担当者のスキルに基づいた問い合わせの割り当て設定

担当者のスキルに基づいた問い合わせの割り当て設定




Zoho Deskでは、スキルに基づいて問い合わせを担当者に割り当てることができます。これにより、顧客から問い合わせを受信した際に、対応に最も適した担当者に問い合わせを割り当てることが可能です。スキルに基づく割り当てルールでは、問い合わせへの回答に必要なスキルと担当者のスキルが照合されます。問い合わせを受信すると、必要なスキルをすべて持ち、すぐに対応可能な担当者に問い合わせが割り当てられます。 

スキルに基づく割り当てルールを活用すると、担当者やサポートチーム全体で円滑に問い合わせに対応することができます。このページでは、顧客サポート業務でのスキルに基づく割り当てルールによるメリットやその設定方法について説明します。





スキルに基づく割り当てルールのメリット

スキルに基づく割り当てルールによるメリットは、以下のとおりです:
  1. 部門内で受信した問い合わせに対して、対応に最も適した担当者を割り当て、顧客サポートの品質を高めることができます。
  2. スキルに基づいて問い合わせを割り当てると同時に、担当者の対応する問い合わせ件数の上限を設定することができます。これにより、担当者の作業負荷を一定以下に保つことが可能です。
  3. サポートチームの管理者や担当者が手動で問い合わせを割り当てる時間や、担当者が自身のスキルに見合った問い合わせを検索する時間を節約することができます。
  4. 対応に最も適した担当者に問い合わせを割り当てることで、問い合わせの解決時間や再開率を低下させることができます。

スキルに基づく割り当てルールにおける主な用語

スキルに基づく割り当てルールにおける主な用語とその説明について説明します:
  1. スキル:担当者やチームの専門的な能力や分野です。たとえば、言語(英語、フランス語、ドイツ語)や商品知識(ソフトウェア、ハードウェア)に関するスキルを設定することができます。
  2. スキルの種類:スキルの種類では、スキルをカテゴリーに分類し、まとめることができます。たとえば、「言語」をスキルの種類として設定し、「英語」をスキルとして設定することが可能です。
  3. 問い合わせへのスキルの自動追加:この設定を有効にすると、問い合わせが作成、編集された際にスキルが問い合わせに自動で追加されます。スキルを手動で追加したり、ワークフロールールを通じて追加したりする場合は、この設定を無効にする必要があります。
  4. スキルに応じた割り当て:対応に最も適した担当者に問い合わせを割り当てる方法です。
  5. スキルの再適用:問い合わせの対応状況に応じて、すべての既存のスキルを削除してスキルをもう一度適用し直すことができます。
  6. スキルに応じた問い合わせの再割り当て:現在の問い合わせのスキルやスキルの順番に応じて、問い合わせを割り当て直します。
  7. スキルの削除:条件に一致した際に問い合わせから対象のスキルを削除するようにワークフロールールを設定することができます。
  8. スキルの追加:条件に一致した際に問い合わせにスキルを追加するようにワークフロールールを設定することができます。

スキルに基づいた問い合わせの割り当ての活用例

スキルに基づく割り当てルールでは、スキルに基づいて特定の担当者やチームに直接問い合わせを割り当てることができます。担当者やチームで設定されているスキルと問い合わせの対応に必要なスキルが一致した場合、問い合わせが担当者やチームに割り当てられます。以下では、活用例について紹介します:

フランス、オーストリア、ドイツ、デンマークの4か国で顧客サポートに対応しているとします。サポートチームには、次の言語のスキルを持つ4人の担当者がいます。
  1. 担当者A:フランス語
  2. 担当者B:デンマーク語とドイツ語
  3. 担当者C:ドイツ語
  4. 担当者D:デンマーク語
オーストリアではドイツ語が公用語のため、オーストリアの顧客からの問い合わせは、対応状況に応じて担当者Bまたは担当者Cに割り当てられます。

問い合わせで使用される言語の自動検出機能により、言語の項目から問い合わせを抽出することもできます。これにより、スキルを作成し、担当者に割り当てるだけで、スキルに基づく割り当てルールを設定することが可能です。

担当者のスキルに基づいた割り当て設定

スキルに基づく割り当てルールを設定するにあたって、次の3つの手順を実施する必要があります。
  1. 手順1:対象のスキルとスキルの種類の追加
  2. 手順2:スキルの設定
  3. 手順3:スキルに基づいた順繰り(ラウンドロビン)ルールの作成
以下では、これらの各手順について詳しく説明します。

手順1:スキルとスキルの種類の追加 

この手順では、対象のスキルを追加し、追加したスキルを種類ごとにグループ化します。

スキルを追加するには:
  1. 上部のバーの設定アイコン()をクリックします。
  2. [自動化]にある[スキル]をクリックします。
  3. [スキル]の画面で、画面右上にある[スキルを追加する]をクリックします。



  4. [スキルを追加する]画面で、次の操作を実施します:
    1. [スキル名]を入力します(例:フランス語)。
    2. スキルに関連付ける[スキルの種類]を選択します。
    3. スキルの種類をまだ追加していない場合、スキルの種類を追加します。追加するには、アイコンをクリックしてスキルの種類の名前を入力し、[保存]をクリックします。
    4. スキルの[説明]を入力します。
    5. スキルに関連付ける問い合わせの条件を指定します。複数の条件を指定できます。
    6. スキルを割り当てる担当者を選択します。

  5. 完了後、[保存]をクリックします。



以上でスキルが追加されます。特定のスキルを設定する前にスキルの種類を追加することもできます。


スキルの種類を追加するには:
  1. 上部のバーの設定アイコン()をクリックします。
  2. [自動化]にある[スキル]をクリックします。



  3. [スキル]の画面で、[スキルの種類]タブをクリックします。
  4. 画面右上の[スキルの種類を追加する]をクリックします。
  5. スキルの種類の[名前]を入力します。スキルの種類の名前は重複しないように指定する必要があります。
  6. [保存]をクリックします。
    必要に応じてスキルの種類をさらに追加します。

重要:
  1. 1件の部門に対して追加できるスキルとスキルの種類は、それぞれ30件までです。
  2. 1件の部門で担当者1人あたりに割り当てることができるスキルは、30件までです。
  3. スキル、スキルの種類、各種設定は部門専用の設定です。

手順2:スキルの設定 

スキルの設定では、スキルを問い合わせに追加する際の処理方法を設定することができます。たとえば、問い合わせへのスキルの自動追加を停止して、手動やワークフローでスキルを追加するように設定することが可能です。

スキルの設定を行うには:
  1. 上部のバーの設定アイコン()をクリックします。
  2. [自動化]にある[スキル]をクリックします。
  3. [スキル]の画面で、画面右上にあるスキル設定アイコン()をクリックします。



  4. [スキル設定]の画面で、次の手順を実施します:
    1. [問い合わせへにスキルを自動で追加する]の切り替えボタンをオフにします。
      オフにすると、スキルは手動またはワークフロールールでのみ問い合わせに追加されます。
    2. 新しいスキルを問い合わせに追加する位置を選択します。[先頭][末尾][設定の順番]のいずれかを選択します。

  5. [保存]をクリックします。
メモ
  1. スキルの一覧画面で指定した条件表示順に基づいて、スキルは問い合わせに自動で割り当てられます。スキルの表示順は、スキルの必要順位を表します。

手順3:スキルに基づいた順繰り(ラウンドロビン)ルールの作成 

対象のスキルやスキルの種類を追加した後、スキルに基づいて問い合わせを割り当てる担当者を設定します。設定するには、スキルに基づいた順繰り(ラウンドロビン)ルールで割り当てる条件を指定します。

ルールを作成するには:
  1. 上部のバーの設定アイコン()をクリックします。
  2. [自動化]にある[割り当てルール]をクリックします。
  3. 画面左側のメニューの[割り当てルール]から、[順繰り(ラウンドロビン)]をクリックします。
  4. [順繰り(ラウンドロビン)]の画面で、画面右上の[新しい順繰り(ラウンドロビン)割り当て]をクリックします。
  5. [ルール名][説明]を入力します。
  6. [ルールの実行タイミング]を選択します。[問い合わせの作成][問い合わせの更新]、またはその両方を選択できます。
  7. [対象の追加]をクリックします。
  8. [対象の追加]の画面で、次の手順を実施します:
    1. ルールの条件を指定します。こちらで指定した条件に基づいて、スキルに関連付けられている問い合わせが担当者に割り当てられます。
    2. [かつ]、[または]の演算子を使用して、複数の条件を追加できます。
    3. [割り当て方法][スキルに応じた割り当て]を選択します。
    4. [問い合わせの割り当て対象]で、スキルに基づいて問い合わせを割り当てる担当者を指定します。次の中から選択できます:
      1. 担当者:一覧から担当者を選択します。
      2. チーム:一覧からチームを選択して、チーム内の担当者を全員追加します。
        チーム内の特定の担当者を除外する場合は、[この割り当てから特定の担当者を除外する]のチェックボックスのチェックを外して、除外する担当者を選択します。

  9. [保存]をクリックします。



重要:
  1. 担当者1人あたりにおける問い合わせの上限処理残の割り当て方法処理残の上限などの順繰り(ラウンドロビン)に関する設定は、スキルに基づいた割り当て方法に適用されます。

問い合わせでのスキルの管理

問い合わせでスキルを表示、関連付け、削除、再適用する方法について説明します。

スキルの表示 

スキルやスキルの種類を追加すると、問い合わせの詳細画面の左側のメニューにスキルの項目が表示されます。この項目は標準項目のため、削除できません。ただし、スキルに基づいた割り当てルールを使用しない場合、レイアウトの編集画面で[使用していない項目]に移動すると、表示されなくなります。スキルが問い合わせに該当する場合にのみ、問い合わせの詳細画面にスキルの項目が表示されます。

問い合わせでスキルを表示するには:
  1. [問い合わせ]タブに移動します。
  2. 対象の問い合わせの一覧を選択します。
  3. 対象の問い合わせを開いて、詳細を表示します。

    メモ:問い合わせの追加画面編集画面でスキルを表示することはできません。

  4. 問い合わせの詳細画面の左側のメニューにある[スキル]の項目に移動します。
    問い合わせに適用されているスキルがこちらに表示されます。項目をクリックすると、スキルに関する操作や設定を行うことができます。


スキルの関連付けと削除 

問い合わせの詳細画面でスキルを関連付けたり、削除したりできます。

スキルを問い合わせに関連付けるには:
  1. スキルを関連付ける問い合わせを開きます。
  2. 問い合わせの詳細画面の左側のメニューにある[スキル]の項目に移動して、クリックします。
    [スキル]の画面が表示されます。



  3. [+スキルを関連付ける]をクリックして、問い合わせに関連付けるスキルをクリックします。
    メモ:1件の問い合わせにつき、10件までスキルを関連付けることができます。
  4. [保存]をクリックします。

問い合わせからスキルを削除するには:
  1. スキルを削除する問い合わせを開きます。
  2. 問い合わせの詳細画面の左側のメニューにある[スキル]の項目に移動して、クリックします。
    問い合わせに関連付けられているスキルの一覧が[スキル]の画面に表示されます。



  3. 削除するスキルに表示される削除アイコン()をクリックします。
  4. [保存]をクリックします。

スキルの並べ替え 

スキルに基づく割り当てルールでは、問い合わせは対象のスキルを持つ担当者に割り当てられます。同じスキルを持つ複数の担当者が登録されている場合、スキルの表示順(必要順位)に基づいて問い合わせが割り当てられます。たとえば、1から5までのスキルが指定されている問い合わせがあり、担当者Aが1、3、4のスキルを持ち、担当者Bが2、4、5のスキルを持つ場合、問い合わせはスキルの表示順(必要順位)に基づいて担当者Aに割り当てられます。Zoho Deskでは、要件に合わせてスキルの表示順(必要順位)を並べ替えることができます。 

スキルを並べ替えるには:
  1. スキルを並べ替える問い合わせを開きます。
  2. 問い合わせの詳細画面の左側のメニューにある[スキル]の項目に移動して、クリックします。
    問い合わせに関連付けられているスキルの一覧が[スキル]の画面に表示されます。


  3. 並べ替えアイコン()を選択して、ドラッグ&ドロップで並べ替えます。
  4. [保存]をクリックします。
    並べ替えた順番で変更内容が反映され、問い合わせが再割り当てされます。

スキルの再適用 

問い合わせの対応状況に応じて、適用されているスキルをクリアし、もう一度スキルを適用し直すことができます。問い合わせを受け付けてからのやりとりの時間が長い場合や、問い合わせが解決した後に追加の質問があった場合などに、問い合わせに柔軟に対応することができます。

問い合わせでスキルを再適用するには:
  1. スキルを再適用する問い合わせを開きます。
  2. 問い合わせの詳細画面の左側のメニューにある[スキル]の項目に移動して、クリックします。
    問い合わせに関連付けられているスキルの一覧が[スキル]の画面に表示されます。
  3. [スキル]の画面右上にあるその他アイコン()をクリックします。
  4. メニューから[スキルを再適用する]をクリックします。
  5. 確認画面で[続ける]をクリックします。
    問い合わせでスキルの再適用が行われます。


スキルに基づいた問い合わせの再割り当て 

スキルを再適用した後、問い合わせを担当者に割り当て直す必要があります。また、手動でスキルを更新した場合も同様です。Zoho Deskでは、簡単に問い合わせを割り当て直すことができます。

スキルに基づいて問い合わせを再割り当てするには:
  1. スキルに基づいて再割り当てする問い合わせを開きます
  2. 問い合わせの詳細画面の左側のメニューにある[スキル]の項目に移動して、クリックします。
    問い合わせに関連付けられているスキルの一覧が[スキル]の画面に表示されます。
  3. [スキル]の画面右上にあるその他アイコン()をクリックします。
  4. メニューから[スキルに応じて問い合わせを再度割り当てる]をクリックします。
  5. 確認画面で[続ける]をクリックします。
    スキルに基づいて問い合わせが担当者に再割り当てされます。

スキルを活用したワークフロールール

Zoho Deskでは、問い合わせに対して次の自動処理が行われるようにワークフロールールを作成することができます:
  1. スキルの再適用
  2. スキルの削除
  3. スキルの追加
  4. スキルに基づいた問い合わせの再割り当て



ワークフロールールでは、ルールを実行する[実行タイミング][条件]を要件に合わせて設定することができます。これにより、チームでの問い合わせへの対応を円滑に行うことが可能です。詳細はこちら

メモ
  1. スキルを条件として他の自動化ルールを作成したり、スキルに関する問い合わせの一覧(カスタムビュー)を作成したりすることもできます。スキルに関する問い合わせの一覧)を作成すると、該当のスキルが関連付けられている問い合わせをすばやく確認することが可能です。

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