ある問い合わせに別の担当者がすでに対応していることを知らずに、重複して対応を行ってしまったことはないでしょうか。このような重複対応により、もし複数の担当者から顧客に返信してしまったとすれば、混乱が生じるでしょう。このような混乱は、返信だけでなく、問い合わせに関するその他の操作(下書きの保存、項目の更新、コメントの追加など)でも発生する可能性があります。二度手間をなくし、各担当者が効率よく問い合わせに対応できるようにするには、自分が対応しようとしている問い合わせに対して他の担当者がどのような操作を行っているかをリアルタイムに把握することが重要です。
ここで、問い合わせへの重複対応の防止機能が役立ちます。重複対応の防止機能では、自分が表示している問い合わせを他の担当者も表示していることが検知されると、通知アイコンに赤い印が表示されます(
)。このアイコンをクリックすることにより、重複対応を防止するためのさまざまな機能にアクセスできます。たとえば、問い合わせを表示した担当者が他にいるかどうかを把握したり、自分が問い合わせを表示している間に他の担当者が同じ問い合わせについてどのような操作を実行したかを確認したりできます。以下では、重複対応を防止するための3つの機能(担当者モニター、活動履歴、ポップアップ通知)について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
注:重複対応の防止機能は、プロフェッショナルプランとエンタープライズプランでのみ利用可能です。
担当者モニター
担当者モニターの機能では、問い合わせを現在表示している担当者(現在操作中の担当者)や、問い合わせを表示してから別のページに移動した担当者(現在操作中ではない担当者)を確認できます。現在操作中の担当者としては、現在問い合わせを表示したり、問い合わせに返信したりしている担当者が表示されます。現在操作中ではない担当者としては、問い合わせを表示してから別のページに移動した担当者が表示されます。現在操作中の担当者のプロフィール写真のアイコンの上にカーソルを合わせると、担当者の名前とステータス(問い合わせへのアクセス状況)を確認できます。
現在操作中ではない担当者のプロフィール写真のアイコンは、灰色で表示されます。現在操作中ではない担当者のアイコンの上にカーソルを合わせると、担当者の名前と、担当者が別のページに移動した時刻を確認できます。
活動履歴
二度手間や対応漏れを確実に防止するには、他の担当者が問い合わせを表示したかどうかだけでなく、実際にどのような操作を実行したかも把握する必要があります。
活動履歴の欄では、現在表示している問い合わせに関して、いつ、誰が、どのような操作を実行したかをリアルタイムに確認できます。問い合わせを表示している間に、別の担当者が問い合わせに関する操作を実行すると、その都度、通知(旗)アイコンに赤い印が表示されます。通知(旗)アイコンをクリックすると、別の担当者が問い合わせに関してどのような操作を実行したかを確認することができます。なお、未確認の活動は水色の背景で、確認済みの活動は白い背景で表示されます。
ポップアップ通知
自分が問い合わせを表示している間に、他の担当者が問い合わせに関して特定の操作を実行した場合には、ポップアップ通知が表示されます。ポップアップ通知は、問い合わせの詳細ページの左上に数秒間のみ表示されます。ポップアップ通知により、問い合わせへの対応状況に関する最新情報を常に把握し、重複のない対応を行うことが可能です。
ポップアップ通知の対象となる操作は以下のとおりです。
- 対象の問い合わせの表示
- 返信の編集
- 返信の送信
- 問い合わせから別のページへの移動
- コメントの追加
- コメントの編集
さらに、重複対応を防止するため、重複対応が発生しそうな場面では確認画面が表示されます。たとえば、自分が返信の送信ボタンをクリックした際に、他の担当者が返信を編集している場合などです。このような場合、別の担当者が返信を編集中であることを伝えるメッセージと、返信の送信操作を本当に実行するかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。一方、返信を編集中の担当者に対しては、別の担当者が問い合わせの返信を開始したことを伝えるメッセージと、返信の編集を続けるかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。
これ以外にも、重複対応を防止するための確認画面は、以下のようなタイミングに表示されます。
- 自分が表示中の問い合わせを別の担当者が削除したとき(削除した問い合わせを復元して、問い合わせの表示を続けるかどうかを尋ねるメッセージが表示されます)。
- 自分が表示中の問い合わせを別の担当者が別の部門に移動したとき(別の部門に移動された問い合わせを、引き続き表示するかどうかを尋ねるメッセージが表示されます)。
このような通知や確認画面により、他の担当者の対応も含めた最新の状況を常に把握したうえで、必要な対応をとることができます。また、最新情報を確認するためにページを再読み込みする必要もないため、再読み込みによって編集中の内容が失われることもありません。
対応の重複時のチャット
自分が表示している問い合わせに他の担当者も同時にアクセスしていることが判明した場合は、対象の担当者とすぐにチャットを開始することができます。たとえば、チャットを通じて、どちらが問い合わせに返信するかを明確にしたり、問い合わせの最適な解決策を共有したりすることが可能です。このように、Zoho Deskでは必要なときに、画面を切り替えることなくすぐにチャットを開始できます。状況に応じて、個別(1対1)のチャットまたはグループでのチャットを行うことが可能です。
個別(1対1)のチャットを開始するには:
- [問い合わせ]タブで対象の問い合わせをクリックし、問い合わせの詳細ページを開きます。
- 問い合わせの詳細ページで、重複対応に関する通知(旗)アイコンをクリックします。
- 画面左側の現在操作中の担当者の欄に、問い合わせを表示中の担当者が表示されます。担当者のプロフィール写真のアイコンの上にカーソルを重ねて、チャットアイコンをクリックします。問い合わせ番号を件名とする個別チャットの画面が開きます。
グループでのチャットを開始するには:
- [問い合わせ]タブで対象の問い合わせをクリックし、問い合わせの詳細ページを開きます。
- 問い合わせの詳細ページで、重複対応に関する通知(旗)アイコンをクリックします。
- [担当者の重複]の欄で、グループチャットの開始ボタンをクリックします。
問い合わせ番号を件名とするグループチャットの画面が開きます。
メモ:重複チャットからは、退席ボタンをクリックしていつでも退席できます。