指定して下書きを抽出することもできます。
画面内においてボタンにメール通知、Web通知、カスタム関数が設定されている場合にも、下書きのデータは保存されますのでご注意ください。たとえば、ボタンにメール通知の処理が設定されている場合、ボタンが表示されている画面までの内容が下書きとして保存されます。下書きのデータは、監査ログ(操作履歴)からも確認できます。
ウィザードは、必要に応じて削除したり無効にしたりできます。なお、削除/無効化の前に、以下の点をご確認ください。
ウィザード作成時に発生する可能性のある主なエラーメッセージは、以下のとおりです。
「導入したばかりで基本操作や設定に不安がある」、「短期間で集中的に運用開始できる状態にしたい」、「運用を開始しているが再度学び直したい」 といった課題を抱えられているユーザーさまに向けた少人数制のオンライントレーニングです。
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