Zoho CRMにおいて「会計年度」とは、組織が事業の計画、調整、管理、分析を行うための時間的な区切りとする、1年間の期間を指します。会計年度の設定は、売上予測、レポート、ダッシュボード、データ一覧などに反映されます。
会計年度の開始月と終了月は、組織によって異なります。日本の多くの組織では、国の会計年度に合わせて、4月から3月までの会計年度が採用されています。他方、さまざまな理由で、それ以外の会計年度(例:9月期決算、12月期決算など)を採用する組織もあります。
また、会計年度を12か月ではなく、52週とする組織もあります。たとえば、小売業では、通常、週末の売上が平日の売上を上回るため、各四半期に含まれる週数を同じにすることで、四半期の売上の比較や予測、給与計算、経理業務などが行いやすくなります。このことから、小売業では、会計年度を52週として扱い、1つの四半期(13週)をさらに4週-5週-4週の3つの期間に分割することがあります。
Zoho CRMでは、上記のような、さまざまな組織のニーズに応じた会計年度の設定が可能です。
- 初期設定では、[会計年度の種類]は[標準の会計年度]、会計年度の開始月は1月に設定されています。
- 標準の会計年度では、会計期間は12か月に分割され、会計年度の開始月を変更できます。たとえば、開始月を4月に変更し、4月から3月までを会計年度とすることが可能です。
- [会計年度の種類]を[独自の会計年度]に設定すると、会計年度の分割方法や、年度の開始日などを細かく設定できます。
[会計年度の種類]を[標準の会計年度]に設定した場合、開始月のみをカスタマイズ可能です。会計年度の開始日は、開始月の第1日となります。
[会計年度の種類]を[独自の会計年度]に設定した場合、会計年度の分割方法について、以下のようなカスタマイズが可能です。
四半期単位(1年:4四半期、1四半期:4-4-5週、4-5-4週、5-4-4週):四半期単位の分割方法では、年度が四半期に4分割されます。さらに、各四半期が13週として計算され、各四半期(13週)がさらに3つの期間に分割されます。四半期(13週)を3分割する方法として、[4-4-5]、[4-5-4]、[5-4-4]のいずれかを選択できます。たとえば、[4-4-5]を選択すると、1つの四半期において、期間「1」が4週、期間「2」が4週、期間「3」が5週とみなされます。
年単位(1期間:4週、1年:3-3-3-4期間、3-3-4-3期間、3-4-3-3期間、4-3-3-3期間):年単位の分割方法では、各期間が4週として計算され、会計年度は13期間に分割されます。この13期間の会計年度を四半期に振り分ける(4分割する)方法として、[3-3-3-4]、[3-3-4-3]、[3-4-3-3]、[4-3-3-3]のいずれかを選択できます。この数字は、4週を1期間とした場合に、各四半期を何期間とするかを表します。
四半期単位、年単位のどちらでも、1年は52週(364日)として計算されます。そのため、うるう年でない年には1日分、うるう年には2日分の余りが生じます。累積された余りの日数は、特定の会計年度に余りの週として追加できます。この機能を利用すると、会計年度を毎年、特定の月、週、曜日に開始できます。たとえば、会計年度を毎年4月の第1月曜日に開始したいとします。また、2024年は、4月1日(月)に会計年度が開始されるとします。ここで、余りの週を追加しない際には、2025年3月31日(月)は余りとなり、次の会計年度は2025年4月1日(火)に開始されます。一方、2024年度に余りの週を追加した際には、2025年度の会計年度は2025年4月7日(月)から、2026年度の会計年度は2026年4月6日(月)から開始されます。このように、今後のいずれかの会計期間に余りの週を追加することで、余りの日を対象の会計年度内に組み入れることが可能です。
また、[標準の会計年度]と[独自の会計年度]のどちらでも、会計年度の開始月として2月~12月を選択した場合に、会計年度として開始年を表示するか、終了年を表示するかを選択できます。
たとえば、2024年4月から2025年3月までの会計年度の場合、開始年に基づいて「2024」年と表示するか、終了年に基づいて「2025」年と表示するかを選択できます。この会計年度の最初の四半期は、開始年を選択した場合には[Q1 2024](2024年第1四半期)、終了年を選択した場合には[Q1 2025](2025年第1四半期)として表示されます。
会計年度を設定すると、設定内容が売上予測、レポート、ダッシュボードの表/グラフなど、Zoho CRM内のさまざまな場所に反映されます。
標準の会計年度を設定するには
- Zoho CRMに管理者権限を持つアカウントでサインインします。
- [設定]→[一般]→[組織設定]→[会計年度]の順にクリックします。
以前に会計年度を設定したことのある場合は、画面右上にある[会計年度の管理]をクリックします。 - 会計年度の管理画面で、以下の設定を行います。
- [会計年度の種類]の欄で、[標準の会計年度]を選択します。
- [会計年度の開始月]で、年度の開始月を選択します。
- 会計年度の開始月として2月~12月を選択した場合、[会計年度の基準 Q-YYYY]の欄で[開始年]または[終了年]を選択します(会計年度の開始月を1月に設定した場合、この設定欄は表示されません)。
- [保存する]をクリックします。
独自の会計年度を設定するには
- Zoho CRMに管理者権限を持つアカウントでサインインします。
- [設定]→[一般]→[組織設定]→[会計年度]の順にクリックします。
以前に会計年度を設定したことのある場合は、画面右上にある[会計年度の管理]をクリックします。 - 会計年度の管理画面で、以下の設定を行います。
- [会計年度の種類]の欄で、[独自の会計年度]を選択します。
- [形式]を選択します。四半期単位の形式(例:4-5-4)または年単位の形式(例:3-3-3-4)を選択できます。
[開始日]の欄で、会計年度の開始日と開始月を指定します。
- 表示設定を指定します。[会計年度の基準 Q-YYYY]の欄で、[開始年]または[終了年]を選択します。
[期間の表示設定]で、[年数]または[四半期数]を選択します。プレビューが表示されます。
- 必要に応じて、[余りの週を追加する]をクリックします。
余りの週の追加画面で、余りの週を追加する期を選択します。[カレンダー形式でプレビューを表示する]をクリックすると、余りの週を追加した場合の会計年度のプレビューを確認できます。
- [保存する]をクリックします。
会計年度の設定の変更履歴を表示するには
- Zoho CRMに管理者権限を持つアカウントでサインインします。
- [設定]→[一般]→[組織設定]→[会計年度]の順にクリックします。
[以前の年]の欄で、会計年度の設定の変更履歴を確認できます。
メモ
- [会計年度の種類]の欄で[独自の会計年度]を選択した場合、[カレンダー形式でプレビューを表示する]ボタンが以下の場所に表示されます。
- [会計年度]の設定画面
- [会計年度の管理]画面
- [会計年度]の設定画面の[以前の年]の欄(特定の会計年度にカーソルを重ねたとき)
[カレンダー形式でプレビューを表示する]をクリックすると、設定した会計年度のプレビューが表示されます。
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