Zoho Deskのサポートプラン機能では、顧客(取引先)に対して提供するサポートの内容を管理できます。具体的には、どのくらいの期間においてどのくらいの件数の問い合わせに対応するかを設定します。期間は、毎週、毎月、毎年などから選択し、各期間あたりの対応件数を設定することが可能です。
なお、サポートプランに対しては、契約とSLAを関連付けて管理します。契約との関連付けを通じて、どの顧客に対していつからいつまでどのサポートプランを有効にするかを管理できます。また、SLAとの関連付けを通じて、問い合わせへの対応期限(返信や解決までの時間)を設定できます。これらを通じて、顧客に対して提供すべきサポートサービスの範囲や期間、基準を管理し、必要な対応をとることが可能です。
サポートプランと契約との関連付けにおいては、1件のサポートプランに対して複数の契約を関連付けることが可能です。しかし、1件の契約に対して関連付けることができるサポートプランは1件のみです(契約の側から見ると、関連するサポートプランは常に1件のみ)。
以下の画像の例では、取引先(Amber Automobiles)に対して、2件の契約とサポートプランが関連付けられています。契約ごとに期間が異なり、サポートプランも異なっています。1つ目の契約(Service and Support Contract)では契約の開始と終了の日付が定められていますが、2つ目の契約(Customer support and service)では終了日は定められていません。サポートプランの適用期間は、それぞれの契約期間に準じて決まります。
利用条件
サポートプランの作成
サポートプランの作成にあたっては、以下の内容を指定します。
プランの種類
提供するサービスの種類を指定します。具体的には、対応件数の上限を指定するかどうかによって種類が異なります。プランの種類は以下の2通りです。
- 無制限プラン:対応する問い合わせ件数の上限を指定しません。契約期間内であれば、無制限に問い合わせに対応します。有効な契約においては、初期設定でこちらの種類が適用されます。
- 問い合わせ数に基づくプラン:一定の期間内に何件までの問い合わせに対応するかを指定します(チケット制と呼ばれる方式と同様です)。例:5件/週、20件/月。SLAは指定した件数分の問い合わせに対してのみ適用され、残りの問い合わせには適用されません。
SLA(Service Level Agreement、サービス水準)
SLAは、一般的にはサービスの提供者と利用者の間でサービス内容や水準について定めた文書等を指しますが、Zoho DeskのSLA機能は、問い合わせへの対応基準を定めるためのものです。具体的には、問い合わせへの返信までの期限や、問い合わせの解決/完了までの期限を設定します。
対応件数のリセット頻度と上限
問い合わせの対応件数については、一定期間ごとの上限を定めることができます。期間は、毎週、毎月、毎年などから選択できます。対応した件数(消化済みの件数)は選択した期間ごとにリセットされ、次の期間になるとまた0からカウントされます(例:10件/週とした場合、ある週では10件まで対応し、その翌週にはまた10件まで対応し、その翌々週にはまた10件まで対応……)。たとえば、1年間あたりの対応件数の上限を50件と設定するとします。この場合、1年間において50件までの問い合わせについて対応することを保証することになります。
メモ:
- プランの種類、対応件数のリセット頻度、SLAは、契約と関連付けた後に変更することはできません。
- サポートプランは、契約を通じて取引先と関連付けられます。
- サポートプランに対しては、SLAを必ず関連付ける必要があります。
- サポートプランをいずれかの契約に関連付けた場合、該当のサポートプランを削除することはできません。ただし、提供を終了したものとして設定することは可能です。その場合、該当のサポートプランに新しい契約を関連付けることはできなくなります。
サポートプランを作成するには
- 設定アイコンをクリックし、[自動化]→[サポートプラン]に移動します。
- [新しいサポートプラン]をクリックします。
- [プラン名]を入力します。
- [プランの種類]を選択します。無制限プラン、または問い合わせ数に基づくプランのいずれかから選択できます。
- 問い合わせ数に基づくプランを選択した場合、[対応件数のリセット頻度](例:毎週、毎月)と[対応件数の上限]を指定します。
- [SLA]を選択します。
所属する部門で有効なSLAの一覧から選択可能です。 - [保存する]をクリックします。
サポートプランを契約に関連付けるには
- 画面上部から、[契約]タブをクリックします。
なお、このタブは、部門で有効な場合にのみ表示されます。表示されていない場合は、設定のタブの並べ替え設定から、契約タブを表示するように変更します。 - なお、画面上部の[+]アイコンから、新しい契約を作成することも可能です。
- 契約の作成画面で、以下の詳細情報を入力します。
- 契約の担当者:契約の担当者を選択します。初期設定では、契約を作成したユーザーが担当者になります。
- 契約名:契約の名前を入力します。
- 契約番号:契約の管理用番号を入力します。
- 商品名:契約に関連する商品名を指定します。
- 取引先:契約内容を適用する取引先(顧客)を選択します。
- 契約の開始日:契約の開始日を指定します。サポートプランの適用もこの日から開始します。
- 契約の終了日:契約の終了日を指定します。サポートプランの適用もこの日に終了します。
- サポートプラン:契約に関連付けるサポートプランを選択します。
- 契約の期限の通知対象、および通知のタイミングを指定します。
- [送信する]をクリックします。
サポートプランと契約/取引先の関連付け
作成したサポートプランは、契約に関連付ける必要があります。なお、契約との関連付けを通じて取引先とも関連付けられます。
サポートプランを契約/取引先と関連付けると、以下の場所で関連情報を確認できるようになります。
問い合わせの詳細ページ
問い合わせの詳細ページにおいて、画面左側に表示されている契約アイコンをクリックすると、関連する契約およびサポートプランの情報が表示されます。問い合わせの担当者は、契約の有効期間や、対応件数の上限、残りの対応件数などを確認することが可能です。
なお、契約やサポートプランの情報は、サポートプランに関連付けられているSLAが問い合わせに適用されている場合にのみ表示されます。
取引先の詳細ページ
取引先の詳細ページにおいて、SLAと契約のアイコンをクリックすると、該当の取引先に関連付けられている契約の一覧が表示されます。また、契約ごとに、関連付けられているサポートプランとSLA、有効期間などを確認できます。
契約の詳細ページ
契約の詳細ページでは、契約の情報とサポートプランの情報がそれぞれ別々の欄に表示されます。契約の詳細と、契約に関連付けられているサポートプランの詳細をまとめて確認することが可能です。