顧客サポートを提供するチームは、顧客からの要望にいつでも対応できるよう常に万全の体制を整えておく必要があります。このためには、普段から業務の効率化に努め、突発的な状況にも対応できるように備えることが大切です。
たとえば、50人の担当者を抱える顧客サポートチームのマネージャーであれば、チーム体制の管理のために、担当者の稼働状況、問い合わせの解決時間、解決方法の品質、SLAの達成状況など、担当者と問い合わせに関するさまざまな指標を確認する必要があります。
頻繁に必要とされるこうした指標をすばやく確認できるようにするため、ZohoDeskには9種類の固定形式のレポートが用意されています。これらのレポートを利用すると、管理者と担当者のどちらも、毎回煩雑な操作を行うことなく、必要な情報をすばやく簡単に表示できます。
管理者は、SLAの達成状況、問い合わせの再開状況、解決時間などの情報を表示して、チーム全体の進捗管理や業務プロセスの最適化に役立てることができます。
担当者は、個人の稼働状況や対応結果などの情報を表示して、自分が担当している問い合わせの状態を確認したり、より良い対応方法を考えたりすることができます。
権限 | レポート | 利用目的 |
| | 担当者のサインインとサインアウトの時間を表示し、担当者の実際の稼働時間を確認できます。 |
| | 各担当者が行ったサポート業務の実績を確認できます。顧客からの評価、一次返信までの時間、解決した問題の件数などの情報が表示されます。 |
担当者 | | 受信したメッセージに対する返信の状況やSLAの指標を確認できます。 |
管理者 | | 問い合わせのステータスや担当者がどのように変化したのかを確認できます。 |
| | いったん完了となった後に再開された問い合わせに関する情報を確認できます。 |
| | 問い合わせが解決されるまでの時間に関する情報を確認できます。 |
| | 問い合わせに担当者が返信するまでの時間に関する情報を確認できます。 |
| | SLAの目標に対する達成/違反の情報を確認できます。 |
| | 問い合わせが特定の担当者に割り当てられていた時間や、特定のステータスにおいて経過した時間を分析できます。これは、進捗の管理、遅延要因の特定、業務の効率化などに活用できます。 |
担当者の対応状況
このレポートには、各担当者がいつサインインして、いつサインアウトしたかが表示されます。
管理者は、このレポートを使って、各担当者が実際に問い合わせへの対応が可能だった時間を確認できます。また、業務時間中に担当者が対応不可となっていた時間も分かるため、こうした情報から担当者の時間あたりのコストを算出できます。
例として、ある顧客サポートチームのチームリーダーを考えてみます。このチームリーダーには、チームが支障なくSLA(サービスレベルアグリーメント)を達成できるようにする責任があります。しかし、最近、一部のエスカレーションでSLA違反が数回発生しました。この場合、チームリーダーは、各担当者のサインインやサインアウトの時間を個別に確認しなくても、このレポートを参照するだけで、SLA違反が発生した時間帯における担当者の稼働状況を知ることができます。レポートのフィルターを使って部門や担当者を指定し、問い合わせの多い特定の時間帯に対応可能な担当者が不足していないかも確認できます。こうした調査を行うことで、事前に業務の割り当てを調整したり、問い合わせが集中する時間帯の人員を増やしたりする対策も可能になります。
担当者のセッション数の値をクリックすると、その担当者のサインインとサインアウトの詳細な情報が表示されます。
担当者のパフォーマンス
このレポートには、担当者の実績評価に役立つ情報が表示されます。たとえば、ある顧客サポートチームのマネージャーが、特定の製品のサポート担当者10人の評価を行うとします。
マネージャーは、担当者の評価に以下のような指標を使用できます。
- 返信までの時間
- 解決までの時間
- 完了した問い合わせの件数(日/週ごと)
- 一次解決率(FCR)
- エスカレーション率
- 顧客からの評価
- SLA違反
このレポートには、上記の指標のデータが担当者ごとに表示されます。マネージャーは、各担当者の業務効率を確認し、改善を必要とする部分に関して研修を実施できます。
顧客からの評価が低い担当者や、SLA違反の発生が多い担当者がいる場合は、そうした担当者向けに研修の実施が必要である可能性があります。
受信メッセージ
多くのサポート窓口では、メール、チャット、Webサイトなど、複数の経路で顧客からの問い合わせを受け付けています。このような場合に[受信メッセージ]レポートを利用すると、受信した問い合わせの件数を日付別や経路別に分析できます。こうした分析結果があれば、経路ごとに、寄せられる問い合わせの量に合わせて担当者を割り当てることができます。たとえば、WhatsAppで寄せられる問い合わせが増え、メールでの問い合わせが減った場合は、メールチームの担当者の一部をWhatsAppへの対応に変更します。こうした対策を取ることで、全体として顧客の待ち時間を減らすことができます。

問い合わせのIDをクリックすると、その問い合わせの詳細情報が表示されます。連絡先名をクリックすると、問い合わせを送信した人物の詳細情報が表示されます。
このレポートの活用によって得られる効果
- フィルターを使って、受信したメッセージの量や種類を分析できます。
- 未完了の問い合わせの件数をいつでも把握できます。
- 問い合わせが寄せられた時刻と、返信が行われた時刻を確認できます。
- 各問い合わせに誰が対応したのかを確認できます。
- 人員の配置や時間の管理を改善できます。
- チームの生産性を上げ、SLA違反の発生を防止できます。
問い合わせの変遷レポート
このレポートは、問い合わせのステータスや担当者の変化をプロジェクトのマイルストーンととらえてプロジェクトの進捗を管理する場合に役立ちます。たとえば、問い合わせにおける「デモの実施」「要件の確定」「開発の完了」といった変化は、進行中のプロジェクトにおける主要マイルストーンへの到達を表していると考えることができます。このため、このレポートを使って問い合わせが現在どの段階にあるのかを確認することで、プロジェクトを最後まで円滑に進めることができます。
このレポート以外で各問い合わせの進捗を詳細に確認する場合は、問い合わせの詳細ページを個別に開き、履歴情報を参照して、問い合わせが作成された日時、ステータスが変更された日時、各段階に費やされた時間などを確認する必要があります。
再開された問い合わせ
問い合わせは、いったん完了にしてもその後で再開されることがあります。再開の理由は、問題が解消されなかった、同じ問題が再発した、期待していた解決方法ではなかった、などさまざまです。
問い合わせの頻繁な再開は、顧客対応プロセスの欠点、たとえば、解決方法に間違いがある、担当者の専門知識が不足している、特殊ケースへの対応が不十分である、などを示唆している場合があります。
このレポートは、そうした欠点を見つけて改善策を実施するためにも利用できます。再開されることの多い問い合わせの種類や状況を分析し、どのような対策が必要なのかを検討します。顧客への対応を改善することで、同じような問い合わせの繰り返しを防止できます。具体的な対策としては、これまでの傾向にもとづいて再開が多い問い合わせと同種のものにはタグを追加する、割り当てルールを作成して同種の問い合わせをまとめて割り当てるなどがあります。
解決までの時間
問い合わせが解決するまでの時間は、問い合わせの内容によって大きく異なります。短時間で解決するものもあれば、問題の複雑さ、顧客や他部門への依存、追加調査の必要性などにより、長い時間を要するものもあります。
このレポートの主目的は、問い合わせの登録から完了までの間に、担当者がどれくらいの時間を費やして問題を解決したのかを分析することです。
レポート上で解決時間の長い問い合わせが見つかった場合は、問い合わせ番号をクリックして詳細情報を表示し、時間のかかった原因を調べることもできます。原因を把握することで、対応の手順を見直し、同様の問い合わせに備えてプロセスを改善することが可能になります。こうした改善を重ねることで、問題解決の速度が上がり、顧客満足度を高めることができます。
反対に、解決時間の短い問い合わせが見つかった場合は、その担当者がなぜ短時間で解決できたのかを調べ、その方法をベストプラクティスとして他の担当者に共有し、チーム全体の生産性向上につなげます。
返信までの時間
顧客対応を行う多くの組織では、担当者の一次返信時間と、その後の返信時間について目標時間を設けています。
たとえば、あるチームで「顧客からの問い合わせのすべてについて、一次返信までの時間を問い合わせの受け付けから1時間以内とする」とSLAで定めていたとします。
[返信までの時間]レポートには、担当者が顧客に返信するまでの時間が集計され、返信時間として表示されます。
仮にこのチームに10人の担当者がいた場合、マネージャーが一人で個々の問い合わせを調査して、すべての返信時間の目標が守られているかを確認するのは極めて困難です。このような場合に、[返信までの時間]レポートを利用すると、すべての返信が目標の時間内に送信されているか、返信が遅れている問い合わせはないかをひと目で確認できます。
このレポートでは、たとえば、「1月23日に受け付けた問い合わせに1月28日に返信をした」といったケースをすぐに発見できます。マネージャーはその問い合わせの状況を確認して、返信が遅れた原因を調査します。返信が遅れる原因としては、連休があった、返信時間のSLAが認識されていなかった、大量の作業が割り当てられていたなどが考えられます。原因を特定できれば、その原因を解消するために、連休を考慮した体制を整える、SLAに関する研修を実施する、作業の割り当てを調整するなどの具体的な対策を講じることができます。
問い合わせとSLA
多くの組織では、顧客に対して迅速で一貫した対応を行うために独自のSLAを定めています。
こうしたSLAでは、各サポート業務に具体的な目標時間を設定していることがあります。たとえば、問い合わせを受け付けてから返信するまでの時間、優先度が「高」の依頼を完了するまでの時間、問題を調査して解決策を講じるまでの時間などを定めます。
[問い合わせとSLA]レポートでは、SLA違反のあった問い合わせ、違反の種類、定められている時間に対する超過時間などを確認できます。
たとえば、SLAで、優先度が「高」の問い合わせについて完了までの目標時間を「受け付けから24時間以内」と定めていたとします。しかし、ある問い合わせは状況が複雑だったため、担当者が調査を行って解決策を提示し、問い合わせを完了とするまでに48時間かかりました。このような場合にSLAのレポートを利用すると、SLA違反の状況を正確に把握できます。マネージャーは根本的な原因を究明し、場合によってはSLAの目標設定を見直すことも検討できます。
問い合わせの担当者/ステータス別の経過時間
[問い合わせの変遷]レポートと似ていますが、こちらのレポートでは、問い合わせの担当者やステータスごとに対応に費やした時間の詳細を確認できます。これは、業務プロセスの管理、遅延がないかの確認、遅延があった場合の対処などに活用できます。どの担当者やステータスにおいてどれくらいの時間が費やされているかといった分析の結果は、人員配置の最適化や業務プロセスの改善に役立ちます。こうした分析にもとづいて意思決定をすることが業務の効率化と円滑化につながります。

各レポートで使用できるフィルター
レポート
| フィルター
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担当者の対応状況
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、部門、チーム、役職、担当者、期間です。グループ化に使用できる項目は、担当者と日付です。
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担当者のパフォーマンス
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、部門、指標、担当者、期間、日付です。
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受信メッセージ
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、期間、経路、担当者です。グループ化に使用できる項目は、担当者、日付、経路、問い合わせです。
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問い合わせの変遷レポート
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、部門、変遷の種類、更新前のステータス、更新後のステータス、期間です。グループ化に使用できる項目は、問い合わせ番号、更新前のステータス、更新後のステータスです。
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再開された問い合わせ
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、チーム、経路、担当者、期間です。グループ化に使用できる項目は、日付、担当者、経路、問い合わせです。
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解決までの時間
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、チーム、経路、担当者、期間です。グループ化に使用できる項目は、日付、担当者、経路、問い合わせです。
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返信までの時間
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、返信時間、一次返信時間、経路、担当者、期間です。グループ化に使用できる項目は、日付、担当者、経路、問い合わせです。
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問い合わせとSLA
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、部門、SLA、違反の種類、チーム、経路、担当者、期間です。グループ化に使用できる項目は、日付、担当者、経路、問い合わせ、SLAです。
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問い合わせの担当者/ステータス別の経過時間
| このレポートのフィルターで指定できる条件は、部門、チーム、経路、担当者、期間です。グループ化に使用できる項目は、担当者、日付、経路、問い合わせです。
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