データのバックアップ機能を使用すると、Zoho CRM内のデータのコピーを取得できます。データの破損や消失に備えることが可能です。また、何らかの理由でZoho CRMにアクセスできなくなった場合でもデータを参照し続けられるようにするのにも役立ちます。
利用条件
必要な権限
管理者権限を持つユーザーが、データのバックアップ機能を利用できます。
アルティメットプランを利用中のユーザーは、バックアップを4回まで無料で取得できます。
メモ:
- 現在のところ、IMAP設定のメールに関しては、データのバックアップの対象外です。
- データのバックアップには、データのサイズに応じて、数分から数時間かかります。これは、ファイルをダウンロードできるように準備する必要があるためです。データが小さいほど、バックアップの完了までにかかる時間は短くなります。
- バックアップは、[設定]→[データ管理]→[データのバックアップ]からダウンロードできます。
- バックアップのダウンロード用リンクは、バックアップ作成日から7日間有効です。
- バックアップは、Zoho CRMアカウントが登録されているデータセンターに保管されます。
- [ファイルのアップロード]項目や[画像のアップロード]項目のデータも、データのバックアップ対象になります。[ファイルのアップロード]項目や[画像のアップロード]項目を通じてアップロードされたファイルのバックアップは、[Attachments](添付ファイル)というZipファイルに保存されます。また、各タブのデータや、データとファイルとの関連付け情報のバックアップは、[Data](データ)というZipファイルに保存されます。
バックアップのタイミングの選択
バックアップは、即座にダウンロードすることも、選択した特定の日時に実行するように予約することも可能です。Zoho CRMのデータのバックアップの頻度として、次の中からいずれかを選択できます。
- 月に2回
- 月に1回
- 毎週
- すぐにダウンロードする
月に2回
バックアップは、選択した曜日に隔週で(1か月に2回)実行されます。 たとえば、月曜日を選択すると、隔週の月曜日にバックアップをダウンロードできるようになります。
ヒント:
- 有料プラン(アルティメットプラン以外)を利用している場合、[月に2回]のバックアップが推奨です。有料プランには月2回の無料バックアップが含まれています(アルティメットプランは月4回まで無料です)。
- アルティメットプランを利用している場合は、月4回の無料バックアップのうち、2回分が使用されます。必要に応じて、残りの2回分を使用して、バックアップを取得できます。
月に1回
バックアップは、1か月に1回実行されます。バックアップを実行する日付または曜日を選択できます。
たとえば、日付に[15日]を選択した場合、バックアップは毎月15日に実行されます。
また、曜日に[第1月曜]を選択した場合、バックアップは毎月第1月曜日に実行されます。
ヒント:
- 有料プラン(アルティメット以外)を利用している場合、[月に1回]を選択すると、プランに含まれる月2回の無料バックアップのうち、1回分のみ使用されます。必要に応じて、残りの1回分を使用して、バックアップを取得できます。
- アルティメットプランを利用している場合、[月に1回]を選択すると、プランに含まれる月4回分の無料バックアップのうち1回分のみ使用されます。必要に応じて、残りの3回分を利用して、バックアップを取得できます。
バックアップは、毎週実行されます。バックアップを実行する曜日を選択できます。 たとえば、[月曜]を選択した場合、データのバックアップは毎週月曜日に実行されます。
-
有料プランを利用している場合、データのバックアップの頻度に[毎週]を選択すると、[データのバックアップ]画面で[データのバックアップ(週次)]を直接購入できます。確認画面で
[決済する]リンクをクリックすると、追加のバックアップを購入できます。
必要に応じて、データのバックアップを取得する場合は、すぐにダウンロードする設定を選択できます。
データのバックアップの予約
データのバックアップを予約するには
- 管理者権限でZoho CRMにログインします。
- [設定]→[データ管理]→[データのバックアップ]の順に移動します。
-
バックアップを実行するタイミングを選択し、[完了する]をクリックします。
バックアップの概要が表示されます。
選択したバックアップの頻度、現在のバックアップの状況、次回のバックアップが取得可能になる日が表示されます。
データのバックアップのダウンロード
データのバックアップの準備が完了すると、管理者権限を持つユーザーが,データのバックアップをダウンロードできます。データと添付ファイルは、個別のZIPファイルに分類されます。それぞれのZIPファイルをダウンロードできます。
- Zoho CRMのデータ:各タブのデータが含まれます。
- Zoho CRMの添付ファイル:各タブのデータの添付ファイルが含まれます。
データのバックアップをダウンロードするには
- 管理者権限でZoho CRMにログインします。
- [設定]→[データ管理]→[データのバックアップ]の順に移動します。
- [ダウンロード]セクションの下にあるZIPファイルをクリックして、ダウンロードします。
履歴
データのバックアップに関連して実行した操作の履歴が、時系列に表示されます。履歴に表示される操作は、次のとおりです。
- 設定:バックアップを予約すると、ユーザーが選択した設定内容とともに操作の履歴が表示されます。
- ダウンロードの準備完了:バックアップをダウンロードする準備が完了した時点で表示されます。
- ダウンロードの開始:ユーザーがバックアップをダウンロードした際に、履歴に表示されます。
- 予約したバックアップの停止
- バックアップの購入詳細:購入した追加のバックアップの詳細が履歴に表示されます。
予約したバックアップの停止
予約したデータのバックアップを、必要に応じて停止できます。
メモ:
- 予約したバックアップを停止しても、購入済みの週次バックアップに関する決済は自動的にキャンセルされません。決済をキャンセルするには、サブスクリプション管理ページにアクセスして、購入のキャンセル処理を行ってください。
- バックアップの実行中や、バックアップのダウンロードの準備完了後は、バックアップを停止することはできません。
バックアップを停止するには
- 管理者権限でZoho CRMアカウントにログインします。
- [設定]→[データ管理]→[データのバックアップ]の順に移動します。
-
[データのバックアップ]画面で、[バックアップの概要]枠内の[バックアップを停止する]をクリックします。
-
確認画面で、[了解しました。バックアップを停止します]をクリックします。
または、操作を中止するには、[キャンセルする]をクリックします。
バックアップの購入
Zoho CRMの無料プランを利用している場合、データのバックアップ機能を利用するには、データのバックアップのアドオン(1回分)を必要なだけ購入する必要があります。または、Zoho CRMの有料プランにアップグレードして、プランに含まれる無料分のデータのバックアップ(2回分)を利用する必要があります。無料分のデータのバックアップ(2回分)を使い切った後に、さらにデータのバックアップが必要な場合は、データのバックアップのアドオン(1回分)を必要なだけ購入する必要があります。
データのバックアップのアドオン(1回分)の料金は、Zoho CRMにログインした地域に対応する通貨で表示されます。
サブスクリプションページからデータのバックアップアドオンを購入するには(無料プランを利用している場合のみ)
- 管理者権限でZoho CRMアカウントにログインします。
- プロフィール写真→[サブスクリプション管理]の順にクリックします。
Zoho Storeのページが表示されます。
-
[一度のみのアドオン]の一覧で、[さらに購入する]をクリックします。
利用料金が、Zoho CRMにログインした地域に対応する通貨で表示されます。(関連情報:
-
購入するバックアップの回数を選択します。 [続ける]をクリックします。
-
[決済する]をクリックします。
-
いずれかの決済方法を選択します。
データのバックアップ画面から購入するには(無料プランを利用している場合)
- 管理者権限でZoho CRMアカウントにログインします。
- [設定]→[データ管理]→[データのバックアップ]の順に移動します。
-
[データのバックアップ]画面で、 [こちら]のリンクをクリックします。
Zoho Storeのページが表示されます。
-
[一度のみのアドオン]の一覧で、 [さらに購入する]をクリックします。
Zoho CRMにログインした地域に基づき、利用料金の通貨表記が自動的に設定されます。
-
購入するバックアップの回数を選択します。
- [決済する]をクリックします。
- いずれかの決済方法を選択します。
利用プランのアップグレード時のバックアップ購入
Zoho CRMの無料プランから有料プランにアップグレードする際に、毎週(週次)の定期バックアップや一度のみのバックアップのアドオンを購入できます。
アップグレード時に追加のバックアップを購入するには
- 管理者権限でZoho CRMアカウントにログインします。
- プロフィール画像→[サブスクリプション管理]→[アップグレードする]の順にクリックします。
- 必要なZoho CRMのプランを選択し、[アップグレードする]をクリックします。
- ユーザー数を入力して[続ける]をクリックし、決済方法を選択して[決済する]をクリックします。
-
[データのバックアップ(週次)]のチェックボックスを有効にし、サブスクリプションに追加します。
また、バックアップの回数を選択して、
[一度のみのデータのバックアップ]を購入することも可能です。
一度のみのデータのバックアップのアドオンの購入(Zoho CRM有料プランを利用している場合)
データのバックアップの無料分を使い切った後にバックアップを予約する場合は、バックアップのアドオンを購入する必要があります。
サブスクリプション管理ページからデータのバックアップを購入するには
- 管理者権限でZoho CRMアカウントにログインします。
- プロフィール画像→[サブスクリプション管理]→[アップグレードする]の順にクリックします。
- Zoho Storeページの[一度のみのアドオン]の一覧で、[さらに購入する]をクリックします。
- 一度のみのデータのバックアップのアドオンの回数を選択し、[続ける]をクリックします。
-
[決済する]をクリックして、購入を確定します。
購入の概要が表示されます。
[データのバックアップ]画面から購入するには
- [設定]→[データ管理]→[データのバックアップ]の順に移動します。
- バックアップの頻度を選択し、[完了する]をクリックします。
-
データのバックアップのアドオンを購入するように求めるメッセージが表示されます。
このメッセージは、利用可能なデータのバックアップの回数を使い切った場合にのみ表示されます。
- バックアップの回数を選択し、[決済する]をクリックします。
アドオンのダウングレード
アドオンをダウングレードするには
- 管理者権限でZoho CRMアカウントにログインします。
- プロフィール画像→[サブスクリプション管理]→[アップグレードする]の順にクリックします。
- Zoho Storeページの[ユーザー/アドオンをダウングレードする]をクリックします。
- ダウングレードする回数を選択し、[続ける]をクリックします。
-
[確定する]をクリックします。
ファイル形式
Zoho CRMのデータは、タブごとに複数のCSV形式のファイルとしてエクスポートされ、ZIPファイルにまとめて圧縮されます。CSVファイルは、テキストエディターや表計算ソフトで開くことが可能です。
Microsoft ExcelでCSVファイルを開く手順は、次のとおりです。
Microsoft Excel 2021を利用している場合:
- Microsoft Excelを開きます。
- [データ]タブで、[テキストまたは CSV から]を選択します。
- Zoho CRMからエクスポートしたCSVファイルを選択して[インポート]をクリックします。
-
次のように設定します:
- CSVファイル内のZoho CRMのデータがシートに取り込まれて表示されます。
以前のバージョンのMicrosoft Excelを利用している場合:
- Microsoft Excelを開きます。
- [データ]タブ→[外部データの取り込み]→[データのインポート]の順に移動します。
- [データソースの選択]のダイアログボックスで、Zoho CRMからエクスポートしたCSVファイルを選択し、[開く]をクリックします。
-
[テキストのインポート]ダイアログボックスで、次のとおり設定します。
- セルの範囲を選択すると、対応するZoho CRMデータが表計算シートにインポートされます。
メモ:
- Zoho CRMでは、有害な情報やデータが、エクスポートするファイルに含まれることはありません。ただし、未知のセキュリティ脅威から身を守るための予防措置として、エクスポートしたファイルをMS Excelで開く際に、何らかの処理が実行される旨の警告がないかどうかを確認することをお勧めします。警告の内容を確認し、問題があると考えられる場合は、ファイルの処理をそのまま続けないようにしてください。
-
次の項目はデータのバックアップの対象外です。
- メール(メールの内容と添付ファイル)
- ドキュメント
- 連携によって取得されるデータ
損失したデータの復元
データの損失は、業務の停滞や信用の低下につながるため、どのような組織でも避けたい事態です。データの損失が起こった場合、業務を行う中ですぐに気が付く場合がほとんどですが、まれにシステム上のエラーや見落としなどによって発覚が遅れる場合もあります。データの損失による深刻な事態を避けるため、データの損失を把握した際には、速やかに以下のような対策を講じ、損失したデータを復元する必要があります。
- 監査ログによる調査
- ごみ箱からのデータの復元
- バックアップデータからの復元
- Zoho CRMのサポート窓口へのご相談
- データ復元後の再発防止策
監査ログによる調査
組織の業務プロセスを円滑に進めるには、データの適切な管理が欠かせません。特に、データ内の特定の項目の値に基づいてプロセスを自動化している場合には、不適切なデータの削除や変更が行われることで、業務を正常に進めることができなくなってしまいます。したがって、データの損失だけでなく、データの不適切な変更によっても、組織に混乱が生じる恐れがあります。このような場合に、監査ログによる調査が役に立ちます。
監査ログでは、
過去60日間にZoho CRMの組織内の各ユーザーが実行した操作がすべて記録され、時系列に保存されています。監査ログから、Zoho CRMのデータや設定に関する追加、更新、削除の操作履歴を確認できます。操作日時、操作を行ったユーザー名、操作の内容、対象のデータや設定などの詳細を確認することで、データの削除や不適切な変更があったかどうかを詳しく調査できます。
監査ログについての詳細は、
こちらのページをご参照ください。
ごみ箱からのデータの復元
データが削除されてから60日間は、ごみ箱から該当のデータ(親データ、関連データを含む)を簡単に復元できます。ただし、ユーザーによって手動でごみ箱が空にされた場合は、ごみ箱内のデータは完全に削除され、復元できませんのでご注意ください。
ごみ箱についての詳細は、こちらのページをご参照ください。
バックアップファイルからの復元
データの損失からの経過期間が60日を超えている場合や、ごみ箱がユーザーによって手動で空にされていて監査ログで該当の履歴を確認できない場合には、バックアップデータが役に立ちます。データのバックアップは、特に、大量のデータを管理している組織に推奨される方法です。あらかじめデータのバックアップの取得設定を行うだけで、バックアップされたデータをすぐにダウンロードしたり、定期的にダウンロードしたりすることができます。どちらの方法で取得した場合でも、バックアップデータにはすべてのデータと添付ファイルが含まれます。
復元:
バックアップデータをダウンロードすると、Zoho CRMのすべてのデータと添付ファイルのコピーを保存できます。バックアップデータには、複数のファイルが含まれています。これは、タブごとのデータに関する情報ファイル(.csv形式)と添付ファイルです。
メモ:バックアップファイル内の各データには、個別のID(英数字)が自動で割り当てられます。IDを変更すると、データの復元ができなくなりますのでご注意ください。
バックアップファイルからのデータの復元には、2通りの方法があります。
- データのインポート:特定のタブのデータの項目値を損失し、該当のデータに他のタブのデータが関連付けられていない場合には、ダウンロードしたバックアップファイル内の該当のファイルを対象のタブに直接インポートすることでデータを復元できます。一方、該当のデータが他のタブのデータに関連付けられている場合は、データの移行の方法を用いることをお勧めします。データのインポートについての詳細は、こちらをご参照ください。
- データの移行:関連リストを含むデータ(別のタブのデータが関連付けられているデータ)を損失した場合、または、Zoho CRM内のすべてのデータを削除してしまった場合には、データの関連付けを踏まえて復元する必要がありますが、バックアップファイルから個別にファイルをインポートする方法では適切に復元するのが困難です。たとえば、取引先データには、連絡先、商談、活動、メモなどのデータが関連付けられており、適切に関連付けた状態で復元するのは手間もかかり、抜け漏れやミスも発生しやすくなります。このような場合には、データの移行の方法を用いることで適切にデータを復元することができます。データの移行では、Zoho CRMにバックアップファイルを丸ごとインポートし、データ同士を関連付けた状態で取り込むことができます。 Zoho CRMの組織におけるデータの移行についての詳細は、こちらのページをご参照ください。
Zoho CRMのサポート窓口へのご相談
データの移行は、データベース全体をインポートする作業です。移行にあたっては、細心の注意が必要です。項目の関連付けが正しく設定されなかった場合、Zoho CRMアカウント内のデータ全体に影響を与える恐れがあります。データの移行作業についてご不安がある場合には、サポート窓口(
support@zohocrm.com)にご相談ください。
サポート担当者がデータの復元手順を支援いたします。
データ復元後の再発防止策
データを無事に復元できた後は、以下の再発防止策を確実に講じることが重要です。
- データのバックアップの予約
- 監査ログの定期エクスポート
- 管理者以外のユーザーの削除権限の制限(Zoho CRMにおけるユーザー権限についての詳細は、こちらをご参照ください)
必要に応じて、データのバックアップに関するトラブルシューティングの記事もご参照ください。
トラブルシューティングのヒント