コマンドセンターでのプロセスの設定

コマンドセンターでのプロセスの設定

コマンドセンターとは?

コマンドセンターは、プロセス管理に役立つツールです。ビジネスモデルをオンラインで視覚化し、管理できます。特に、複数の部門があり、幅広い商品やサービスを扱っていて、さまざまな種類の業務が行われるような組織において、業務プロセスを一元管理するのに役立ちます。

たとえば、融資承認、サプライチェーン管理、在庫管理、eコマース(EC)などは、広範囲で複雑なプロセスを管理できます。業務のさまざまな段階において、複数の処理、関係者や部門間の情報共有が発生します。このようなプロセスは、手順が非常に多いため、間違いが起こりやすくなります。業務を途切れずに正確に進めていくためには、すべてのプロセスをこまめに確認して進捗を把握し、抜け漏れや遅延が発生していないかを把握することが重要です。

コマンドセンター機能を使用すると、業務フローや進捗状況を見える化できます。プロセスを詳細に設定し、関係する人やデータを関連付けて、各ステップや全体の状況について総合的に分析することが可能になります。 

コマンドセンターとブループリントの違い 

ブループリントでは1つのタブに対してプロセスを作成できますが、コマンドセンターでは複数のタブを使用してプロセスを作成できます。 
たとえば、組織のサプライチェーン管理(SCM)プロセスのブループリントを作成したとします。数年後に、組織では、その他の領域も管理し始めました。仕入先管理、金融取引、宅配便追跡サービスなどです。

サプライチェーン管理(SCM)プロセスが、これらすべてのサービスを通じて円滑に実行されていて、特定の遷移で停滞しないようにするために、既存のブループリントにすべてのプロセスを含めることにしました。ただし、これらのプロセスはCRM内にあるものの、1つのタブに属しているわけではないことに気が付きました。したがって、1つのプロセスの作成画面には追加できません。このような場合に、コマンドセンターが便利です。

コマンドセンターでは、1つのプロセス作成画面に複数のタブや外部アプリケーションを集約して、広範囲で複雑なプロセスを作成できます。これにより、プロセス全体のパフォーマンスを把握できます。



利用条件
必要な権限
自動化の管理権限を持つユーザーは、この機能にアクセスできます。

利用例

コマンドセンターの効果的な使用例をいくつか見てみましょう。 その他の利用例もご参照ください

融資承認プロセス:

Zylkerファイナンスでは、中小規模の組織に対して金融支援を行っています。融資の申請者は、融資申請書に必要な情報を入力して提出し、次のプロセスに進みます。このプロセスでは、提出された申請書は、所定の金額が承認されるまでに、承認前、書類審査、資金準備、法的審査、最終審査など、様々なステージや部門を通過します。申請書の処理を進め、プロセスを完了するまでの一連の流れにおいて、それぞれのプロセスが重要です。このプロセスをオンラインで視覚化することで、申請書が止まったステージはどこか、スキップされたステージがないかどうかを手軽に把握できます。また、各ステージに要した時間などを確認することも可能です。 

コマンドセンターのプロセス作成画面は、視覚的に使用できます。CRMの複数のタブから、ステージと遷移を追加できます。プロセス完了の期限を設定したり、ステージ間に自動処理を追加したりできます。さまざまなタブをまたがって遷移時の処理を設定することも可能です。コマンドセンターでのプロセスの表示例:
 

サプライチェーン管理(SCM)

Zyller物流では、サプライチェーン管理事業を運営しています。生産から配送までのサイクルを完了するには、様々な部門、生産部門、仕入先、物流業者、その他の外部業者とのやりとりが発生します。サプライチェーン管理(SCM)の流れ:

  • 消費者が商品に興味を示すことから、ビジネスは始まります。
  • 商品が入手できるかどうかは在庫表から参照され、在庫情報が消費者に表示されます。
    • 希望や検索された商品の在庫がない場合は、発注情報が納入業者や仕入先に送信されます。
    • 商品の在庫が追加されると、在庫表が更新され、消費者に通知が送信されます(必要に応じて、その他のリードナーチャリング活動も実施されます)。
  • 消費者は商品を予約し、決済サービスを通じて支払い、メールやSMS、アプリ通知で配送情報を受け取ります。
  • 商品の配送状況は追跡され、配送に遅延や繰り上げがある場合は消費者に通知されます。
  • 商品が到着し、消費者への商品の提供が完了し、サプライチェーン管理(SCM)のサイクルが完了します。 

購入者が商品に興味を示した時点から商品が消費者に届くまでの一連の流れにおいて、サプライチェーン管理(SCM)では、さまざまな人や組織が関与します。サプライチェーン管理(SCM)において、すべての段階や関係者が重要です。対応状況について定期的に細かく確認し、状況を正確に把握することが欠かせません。 

コマンドセンターを使用してプロセスをオンライン上に再現し、見える化することで、現在の段階やその次の段階、停滞している段階などを把握できます。また、特定の段階においてかかった時間なども把握できるようになります。 



この仕組みは、既存のプロセスの見直しや、きめ細やかなコスト管理、顧客の購入行動の予測などにも役立ちます。リードナーチャリング活動などへのヒントも得ることができ、組織の売上向上にもつなげることができます。


コマンドセンターでのプロセスの設定

ブループリント と同様に、コマンドセンターでは状態と遷移を設定する必要があります。

コマンドセンターの作成画面は、ブループリントの作成画面と同じものです。複数のタブや外部アプリケーションを組み合わせて、1つの業務フローを設計することが可能です。   

状態 とは、プロセスのさまざまなステージ(ステップ、段階)のことです。たとえば、上記の融資承認プロセスでは、事前承認待ち、手動承認待ち、書類審査などの状態があります。Zoho CRMのさまざまなタブに応じて、各状態を設定できます。状態についての 詳細はこちら をご参照ください。

遷移 とは、プロセス内の2つの状態を関連付けるリンクです。データをある状態から別の状態に移動するために必要な条件を設定できます。たとえば、融資申請を[書類審査]から[融資却下]に移動するのに必要な条件を、[遷移却下]で設定します。状態についての 詳細はこちら をご参照ください。

コマンドセンターの設定が、ブループリントの設定と同じであることをご理解いただけたと思います。 ブループリントの設定 についてもご参照ください。  

コマンドセンターで作成できるプロセス数は、利用中のZoho CRMのプランによって異なります。各プロセスやモデルには、5つの異なるバージョンを作成できますが、一度に1つのバージョンのみ有効にできます。 


コマンドセンターの設定手順:
プロセスを作成するには、次の手順を実行します:   

手順1:基本情報を追加する 
プロセス名を入力し、説明を入力します。 

手順2:状態と処理を追加する   



状態の追加
プロセス作成画面で、プロセスの始まりを表す状態を追加します。なお、コマンドセンターではZoho CRMのすべてのタブを関連付けることができるため、状態が関連するタブを選択する必要があります。作成画面に追加した各状態について、同じ手順を実行します。 一度に最大70件までの状態を追加できます。 

各状態における処理の設定
各状態において、すぐに実行する処理、スケジュール処理、繰り返し処理を設定できます。処理は、データの状態に従って実行され、状態に達したすべてのデータに適用されます。 

すぐに実行する処理 :発注時に仕入先にメール通知を送信したい場合や、注文確定時に顧客にSMSで決済リンクを送信したい場合を考えてみましょう。設定例:

  1. データの状態: 発注、注文確定
  2. 処理: 仕入先へのメール通知/顧客への決済リンクの送信。 
データが特定の状態になった場合に、以下のようなすぐに実行する処理を設定できます:
  1. 項目の更新
  2. メール通知:状態1件あたり通知3件まで
  3. タスク:状態1件あたり通知3件まで
  4. Web通知
  5. 関数
  6. タグの追加や削除:状態1件あたりタグ10件まで
  7. SlackやZoho Cliqでの通知:状態1件あたり通知5件まで

スケジュール処理: ある状態において、データが一定期間とどまっている時に実行する処理を設定できます(期間は、日、時間、分で指定可能です)。たとえば、分割払いの最初の1回分が支払われた次の日、または、仕入先が商品を発送した次の日に、顧客に電話をかけるタスクを割り当てることができます。設定例: 
  • データの状態: 1回目の分割支払い、商品の発送
  • 処理: 顧客への通話 
以下のスケジュール処理を設定できます:
  • 項目の更新
  • メール通知
  • タスク
  • Web通知
  • 関数

繰り返し処理 :一定の間隔で繰り返し実行する処理を設定できます。たとえば、保留中の支払いに関して毎日リマインダーメールを送信したり、顧客が予約を確定した後に対応が進むまで仕入先に通知を送信したり、問い合わせが完了になるまでサポート担当者に通知メールを送信したりできます。設定例:
  • データの状態: 支払い保留中、予約の確定、問い合わせ未完了
  • 処理: メール通知、Web通知、メール通知 
以下の繰り返し処理を設定できます:
  • 項目の更新
  • メール通知
  • タスク
  • Web通知
  • 関数

手順3:状態の期限を設定する 
データがある状態にとどまることができる期間を制限したい場合、状態の期限を設定できます。状態の期限に達した後に、データに実行する処理を選択することもできます。データをエスカレーションするか、次の状態に移動するかを選択できます。 
  • 次のいずれかのカテゴリーを選択して、該当するユーザーにデータをエスカレーションできます:
    • ユーザー
    • グループ
    • 役職
    • データの担当者、データの作成者、データの担当者の上司 
  • 選択したユーザーにメール通知が送信されます。
  • プロセスで設定した最後の状態のいずれかに移動します。たとえば、SCMプロセスにおいて、データを「注文キャンセル」に移動できます。
状態間に遷移を追加した場合にのみ、状態の期限を選択するオプションが表示されますのでご注意ください。期限の設定は、必須ではありません。 

手順4:遷移と実行タイミングを設定する  

遷移は、2つの状態を関連付ける設定です。データをある状態から別の状態に移動するために必要な条件を設定できます。たとえば、「在庫確認」という遷移において、設定した条件や処理が満たされる場合にのみ、データの状態が「発注」から「注文確定」に移るように設定することが可能です。 プロセスには、一度に最大110件までの状態を追加できます。

遷移を実行するタイミングを選択できます(必須設定):

  • Webフォームの送信 :Webフォームを通じてZoho CRMにデータが登録された時に、遷移が実行されます。このトリガーは、プロセスの最初のみ、または、プロセスの最初の遷移にのみ設定できます。  
  • データの作成 :特定のタブやレイアウトでデータが作成されるたびに、遷移が実行されます。 
  • データの編集 :データが編集されるたびに、遷移が実行されます。条件を追加することもできます。たとえば、見込み客ステータスが「有望」に変更されるたびに、決済リンクを送信できます。 
  • APIの実行(受信処理)
    :外部アプリケーションから遷移を実行する場合、このオプションを選択して、表示されたAPIのURLをコピーします。さらに、各APIの実行時に必要なパラメーターを設定できます。文字列、数値、日付、日時、真偽値のデータの種類から、最大6件までのパラメーターを選択できます。
    メモ:  2021年7月14日(水) までに作成したプロセスには長整数型のIDが含まれていますが、 2021年7月14日(水) 以降に作成されたプロセスには文字列型のIDが含まれます。
  • データの承認 :データが承認されるたびに、遷移が実行されます。たとえば、決済が承認された場合のみ、発注処理を進めるように設定できます。データを関連付ける承認プロセスを選択する必要があります。
  • データの却下 :データの却下時に、遷移が実行されます。たとえば、決済が失敗した場合に、注文がキャンセルされるように設定できます。データを関連付ける承認プロセスを選択する必要があります。
  • 日付/日時 :タブの日付項目または日時項目に基づき、遷移が実行されます。
      
  • さまざまなチャネルからのセールスシグナル: メール、チャット、通話、サポート問い合わせ、マーケティングキャンペーンで受信したレスポンスに基づいて、トリガーを実行できます。たとえば、通話が遅延になるたびにサポート問い合わせを作成したり、顧客がマーケティングキャンペーンをクリックした場合に「登録のお礼」メールを送信したりできます。状態に条件を設定して、特定の問い合わせ、メール、アンケートに対してのみトリガーを実行するように設定できます。たとえば、「登録メール」が不達になった場合にのみ遷移を実行し、それ以外のメールの不達の場合は実行しないように設定できます。同様に、特定のサポート問い合わせに対する返信を受信した場合にのみ、トリガーを実行するような設定も可能です。



以下の自動生成シグナルから、トリガーを選択できます:  

  1. メール
    1. 送信メール: 送信、開封、クリック、不達、未開封、開封済み未返信、未返信、登録解除
    2. 受信メール: 受信
  2. 通話: 通話の着信、発信通話は未応答、予約通話の遅延
  3. Zoho SalesIQ: 不在時のチャット
  4. Zoho Desk: 新しい問い合わせ、問い合わせへのコメント、遅延、問い合わせへの返信、評価、エスカレーション
  5. メールキャンペーン(Zoho Campaigns): 開封、クリック、不達、迷惑メール設定、返信の受信、登録解除
  6. Zoho Survey: 送信、アクセス、回答の受信、アンケートへのアクセス、アンケートへの未アクセス
  7. Zoho Backstage: チケットの購入またはキャンセル、参加者のチェックイン
  8. Zoho Webinar: 招待メールの送信、登録受付、参加済み
上記以外に、(Zoho CRMに連携できない)外部アプリケーションをトリガーとして使用する場合は、カスタムシグナルを作成できます( 関連情報: カスタムシグナルの作成 )。
メモ
  1. トリガーは一旦設定すると、編集できません。必要に応じて削除してから、新しいトリガーを追加する必要があります。 
  2. 状態や遷移の実行タイミングに関連するタブは、プロセスに一旦設定すると、削除できません。 
  3. [コマンドセンター]タブの [現在のデータ名] 項目には、タブの場所に基づくデータ名が表示されます。たとえば、[見込み客]タブのデータの場合は「データ名 - 見込み客タブ」、[連絡先]タブのデータの場合は「データ名 - 連絡先タブ」と表示されます。

手順5:遷移時に実行する処理を設定する 
遷移時にすぐに実行する処理を設定できます。たとえば、見積書が承認された時に、仕入先に商品の詳細、数量、受取人の住所を記載した通知を送信する必要があるとします。以下の処理を設定できます:
  • データの作成
  • 項目の更新
  • メール通知
  • タスク
  • Web通知
  • 関数
  • タグの追加または削除
メモ
遷移時にすぐに実行する処理は、状態と遷移が2つの異なるタブにある場合に、特に便利です。たとえば、上記の例では、状態が[見積書]タブで発生する一方、遷移は[仕入先]タブで実行されます。つまり、異なるタブにおける一連の処理を1つのプロセスで設定できます。異なる状態において、2つの異なる処理を同時に実行できます。


手順6:選択したデータに対する遷移の実行条件を設定する  
特定のデータのみ遷移を実行する場合、データが遷移に移動するために満たすべき条件を設定できます。たとえば、$3,000を超える請求書のみ、次の状態に移動する前に、「割引」の遷移を実行するよう設定できます。




手順7:データ間の接続を設定する 
遷移が実行された特定のデータを追跡する場合に、このオプションが役立ちます。たとえば、3名の異なる顧客から商品デモの依頼をメールで受けたとします。依頼者にWebセミナーへの招待を送信し、参加の一週間後に、3名のうち1名の顧客が商品を購入しました。これにより、この顧客は「見込み客」状態から「連絡先」状態に移動します。この場合、2つのタブをまたいで状態が変わります。接続オプション(ルックアップまたは参照)を使用することで、データを次の状態に進める処理の内容や経路を確認できます。 
今回の例では、Webセミナー参加後、見込み客が購入処理を完了し、次の状態(連絡先)に移動したとします。この場合、見込み客データ内に連絡先のルックアップを追加するか、連絡先への参照関係を設定する必要があります。これにより以下のことが可能になります:
  1. 2つのデータ間の関連付けや参照関係を確認できます。
  2. データが次の状態に進むきっかけとなった活動を把握できます。
メモ
  1. 2つの異なるタブで状態が設定されている場合のみ、接続タブを利用できます。たとえば、上記のように、データが見込み客タブから連絡先タブに移動するような場合です。 
  2. コマンドセンターのプロセスを通じてデータが作成された場合のみ、参照関係を設定できます。手動での作成は対象外です。たとえば、見込み客が手動で変換されて連絡先(データ)が作成されるような場合です。

手順8:遷移に関する履歴を追加する 
遷移に関する重要情報や関連情報を、履歴のセクションにメモとして入力できます。履歴情報は、コマンドセンターの履歴で表示できます。遷移には、一度に最大3件までの履歴を追加できます。 

履歴に差し込み項目を挿入して、特定の遷移に至るまでのデータのプロセス全体を確認できます。たとえば、以下の画像では、遷移が関連するプロセス、遷移名、実行日時、実行した処理と結果が表示されています。


コマンドセンターでのプロセス設計

プロセスを設計するには:

  1. [設定] > [プロセス管理] > [コマンドセンター] に移動します。
  2. [プロセスの作成] をクリックして、 [プロセス名] [詳細情報] を入力します。
  3. [続ける] をクリックします。
  4. [プロセス作成画面] で、 [状態の追加] を選択します。
  5. [状態の作成] で、 [状態名] [詳細情報] を入力し、一覧から [タブ] を選択します。
  6. [保存] をクリックします。
    プロセス作成画面に自動で移動します。状態に [処理] を追加するか、 [+状態の追加] をクリックして、さらに状態を追加します。
  7. [この状態に期限を設定] をクリックして、 [日] [時間] [分] に数値を入力します。
     

  8. [処理] タブで、 [すぐに実行する] [スケジュール] [繰り返し] の処理 のいずれかを選択します。
  9. [すぐに実行する処理] で、 [追加] をクリックして、ド一覧から処理を選択します。
  10. [スケジュール処理] で、 [日] [時間] [分] の数値を入力して、 [続ける] をクリックします。
  11. [繰り返し処理] で、 [日] [時間] [分] に数値を設定し、  [続ける] をクリックします。
    スケジュール処理と繰り返し処理の両方に対して、すぐに実行する処理(項目の更新、メール通知、タスク、Web通知、関数)を追加することもできます。
  12. 2つの状態の間の [+] ボタンをクリックして、 遷移 を作成します。
  13. [遷移情報] タブで、 [遷移名] [詳細情報] を入力し、一覧から [トリガー] を選択します。 
  14. [保存] をクリックします。
  15. [処理] タブで、 [処理の追加] をクリックして、 [この遷移時に実行する処理] の下の一覧から処理を選択します。
  16. [条件] タブで、 [条件の追加] をクリックして、 [この遷移を適用する<データ>] を設定します。
  17. [履歴] タブで、 [履歴の追加] をクリックし、 詳細を入力 してから、 [保存] をクリックします。
  18. [+状態の追加] をクリックして、さらに状態を追加します。
  19. [公開] をクリックして、コマンドセンターを公開します。削除する場合は [下書きの削除] をクリックします。
      

初期設定のジャーニー

業務の流れ(フローやプロセス)を表すジャーニーの設定には、見込み客の選別に関する設定があらかじめ用意されています。この初期設定のジャーニーをそのまま利用することも、自分の組織に合わせてカスタマイズすることも可能です。 
見込み客の選別用の初期設定のジャーニーの流れは以下のとおりです 
  1. 見込み客データの登録
  2. 連絡(フォローアップ)の予定やタスクの登録
  3. 初回連絡
  4. 再連絡(連絡を継続)
  5. 商談化
  6. 失注(見込みなしと判断)
各段階において、営業担当者は見込み客を選別するためのさまざまな活動を行います(例:フォローアップ用のメールを送信する、電話をかける)。ジャーニーの設定には、これらの活動を反映させることが可能です。それぞれの段階(状態)において行うべき活動を設定し、営業担当者が抜け漏れなく行うようにすることができます。初期設定のジャーニーでは、こうした活動もあらかじめ設定されています。 

初期設定のジャーニーは、以下の2つが用意されています。
  1. 通話を通じた見込み客の選別



  2. メールを通じた見込み客の選別



初期設定のジャーニーの対象は、見込み客と連絡先タブのみです。必要に応じて設定を追加することで、他のタブも対象にできます。    
また、ジャーニーの内容をカスタマイズすることもできます。ジャーニーにおける各段階を表す状態の追加/削除/置換、各状態において実行する必要がある活動の追加、状態ごとの期限の設定などが可能です。 
注:初期設定のジャーニーは下書き状態になっているため、管理者が手動で有効にする必要があります。


初期設定のジャーニーを有効にするには
  1. [設定]→[プロセス管理]→[コマンドセンター]に移動します。
  2. 対象の初期設定のジャーニーをクリックします。



  3. 必要に応じて状態と遷移をカスタマイズします。
  4. 処理やその他の詳細を設定します。
  5. [公開する]をクリックします。


遷移の優先度の設定

最初の状態において複数の遷移がある場合、遷移は、設定の一覧で表示されている順番で適用されます。必要に応じて、優先度の順番を設定することで、実行順を変更できます。 

融資承認プロセスの例を見てみましょう。「事前承認待ち」の状態において、「情報不足」と「承認上限超過」という2つの遷移がある場合、表示されている順番で遷移が適用されます。遷移を並べ替える場合、遷移をドラッグ&ドロップして希望の順番に並べ替えます。 

プロセスの期限の設定 

プロセス全体の期限を設定できます。たとえば、見込み客の獲得に関するプロセスを設定する場合、見込み客の獲得状態になった後の、プロセスの期限を設定できます。プロセスの設定時または設定後に、期限を追加できます。プロセスを選択し、 [期限] タブに移動して、 [プロセスに期限を設定] をクリックします。 

プロセスが終了すべき 期限 の日、時間、分に数値を設定する必要があります。 プロセス開始から数日後、または、該当の状態になって(例:見込み客が精査済みになる)から数日後が期限になるように選択できます。データをエスカレーションするか、別の状態に移動するかを設定できます。

期限を設定すると、完了状態に達したデータの数を把握でき、特定の状態で止まっているデータに関する対応を実行できます。 

プロセスのバージョンの編集 

1つのプロセスに最大5件のバージョンを作成できますが、一度に有効にできるのは1件だけです。有効なプロセスを編集するには、次の3つの方法があります:

  • 下書きの削除: 下書きを保存も公開もしません。削除するだけです。
  • 新しいバージョンとして公開: 編集済みのバージョンを新しいバージョンとして公開できます。これにより、既存のバージョンを保持し、各バージョンの成果を比較できます。
  • 再公開: 既存のバージョンを上書きできます。

[コマンドセンター]タブでのデータの表示

コマンドセンターでプロセスを作成すると、利用中のZoho CRMアカウントに、「コマンドセンター」と呼ばれるシステム定義のタブが追加されます。特定のプロセスに関連するデータを表示でき、ID、コマンドセンターの開始日、コマンドセンターの期限、状態の期限などに応じて抽出できます。複数のモデルがある場合、カスタムビューを使用して、対象のモデルを抽出して表示できます。スマートフィルターを使用して、特定のデータを表示することもできます。 

コマンドセンターのレポートの表示

Zoho CRMでは、コマンドセンターで作成した各プロセスに関して、3つの標準レポートを利用できます。([設定] > [プロセス管理] > [コマンドセンター]に移動して、)コマンドセンターの一覧で、プロセスにカーソルを合わせて、[レポートの表示]をクリックすると、以下のレポートを表示できます: 
  • 状態別の内訳 :各状態ごとのデータ数です。
  • 各状態での平均所要時間 :状態ごとの経過時間です。遅延情報を把握し、ボトルネックとなっている状態を正確に理解できます。遷移にかかった時間を確認し、最も停滞している状態を見極めて必要な対応をとることができます。 
  • 全体レポート :全体レポートでは、プロセス全体を見える化でき、各状態や各遷移のデータ件数を把握できます。 

プロセスの並べ替え、無効化、削除

プロセスの並べ替え :コマンドセンターのプロセスは、表示順に応じてデータに適用されます。作成したすべてのプロセスが、作成順に一覧表示されますが、[プロセス管理] → [コマンドセンター]から [プロセスの並べ替え] オプションをクリックして、プロセスを並べ替えることができます。プロセスを並べ替えると、新しい順番に基づいて、プロセスがデータに適用されます。 

プロセスの無効化 ステータスボタン を切り替えると、プロセスを無効にできます。 一旦無効にすると、再度有効にするまで、新しいデータにはプロセスが適用されなくなります。ただし、プロセス内のデータには引き続き適用されます。  


プロセスの削除 :プロセスにカーソルを合わせて、 削除アイコン をクリックすると、プロセスを削除できます。プロセスを削除する前に、以下の留意事項をご確認ください: 

  • 現在、プロセス内にあるすべてのデータが、プロセスを終了します。
  • データの履歴(関連する状態と遷移)が完全に削除されます。
  • 現在のデータに設定されているスケジュール処理が停止します。
      
メモ
  1. 状態や遷移の実行タイミングに関連するタブは、プロセスに一旦設定すると、削除できません。
  2. コマンドセンターのプロセスが適用中のデータについては、識別しやすいように、データの詳細ページにオレンジ色の欄が表示されます。該当の欄には、データの元の状態と次の状態が表示されます。 
  3. 現在、この機能は、設定のコピーやサンドボックスの機能には対応していません。 
  4. 既存のプロセスを編集した場合、再公開して既存のバージョンを上書きすることができます。新しいバージョンとしてプロセスを保存することもできます。


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