反応に基づく印象分析
Zoho CRMの印象分析機能では、メール、アンケート、問い合わせなどのさまざまな経路から顧客の声が収集され、印象が分析されます。分析結果は、グラフや表を利用して見やすく表示できます。
印象分析とは
ZohoのAI(人工知能)である「Zia」は、顧客の声に含まれる情報を抽出し、その印象の種類や顧客の傾向などを整理して表示します。なお、分析には、テキストデータを分析するためのテキストマイニングと呼ばれる手法が用いられます。この手法を使用することで、キーワードをもとに、顧客が感じていることを把握できます。分析対象の情報は、メール、ソーシャルメディア、アンケートなど、さまざまな経路から収集することが可能です。
印象分析では、印象を表すキーワードや、その印象が肯定的なものか否定的なものかなどを確認することが可能です。たとえば、顧客からのメールに 「キャンセル」 と 「支払い」 という言葉が何度も出てきた場合、AIによる分析結果において、 否定的な印象 が検出されることがあります。
データは、ダッシュボード、グラフや表で見やすく確認できます。 さまざまな角度から顧客の印象の概要や傾向を分析することが可能です。
たとえば、 顧客が使用したキーワードで 「キャンセル」 と 「支払い」 が上位にあり、否定的な印象を持った顧客が多いと検出されたとします。一方、これらのキーワードに言及している顧客のほとんどが、 6か月以内に購入した新規顧客 ということが分かったとします。この場合、すべての顧客が否定的な印象を持っているのでなく、特に新規顧客が否定的な印象を持つ傾向があるということが分かります。つまり、新規顧客に関して、6か月間に何か問題があった可能性が高いと考えられます。これにより、購入後の6か月間に焦点を絞って問題点を洗い出し、対策を取ることができます。
Ziaは、キーワードを抽出し、キーワードに基づく印象や、キーワードに言及した顧客、言及された場所(メール、SNSなど)などのデータをパズルのピースのように組み合わせて、分析結果を表示します。そのため、問題箇所を明確に特定して対策にあたることができます。
以下では、反応に基づく印象分析で使用されるグラフと表の種類を紹介します。
説明:顧客が頻繁に使用したキーワードを、その頻度に比例する大きさで自動的に並べたものです。雲(クラウド)のように、キーワードが多くなるほど、縦横に並んだキーワードのまとまりの面積も大きくなります。キーワードは、使用頻度が高いほど大きな文字で表示されます。表には、上位10件のキーワードが表示されます。また、キーワードの印象は文字の色によって表現されます(肯定的:緑、中立的:黄色、否定的:赤)。表示されたキーワードに基づいて、強みを強化したり、問題を改善したりなどの対策を検討することができます。
顧客から得られたすべてのフィードバックについて、フィードバックの印象の内訳(肯定的/中立的/否定的)を表示できます。これには、メール、問い合わせ、アンケートを通じて受信したすべてのフィードバックが含まれます。
顧客のフィードバックを意図別(苦情/要望/問い合わせ/その他)に分類し、内訳を表示します。苦情の割合が高い場合は、苦情の背景にある問題を調査して解決する必要があるなど、対策の検討の参考にできます。
顧客からフィードバックを受信した媒体ごとに、フィードバックに含まれる各印象の件数を棒グラフで確認できます(媒体の例:メール、Zoho Deskの問い合わせ、Zoho Surveyのアンケート)。メール、アンケート、問い合わせなどの媒体ごとに、肯定的/中立的/否定的の各印象に該当するフィードバックが何件ずつ含まれているかを確認できます。特定の媒体でどの印象のフィードバックが多いかを知ることは、問題を特定し改善するのに役立ちます。たとえば、Zoho Deskを通じて受信した問い合わせに否定的なフィードバックが多い場合には、サポート担当者の対応の質を向上させるための対策が有効だと判断できます。
一定期間における各印象の合計数の推移を確認できます。なお、表示対象の期間(週間/月間/年間)は、切り替えることができます。
顧客が使用した回数の多いキーワード上位5件について、使用回数の推移を線グラフで確認できます。
7.上位5件のキーワードの印象別の使用回数
使用回数の多いキーワード上位5件について、キーワードを使用した顧客数とその印象の種類別の内訳を、1つの棒グラフの中で積み上げて表示します。
顧客が使用したキーワードについて、各キーワードがどのような顧客によって使用されたかを4つの象限(枠)上に分類して表示します。グラフは、顧客からの売上を縦軸、顧客とやりとりを行っている期間を横軸とします。グラフの上部に位置するキーワードを確認することで、売上金額が大きい顧客がどのキーワードをどのような印象で使用したかを確認できます。特に、右上の象限に位置する、売上金額が多くやりとり期間が長い顧客が否定的な印象を示している場合、そのキーワードに注目し、対策をとることが重要です。また、象限グラフとは別に、表では、対象のキーワードを使用した顧客数を象限ごとに確認できます。
テキストから検出された印象について、どのような印象がどのような顧客から検出されたかを、4つの象限(枠)上に表示できます。グラフは、顧客からの売上を縦軸、顧客とやりとりを行っている期間を横軸とします。点の大きさは顧客数を、点の色は顧客の印象を表します。
印象のコホート図: 顧客とやりとりを行った期間ごとに顧客の印象を表示できます。顧客とのやりとり期間が長くなるにつれ、どのような変化があるかを印象別に確認できます。
印象別の上位3件のキーワードのコホート図 :顧客が使用したキーワードのうち、各印象の種類ごとに使用回数が多い上位3件のキーワードが抽出されます。これらのキーワードを使用した顧客数を、Zoho CRMに顧客のデータが登録されてからの経過時間別に表示できます。
上位10件のキーワードのコホート図 : 上記の「印象別の上位3件のキーワードのコホート図」と同様に、特定期間における上位10件のキーワードについて印象別のコホート分析を確認できます。
印象の割合の傾向 :傾向の分析には2種類あります。
肯定的または否定的な印象の総数に対して、肯定的印象と否定的印象のそれぞれが占める割合: 肯定的または否定的な印象を示した顧客数の総数(和)に対する、各印象を示した顧客数の割合を、線グラフで表示します。印象別の顧客数の割合は、肯定的な印象と否定的な印象を対象に算出されます。
緑の線 = (肯定的な印象を示した顧客数)/(肯定的または否定的な印象を示した顧客数の和)
赤の線 = (否定的な印象を示した顧客数)/(肯定的または否定的な印象を示した顧客数の和)
すべての印象の総数に対する各印象の割合: 顧客の総数(和)に対する、各印象を示した顧客数の割合を表示します。印象別の顧客数の割合は、肯定的、中立的、否定的な印象を対象に算出されます。
メモ: 象限分析とコホート分析で、顧客とのやりとりの期間として対象となるのは、顧客のデータが作成されてから、顧客とのやりとりで最後に印象が検出されるまでです。 10.印象のゲージグラフ(ダイヤルグラフ、メーターグラフ)
顧客が使用したキーワードについて、各キーワードがどのような顧客によって使用されたかを4つの象限(枠)上に分類して表示します。グラフは、顧客からの売上を縦軸、顧客とやりとりを行っている期間を横軸とします。グラフの上部に位置するキーワードを確認することで、売上金額が大きい顧客がどのキーワードをどのような印象で使用したかを確認できます。特に、右上の象限に位置する、売上金額が多くやりとり期間が長い顧客が否定的な印象を示している場合、そのキーワードに注目し、対策をとることが重要です。また、象限グラフとは別に、表では、対象のキーワードを使用した顧客数を象限ごとに確認できます。
顧客とやりとりを行った期間ごとに顧客の印象を表示できます。顧客とのやりとり期間が長くなるにつれ、どのような変化があるかを印象別に確認できます。
上記の「印象別の上位3件のキーワードのコホート図」と同様に、特定期間における上位10件のキーワードについて印象別のコホート分析を確認できます。
テキストから検出された印象について、どのような印象がどのような顧客から検出されたかを、4つの象限(枠)上に表示できます。グラフは、顧客からの売上を縦軸、顧客とやりとりを行っている期間を横軸とします。点の大きさは顧客数を、点の色は顧客の印象を表します。
顧客が使用したキーワードのうち、各印象の種類ごとに使用回数が多い上位3件のキーワードが抽出されます。これらのキーワードを使用した顧客数を、Zoho CRMに顧客のデータが登録されてからの経過時間別に表示できます。