売上予測の作成と管理

売上予測の作成と管理

売上予測とは

売上予測は、営業活動の状況をもとに売上に関する予測を行う機能です。湿度、降水量、気温、風速などさまざまな要素から、その日の天気を予測する天気予報に似ています。

月、四半期、年ごとの売上がどのように推移するかを予測することができます。また、現在の売上成長速度を踏まえつつ、そのペースを加速させる方法を見つけるのにも役立ちます。 売上予測は、個々のチームメンバーが達成した目標に基づいて、意思決定者が今後の活動を計画するための重要な指針となります。

売上予測のメリット

ある家族が1か月にどれだけの食料品をストックする必要があるかを判断するには、家族1人1人の1日の平均消費量を知る必要があります。ビジネスにおいても同様に、期末までにどれだけの売上を見込めるか知るためには、1か月間に受注した商談数や金額、現在どのくらい商談がありどのくらい足りているか(または不足しているか)を知る必要があります。

売上予測は、営業チームが受注した案件に基づいて、見通しを立てるのに役立ちます。たとえば、営業担当者が毎日平均10件の契約を受注していて、その月の営業日が20日の場合、月末までに約200件の契約を受注できると言えます。この情報をもとに、四半期や年度末までに受注できる可能性がある契約数を算出できます。予測に基づいて、商品の生産や出荷の準備、サービス対応人員の割り当てなど、さまざまな活動を調整できます。

同様に、売上の進捗状況や見通しを把握し、それに応じて目標を調整することもできます。たとえば、第1四半期のチーム目標を分解し、見通しを踏まえつつ、チームメンバーごとに適切な目標を設定できます。 メンバーごとの達成度を確認することで、目標達成にどれだけ近づいているかを判断することができます。目標と達成度の差から、目標達成に対してどのくらい不足しているかを把握できます。 

まとめると、売上予測の機能は、以下のような点で役立ちます。
  1. 商談の状況や見通しの把握
  2. 営業チームが達成すべき現実的な目標の設定
  3. 営業活動の進捗や目標達成度の確認
  4. 目標達成を早めるための対策の実行
  5. 今後の売上予測の精度の向上 
利用条件
管理者権限を持つユーザーは、売上予測を設定できます。売上予測の管理者、最上位のユーザー、管理者は売上予測を作成できます。
作成可能な売上予測の数は、利用中のプランによって異なります。
  1. スタンダード:5
  2. プロフェッショナル:10
  3. エンタープライズ:15
  4. アルティメット:20

利用例

売上予測は、さまざまな事業や部門で活用できます。全社の売上に加え、特定の役職や部門ごとの売上を予測できます。条件を設定して、特定の条件に該当する商談の売上を予測することも可能です。また、単に売上を予測するだけではなく、その情報を基に、今後のマーケティング投資や商品生産計画を最適化したり、受注後の納品やサポートの対応を準備したりするのにも役立ちます。

条件による売上予測: 特定の条件に該当する商談の売上を予測するには、これらの商談から発生する売上を調べる必要があります。たとえば、ある業界からの売上を予測したいとします。この場合、該当の業界に該当する商談を抽出した上で売上予測を作成します。このようにすることで、それぞれの業界ごとの売上の見通しを把握することができます。同様に、何らかの条件を設定して対象を絞り込んだ上で、売上予測を確認することが可能です。

地域による売上予測: 地域別の売上目標を立てたり、それに応じた人員計画や在庫量を決めたりする場合、その地域の売上動向を調べる必要があります。このような場合、地域別の売上目標を設定して、売上予測を確認することが可能です。現在の売上状況や今後の見通しを把握し、次の一手を計画することができます。

数量による予測: 金額だけではなく、数量や件数を基にした予測を確認することも可能です。たとえば、商品の販売数が目標を上回ると見込まれる場合、在庫を増やす必要があります。逆に、販売数が目標を大幅に下回っている場合は、しばらくは生産量や在庫を増やさないようにした方がよいと判断できます。

期間による売上予測: 売上予測の機能では、目標を四半期ごと、または月ごとに設定できます。たとえば、四半期ごとの目標を設定していて、今四半期の売上が目標を大幅に超えそうな場合には、次の四半期のマーケティング投資を増やすことを検討できます。また、月ごとの目標を設定することで、短期的な損益の見通しを把握でき、次月以降の活動を調整することが可能です。受注の減少が見込まれるような場合、経費を見直して節減することで、利益の確保を図ることができます。逆に、受注の増加が見込まれるような場合、各経費への割り当て予算を増やすことを検討できます。

売上予測を開始するにあたっての整理事項

売上予測の作成を開始する前に、次の点を明確にすることが重要です:

売上予測の目的と対象: 目的と対象を明確にすること。つまり、何のために何を予測したいのかを明確にすること。例:
  1. 地域ごとの営業活動を最適化するために、地域別の売上額や販売数を予測する
  2. 全社の計画を立てるために、売上全体の目標達成状況や見通しを把握する
  3. チームごとの評価のために、各チームの売上目標の達成度を算出する
  4. 注力領域の妥当性を把握するために、重要な商談に関する売上目標の達成度を確認する
売上予測の計算方法(金額または数量): 目標や対象を踏まえて、金額と数量のどちらをもとに予測するかを選択します。たとえば、売上額を予測したい場合は金額を選択します。受注数を予測したい場合は数量を選択します。計算に使用する項目は、標準項目だけではなく、通貨や数値の種類のカスタム項目を選択することも可能です。

目標の割り当て対象者: 売上予測の機能では、役職、直属の上司、テリトリー(担当範囲)などの階層を基に目標を設定して、売上予測を行うことができます。ニーズに合わせて、どのような階層を使用するかを選択できます。選択できる階層と概要は次のとおりです。
  1. 役職による階層 を基にする場合、役職ごとに目標を設定します。上位の役職の目標を下位の役職に分解して設定し、それぞれの階層ごとの目標達成状況を確認できます。
  2. 直属の上司による階層 を基にする場合、上司と部下のラインを基に目標を設定し、それぞれの目標達成状況を確認できます。
  3. テリトリーによる階層 を基にする場合、テリトリーごとに目標を設定します。上位のテリトリーの目標を下位のテリトリーに分解して設定し、それぞれの階層ごとの目標達成状況を確認できます。

売上予測の設定

Zoho CRMでは、組織で選択した階層の設定に応じて売上予測の設定を行うことができます。設定した内容を基に、売上予測のデータが計算されます。具体的には、会計年度、目標の期間、売上予測の計算に使用する項目などを設定し、それらの内容を基に売上予測や目標達成状況が表示されます。
メモ: 売上予測の設定を編集することはできますが、既存の売上予測にも反映されるため、既存の計算結果は削除されます。

階層には3つの種類があります。役職、直属の上司、テリトリーです。 
売上予測を設定する際には、次の項目を設定する必要があります。
  1. 売上予測の基準となる階層。 初期設定では、役職とテリトリーによる階層が表示されます。直属の上司による階層を有効にすると、役職の階層の代わりに、直属の上司による階層が適用されます。
  2. 売上予測の基準にする項目。 どの項目をもとに売上予測の目標や実績を算出するかを指定できます。システムの標準項目だけでなく、カスタム項目を指定できます(通貨または数値の種類)。
  3. 会計年度の開始月。 こちらで選択した会計年度に応じて、売上予測の期間が設定されます。なお、会計年度の開始月に1月以外を選択した場合、各四半期における会計年度の表示において、年度の開始月と終了月のどちらをもとに表示するかを選択します。 
    1. 会計年度の開始月: たとえば、会計年度の開始月を4月とし、四半期の表示において会計年度の開始月をもとに表示する場合、四半期ごとの売上予測は次のように表示されます:
      4月~6月:Q1 2021
      7月~9月:Q2 2021
      10月~12月:Q3 2021
      1月~3月:Q4 2021
    2. 会計年度の終了月: たとえば、会計年度の開始月を4月とし、四半期を会計年度の終了月をもとに表示する場合、四半期ごとの売上予測は次のように表示されます:
      4月~6月 - Q1 2022
      7月~9月 - Q2 2022
      10月~12月 - Q3 2022
      1月~3月 - Q4 2022
上記の「会計年度の終了月」の例では、会計年度の終了月が2022年の3月であり、会計年度の種類として「会計年度の終了月」が設定されています。そのため、「1月~3月 - Q4 2022」を除く他の四半期ごとの売上予測は、2022年のデータではなく、2021年の該当の3か月間のデータをもとに出力されます。

売上予測を設定するには
  1. 管理者権限を持つユーザーのアカウントでZoho CRMにログインします。
  2. [売上予測] のタブを開きます。
  3. [売上予測] ページで、 [利用を開始] をクリックします。
    すでに [売上予測の設定] を完了している場合、 [表示設定] [編集] をクリックします。
     
  4. [売上予測の設定] ページで、以下を設定します:
    1. 階層の選択: 役職、直属の上司、テリトリー のいずれかから階層を選択します。
    2. 目標の期間を [毎月] [毎四半期] で選択します。
    3. [目標の項目] をクリックし、 商談の項目のいずれか を選択します。
    4. 会計年度の開始月を選択します。
      1月以外の月を選択した場合、四半期の売上予測の表記において 開始年を用いるか終了年を用いるか を選択します(表示形式:Q-YYYY)。 
  5. [保存] をクリックします。



売上予測を作成して目標を設定できるユーザー

CRM管理者は売上予測を設定することができます。他のユーザーは、階層設定に応じた処理を実行できます。

役職による階層

  1. CRM管理者と最上位の役職のユーザーは、組織の階層全体の売上予測を作成し、目標を設定することができます。
  2. 売上予測の管理者は、自身、同僚(同じ役職のユーザー)、部下(下位の役職のユーザー)の売上予測を作成し、目標を設定できます。役職ごとに、売上予測の管理者にするユーザーを1人選択できます。階層ごとに売上予測の管理者を設定することができます。たとえば、部長の役職と役員の役職から、それぞれ異なるユーザーを売上予測の管理者として設定することが可能です。

直属の上司による階層

  1. CRM管理者と最上位の役職のユーザーは、組織の階層全体(すべてのユーザー)の売上予測を作成し、目標を設定することができます。
  2. 直属の上司(売上予測の管理者)として設定されているユーザー、つまり部下を持つユーザーは、自分自身と部下用の売上予測を作成し、目標を設定できます。

テリトリーによる階層

  1. CRM管理者と最上位の役職のユーザーは、組織の階層全体(すべてのユーザー)の売上予測を作成し、目標を設定することができます。
  2. テリトリー管理者(売上予測の管理者)は、同僚(他のテリトリー管理者)や下位のテリトリーのユーザーに関する売上予測を作成し、目標を設定できます。また、自分自身のテリトリーとその下位のテリトリーの目標を設定することもできます。 
注: 上位の役職における売上予測の管理者が下位の役職の目標を編集すると、目標がロックされます。これは、該当の売上予測の管理者が売上予測を作成した場合にのみ該当します。この場合、下位の役職の売上予測の管理者は目標を編集できません。たとえば、営業管理者や営業担当者の目標が、営業担当役員など、より上位の役職者によって編集された場合、目標がロックされます。営業管理者や営業担当者の役職における売上予測の管理者も編集することはできません。

売上予測の管理者の割り当て方法と変更方法

役職の管理権限のあるCRMユーザーは、売上予測の管理者を割り当てることができます。直属の上司やテリトリーによる階層では、それぞれの管理者が売上予測の管理者とみなされます。

売上予測の階層全体においては複数の売上予測の管理者を設定できますが、特定の役職に設定できる売上予測の管理者は1人です。たとえば、営業担当者の役職に該当するユーザーから1人だけを売上予測の管理者に設定できます。

売上予測の管理者を割り当てるには
  1. 管理者権限を持つユーザーのアカウントでZoho CRMにログインします。
  2. [設定] [ユーザーと権限] [セキュリティ設定] [役職] をクリックします。
  3. 対象の役職 にカーソルを合わせ、 [管理者を追加する] をクリックします。
  4. [管理者を追加する] 画面で、 ユーザー を選択して [OK] をクリックします。
売上予測の管理者を変更するには
特定の役職における売上予測の管理者を選択した後は、その役職の売上予測の管理者を削除することはできません。ただし、同じ役職の別のユーザーを売上予測の管理者として割り当てることはできます。
  1. 対象の役職にカーソルを合わせて、編集アイコンをクリックするか、役職をクリックして [編集] をクリックします。
  2. [役職の編集] ページの [売上予測の管理者] で、 対象のユーザー を選択します。
  3. [保存] をクリックします。
メモ: CRMアカウントの管理者、売上予測の管理者、組織の最上位の役職に該当するユーザーのいずれにも該当しないユーザーは、自分の目標だけを表示することが可能です。たとえば、営業担当者は、自分の目標だけ表示できるということになります。

売上予測の作成

設定した内容を基に、売上予測のデータが計算されます。具体的には、会計年度、目標の期間、売上予測の計算に使用する項目などを設定し、それらの内容を基に売上予測や目標達成状況が表示されます。
メモ: 売上予測の設定を編集することはできますが、既存の売上予測にも反映されるため、既存の計算結果は削除されます。

売上予測を作成する際、次の項目を設定する必要があります。 
  1. 売上予測の種類: 売上予測の指標は、商談の数値や通貨の項目を基に算出されますが、1件の売上予測で指定できる項目は1件のみです。異なる指標項目を基に売上予測を作成したい場合、別々に売上予測を作成する必要があります(それぞれの売上予測の設定時に選択した項目に基づいて、関連指標の値が算出されます)。
  2. 売上予測の期間: 四半期や月ごとに、過去、現在、将来の売上予測を作成できます。たとえば、四半期ごとの売上や毎月の受注商談数などに関する予測を行うことができます。
    売上予測の対象として設定できる期間は、過去2年間と今後1年間です。
  3. 売上予測の対象とする商談の条件: 売上予測の対象となるデータを絞り込むための条件を設定できます。たとえば、東京都における商談、100万円以上の商談といった条件を設定することで、該当するデータを基に売上予測を作成することができます。異なる条件を設定して複数の売上予測を作成することもできます。
  4. 目標の設定: 目標は、予測したい指標(商談の売上や受注数)に対して設定します。たとえば、指標の項目として商談の総額を選択した場合、組織全体における目標額を設定します(例:5,000万円)。そして、組織全体の目標額を各部署や担当者に分配し、それぞれの目標額を設定します。 

目標の設定

目標の確認画面では、設定された指標の項目に応じて、商談のステージごとに集計された値が表示されます。各指標の値をクリックすると、より詳細な情報を把握することができます。
売上予測の指標は、進行中の商談と受注した商談に分類されて表示されます。

I. 役職による階層の場合の目標設定

達成すべき目標値(売上または受注数)の合計は、組織における最上位の役職(CEOや事業部長など)の目標として割り当てられます。たとえば、10万ドルが合計目標の場合、10万ドルが組織と最上位の役職のユーザーに割り当てられます。

その後、目標を、下位の役職に分割して割り当てます。たとえば、以下の階層構造では、CEOの下に2つの役職があります。10万ドルの目標金額を、これらの2つの役職に分割して割り当てます。さらに、2つの役職に対する目標金額を、それぞれのチームメンバーや下位の役職に分割します。目標金額は均等に分割する必要はありませんが、分割した金額の合計が上位の役職の合計額と一致している必要があります(例:5万ドルを2万5千ドルずつ、または3万ドルと2万ドル)。 

注意
  1. 同じ目標値を同じ役職のユーザーに割り当てる場合、[同じ役職のすべてのユーザーにこの目標を適用する]チェックボックスにチェックを入れます。これは、ある役職の最初のユーザーの目標値を入力するときにのみ表示されます。
  2. 1人のユーザーに割り当てられる役職は1つのみであるため、1人のユーザーに設定可能な目標値は売上予測ごとに1つだけです。
  3. ユーザーまたは役職が組織から削除された場合:
    1. 売上予測の期間がすでに過ぎている場合、ユーザー名または役職名は残りますが、削除済みと注記されます。
    2. 該当のユーザー名または役職名は、現在および将来の売上予測からは削除されます。 

II.テリトリーによる階層の場合の目標設定

達成すべき目標値(売上または受注数)の合計を、組織全体の目標とします。これをテリトリーとそのテリトリー内のユーザーに分割して割り当てます。例:目標値として25,000を2つのテリトリーに分けます。インドが20,000、ヨーロッパが5,000とします。もし、対象のテリトリーに下位のテリトリーがある場合(例:ヨーロッパの下位テリトリーとして北部、南部など)、目標値をさらに下位のテリトリーとそのユーザーに分割します。




対象のテリトリーや下位のテリトリーにユーザーが関連付けられている場合、目標値をユーザーに分割して割り当てます。以下の例では、ヨーロッパ地域には5人のユーザーがいて、目標値をその5人に分割して割り当てます。続いて下位のテリトリーとそのユーザーにも分割して割り当てます。目標を分割する際には、下位のテリトリーとそのユーザーの目標値の合計が、上位のテリトリーの目標値と一致するようにしなければなりません。つまり、ここでは5,000という目標値をヨーロッパのすべての下位のテリトリーとその中のユーザーに分割して割り当てる必要があります。 


注意
  1. すべてのユーザーに同じ目標値を割り当てたい場合は、1行目に値を入力する際に表示されるチェックボックスにチェックを入れることで、入力した目標値を、同じ役職のすべてのユーザーに適用することができます。
  2. 1人のユーザーが複数のテリトリーに属している場合は、テリトリーごとに異なる目標値を割り当てることができます。1人のユーザーに複数のテリトリーを関連付けて、複数のテリトリーに対して個別の目標を設定することが可能です。
  3. あるテリトリーに複数の下位のテリトリーがある例として、ヨーロッパというテリトリーに2つの下位のテリトリーがあるとします。ヨーロッパのテリトリーに北部と南部という2つの下位のテリトリーがあり、テリトリー管理者が上位のテリトリーであるヨーロッパに属している場合、北部と南部の下位のテリトリーの目標値も設定することができます。
  4. テリトリーに管理者が設定されていない場合、上位のテリトリーに属する管理者が、下位の各テリトリーのユーザーに目標を設定できます。
  5. テリトリーに属していないユーザーに目標を設定することはできません。

III.直属の上司による階層の場合の目標設定

達成すべき組織全体の目標値(売上または受注数)を、組織全体の階層で分割して割り当てます。
たとえばZylker社において、各事業部長が組織の階層の中に位置づけられている場合、Zylker社全体の目標をこれらの役職のユーザーに分割して割り当てます。一方で、たとえば、新規事業推進室長やプロジェクトチームリーダーなど、組織の階層の中に位置づけられずに直属の上司が明示的に設定されていないユーザーがいる場合、組織の目標はこれらのユーザーに割り当てることもできます。
つまり、Zylker社の目標値が50,000であれば、次のように分割して割り当てられます。
  1. A事業部長 - 15,000
  2. B事業部長 - 10,000
  3. C事業部長 - 5,000
  4. 新規事業推進室長 - 8,000
  5. プロジェクトチームリーダー - 12,000
直属の上司が設定されていないユーザーに目標を設定することは必須ではありませんが、できるだけ正確な売上予測を立てるには、個々のユーザーすべてに目標を割り当てることが望ましいです。
また、目標を分解して、それぞれの部下に割り当てることも重要です。

下の画像では、Zylker社の目標は10,000ドルです。最上位の役職(Kayleghさん)に10,000ドルを割り当てます。その直属の部下であるPatriciaさんに2,000ドルを割り当てます。Kayleighさんの直属の部下のAkiraさんとEmilyさんにも2,000ドルずつ割り当てます。同様に、Akiraさんの直属の部下であるJosephさんと、直属の部下でないChristopherさんにも1,000ドルずつ割り当てます。直属の上司として設定されているユーザーは、自分の部下に対して目標値を分割して設定できます。同様に、Emilyさんは、直属の部下であるAmeliaさんに目標を設定することができます。 


メモ
組織からユーザーが削除された場合:
  1. 売上予測の期間がすでに過ぎている場合、ユーザー名は残りますが、削除済みと注記されます。




  2. 削除されたユーザーの目標は、現在および将来の売上予測からは削除されます。

売上予測を作成するには
  1. [売上予測] タブ→ [売上予測を作成] をクリックします。
  2. 売上予測の作成ページで、次の設定を行います。
    1. 売上予測の種類:基準にする項目として、 総額 または 商談に関する数値の項目 を選択します。
      売上予測の種類は、管理者が設定した内容に基きます。
       
    2. 売上予測の期間: 毎四半期 または 毎月 のいずれかを選択し、現在または将来の四半期または月を選択します。
    3. 売上予測名: 売上予測名を入力します 。(例:ABC事業部の売上予測)
      売上予測名の後には、四半期と年または月が続きます。(「ABC事業部の売上予測 Q2 2021」または「ABC事業部の売上予測 Q2 1月 2021」)
    4. 売上予測の条件: すべての商談 または 選択した商談 を選択します。
      選択した商談の条件を設定します。

  3. [次へ] をクリックします。
    目標設定のページに移動します。 

目標を設定するには
手順3から続けます。
  1. 目標の設定 ページで、 組織の目標 に値を入力します。
    最上位の役職や上位のテリトリーにも同じ目標値が設定されます。(例:CEO/Zylker)。
  2. 目標値を分割します:
    (設定方法は、組織で有効な階層の種類に応じて異なります)
    1. 役職、役職のユーザー、下位の役職、下位の役職のユーザー(この順番で割り当てます)。または
    2. 直属の上司および部下。または
    3. テリトリー、テリトリーのユーザー、下位のテリトリー、下位のテリトリーのユーザー(この順番で割り当てます)。
  3. 残りのユーザーに同じ目標を割り当てるには、 [同じ役職のすべてのユーザーにこの目標を適用する] にチェックを入れます。
    これは、役職またはテリトリーの最初のユーザーの目標を入力するときにのみ表示されます。
     
  4. [保存] をクリックします。 

既存の売上予測からの新しい売上予測の作成

既存の売上予測から新しい売上予測を作成することで、過去のデータを活かした形で売上予測を作成することができます。たとえば、前四半期の売上予測に基づいて次の四半期の商談の売上予測を作成することで、前四半期の実績を踏まえた形で売上予測が作成できます。これにより、前回の売上予測と成果を比較して目標を設定することができます。

既存の売上予測から新しい売上予測を作成する一番のメリットは、ユーザーが達成可能な目標の計算にZiaの予測機能を使えることです。Ziaは、前回の売上予測の達成度に基づいて目標値を計算します。たとえば、ある四半期においてチームメンバーが目標を上回る商談を受注し、その結果、組織全体の売上が増加したとします。

Ziaは上記のデータを使って、各ユーザーが達成できる目標値を計算します。次の四半期の売上目標の設定に役立ちます。
万が一、売上予測の期間が終了するまでに売上目標が達成されなかった場合、Ziaはその結果と予測の差を計算し、今後の売上予測の目標値を調整します。


既存の売上予測から新しい売上予測を作成する際、目標値の設定には、手動または以下の方法を使用します。
  1. Ziaが提案した目標: 前回の売上予測に基づいてZiaが算出した目標値が自動入力されます。この目標値は、[目標の予測値]と表示されます。 
  2. 既存の売上予測の目標: 前回の売上予測で設定された目標値が自動入力されます。ユーザーは、どの売上予測の期間を使用するかを選択できます。
  3. 既存の売上予測における実績: 前回の売上予測における実績値が目標値として自動入力されます。たとえば、ユーザーの目標が10,000ドルであったのに対し、12,000ドルを達成した場合、12,000ドルが次の売上目標として設定されます。 
注意
  1. 既存の売上予測から作成した新しい売上予測では、管理者が元の売上予測データを識別しやすいように、前回の売上予測名が引き継がれます。たとえば、前回の売上予測名が「概算売上」であった場合、次の売上予測でも同じ名前(例:概算売上 Q4_2021)が使われます。
  2. 前回の売上予測が、条件をもとに選択した商談に対して作成されていた場合、次の売上予測も同じ条件の商談に対して作成されます。新しい売上予測の条件を変更することはできません。
  3. 組織の目標、役職の目標、テリトリーの目標をクリックすると、未完了の商談が、進行中、最大見込み、コミットの3つに分けて表示されます。また、目標の予測値も確認できます。

既存の売上予測から新しい売上予測を作成するには、次の2つの方法があります:
  1. 既存の売上予測から作成する
  2. 新しい売上予測を作成する
既存の売上予測から新しい売上予測を作成するには
I. 既存の売上予測から作成する
  1. [売上予測] タブ→ [売上予測を作成する] をクリックします。
  2. [売上予測を作成する] [既存の売上予測から続ける] を選択します。
  3. 一覧から [売上予測] を選択します。

  4. [売上予測の期間] を選択します。
    [売上予測名]と[売上予測の対象] は変更できません。前回の売上予測名と同じになります。
  5. [次へ] をクリックします。
    [目標の設定] ページに移動します。
  6. 目標を個別に設定します。または、[目標のかんたん設定]のメニューからいずれかを選択します。
  7. [目標のかんたん設定] から、次のいずれかを選択します:
    1. Ziaが提案する目標
    2. 既存の売上予測の目標
    3. 既存の売上予測の実績
  8. [既存の売上予測の目標] [既存の売上予測の実績] の横にある [売上予測の期間] をクリックすると、値が自動で入力されます。

  9. [保存] をクリックします。
II.次の期間に対して作成する 
  1. [売上予測] タブにおいて、いずれかの 売上予測 を選択します。
  2. [次の期間に対して作成する] をクリックします。
  3. 一覧から [売上予測の期間] を選択します。

  4. [作成する] をクリックします。
    目標設定のページに移動します。
  5. 目標を個別に設定します。または、[目標のかんたん設定]のメニューからいずれかを選択します。
  6. [目標のかんたん設定] から、次のいずれかを選択します:
    1. Ziaが提案する目標
    2. 既存の売上予測の目標
    3. 既存の売上予測の実績
  7. [既存の売上予測の目標] [既存の売上予測の実績] の横にある [売上予測の期間] をクリックすると、値が自動で入力されます。

全体の目標値と、目標値を分割した値の合計の不一致

目標の分割値の合計が全体の目標値と一致しない場合、警告アイコンが表示されます。たとえば、営業部長(役職またはユーザー)の目標が5,000,000円の場合、以下のように分割します。
  1. 営業部長が2人いる場合、目標を2人の営業部長で分割します。仮に第一営業部長に3,000,000円、第二営業部長に2,000,000円割り当てるとします。 
  2. 他の役職は営業部長の直下であるとします。営業部長の下位の役職として営業課長と営業担当者がいる場合、これらの下位の役職にも目標値を割り当てます。第一営業部長の下位の役職の営業課長に2,500,000円、営業担当者に1,000,000円割り当てると、第一営業部長の合計値が3,500,000円になり、第二営業部長に割り当てられた2,000,000円を合わせると5,500,000円となり、全体の目標値と一致しません。   
目標の分割値の合計が全体の目標値と一致しない場合は、目標値の横に警告アイコンが表示されます。一致するよう値を見直し、調整すると良いでしょう。ただし、一致しないままでも売上予測を保存することはできます。
 

予測の概要

[予測の概要]の欄には、一定期間における予測データの概要が、3種類のグラフで表示されます。管理者や担当者は、これらのグラフをもとに目標の達成状況を確認したり、必要に応じて計画を変更したりすることが可能です。


  1. 実績の傾向: こちらのグラフでは、一定期間における目標値、達成値、予測値(傾向線)を確認できます。目標値は直線で表示され、達成値は累積の折れ線で表示されます。予測値(傾向線)は、現在の実績である達成値をもとに、その傾向が直線や曲線で表示されます。目標の達成状況の傾向を把握したり、以降の対象期間内に目標値を達成できるかどうかの見通しを立てたりするのに役立ちます。
  2. 実績の比較: こちらのグラフでは、一定期間における達成値を比較できます。以下のグラフの例では、2022年7月から9月までの毎週の達成値(商談額)が棒グラフで表示されています。グラフの一覧から、比較単位の期間を変更することも可能です(毎日/毎週/毎月)。
  3. 予測内での比較: こちらのグラフでは、一定期間における目標の達成値の合計を比較できます。以下のグラフの例では、商談額の合計と目標の達成値が色分けされて棒グラフで表示され、各四半期の目標値が折れ線グラフで表示されています。 

目標達成状況のレポート

レポートには個人の進捗状況が表示されます。目標との差を確認するのに役立ちます。各個人の目標、達成度、未完了の商談が、階層構造(ツリー形式)で表示されます。

未完了の商談の欄には、進行中、最大見込み、コミットなどのカテゴリーに該当する商談の件数を確認できます。このポップアップを表示するには、未完了の商談の横にある情報(i)アイコンにカーソルを合わせます。 


共通用語:
実績 - 設定した目標値に対して達成した値。
達成率 - 設定した目標値に対して達成した値の割合。
差異 - 設定した目標値と達成した値の差(パーセンテージ)。
達成額 - 売上予測の期間中に受注した商談額の合計。
実績の予測値 - 過去の売上予測による実績と受注した商談に基づいてZiaが予測する値。 
メモ
  1. 管理者や最上位の役職のユーザーは、目標達成状況のレポートから他のユーザーの目標値を編集できます。
  2. 売上予測の管理者は、下位の役職や下位のテリトリーのユーザーの目標値を編集できます。
  3. 商談は2時間ごとに自動で同期されます。レポートを手動で更新することで、最新のデータを同期することもできます。
  4. どのテリトリーにも該当しない商談は、「テリトリーなし」としてグループ化され、目標達成状況のレポートの下部に表示されます。これらの商談では、達成した商談と未完了の商談の金額のみが表示されます。
  5. 「テリトリーなし」の商談の達成度は、組織の達成度に加算されます。
  6. 属しているテリトリーがないユーザーの商談は、[テリトリー外のメンバー]の欄に表示されます。未完了の商談と実績の情報が表示されます。
  7. ユーザー/役職別の成果分析ページ内のグラフは、完了した売上予測または現在の売上予測でのみ確認できます。
  8. ステージ別の現在の商談のグラフは、現在の売上予測でのみ確認できます。
  9. 実績の比較のグラフは、比較対象となる過去の売上予測の期間のデータがある場合にのみ確認できます。
  10. 実績の差異のページ内の改善点と原因のデータは、1週間に一度更新されます。

達成状況のレポートを表示するには
  1. 売上予測タブに移動し、達成状況のレポートを表示する売上予測を選択します。
  2. 期間にカーソルを合わせて、[すべての階層を表示]をクリックします。
  3. レポートで、役職の[+]アイコンをクリックすると、該当の役職や下位の役職の成績が表示されます。

  4. 未完了の商談の横にある情報(i)アイコンをクリックすると、商談のステータス(進行中、最大見込み、コミット)に基づいて商談が表示されます。
  5. 目標を達成したユーザーは、成績優秀者と表記されます。

  6. 商談の一覧を表示するには、[達成済み]または[未完了]の商談の金額をクリックします。

実績の予測値

売上予測とは、過去のデータから、将来の売上や傾向を予測することです。Ziaは、過去のデータから目標達成度の増減を予測することができます。たとえば、ある担当者が目標を毎回達成している実績がある場合、Ziaはその担当者が今回も目標を達成すると予測し、目標を設定します。 

Ziaが目標を予測するには、異なる日に受注した過去6か月間の商談データが必要です。商談は、10日以上の別々の日に受注されている必要があります。すべての商談が同じ日に受注された場合は予測ができません。個々のユーザー、役職、テリトリーの実績の予測値は、目標達成状況のレポートの達成度の横に表示されます。この目標予測機能は、過去6か月間のデータと現在の商談受注傾向を基にしています。 


ユーザー/役職別の成果分析ページ

ユーザー/役職別の成果分析に関するレポートは、ユーザー本人と該当の役職の管理者が確認できます。

ユーザー別の成果分析ページ

こちらでは、ユーザーの成果指標について、グラフやウィジェットで確認できます。また、Ziaの予測機能を通じて、目標の達成に向けた改善点や、目標を達成できなかった原因などの情報を確認することも可能です。
 
ユーザー別の成果分析ページで確認できる内容は、以下のとおりです。
  1. 未完了の商談
  2. 未完了の商談の内訳(進行中、最大見込み、コミット)
  3. 予測
  4. 目標
  5. 達成
ユーザー別の成果分析ページで確認できるグラフは、以下のとおりです。
  1. 実績の傾向: こちらのグラフでは、一定期間における目標値、達成値、予測値(傾向線)を確認できます。目標値は直線で表示され、達成値は累積の折れ線で表示されます。予測値(傾向線)は、現在の実績である達成値をもとに、その傾向が直線や曲線で表示されます。目標の達成状況の傾向を把握したり、以降の対象期間内に目標値を達成できるかどうかの見通しを立てたりするのに役立ちます。

  2. 実績の比較: こちらのグラフでは、一定期間における目標の達成値の合計を比較できます。商談額の合計と目標の達成値が色分けされて積み上げ棒グラフで表示され、目標値が折れ線グラフで表示されます。

  3. ステージ別の現在の商談: こちらのグラフでは、未完了の商談の内訳をステージ別で確認できます。現在の予測対象期間における未完了の商談のデータが、ステージ別に棒グラフで表示されます。また、未完了の商談のデータは、進行中、最大見込み、コミットの3種類のカテゴリーに分類され、積み上げ棒グラフとして表示されます。複数の営業プロセス(パイプライン)を設定している場合、ステージ別の現在の商談グラフの上部にある一覧から、表示対象のパイプラインを指定したり、すべてのパイプラインを選択したりすることが可能です。
ユーザー別の成果分析ページで確認できるその他の詳細情報
  1. 目標と実績の差が生じた原因 が強調表示され、差異が発生した原因を確認できます。
    原因の主な例は以下のとおりです。
    1. 手付かずの商談の増加: 対応できなかった商談がある場合、該当の商談の件数が表示されます。商談の件数をクリックすると、該当の商談の一覧画面が表示されます。
    2. 適切なタイミングでのアプローチの失敗: 適切なタイミングで対応できなかった商談がある場合、該当の商談の件数が表示されます。商談の件数をクリックすると、該当の商談の一覧画面が表示されます。
    3. 予測の対象期間外: 売上予測の対象期間外の商談がある場合、該当の商談の件数が表示されます。
    4. 目標達成における商談額(数)の不足: 目標達成に必要な商談の金額/件数が不足している場合、目標達成までの不足分の割合が表示されます。
  2. [改善] 欄では、目標値と達成値の差異を埋めるための改善点の候補を確認できます。
    改善点の主な例は以下のとおりです。
    1. 推奨された商談へのフォーカス: 受注見込みの高い商談がある場合、該当の商談の合計額が表示されます。商談の件数をクリックすると、該当の商談の一覧画面が表示されます。
    2. 高い金額の商談へのフォーカス: 商談の種類におけるこれまでの受注率に基づいて、該当の商談の件数が表示されます。商談の件数をクリックすると、該当の商談の一覧画面が表示されます。
    3. 受注率の向上: 商談の受注率が低いユーザーがいる場合、上げる必要がある割合が表示されます。
    4. 停滞中の商談の除外: 受注見込みの低い商談が多くある場合、該当の商談の件数が表示されます。商談の件数をクリックすると、該当の商談の一覧画面が表示されます。

役職別の成果分析ページ

こちらでは、役職別の成果分析に関するデータを確認できます。役職別の成果分析ページは、目標達成状況のレポートで該当の役職をクリックすると表示されます。ユーザー別の成果分析ページと同様に、各役職の成果指標について、グラフやウィジェットで確認することが可能です。ただし、役職別の成果分析ページに表示される、目標と実績の差が生じた原因や、目標値と達成値の差異を埋めるための改善点の候補に関しては、ユーザー別の成果分析ページの内容とは異なります。

各役職における目標と実績の差が生じた原因
  1. ユーザーの役職の変更: 別の役職に変更されたユーザーがいる場合、該当のユーザーの人数と、そのユーザーが担当していた商談の目標額/数の割合が表示されます。ユーザー数をクリックすると、該当のユーザーの一覧画面が表示されます。
  2. 目標と割り当ての不一致: 目標の商談の金額/件数と、実際にユーザーに割り当てられている商談の金額/件数に差異がある場合、差異の割合が表示されます。
  3. ユーザーの受注率が低い: 目標の商談の金額/件数に対して、受注した商談の金額/件数が20%未満のユーザーがいる場合、該当のユーザーの人数が表示されます。ユーザー数をクリックすると、該当のユーザーの一覧画面が表示されます。
  4. 目標が過大: 目標値と実績値の差異が大きいユーザーがいる場合、該当のユーザーの人数と、目標値と実績値の割合が表示されます。
 
各役職における目標値と達成値の差異を埋めるための改善点
  1. 顧客対応による受注率が低いユーザーの特定: 顧客満足度の低い(顧客対応を通じた商談の受注率が低い)ユーザーがいる場合、該当のユーザーの一覧が表示されます。
  2. 適任者への商談の割り当て: 金額の高い/低い商談の受注率に応じて、より確実に受注できるよう、ユーザーに対する商談の割り当て候補が表示されます。
  3. 商談の再割り当て: 商談の対応を行っていない/未確認の商談があるユーザーが複数いる場合、商談の再割り当てに関する候補が表示されます。
  4. 目標値の修正: 目標の達成率が平均値より低いユーザーが多い場合、目標値の修正に関する候補が表示されます。

売上予測における目標達成要因分析

利用条件
  1. 目標達成要因分析は、 エンタープライズプラン または アルティメットプラン を利用中であり、かつ 20 人分を超えるユーザーライセンスを購入している組織でのみ利用できます。
  2. なお、目標達成要因分析は、 英語 でのみ利用できます。 特権管理者やその他の管理者は、Zoho CRMアカウントの個人設定で言語を「英語」に設定する必要があります。
Zoho CRMの目標達成要因分析の機能では、売上予測で設定した目標に関するさまざまな分析データをダッシュボード上で確認することができます。ZohoのAIアシスタント機能である「Zia」を通じて、過去のデータをもとに予測される目標値、異常値、目標を達成できなかった原因、目標を達成するための対策などのさまざまな分析データが出力されます。分析データをもとに組織全体の実績と目標への取り組みを把握し、目標の妥当性を確認することで、目標を達成しやすくすることが可能です。目標達成要因分析に関する詳細については、 こちら をご参照ください。
 
[売上予測]タブでは、目標達成要因分析の機能を利用して、一定期間における売上予測の目標に関するデータを分析することができます。 

目標達成要因分析に必要なデータ数の要件を満たすと、[予測の概要]画面の右上から目標達成要因分析の機能を利用できるようになります。売上予測における目標達成要因分析を行うにあたって、商談の金額と件数に関する2種類の目標に関するデータの分析を行うことができます。 これらの予測データは、過去の商談のデータをもとに出力されます。
売上予測における目標達成要因分析では、以下の要素を確認することが可能です。
  1. 目標達成の要因
  2. 異常検出
  3. 不足(予実差異)の分析
  4. 上位の要因
  5. 対策の検討

目標達成の要因   

こちらでは、目標の達成状況に影響を与える要因や、各要因における実績値と期待値を確認することができます。設定内容に応じて予測された期待値が、要因ごとに表示されます。各要因が目標の達成に向けてどのような影響を与えているかを確認することが可能です。

必要に応じて、出力された目標値を手動で編集することもできます。また、目標値を編集する際には、各要因の期待値を個別に編集したり、影響要因を選択しなおしたりすることも可能です。各要因の期待値を編集したり、影響要因を選択/選択解除したりすると、それに応じて目標の合計値も変更されます。

異常検出    

こちらでは、一定期間における目標の達成に影響を与える各種要因のうち、実績値が期待値に一致しない原因として識別された影響要因(異常値)とその影響度を確認できます。

不足(予実差異)の分析   

こちらでは、特定の日、週、月に予測と実績の間に生じた差異を分析できます。特定の期間に差異が生じた原因を確認することが可能です。

上位の要因   

こちらでは、[目標達成の要因]で識別されたすべての要因のうち、貢献度/関連性の高い要因を確認できます。各要因の実績値や期待値を確認したり、期間のフィルターを適用したりすることも可能です。目標達成の影響度が大きい要因を把握するのに役立ちます。また、目標達成の要因を選択/選択解除することも可能です。

対策の検討   

こちらでは、目標値に対する予測値と実績値の分布を確認できます。目標の達成状況や、目標の達成に必要な対策を確認することが可能です。


留意事項
  1. 目標達成要因分析を通じて出力されたデータは、15日間ごとに更新されます。
  2. 売上予測における目標達成要因分析では、対象となるのは商談のデータのみです。
  3. 目標達成要因分析を通じて出力されたデータを確認できるのは、管理者のみです。
  4. 売上予測における目標達成要因分析の機能は、今後の売上予測に対してのみ利用できます。過去の売上予測には対応していません。

最新の売上予測に対する商談情報の自動同期

商談のステータスが変更されると、その情報が売上予測と同期され、最新の目標達成状況のレポートが表示されます。この同期は2時間ごとに自動で行われます。ただし、画面上部の更新アイコンをクリックすることで、手動でデータを同期することもできます。最後に同期された時間が表示されます。 

メモ
  1. 自動同期の前に目標達成状況のレポートを開くと、データに不一致があると表示される場合があります。その場合は同期の完了後に改めてご確認ください。 
  2. 売上予測の期間が終了すると、未完了の商談と達成額がロックされます。売上予測の期間が終了した後に未完了の商談の内容を変更しても、目標達成状況のレポートには反映されません。 

売上予測の一覧

[売上予測]タブでは、組織に作成された売上予測の一覧を確認できます。初期設定では、ユーザーが一覧にアクセスすると、当会計年度に作成された売上予測が表示されます。必要に応じて、他の期間の売上予測も抽出して表示できます。 一覧からはさまざまな処理を実行できます。

売上予測の抽出

特定の売上予測を抽出して表示するには、フィルターを使用します。 

1. 売上予測の種類: 売上予測の種類を選択します(売上を基にした売上予測、または数量を基にした売上予測)。
2. 売上予測の年: 売上予測の年は、過去、現在、未来の年に分類されます。いずれかの年を選択すると、該当の年に作成されたすべての売上予測が表示されます。
3、4、5. 役職、ユーザー、テリトリーに基づく売上予測: 売上予測の作成に使用した階層の種類に基づいて、特定のユーザー、役職、テリトリー用に作成した売上予測を抽出して表示することができます。
複数のテリトリーに属しているユーザーは、テリトリーまたは組織のフィルターを使用して、必要なデータを確認できます。
役職による階層または直属の上司による階層が適用されている場合、役職やユーザーをもとにするフィルターは、管理者および最上位の役職のユーザーだけが使用できます。

売上予測名の変更と削除


名前の変更: 組織の管理者、売上予測の管理者、最上位の役職のユーザーは、売上予測の横にある[…]アイコンをクリックすると売上予測名を変更できます。
削除: 売上予測を削除できるのは、組織の管理者または最上位の役職のユーザーだけです。削除の操作を実行すると、対象の売上予測名で作成されたすべての期間の売上予測が削除されます。

売上予測名を変更または削除するには
  1. [売上予測] タブに移動します。
  2. 売上予測名にカーソルを合わせて […] をクリックします。
  3. 売上予測名を変更するには、 [名前の変更] をクリックします。
  4. 売上予測を削除するには、 [削除] をクリックします。 

売上予測の期間の編集、複製、削除

これらの機能は、売上予測の期間の横にある「…」のアイコンをクリックすると表示されます。




編集: 今期間の売上予測は、今四半期または今月として強調表示されます。今期間の売上予測は編集できますが、完了した売上予測の目標を編集することはできません。
削除: 売上予測の期間を削除すると、ユーザー、役職、下位の役職、下位のテリトリーにおける既存の計算結果が削除されます。なお、該当の期間において削除されるのは、削除の処理を行った売上予測のみです。同じ期間を使用して作成された他の売上予測には影響しません。

複製: 現在または未来の四半期や月の売上予測は、複製することができます。複製すると、元の売上予測の目標が、複製された売上予測にも反映されます。複製中に売上予測名を変更することはできません。

年をまたいだ売上予測の全体表示 

個々のユーザー、役職、テリトリーの売上予測の表示

売上予測の一覧ページでは、組織内で作成されたすべての売上予測を確認できます。目的の売上予測をクリックすると、詳細が表示されます。目標、達成額、進行中の商談、達成率、商談不足率、現在の未完了の商談(進行中、最大見込み、コミット)のそれぞれの金額を確認できます。

また、ユーザー名、役職名、テリトリー名をクリックすると、該当の対象に関するレポートを表示することができます。 




たとえば、CEO向けに作成された売上予測をクリックすると、目標、全体の実績、目標と実績の差を示す詳細レポートが表示されます。現在の商談は、進行中、最大見込み、コミットに分けて表示されます。これらの数値のうちの1つ(例:進行中)をクリックすると、元になっている商談の一覧が表示されます。
同様に、他のカテゴリーをクリックすると、最大見込み、コミットなどの元データを確認できます。 

また、売上予測の期間に記載されたユーザー、役職、テリトリーをクリックすると、その目標の内訳も表示されます。さらに、売上予測に表示されている階層をクリックすると、他の役職、テリトリー、ユーザーの売上予測に移動することができます。


すべての商談の詳細表示

売上予測では、実績と現在の未完了の商談の欄にある値をクリックすると、元になる商談、取引先、ステージ、金額などを確認できます。




すべての階層の詳細表示

売上予測一覧から予測期間を選択し、[すべての階層を表示]をクリックすると、ユーザー、役職、下位の役職、テリトリー、下位のテリトリーの詳細が表示されます。階層の各項目の 合計目標値、実績、未完了の商談額、カテゴリーに基づいて、詳細を確認できます。

[売上予測のカテゴリー]の設定

売上予測が設定されると、ステージと確度の関連付けで行われた設定に基づいて、[売上予測のカテゴリー]が自動で入力されます。[売上予測のカテゴリー]は、商談のステージに応じて自動で入力されます。商談が未完了の場合、進捗状況に応じてカテゴリーを編集できます。
ステージと確度の関連付けでは、[商談のカテゴリー]の項目を用いて、商談を分類します。[商談のカテゴリー]は3つあります。
  1. 未完了:進行中の商談。
  2. 受注:受注した商談。
  3. 失注:失注した商談。
商談のステージに応じて、売上予測の対象とするかどうかや、どのカテゴリーに含めて計算するかなどを設定できます。[売上予測のカテゴリー]は5つあります:
  1. 進行中:営業対応が進行中でまだ完了していない商談です。
  2. 最大見込み:受注額や件数が最大になる場合に受注が見込まれる商談です。最大でどのくらいの売上見込みを期待できるかを算出する場合に含めます。
  3. コミット:受注する可能性が高いと判断された商談です。確実な売上見込みがどのくらいかを算出する場合に含めます。
  4. 完了:受注した商談です。
  5. 除外:売上予測に含めない商談です。
また、必要に応じて、未完了の商談用に、独自のカテゴリーを2件まで追加することができます。
[商談のカテゴリー]が未完了の場合、[売上予測のカテゴリー]は、その進捗状況に応じて、進行中、最大見込み、コミット、独自のカテゴリーのいずれかに分類されます。[売上予測のカテゴリー]の名前や色は、編集することができます。適切な[売上予測のカテゴリー]に設定することで、売上の予測値をより正確に見積もることができます。

商談が受注または失注の段階に移ると、[売上予測のカテゴリー]はロックされます。

また、受注または失注になった商談に対応するカテゴリーは、自動的にそれぞれ[完了]または[除外]に関連付けられます。完了した[商談のカテゴリー]を編集することはできません。

営業担当者は、必要に応じて、商談の[売上予測のカテゴリー]を手動で[最大見込み]または[コミット]に変更することができます。特定のカテゴリーに該当する商談の合計金額は、その後、売上予測のデータが計算されるときに更新されます。
メモ:
  1. 商談のステージに対する売上予測のカテゴリーが変更された場合、変更内容はすべての商談に対して適用されます。
  2. 標準の売上予測のカテゴリー(進行中、最大見込み、コミット)については、名前の変更のみ可能です。これらのカテゴリーを削除することはできません。
  3. 売上予測のカテゴリーを削除して、該当のカテゴリーに関する既存のデータの関連付けを変更する場合、完了予定日が現在の日付以降に該当するデータのみ、変更後のカテゴリーが適用されます。完了したデータには適用されません。

アーカイブ済みの 売上予測

組織の売上予測の データ は、事業年数を重ねることで、増えていきます。分析に使用する最近のデータを残し、それ以前のデータはアーカイブされる(非表示になる)と 便利です 。Zoho CRMでは、過去2年度分より前のデータは、自動でアーカイブされます。
 
アーカイブ済みの売上予測のページには、アーカイブされた売上予測が一覧表示されます。階層、売上予測の種類、売上予測の期間に基づいてアーカイブ済みのデータを抽出できます。また、売上予測にカーソルを合わせると、売上予測の階層の全体図が表示されます。[目標達成状況のレポート]のページが開きます。

アーカイブされる売上予測の範囲

  1. 売上予測の一覧には、 過去2年度分と今年度の始めから現在までの データが表示されます。それより前の売上予測のデータは自動でアーカイブされます。
    たとえば、現在の売上予測が2021年度の第3四半期のものであるとします。一覧には、2019年度と2020年度の2年度分と2021年度第1四半期から2021年度第3四半期までのデータが表示されます。つまり、 2018年度以前の売上予測のデータはアーカイブされます。
  2. 売上予測の設定を編集すると、以前の設定に基づく現在および未来の売上予測は削除され、過去の売上予測はアーカイブされます
    上記の例の場合、 階層やその他の設定を編集すると、2021年第2四半期以前の売上予測がアーカイブされ、 2021年第3四半期の売上予測と未来の売上予測が削除されます。  
メモ:
  • アーカイブされるのは、過去の売上予測のみです。売上予測の設定を編集すると、以前の設定に基づく現在および未来の売上予測は削除されます。
  • 組織の会計年度を変更すると、アーカイブされた売上予測だけでなく、既存のすべての売上予測も削除されます。
  • アーカイブされた売上予測のデータはレポートでは利用できません。

 

 

アーカイブ済みの売上予測を表示するには

  1. [売上予測]タブに移動します。
  2. 売上予測の一覧ページの画面右上にある […] (3点ドット) をクリックします。
  3. [アーカイブ済みの売上予測] を一覧から選択します。



  4. 階層、売上予測の種類、売上予測の期間 に基づいて売上予測を抽出します。



  5. 対象データの右側にある [すべての階層を表示する] をクリックします。



  6. 階層、目標の項目、作成者、アーカイブ日時など、 売上予測に関する基本情報を確認するには、 画面右上の   情報アイコン [i] をクリックします。


メモ:
  • アーカイブ済みの売上予測は編集できません。 表示のみできます 。アーカイブ済みの売上予測は必要に応じて削除できます。
  • 最大5年の売上予測のデータがアーカイブとして保存されます。  


    Zoho CRM 管理者向けトレーニング

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