Zoho SalesIQのユーザーが作成可能なポータル(組織のWebサイトの管理画面)は1件だけですが、他のユーザーが作成した複数のポータルに所属することは可能です。また、Zoho CRMに関連付けが可能なZoho SalesIQのポータル数の上限は、5件です。
Zoho SalesIQ連携を有効にすると、[訪問者の追跡]の設定画面の[アカウントの選択]欄に、連携済みのZoho SalesIQアカウントの一覧が表示されます。対象のアカウントを選択すると、該当のアカウントに関する訪問者の追跡設定の一覧が表示されます。
コードを表示するには
Zoho SalesIQ連携を有効にすると、[訪問]タブにZoho SalesIQを通じて取得した訪問データが表示されます。なお、データの一覧の左上にあるドロップダウンで、対象のZoho SalesIQアカウントを切り替えることができます。Zoho SalesIQ連携を有効にした後、WebサイトにZoho SalesIQのコードをまだ設置していない場合は、[訪問]タブに訪問データは表示されません。代わりに、[Webサイト担当者に送信する]リンクが表示されます。
他のタブと同様に、[訪問]タブは特定のユーザー権限に対して非表示にすることも可能です。管理者は、タブの非表示や、タブ内のデータに対する操作の権限(表示、作成、削除)を設定できます(関連情報:権限の管理)。
Webサイトの訪問者がチャット画面に名前とメールアドレスを入力して担当者とやりとりすると、訪問者に関する情報が[訪問]タブのデータとして登録されます。具体的には、訪問したページ、滞在時間、参照元(リファラー)、使用したブラウザー、オペレーションシステム(OS)、IPアドレスなど、訪問者の属性やWebサイトにおける行動の概要についてのさまざまな情報が登録されます。これらの情報は、Zoho SalesIQの訪問者追跡機能を使用して、自動的に取得されます。
[行動]の関連リストには、訪問したページ、行動の種類(訪問、移動、チャットなど)、滞在時間など、ページごとの訪問者の行動が一覧で表示されます。また、チャット内容(履歴)は、PDF形式でデータに添付されます。チャット対応後にフォローアップのため、補足情報をメモに記録することも可能です。
[訪問]タブで使用可能な標準項目は、次の表のとおりです。標準項目の値は自動的に入力され、編集できません。
項目名 |
説明 |
IPアドレス |
訪問者のIPアドレス |
訪問者 |
ページを訪問した見込み客/連絡先の名前(Zoho SalesIQの連携設定に基づいて、新しい訪問者は見込み客または連絡先のいずれかとして追加されます) |
訪問したページ |
訪問したWebページ |
滞在時間(分) |
訪問者が1回の訪問でWebページに滞在した時間(分数で表示されます) |
参照元(リファラー) |
訪問者が直前に訪問したページのURL |
ユーザーの詳細 |
訪問者が使用したWebブラウザー、オペレーティングシステム(OS)などの詳細 |
対応者 |
訪問者とのチャットに対応したユーザーの名前 |
訪問したページのURL |
訪問者が訪問したWebページのURL |
ブラウザー |
訪問者が使用したWebブラウザー |
訪問の種類 |
訪問者が、顧客(Customer)、商談中(Potential)、連絡先(Contact)、見込み客(Leads)、不明(Unknown)の各種類に分類されます。 |
売上 |
訪問者が顧客の場合、その売上実績(金額) |
訪問日時 |
訪問した日付と時刻 |
検索キーワード |
検索エンジン経由で訪問した場合、訪問者が検索したキーワード |
検索エンジン |
訪問者がキーワード検索に使用した検索エンジンの名前 |
オペレーティングシステム(OS) |
訪問者が使用したデバイス(PCやモバイル)のオペレーティングシステム(OS) |
ポータル名 |
訪問者の追跡に使用されたZoho SalesIQのポータルの名前 |
Zoho SalesIQでは、標準項目の他にカスタム項目(独自の項目)を追加して、必要な情報を追加的に記録することができます。カスタム項目に追加した情報は、Zoho CRMに同期することが可能です。同期するにあたっては、Zoho CRM側に、対応するカスタム項目をあらかじめ作成しておく必要があります。また、作成するカスタム項目の表示名は、Zoho SalesIQでの項目名と同じものにする必要があります。同じ名前のカスタム項目に対してのみ、Zoho SalesIQから取得した項目の値が自動的に入力されます。なお、標準項目と同様に、[訪問]タブに作成したカスタム項目は編集できません。
Zoho SalesIQで項目名を確認するには
[訪問]タブでは、訪問データを一覧形式で表示できます。また、すぐに利用できる一覧があらかじめ用意されています。具体的には、以下の6種類です。
また、画面左上にあるドロップダウンから、対象のアカウント(ポータル)を選択して、該当のアカウントの訪問データのみを抽出して表示することも可能です。
かんばん表示では、各訪問データをクリックすることで、それぞれの訪問者に関する詳細も簡単に確認することもできます。訪問者に関して、訪問の詳細やチャットの内容と合わせて、Zoho CRM内の他の情報も同一画面上で確認できます(やりとりしたメール、関連付けられている商談、記録したメモなど)。以下は、確認できる情報の概要とその画面の例です。
訪問したページ、チャットの履歴、訪問の履歴
情報、会話、履歴
[訪問]タブ内の各データには、メモを追加したり、添付ファイルをアップロードして関連付けたりすることが可能です。なお、チャットの内容(履歴)は、PDF形式の添付ファイルとして、訪問データに自動的に関連付けられます。また、[行動]という関連リストには、訪問者が最初に訪問したページ、移動/遷移したページ、実行した操作の履歴が表示されます。[行動]関連リストの詳細は、次のとおりです。
Zoho SalesIQ連携を有効にすると、新しい項目が[見込み客]/[連絡先]タブに追加されます。[見込み客]/[連絡先]タブに追加される項目は、次のとおりです。
Zoho SalesIQ連携を有効にすると、見込み客/連絡先タブに関連リスト [訪問 – Zoho SalesIQ]が追加されます。この関連リストには、訪問ごとのページの名前やURL、訪問したページ数、滞在時間(分)、参照元(リファラー)、訪問日時、IPアドレスなどの詳細が表示されます。一覧の右上にあるドロップダウンからポータルを選択すると、該当のポータルの訪問データのみを抽出して表示できます。
訪問データが作成された際のワークフロールールを設定することで、訪問者に対するフォローアップ対応を自動化できます。たとえば、訪問データが作成されるとすぐに関連する見込み客にメールを自動送信するように設定できます。
Zoho SalesIQ連携の設定で[訪問者の通知]設定を有効にすると、Webサイトに訪問者がいる場合にZoho CRMの画面上に通知を表示できます。通知を設定するには、Zoho SalesIQで[設定]→[連携]→[Zoho CRM]→[Zoho CRM内でのWebサイト訪問者の追跡]の順に移動し、必要な設定を行います。
訪問者の追跡用コードをWebサイトに追加すると、初期設定ではすべての訪問者が追跡され、Zoho CRMの画面上でWebサイトの訪問に関する通知が表示されるようになります。ただし、訪問数が多い場合、すべての通知をすぐに確認してフォローアップ対応を行うのは困難です。このような場合には、[担当者の割り当てルール]が役立ちます。
[担当者の割り当てルール]を使用すると、対応する必要がある訪問者に担当者を割り当てる処理を自動化できます。Webサイトを訪問した訪問者が条件を満たす場合にのみ担当者が割り当てられ、担当者にその旨が通知されます。
割り当てルールを追加するには
Zoho CRMの画面上の通知欄から、Webサイトに滞在中(オンライン)の訪問者の情報をすぐに確認できます。通知欄では、フィルターを使用することで、特定のポータルの訪問データのみを抽出して確認することも可能です。
Webサイトの訪問に関する通知には、以下の種類があります。
自動化処理としては、担当者の割り当てルールだけでなく、条件に応じて自動でチャットを起動する処理を設定することも可能です。たとえば、Webサイトの訪問者が特定の操作を実行した場合に自動でチャットを起動することで、確度の高い訪問者とのみスムーズにやりとりを開始できます。
[見込み客]/[連絡先]タブでは、見込み客/連絡先の名前や画像の隣に緑色の点が表示されることによって、見込み客/連絡先が現在Webサイトに滞在中(オンライン)であることを把握できます。この緑色の点は、[見込み客]/[連絡先]タブのデータの一覧ページと詳細ページの両方で表示されます。また、[取引先]/[商談]/[活動]タブのデータの詳細ページにも表示されます。
[見込み客]/[連絡先]タブのデータの一覧ページ
データの一覧ページでは、Webサイトに滞在中(オンライン)の見込み客/連絡先データを選択し、一括で処理を適用できます。これには、一覧に表示されているデータの中から、Webサイトに滞在中(オンライン)の見込み客/連絡先のデータを1件選択し、一覧の上部に表示された[このページでオンラインの見込み客/連絡先をすべて選択する]リンクをクリックします。
見込み客/連絡先データの詳細ページ(概要表示)
取引先データの詳細ページ
商談データの詳細ページ
活動データの詳細ページ
自動処理の実行条件を追加するには
Webサイトに滞在中(オンライン)の訪問者のデータに電話番号が登録されている場合は、Zoho CRMから直接電話をかけることができます。発信には、電話システムやSkypeとの連携を使用します。電話番号が登録されている場合、オンラインの見込み客/連絡先に関する通知画面に[通話]アイコンが表示されます。
Zoho SalesIQ連携に加え、Google 広告連携も有効にした場合、[訪問]タブにGoogle 広告の情報も表示できます。新しい訪問者がGoogle 広告のキャンペーンをクリックしてWebサイトにアクセスし、フォームに入力した場合、Zoho CRMでは次の処理が実行されます。
なお、これらの情報は、Google 広告連携の設定を通じてWebサイト内のすべてのページのURLに自動的に付加される識別番号(GCLID)を使用して取得されます。
訪問の詳細ページにGoogle 広告の情報を表示するには
Zoho CRMのWebフォームで訪問者の追跡設定を有効にすることで、それぞれのWebフォームへの訪問を追跡できます。
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