Zoho CRMの[キャンペーン]タブでは、マーケティングの各施策(キャンペーン)の情報を管理し、成果を把握できます。Web広告、展示会、PRイベント、テレビコマーシャル、紹介プログラムなど、さまざまな施策の予算、期間、ステータス、予想売上、実際の費用と成果などを記録することが可能です。施策の計画から実施、成果測定までの情報をまとめて管理できます。
また、キャンペーンのデータを元にレポートを作成して、最も売上が多かった施策、費用が高かった施策、投資対効果(ROI)などをすばやく確認できます。これにより、マーケティング施策の評価や改善に活かすことが可能です。
Zoho CRMでキャンペーンのデータを作成するには、次の2通りの方法があります。
キャンペーンのデータの個別作成:[キャンペーン]タブで1件ずつ詳細情報を入力することで、キャンペーンのデータを個別に作成できます。
外部のデータ元からのキャンペーンのデータの一括インポート:CSV/XLS形式のファイルからZoho CRMの[キャンペーン]タブに、キャンペーンのデータを一括インポートすることもできます。
キャンペーンのデータの個別作成
キャンペーンのデータを個別に作成するには、以下のいずれかの手順を実行します。
- [キャンペーン]タブで、キャンペーンのデータの作成画面に詳細を入力する
- 既存のキャンペーンのデータを複製して必要な変更を加える
キャンペーンのデータを個別に作成するには
- [キャンペーン]タブで[キャンペーンを作成]をクリックします。
- キャンペーンの作成画面で、キャンペーンの詳細を入力します。
- [保存する]をクリックします。
キャンペーンのデータを複製するには
- [キャンペーン]タブで、複製するキャンペーンのデータをクリックします。
- キャンペーンの詳細ページで、画面の右上にある(その他の操作)アイコンをクリックし、表示された操作メニューから[複製する]を選択します。
- キャンペーンの複製画面で、必要に応じて詳細情報を変更します。
- [保存する]をクリックします。
キャンペーンのデータには、他のキャンペーンのデータを「子キャンペーン」として関連付けることができます。一連のキャンペーンを関連付け、親子関係を設定して階層化して管理することが可能です。これにより、関連するキャンペーンの成果をまとめて分析し、どのキャンペーンの参加者が多いか、売上が多いかなどを分析することが可能です。
たとえば、200名の参加者を対象としたWebセミナーを開催し、終了後にアンケートを配信して、その回答者に対してのみ個別相談会を実施するとします。この場合、連続して実施する3つのキャンペーン(Webセミナー、アンケート、個別相談会)を関連付けて、階層を設定できます。レポートでこの3つの一連のキャンペーンの成果をまとめて分析したり、個々のキャンペーンの詳細を確認したりすることが可能です。
子キャンペーンの関連付け(追加)
複数のキャンペーンを一連の流れで実施する場合、最初のキャンペーン(親キャンペーン)に対して、後に続くキャンペーンを「子キャンペーン」として関連付けることができます。これにより、連続する一連のキャンペーン全体の参加者を追跡できます。
1件の親キャンペーンに対して追加可能な子キャンペーンは、最大5件です。また、子キャンペーンに対して、さらに子キャンペーン(孫キャンペーン)を2件まで関連付けることが可能です。子キャンペーンの作成方法は、次の2通りです。
- [子キャンペーン]の関連リストから作成する:各キャンペーンの詳細ページには、関連リストとして[子キャンペーン]の一覧が表示されます。この一覧から新しい子キャンペーンを作成し、親データに関連付けることができます。
- 関連付けられている見込み客/連絡先を選択して、子キャンペーンを作成する:見込み客/連絡先を選択してから子キャンペーンに関連付けます。たとえば、アンケートに回答した参加者のみを個別相談会に招待する場合は、回答済みの見込み客/連絡先を抽出し、対象を選択してから、子キャンペーン「個別相談会」を作成して関連付けます。
たとえば、200名の参加者を対象としたWebセミナーを開催し、フォローアップ対応として、参加者のうち、特定の業界の参加者に対してのみ、製品カタログを送付するとします。該当の業界の参加者を把握するために、個々のデータを確認するのでは時間がかかってしまいます。このような場合に、特定の条件に基づくデータの抽出機能が役立ちます。関連リストに追加されている項目を使用して、データの抽出条件を設定できます。
関連付けられている見込み客/連絡先データを抽出するには
- キャンペーンのデータの詳細ページで、画面の左側にある関連リストの一覧から、[見込み客]/[連絡先]のいずれかをクリックします。
- [フィルター]アイコンをクリックして、必要な項目に関する条件を選択または設定します。
- なお、必要に応じて、関連リストに表示する項目を追加することも可能です。
キャンペーンの詳細の表示
キャンペーンの詳細を個別に表示するには
- [キャンペーン]タブをクリックします。
キャンペーンの一覧ページに、すべてのキャンペーンの一覧が表示されます。
[種類]の列には、Webセミナー、展示会、メールなどのキャンペーンの種類を示す項目の値が表示されます。
- キャンペーンの一覧ページから、対象のキャンペーンを選択します。
キャンペーンの詳細ページの概要表示では、キャンペーンに関連付けられている見込み客/連絡先の合計数を確認できます。また、実際の費用、売上、進行中(未完了)の商談の金額も確認できます。
キャンペーンのデータへの他の種類のデータの関連付け
キャンペーンのデータを作成した後、必要に応じて、タスク、予定、添付ファイル、見込み客、連絡先、商談などの他の種類のデータを関連付けて管理できます。
キャンペーンの詳細ページで関連付け(追加)や確認ができるデータの種類は、次のとおりです。
- 未完了の活動:タスク/予定/通話データを追加できます。
- 完了した活動:完了したタスクや予定が表示されます。
- 商談:キャンペーンを通じて発生した商談が表示されます。
- 添付:画像や文書などのファイルを添付できます。
- 見込み客:キャンペーンを通じて作成された見込み客が表示されます。
- 連絡先:キャンペーンを通じて作成された連絡先が表示されます。
マーケティング施策ごとの対象者(キャンペーンの参加者)を管理するには、キャンペーンのデータにそれぞれの対象者として見込み客/連絡先を関連付ける(追加する)必要があります。キャンペーンに見込み客/連絡先を関連付ける方法には、次の4通りがあります。
キャンペーンの詳細ページからの見込み客/連絡先データの関連付け(追加)
キャンペーンの詳細ページの関連リストから、見込み客/連絡先をキャンペーンに直接関連付け(追加)できます。
キャンペーンの詳細ページから見込み客/連絡先を関連付ける(追加する)には
- [キャンペーン]タブに移動し、一覧から対象のデータをクリックします。
- キャンペーンの詳細ページで、関連リストの一覧から[見込み客]/[連絡先]のいずれかをクリックします。
- [見込み客を追加する](または[連絡先を追加する])をクリックします。
- 新しい見込み客/連絡先を作成する場合は、表示された画面で、右上にある[新しい見込み客](または[新しい連絡先])をクリックします。
既存の見込み客/連絡先を追加する場合は、一覧から対象のデータを選択し、[次へ]をクリックします。
- データのかんたん作成画面で、詳細を入力して[保存する]をクリックします(新しい見込み客/連絡先を作成する場合)。
- 一覧から、対象の見込み客/連絡先データを選択し、[次へ]をクリックします。
- キャンペーン反応ステータスの選択画面で、ステータスを選択します。
- [保存する]をクリックします。
見込み客/連絡先の一覧ページからキャンペーンを関連付ける(追加する)には
- [見込み客]/[連絡先]タブのいずれかに移動します。
- 一覧から、キャンペーンに追加するデータのチェックボックスを選択します。
-
上部の[処理]をクリックし、操作メニューから[キャンペーンに追加する]をクリックし、次のいずれかを選択します。
- [新しく作成]:新しいキャンペーンを作成します。キャンペーンのかんたん作成画面で詳細を入力し、[保存する]をクリックします。
- [既存]:既存のキャンペーンのいずれかを選択します。キャンペーンに追加画面で詳細を入力し、[保存する]をクリックします。
見込み客/連絡先の詳細ページからのキャンペーンの関連付け(追加)
見込み客/連絡先の詳細ページからキャンペーンを関連付ける(追加する)には
- [見込み客]/[連絡先]タブのいずれかに移動して、一覧から対象のデータを選択します。
- 関連リストの一覧から[キャンペーン]をクリックし、[キャンペーンを追加する]をクリックします。
- 一覧から関連付ける対象のキャンペーンを一覧から選択し、[次へ]をクリックします(複数のキャンペーンを関連付けることも可能です)。
なお、こちらから新しいキャンペーンを作成することはできません。関連付けたいキャンペーンのデータは、[キャンペーン]タブであらかじめ作成しておく必要があります。
- 該当のキャンペーンが関連付けられ、関連リストに表示されます。
見込み客/連絡先のデータをZoho CRMにインポートして、キャンペーンに一括で関連付けることができます。なお、インポート時には、[キャンペーン反応ステータス]の最初の値がすべての見込み客/連絡先データに適用されます。この値は、必要に応じて後で変更できます。
見込み客/連絡先のデータをインポートしてキャンペーンに関連付ける(追加する)には
- [キャンペーン]タブに移動し、一覧から対象のデータをクリックします。
- キャンペーンの詳細ページの[見込み客]/[連絡先]の関連リストには、キャンペーンに関連付けられている見込み客/連絡先の一覧が表示されます。
- [見込み客をインポート](または[連絡先をインポート])をクリックします。
- 見込み客/連絡先のインポート画面で、インポートの詳細を指定し、[次へ]をクリックします。
キャンペーン反応ステータスの一括更新
[キャンペーン反応ステータス]は、特定のキャンペーンにおける見込み客/連絡先の反応や行動を表すステータスです(招待済み、参加済み、不参加など)。たとえば、ある見込み客がセミナーAには参加したがセミナーBには登録のみで不参加だったといったような反応の情報を、セミナーごとに個別に管理できます。見込み客/連絡先の反応ステータスは、必要に応じて、キャンペーンの詳細ページから一括更新できます。
なお、[キャンペーン反応ステータス]の項目は、[見込み客ステータス]の項目とは異なります。前者は特定のキャンペーンにおけるステータスを表し、後者はさまざまなキャンペーンを通じて総合的に識別した見込み客のステータスを表します。混同しないようご注意ください。
キャンペーン反応ステータスを一括更新するには
- キャンペーンの詳細ページで、関連リストの一覧から[見込み客]または[連絡先]を選択します。
- 対象のデータを選択し、[反応ステータスを一括更新する]をクリックします。
- キャンペーン反応ステータスの一括更新画面で、ドロップダウンから対象のステータスを選択します。
- [保存する]をクリックします。選択したデータが、指定したステータスで更新されます。
キャンペーン反応ステータスのカスタマイズ
キャンペーンに関連付けられている見込み客/連絡先には、必ず[キャンペーン反応ステータス]の値を指定する必要があります。たとえば、「展示会」キャンペーンでは、反応ステータスとして、「招待済み」、「参加済み」、「不参加」などを設定するのが適切です。このように、キャンペーンの内容に応じて、キャンペーン反応ステータスの選択肢の値をカスタマイズできます。
キャンペーン反応ステータスをカスタマイズするには
- [設定]→[カスタマイズ]→[タブと項目]の順に移動します。
- [キャンペーン]タブに移動し、[…](詳細)アイコンにカーソルを合わせます。
- 表示されたメニューから、[キャンペーン反応ステータス]を選択します。
-
キャンペーン反応ステータスのカスタマイズ画面に、すべてのステータスの値が一覧表示されます。次の手順を実行します。
- キャンペーン反応ステータスの追加:既存のステータスの値にカーソルを合わせると表示される[+](追加)アイコンをクリックし、新しい値を入力します。
(最大50件のキャンペーン反応ステータスの値を追加できます。)
なお、既存のステータスの値をクリックしてドラッグすると、表示順を並べ替えることができます。
- キャンペーン反応ステータスの削除:既存のステータス値にカーソルを合わせると表示される[-](削除)アイコンをクリックします。
- [保存する]をクリックします。