ブループリントの作成例
上の図は、商談のフォローアップの業務フローの例をもとにブループリントを作成したものです。このブループリントが適用された商談データは、流れ図(フローチャート)の通りに状態を進んでいきます。
遷移は、業務の流れにおける状態の移り変わり、すなわち、業務が次の段階に進むことを表します。ブループリントでは、遷移は2つの状態間をつなぐ線上に表示されます。また、遷移の条件を設定することで、ある状態から次の状態に進むための条件を設定できます。なお、遷移の設定には、 [遷移前] 、 [遷移中] 、 [遷移後] の3つの設定があります。
上記の点を踏まえ、ブループリントの作成例を見てみましょう。
[遷移中]の設定では、条件に応じて、特定の項目、メモ、添付ファイル、その他の情報を入力するように、遷移の担当者に対して求めることが可能です。これにより、業務を次に進める際に、必要な情報の入力などの対応を促すことができます。たとえば、商談のフォローアップにおいて、組織の営業方針に従って、営業担当者は値引き率とメモを入力し、見積書を添付する必要があるとします。この作業を確実に実行するように、 [提案] の遷移における [遷移中] 設定で、上記のすべての詳細の入力を必須にします。
また、次のような項目を追加し、任意に設定することが可能です。
なお、チェックリストは、[遷移中]タブの設定で追加します。追加したチェックリストは、遷移の実行時に、遷移の担当者に対して表示されます。また、チェックリストを追加するにあたって、リストの各内容(作業項目)を必須/任意に設定することも可能です。
たとえば、商談のフォローアップの業務フローの例では、[提案]の遷移のチェックリストとして、次のような内容を追加できます。
チェックリストを追加するには
関連データの追加処理を設定するには
- タスク
- 予定
- 通話
- 見積書
- 受注書
問い合わせ
遷移の担当者に対して表示するメッセージを追加するには
[遷移後]の設定では、遷移の完了時に自動で実行する 処理 を設定します。[遷移後]の設定で自動化できる処理は、次のとおりです。
たとえば、商談のフォローアップの業務フローにおいて、値引きの承認申請時に、営業マネージャーにメール通知を送信する必要があるとします。これを設定するには、 [メール通知] を選択し、メールの受信者とメールテンプレートを関連付けます。
ブループリントにおける遷移の[遷移前]、[遷移中]、[遷移後]の基本的な設定については以上です。以下では、遷移をより便利に活用するための機能について説明します。
共通遷移とは、業務フロー内のどの状態からでも実行できる遷移です。
この設定は、下の図のとおり、[共通遷移]のチェックボックスをクリックして有効にするだけです。これにより、どの状態のデータの詳細ページにおいても [失注処理] の遷移ボタンが表示され、いつでも遷移してフローを完了できるようになります。
ブループリントの作成時や修正時には、業務フローを確定して実際のデータに対して適用する前に、ブループリントの設定内容が適切かどうかを確認する必要がある場合があります。Zoho CRMでは、「サンドボックス」と呼ばれるテスト環境を利用できます。こちらで、実際のデータに影響を与えることなく、ブループリントの動作を確認できます。
関連情報 : サンドボックス(テスト環境)
ブループリントは、業種や商材、用途や目的、対象業務などに応じて柔軟に設定できます。たとえば、教育、不動産、保険、銀行、金融などの業界特有の業務フローに応じて設定することが可能です。以下のスライドでは、ブループリントの具体的な作成例をいくつかご紹介しています。要件に応じて、状態/遷移/フローの微調整は必要ですが、ブループリントを効率的に作成するためのひな形として、ご参照ください。
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