Adobe Acrobat Sign(旧Adobe Sign)は、契約書などの文書への電子署名の依頼や収集、PDFへの自署入力や送付を簡単に実行できる、電子契約サービスです。Adobe Acrobat Sign拡張機能を利用すると、Zoho CRM内の見込み客や連絡先に対して文書を送信して署名を収集し、署名された文書をデータに関連付けて管理できます。
この拡張機能は、見込み客/連絡先/取引先/商談/見積書/請求書/受注書/発注書データで利用できます。また、Zoho CRMのテンプレートを使用して対象のデータに応じた内容の文書ファイル(PDF形式)を作成し、Adobe Acrobat Signを通じて送信して署名を依頼することが可能です。Adobe Acrobat Sign拡張機能をインストールすると、以下の3つのカスタムタブが作成されます。
[Agreements](契約書):Adobe Acrobat Signを通じて処理した契約書などの文書に関するデータが表示されます。署名捺印のフローにおける進捗や履歴を管理できます。
[Agreement Events](契約書の処理):契約書などの文書の送信日時と署名捺印日時に関するデータが表示されます。
[Agreement Recipients](契約書の受信者):契約書などの文書の受信者と署名の順番に関するデータが表示されます。
メモ:
- Adobe Acrobat Sign拡張機能をインストールできるのは、管理者のみです。
- Zoho CRMとAdobe Acrobat Signのアカウントへのサインインには、同じメールアドレスを使用する必要があります。
- Adobe Acrobat Sign拡張機能は、日本(JP)、アメリカ(US)、インド(IN)、カナダ(CA)のデータセンターに登録されているアカウントにおいてのみ利用可能です。
Adobe Acrobat Sign拡張機能のインストール
Adobe Acrobat Sign拡張機能のインストールは、Zoho CRMの設定画面、またはZoho Marketplaceから実行できます。
Adobe Acrobat Sign拡張機能をインストールするには
- [設定]→[マーケットプレイス]→[すべて]の順に移動します。[すべての拡張機能]タブに、利用可能な拡張機能が表示されます。
- [Adobe Sign]を見つけてクリックします。
拡張機能の詳細情報が表示されます。
- [インストールする]をクリックします。
- 利用条件に同意して、[Continue to Install](インストールを続ける)をクリックし、進みます。
- 次のいずれかを選択し、[Confirm](確定する)をクリックします。
- [Install for admins only](管理者のみ):管理者権限を持つユーザーのアカウントにのみ、拡張機能がインストールされます。
- [Install for all users](すべてのユーザー):すべてのユーザーのアカウントに、拡張機能がインストールされます。この拡張機能を使用するには、Adobe Acrobat Signアカウント(Adobe Acrobatic Signへのユーザー登録)が必要です。
- [Choose profiles](選択した権限):選択した権限を持つユーザーのアカウントに、拡張機能がインストールされます。こちらを選択した場合、[Continue](続ける)をクリックして、一覧から対象のユーザー権限を選択します。
選択した権限を持つユーザーのアカウントに対して、拡張機能がインストールされます。インストールが完了したら、Adobe Acrobat Signログイン認証情報を使用してアカウントを認証する必要があります。
- [Authorize](認証する)をクリックします。
この手順を省略した場合でも、あとで[設定]→[マーケットプレイス]→[すべて]→[インストール済み]→[Adobe Sign]から設定できます。
Adobe Acrobat Sign拡張機能の詳細ページで、[Integrations](連携)の設定で[Authorize](許可する)をクリックします。
- 表示された画面で、Adobe Acrobat Sign連携アカウントのメールアドレスとパスワードを入力し、[Authorize](許可する)をクリックします。
アカウントの認証が完了すると、[Agreements](契約書)、[Agreement Events](契約書の処理)、[Agreement Recipients](契約書の受信者)の3つのカスタムタブが作成され、拡張機能を利用できるようになります。
Adobe Acrobat Signを使用した文書(契約書)への署名
Adove Acrobat Sign拡張機能のインストールが完了すると、見積書/連絡先/取引先/商談などのデータの詳細ページで、[Send for Adobe Sign](Adobe Acrobat Signで署名を依頼する)ボタンが利用できるようになります。このボタンを使用して、契約書など、署名が必要な文書を送信して署名を依頼できます。また、各データの詳細ページ下部にある関連リストには、該当のデータに関連する文書(契約書)の詳細が一覧で表示されます。
文書(契約書)を送信して署名を依頼するには
- 対象のタブをクリックします([見込み客]/[連絡先]/[取引先]/[商談]/[見積書]/[請求書]/[受注書]/[発注書]タブのいずれか)。
- 対象のデータをクリックします。
- データの詳細ページで、右上の操作メニューから[Send for Signature](Adobe Acrobat Signで署名を依頼する)を選択してクリックします。
- [Send agreement with Adobe Sign](Adobe Acrobat Signでの文書の送信)画面で、次の手順を実行します。
- [Add Document] (文書の追加)設定で、文書ファイルのアップロード方法を選択します(コンピューターから/Zoho CRMから)。
複数のファイルを追加した場合、1つのPDFファイルとして結合され、送信されます。
または、[Create Template](テンプレートの作成)機能を使用して、受信者に応じた内容の文書を作成することも可能です。
- 文書を送信して署名を依頼する受信者を選択します。
複数の受信者を追加した場合、文書にはすべての受信者による署名が必要になります。また、署名の順番は、受信者欄に追加された順番になります。
初期設定では、対象のデータに関連する見込み客/連絡先データのメールアドレスが受信者として追加されます。
- 必要に応じて、[I also need to sign this document](この文書には自分の署名も必要]のチェックボックスを選択します。
これにより、署名捺印のフローに自分自身も追加して、文書が添付されたメールを受信できます。受信者から署名を取得した文書が戻ってきた後に、自分も署名を追加できます。
- [Send email copies to](メールのコピーの送信先)欄に、追加のメールアドレスを入力します。
メールアドレスは10件まで追加できます(複数入力する場合は、コンマ区切りで入力する必要があります)。
- [Agreement Details](契約書の詳細)で、[Agreement Name](契約書名)を入力します。
- メールの本文に追加するメッセージを入力します。入力した内容はメールに追加され、受信者にメール送信されます。
- 送信するメールの言語を選択します。
初期設定では、送信者のユーザー設定における言語が選択されます。
- 契約書に関連する連絡先を追加します。追加した連絡先に、契約書の詳細が関連付けられます。
- 契約書の詳細設定で、署名の期限を入力します。
- [Remind recipient to sign](受信者に署名のリマインダーを送信する)のチェックボックスを選択すると、毎日/毎週のいずれかの間隔でリマインダーを設定できます。
- 必要に応じて、[Preview document and edit signature field position](文書のプレビューを表示して署名欄の位置を編集する)のチェックボックスを選択します。
- 以下の詳細については、[More Options](詳細設定)リンクをクリックします。
- [Post sign Redirect URL](署名後の移動先URL)と[Post sign Redirect Delay](署名後に移動するまでの秒数)を入力します。
- [Send for Signature](Adobe Acrobat Signで署名を依頼する)をクリックします。
受信者にメールで文書が送信されます。
メモ:
- 使用可能な文書ファイルの形式は、pdf、doc、docx、xls、xlsx、ppt、pptx、wp、txt、rtf、jpg、jpeg、gif、tif、tiff、bmp、png、htm、htmlです。
- 一度に送信可能なファイル数の上限は、5件です。
各ファイルの容量の上限は、50MBです。
- 複数の受信者を追加する場合は、追加した順番ですべての受信者が文書に署名する必要があります。まず、順番の最初の受信者にメールが送信されます。最初の受信者が文書に署名すると、その文書は次の順番の受信者に送信されます。
- 連絡先を削除しても、関連付けられているすべての契約書は削除されません。
- 拡張機能によって追加されたカスタムタブ([Agreements]、[Agreement Events]、[Agreement Recipients])はカスタマイズできません。ただし、該当のカスタムタブに対してワークフローを作成する(自動処理の設定を行う)ことは可能です。
データに関連付けられている契約書の表示
データに関連付けられている契約書を表示するには
- 対象のタブをクリックします([見込み客]/[連絡先]/[取引先]/[商談]/[見積書]/[請求書]/[受注書]/[発注書]タブのいずれか)。
- 一覧から対象のデータをクリックします。データの詳細ページで、[Agreements](契約書)関連リストに移動します。
データに関連付けられている契約書と文書の署名状況が一覧で表示されます。
Adobe Acrobat Sign拡張機能のアンインストール
Adobe Acrobat Sign拡張機能は、必要に応じていつでもアンインストールできます。ただし、アンインストールすると、関連するすべてのデータが削除され、復元できなくなりますのでご注意ください。
Adobe Acrobat Sign拡張機能をアンインストールするには
- [設定]→[マーケットプレイス]→[すべて]の順に移動します。[すべての拡張機能]に、Zoho CRMで利用できるすべての拡張機能が表示されます。
- [Adobe Acrobat Sign]を見つけて、下部にある[Uninstall](アンインストールする)リンクをクリックします。
- 確認画面で[Ok]をクリックして、拡張機能をアンインストールします。
拡張機能がアンインストールされ、Adobe Acrobat Sign拡張機能に関連するすべてのデータが削除されます。