Incentivesアプリにおけるデータの不一致と返還の管理

Incentivesアプリにおけるデータの不一致と返還の管理

概要

取引ではさまざまな理由でデータの不一致が発生し、売上額が変更されたり、場合によっては取引自体が取り消されたりすることがあります。

この状況を理解するため、2種類の例を見てみましょう。

1つ目は、取引自体は有効なまま、売上額が変更される場合です。
  1. 営業担当者が最後の段階で顧客に追加の商品を購入してもらうことに成功した場合、売上額が増加します。
  2. 顧客が別の商品に変更し、その商品の価格が異なる場合、売上額が減少し、見込んでいた売上を下回ることがあります。
いずれの場合も取引自体は成立したままで、売上額だけが変更されます。

2つ目は、取引自体が取り消される場合です。
  1. 購入を検討していた見込み客が、個人的な事情で突然注文をキャンセルした場合です。
  2. 売買契約手続き中の住宅で検査上の問題が見つかり、取引が中止になった場合です。
このような場合は外部要因によって売上額が0になり、取引は失注かキャンセルとして扱われます。

売上額の増加、減少、取引の取り消しのいずれであっても、確定後の取引内容が変わると、その取引をもとに算出済みの手数料額が正しくなくなる可能性があります。そのため、売上額が変わった場合は差額に応じて手数料を調整し、取引が取り消された場合は返還処理によって手数料を回収することが重要です。

Incentives for Zoho CRMでは、承認後の手数料を後から調整する方法として、データの不一致の解決と返還処理の2種類が用意されています。

データの不一致の解決

データの不一致の解決は、売上額が変更された場合に、支給済みの手数料を差額に合わせて調整するための処理です。

データの不一致を解決する処理は、発生した差額を承認することに相当します。以前に承認された金額を、獲得手数料の差額を反映した金額に上書きします。

データの不一致を解決できるユーザー

[不一致を解決する]ボタンは、次のいずれかに該当するユーザーにのみ表示されます。
  1. 権限設定で[不一致の解決]権限が有効になっているユーザー
  2. 管理者
  3. 対象者より上位の階層にいるユーザー

データの不一致を解決する方法

[所得]項目が更新され、手数料データに不一致がある状態になると、そのデータに[不一致を解決する]ボタンが表示されます。
データの不一致を解決するには:
  1. データの不一致が発生した手数料データを開きます。対象のデータは、「データの不一致がある手数料」という一覧にまとめられています。一覧の列に[データが一致しません]項目を追加すると、データの不一致が発生した手数料データを確認できます。データの不一致がある手数料データでは、[データが一致しません]が選択された状態になります(☑)。
  2. 手数料データの詳細ページで、操作欄に表示される[不一致を解決する]ボタンをクリックします。
  3. 獲得手数料と取引に関する情報が表示された[不一致を解決する]画面が表示されます。
    1. [メモ]欄に、このデータの不一致を承認する理由を入力します。この項目は必須です。
    2. [承認額]項目に修正後の手数料額を入力し、[保存する]をクリックします。
      [所得]と[承認額]の差額は、タイムラインで確認できます。
    3. データの不一致を解決すると、支払いデータが作成されます。
一般的な流れは以上です。ここからは、プランの種類と手数料の基準の4つの組み合わせごとに、データの不一致をどのように処理するかを説明します。

[取引]+[合計額]のプランにおけるデータの不一致の解決

[取引]+[合計額]のプランにおけるデータの不一致の解決
プランの種類が[取引]の場合、担当者が取引を行うたびに手数料が計算されます。[合計額]を基準にする場合、手数料の計算とデータの不一致の処理は、どちらも取引全体の合計額を対象に行われます。
そのため、担当者が取引を完了すると、その取引の合計額をもとに手数料が計算されます。その後、データの不一致が発生し、差額が承認されると、差額分だけを反映した追加の支払いデータが作成されます。
 担当者が取引を完了
手数料データが作成され、承認待ちになる

承認者が承認
支払いデータが作成される

データの不一致が発生
[所得]が更新され、[データが一致しません]が選択され、[不一致を解決する]ボタンが表示される

差額を承認
差額(プラスまたはマイナス)を反映した新しい支払いデータが作成され、手数料額が調整される

 [取引]+[商品]のプランにおけるデータの不一致の解決

[取引]+[商品]のプランにおけるデータの不一致の解決
プランの種類が[取引]で、手数料の基準が[商品]の場合、取引ごとに手数料が計算されます。一方、手数料の計算とデータの不一致の処理は商品ごとに行われます。


この組み合わせでは、データの不一致は、次の流れで処理されます。
担当者が取引を完了
手数料データが作成され、承認待ちになる
対象となる各商品には、その商品が属する商品グループに設定した手数料の構造が適用される

承認者が承認
対象商品の手数料をまとめた支払いデータが作成される

 データが一致しません
該当する各商品の[所得]が更新され、[データが一致しません]が選択される

[不一致を解決する]ボタンが表示され、対象商品の[承認額]を指定できる

 差額を承認
 対象商品の[所得]をまとめた差額(プラスまたはマイナス)を反映した新しい支払いデータが作成され、手数料額が調整される

 [目標達成]+[合計額]のプランにおけるデータの不一致の解決

[目標達成]+[合計額]のプランにおけるデータの不一致の解決
この種類のプランでは、設定した目標に対して手数料を計算します。対象者ごとに1件の手数料データが作成され、プランの期間が終了するまで達成実績が累積されます。
このプランでは目標達成状況を評価するため、対象者が作成したプランの対象となるデータすべてについて、手数料データは1件だけ作成されます。データの不一致が発生した場合は、調整額を反映した別の支払いデータが作成されます。

処理の流れ:


 担当者が取引を完了
担当者に割り当てられた目標に対して1件の手数料データが作成される
目標を達成するか、プランの期間が終了するまで待機
達成実績に応じて[所得]が更新され、承認待ちになる

承認者が承認
対象となるすべての取引をまとめた支払いデータが作成される

 データが一致しません
[所得]が更新され、[データが一致しません]が選択され、[不一致を解決する]ボタンが表示される

 差額を承認
差額(プラスまたはマイナス)を反映した新しい支払いデータが作成され、手数料額が調整される


 [目標達成]+[商品]のプランにおけるデータの不一致の解決

[目標達成]+[商品]のプランにおけるデータの不一致の解決
この種類のプランでは、商品ごとに手数料を計算します。そのため、対象となる商品ごとに手数料データが作成され、その商品を含む取引が達成実績として記録されます。
処理の流れ:
担当者が手数料計算の実行条件を満たす
目標の対象となる商品ごとに1件の手数料データが作成される
目標を達成するか、プランの期間が終了するまで待機
達成実績に応じて[所得]が更新され、承認待ちになる

承認者が承認
商品ごとの各手数料データに対して、支払いデータが作成される

 データが一致しません
[所得]が更新され、[データが一致しません]が選択され、[不一致を解決する]ボタンが表示される

 差額を承認
差額(プラスまたはマイナス)を反映した新しい支払いデータが作成され、手数料額が調整される


返還機能を使用した手数料の回収 

返還とは、取引が取り消された場合に、すでに支給した手数料を回収するための仕組みです。手数料データが下書き、確認中、承認済み、支払いデータ作成済みのいずれの段階であっても、手数料の支給後に取引が成立しなくなった場合は、従業員から手数料を回収できます。

返還条件:返還は、手数料プランの設定手順3で指定した返還条件に基づいて実行されます。

データの不一致の場合とは異なり、返還条件を満たすと、手動で解決する必要はありません。取引額を0にするためのマイナスの支払いデータが直接作成されます。

処理の流れ:
担当者が取引を完了
承認者が承認
支払いデータが作成される

取引がキャンセルされ、返還条件を満たす
マイナスの支払いデータが作成される