「Zia」とは、Zohoが提供するアシスタントAI機能です。Ziaによるレコメンド機能では、Ziaは顧客の購入情報や要件を分析し、おすすめの商品/サービスを提案します。提案にあたって、Ziaは複数の顧客の行動パターンを比較し、似たような属性を持つ顧客を識別し、より適合度の高い商品/サービスを候補として表示します。
これにより、顧客に向けたおすすめの商品/サービスを探したり検討したりする時間を節約することが可能です。また、商談の受注率を高めることができます。
Ziaによるレコメンドに関する分析レポートでは、レコメンドに関するレポートを確認できます。特定の期間におけるレコメンドの合計件数や、レコメンドを通じて発生した商談数など、さまざまな内容を確認することが可能です。Ziaによるレコメンドに関する分析レポートを活用することで、商談増加に対するレコメンドの貢献度を確認したり、おすすめの商品/サービスを見直したりするのに役立ちます。
以下では、不動産事業を例に、レコメンドに関する分析レポートについて説明します。
分析レポート内の主な指標は、以下のとおりです。
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有効なレコメンドの件数
では、新しい顧客と既存の顧客に向けたレコメンドの件数が表示されます。レコメンドの件数は、レコメンドの種類ごとに表示されます。
以下の画像では、6種類のレコメンドがあります。既存の顧客向けに4種類あり、新しい顧客向けに2種類のレコメンドがあることを表しています。
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レコメンドの成功率
では、営業担当者にとってレコメンドが役立った割合を表します。成功率は、レコメンドが実際に営業担当者によって使用された回数をもとに算出されます。たとえば、ある顧客に向けたレコメンドの商品をもとに商談が作成されたとします。この場合、このZiaによるレコメンドは成功したものとして識別されます。
成功率が低い場合、レコメンドが適切ではないことを表します。レコメンドの内容を確認し、設定を変更することで、成功率を高めることができます。
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ドーナツグラフ
には、指定した期間における成功率の合計の内訳が表示されます。期間は四半期、月、週単位で指定可能です。以下の画像のドーナツグラフでは、5件のレコメンドのうち、2件が成功したレコメンドであり、3件が失敗したレコメンドであることを表しています。また、2件のレコメンドのうち、1件は一部のみ成功していることを表しています。
一部のみ成功とは、レコメンドとしておすすめされた商品/サービスをもとに他の商品/サービスに関する商談につながったものを表します。
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横棒グラフ
では、レコメンドされた商品/サービスの上位/下位とその内訳が表示されます。
以下の画像は、レコメンドとしておすすめされた不動産の件数と不動産の種類を表しています。
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Ziaによってレコメンドされた回数が表示されます。
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特定の不動産を購入した顧客数(重複を除く)が表示されます。
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商談を受注した回数、賃貸契約書が作成された回数、入金回数が表示されます。
フィルターを適用し、表示するデータを変更することも可能です。
グラフに表示可能なデータポイントの件数は、10件までです。
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レコメンドの傾向
では、特定の期間におけるレコメンド回数の増加/減少の推移が表示されます。期間は四半期、月、週単位で指定可能です。
傾向に関するデータをもとに、レコメンドの内容を確認し、より多くの商談を受注することができます。たとえば、休日シーズンにレコメンドの件数が増加している場合、レコメンドされた商品/サービスを購入する顧客が多いことを表しています。これにより、休日シーズンに対策を実施し、より多くの商談を受注することが可能です。
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各レコメンドの種類の成果:
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特定のレコメンドが行われた回数が表示されます。たとえば、ある種類のレコメンドが他のレコメンドに比べて多く行われている場合、顧客の購入情報や要件に傾向があることを表しています。
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成功率は、各レコメンドから作成された商談の件数によって決定します。たとえば、Ziaによるレコメンドが10件あり、そのうち4件をもとに商談が作成された場合、その内訳を確認することで、どのような状況をもとに商談が発生したのか、また商談を増やすにはどうすればよいかを分析することができます。
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レコメンドをもとに商談を作成した担当者の上位10人
では、レコメンド情報を使用した担当者に関する指標データが表示されます。レコメンドを使用した回数や、商談を作成した回数が表示されます。レコメンドから商談を作成した回数が少ない(レコメンドの活用度が低い)担当者がいる場合、顧客の購入パターンをより詳細に分析することで、レコメンドの有効性や効果的な活用方法について再検討することができます。
これらの指標データをもとに既存の設定を変更することで、より正確なレコメンドが表示されるように設定することが可能です。
レコメンドのセグメント別分析
Ziaによるレコメンド(おすすめ)をセグメント別に分析できます。セグメントとは、属性(例:地域、年齢、性別、ニーズ、購入傾向など)が同様である顧客をグループ化したものです。各セグメントに対して行われたレコメンドの件数、内容、結果などを分析し、パターンを把握することで、マーケティングや営業においてより効果的なアプローチを行うことが可能です。
顧客のセグメンテーション(グループ分け)は、Ziaによって自動で行われます。セグメンテーションでは、顧客データの各項目の値について特定の基準が設定され、該当の基準を満たしているかどうかによって顧客が分類されます。
[セグメントの説明]の欄では、各セグメントに属する顧客の人数と、各セグメントの分類基準を確認できます。たとえば、以下の画像のセグメント1の欄では、セグメント1に分類される顧客は71人であることが分かります。また、セグメント1の分類基準は、家族人数が4人、見込み客データの登録元が「紹介」、婚姻状況が「既婚」、居住地が「ラニペット」であることを確認できます。
[セグメントの説明]の右上に表示されている選択リストで[共通項目]を指定すると、各セグメントの分類基準の間で共通している項目が強調表示されます(画像では、共通項目として、家族人数と婚姻状況に関する条件が強調表示されています)。これは、各セグメントの相違点を見極め、セグメントごとの特徴を把握するのに役立ちます。
その他にも、レコメンド数が多い商品やサービスを確認したり、各レコメンドの不採用件数や、レコメンドが受注につながった割合を確認したりできます。
以下の表では、各レコメンドの不採用件数をセグメント別に確認できます。
以下の表では、各レコメンドが受注につながった割合をセグメント別に確認できます。
以上のようにセグメント別分析を活用することで、それぞれの顧客に合った適切な商品やサービスを提案し、販売することが可能です。
レコメンドに対するフィードバックの分析レポート
上記の各指標データに関する分析レポートに加えて、組織内のユーザー(担当者)からのレコメンドに対する評価やフィードバックに関する分析レポートを確認することもできます。各レコメンドの画面には、そのレコメンドが役に立ったか/参考になったかどうかを確認するメッセージが表示されます。また、ユーザーが行った評価やフィードバックのデータをもとに、レコメンドに関する分析レポートが表示されます。レコメンドに対する評価の詳細については、
こちらをご参照ください。
レコメンドに対する評価やフィードバックに関する分析レポートで確認できる内容は、以下のとおりです。
- 全体的な分析情報
- レコメンドの種類別の分析情報
- 商品別の分析情報
- ユーザー別の分析情報
- 追加販売(クロスセル/アップセル)につながらなかったレコメンドの分析情報
これらの情報をもとに、Ziaによるレコメンドが適切かどうかを把握することができます。また、レコメンドに対して評価やフィードバックを行ったユーザーを確認したり、レコメンドとして表示された商品のうち、評価やフィードバックが多かった商品の情報を確認したりすることも可能です。
全体的な分析情報
こちらには、ユーザーからのレコメンドに対する評価やフィードバックに関する概要が表示されます。[肯定的]または[否定的]の区分をもとにレコメンドに対する評価/フィードバックを確認でき、レコメンドに対する率直な意見を把握することができます。レコメンドが実際の営業活動に役に立ったかどうかを把握するのに役立ちます。
こちらに表示される内容は、以下のとおりです。
- 評価/フィードバックの合計件数
- 肯定的な評価/フィードバックの件数
- 否定的な評価/フィードバックの件数
レコメンドの種類別の分析情報
こちらには、レコメンドに対する評価/フィードバックの分析情報が、レコメンドの種類別に表示されます。
たとえば、関連商品に関するレコメンドに対する評価/フィードバックが否定的な場合、Ziaの学習がさらに必要であることを把握することができます。
商品の種類別の分析情報
こちらには、レコメンド数が多い商品と少ない商品のそれぞれについて、レコメンドに対する評価/フィードバックの分析情報が表示されます。どの商品に関するレコメンドが有効であるか把握するのに役立ちます。
ユーザー別の分析情報
こちらには、レコメンドに対して評価/フィードバックを行ったユーザーに関する分析情報が表示されます。ユーザーによるレコメンド機能の活用や評価の状況を把握するのに役立ちます。
追加販売(クロスセル/アップセル)につながらなかったレコメンドの分析情報
こちらには、Ziaによって算出されたレコメンドのうち、追加販売(クロスセル/アップセル)につながらなかったレコメンドの分析情報が表示されます。担当者名、対象商品、レコメンドの期間などの情報を確認できます。分析情報を確認し、対策を行うことで、追加販売(クロスセル/アップセル)による売上の増加を図ることが可能です。
レコメンドの分析レポートを表示するには
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[設定]→[ZIA]→[レコメンド]
の順に移動します。
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[分析]
タブをクリックします。
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画面をスクロールし、対象のレポートを表示します。
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各レポートでフィルターを適用することもできます。