独自のAIモデルの作成

独自のAIモデルの作成

QuickMLとの連携による独自のAIモデルの作成

概要

Zoho CRMには、Ziaによる予測やレコメンドなどのAI機能が組み込まれていますが、さらに高度なAI機能が必要な場合は、CatalystのQuickMLで独自に機械学習(ML)モデルを作成し、それを連携して利用することもできます。QuickMLは機械学習の開発プラットフォームであり、モデルの作成、学習、展開をさまざまな要件に合わせて柔軟に行うことができます。

QuickMLで作成したモデルは、Zoho CRMの設定画面から簡単に連携できます。このため、ユーザーは高度なAI分析の結果をZoho CRMの画面上ですぐに見ることができます。 

なお、モデルの作成から展開までの操作は、すべてQuickMLで行うことに注意してください。QuickMLを連携しても、Zoho CRM内で直接モデルを作成するわけではありません。

参考情報
QuickMLは、Catalystに含まれるノーコード開発プラットフォームのひとつです。独自の機械学習(ML)モデルの作成、学習、展開を一括で行うことができます。QuickMLの総合的な開発環境では、データの準備から、アルゴリズムの選択、モデルの公開までのすべてを、複雑なコードを書くことなく実行できます。 
詳細については、QuickMLのWebページまたはQuickMLのヘルプ(いずれも英語)をご参照ください。
注意

機能の利用条件と権限による制限

  • 利用条件:Zoho CRMのすべての有料プランで利用できます。
    タブごとに、QuickMLモデルの連携設定を最大4件作成できます。
  • 対応しているデータセンター:中国(CN)を除くすべてのデータセンターで利用できます。
  • 権限による制限
  1. 管理者は、連携設定の管理と、モデルによる分析結果の表示の両方が可能です。
  2. 一般ユーザーは、モデルによる分析結果の表示のみが可能です。

独自のAIモデルを作成するメリット

高度なAIニーズに対応できる

各企業には、それぞれの目標があり、扱うデータの種類や業務の流れはそれぞれに異なります。Zohoが提供するZiaはCRMの標準的なAI機能をカバーしていますが、それとは別に、ある業務分野に特化した機能や、特殊なデータプロセスに適合させた独自のモデルが必要になる場合もあります。しかし、ユーザーによる柔軟な変更ができない固定的なAIツールだけでは、こうしたニーズへの対応は難しくなります。企業独自の高度なニーズに対応するには、機械学習モデルを自社の要件に合わせて設計し、自社のプロセスをモデルに正確に反映できることが重要です。

QuickMLの活用

このような場合に役立つのが、QuickMLです。QuickMLとZoho CRMを連携することで、独自に作成したモデルをCRMシステムに直接組み込むことができます。ユーザーは、独自モデルによる分析結果と、その他のCRM情報をひとつの画面で一緒に見ることができるため、スムーズに意思決定をし、迅速な行動を取ることができます。

利用例

保険金支払額の予測

保険会社では、QuickMLを使って保険金の支払いに関する機械学習モデルを作成できます。社内の規則や、特定の契約条件、過去の事例などを反映した独自のモデルを構築し、保険金の請求があった際にそのモデルを使って支払額を予測します。

QuickMLでモデルの学習と展開を行った後、Zoho CRMの設定画面で、モデルとZoho CRM内のデータとの関連付けを設定します。この設定を行うと、QuickMLのモデルを使って予測した支払額が、Zoho CRM内の保険金請求の詳細ページに表示されるようになります。担当チームは、こうした情報を基に保険金請求に対する対応を迅速に進め、業務全体で一貫した意思決定を行うことができます。

高度なレコメンド

オンラインストアの運営会社は、顧客の属性、購入履歴、よく閲覧される商品などのデータを収集し、そのデータを基にQuickMLで独自のレコメンドモデルを構築できます。

QuickMLでモデルの学習と展開を行った後、モデルをZoho CRMに連携します。その後、Zoho CRMの画面で顧客の詳細ページを開くと、QuickMLで作成したモデルに基づいてお勧めの商品が表示されます。

たとえば、フィットネス用品を定期的に購入している顧客が、最近ランニングシューズのページを何回か表示していたとします。機械学習モデルによって顧客のこうしたパターンが認識されると、Zoho CRMの画面に、ランニングウェア、スマートウォッチ、シューズ用アクセサリーなどがお勧めの商品として表示されます。このようなレコメンドがZoho CRMに表示されることにより、営業チームはZoho CRMの画面から、関連商品の紹介や定期購入のお勧めなど、効果的な営業活動をすぐに開始できます。

Zoho CRMとQuickMLの連携

Zoho CRMで、[設定][Zia][独自のAI]に移動すると、QuickML連携機能の設定画面が表示されます。

QuickML連携機能の画面を初めて開いた場合は、[利用を開始する]ボタンが表示されます。このページには、Zoho CRMに独自の機械学習モデルを連携するメリットなども説明されていますのでご参照ください。
すでにQuickMLのアカウントを接続している場合は、モデルの連携設定を作成する画面が表示されます。まだアカウントを接続していない場合は、アカウントを作成して連携するための画面が表示されます。

QuickML連携機能の設定

ステップ1:モデルの連携設定を作成する

  1. QuickML連携機能のページで、[新しい設定]をクリックします。
  2. QuickMLモデルの連携設定を作成するため、以下の入力を行います。
  1. 連携設定の名前を入力します。
  2. モデルからの分析結果を表示するタブ(見込み客商談など)を選択します。
  3. 自分のQuickMLアカウントから、組織プロジェクトモデルのエンドポイントを選択します(これらは入力必須です)。
  1. [次へ]をクリックして次の画面に進みます。

メモ:QuickMLにおけるモデルの各エンドポイントは、展開されている機械学習モデルの1つ1つを表します。Zoho CRMでは、1件のタブに複数の連携設定を作成できます(1件のタブに、4件まで作成できます)。

手順2:モデルの入力とZoho CRMの項目を関連付ける

モデルのエンドポイントを選択したら、次の画面で以下の設定を行います。

  1. モデルの入力パラメーターを、対応するZoho CRMの項目に関連付けます。
    モデルを連携するには、少なくとも1件の項目を関連付ける必要があります。
  2. どのデータについてモデルからの分析結果を表示するかを、以下から選択します。
  1. タブ内のすべてのデータ
  2. フィルターとして指定した条件に一致するデータ
  1. [保存する]をクリックします。連携設定が作成されます。

これで、モデルが連携されました。モデルによる分析の結果は、選択したタブのデータ詳細ページにウィジェットとして表示されます。

QuickMLからの分析結果の表示

モデルを連携すると、そのモデルからの分析結果が各データの詳細ページに[QuickMLの分析情報]ウィジェットとして表示されます。

  • モデルによる分析の結果を確認するには、[分析情報を取得する]ボタンをクリックします。

  • ウィジェットの下部には、連携されている情報の最終更新日時と、更新ボタンが表示されます。
  • 1件のタブに複数の連携を設定している場合は、ウィジェットの上部にある矢印を使用して設定を切り替えることができます。

QuickMLモデルからZoho CRMに表示できる分析結果の種類

QuickMLのモデルは、現在、以下の4種類の分析結果を出力できます。Zoho CRM画面のウィジェットには、これらの情報のいずれかが表示されます。

  1. 特定の事象の発生予測:特定の事象(受注、解約など)が発生するかどうかを予測し、その発生確率をパーセンテージで示します。予測の下部にあるリンクをクリックすると、その予測に影響を与えた主な要因を確認できます。
  2. 将来の数値の予測:数値の変化を予測し、指定した日時の予測値を示します。
  3. レコメンド:個々のデータに基づくレコメンドを表示します。リンクをクリックするとすべてのレコメンドを確認できます。
  4. テキスト分析:感情の識別やキーワードの抽出などのテキスト分析の結果を示します。

これらの分析情報は、データ詳細ページの[QuickMLの分析情報]ウィジェットに表示されます。

このウィジェットは、業務の内容や要件に合わせてキャンバスの詳細表示でカスタマイズできます。

注意

料金

QuickML APIは、使用量に基づいて料金が請求されます。詳細については、Catalystの料金ページ(英語)をご参照ください。