計算ブロックとは
計算ブロックを利用すると、計算処理を行い、自動ガイドボットのチャット画面に結果を出力できます。計算ブロックの式には、共通変数や会話変数などの変数を使用することが可能です。設定であらかじめ保存しておいた値(共通変数)や、チャットのやりとりの中で取得した値(会話変数)を、各種計算に使用できます。
たとえば、顧客が食料品のオンラインストアで複数の商品をカートに追加して注文したとします。決済手続きの前に、支払い総額が表示されることが期待されます。自動ガイドボットでは、計算ブロックを通じて、加算、減算、乗算、除算などの演算を用いた計算処理を実行します。
商品の単価と個数に基づいて総額の計算を行い、その結果をチャット画面に表示できます。
計算ブロックの利用メリット
数式の計算処理を自動で実行できるため、手入力や外部ツールを利用する手間なく、自動ガイドボットによる対応を効率化できます。
請求金額や割引額の計算など、計算処理の結果をすぐに表示できるため、顧客の満足度を向上できます。
複雑な計算処理をチャットのやりとりの中で直接処理できるため、会話をスムーズに進めることができます。
計算処理を自動化することで人的ミスを回避して、顧客サポートの信頼性を向上できます。
計算ブロックの作成
フローに計算ブロックを追加するには、以下の手順を実行します。
1.フローの作成画面で、[+](追加)アイコンをクリックします。
2.ブロックの追加画面が表示されるので、[処理ブロック]→[処理ブロック]→[計算]の順に選択します。
3.[ブロック名]欄に、ブロックの名前を入力します。ブロック名には、重複しない名前を付ける必要があります。また、日本語は使用できませんのでご注意ください。
すでに登録されているブロック名を入力すると、以下の画像のようにエラーが表示されます。
4.[数式]欄に、整数、変数、関数を組み合わせて、数式を入力できます。
入力欄の下部にある一覧から、対象を選択して入力することも可能です。また、作成した変数も使用できます。 5.[エラーメッセージ]欄でエラーメッセージの内容を確認します。
標準の内容のまま設定するか、必要に応じて内容を編集できます。このメッセージは、顧客とのチャット中に、入力された値に基づく数式では計算処理の結果を出力できない場合に、顧客に表示されます。
選択対象の一覧に表示される変数には、数値形式のブロック変数、個別変数、共通変数、会話変数が表示されます。
6.フローの設定画面の右上にある[保存する]をクリックして、フローの下書きを保存します。
7.フローの設定が完了したら、[公開する]をクリックして、フローを公開します。
ブロックの設定内容を保存せずにフローの編集画面から移動した場合、確認メッセージが表示されます。そのまま移動すると、未保存の設定内容は完全に削除されますのでご注意ください。 計算ブロックの編集
ブロックの設定内容は、必要に応じていつでも編集できます。フローが公開中、または下書きであっても編集は可能です。編集するには、以下の手順を実施します。
1.フローの一覧画面で対象のフローをクリックし、フローの編集画面を開きます(フローにカーソルを合わせると表示される鉛筆アイコンをクリックすることでも編集画面を表示できます)。
2.対象の計算ブロックをクリックします。
3.表示された操作メニューの一覧から[ブロックを編集する]を選択します。
4.ブロックの編集画面が表示されるので、必要な変更を加えてから[保存する]ボタンをクリックします。
5.フローの設定画面の右上にある[保存する]をクリックして、フローの下書きを保存します。
6.フローの設定が完了したら、[公開する]をクリックして、フローを公開します。
計算ブロックの削除に関する留意事項:
- ブロックを編集した際に、顧客と自動ガイドボットとのチャットのやりとりが進行中の場合、進行中のやりとりには以前のフロー(ブロック)の設定内容が適用されたままになります。以降で新しいチャットのやりとりを開始する際には、更新後のフロー(ブロック)の設定内容が適用されます。
- ブロックの変更後に変更内容を反映させるには、フローを再度公開する必要があります。
- 入力変数に変更を加えると、その変数が使用されているすべてのフローで自動的に更新されます。
計算ブロックのコピー
作成したブロックの設定情報を再利用する場合、ブロックのコピー(複製)機能を利用できます。対象のブロックをコピーして、新しいブロックとして貼り付けることでフローに追加できます。貼り付けたブロックの設定情報はそのまま適用するか、必要に応じて変更を加えることができます。
1.フローの一覧画面で対象のフローをクリックして、フローの編集画面を開きます。対象の計算ブロックをクリックします。
2.表示された操作メニューの一覧から[ブロックをコピーする]を選択します。ブロックの設定情報が、クリップボードにコピーされます。
3.フローの編集画面で、コピーしたブロックを貼り付けるには、[+](追加)アイコンをクリックします。
[応答ブロック]→[クリップボードから]の順に選択します。
4.ブロックの設定情報が表示されるので、必要な変更を加えてから[貼り付ける]ボタンをクリックします。
計算ブロックのコピーに関する留意事項:
- クリップボードにコピーしたブロックの設定情報は、何度でも貼り付けることができます。コピーしたブロックが不要になった場合、クリップボードの内容を消去することが可能です。消去するには、[クリップボードから]の右側にある[x](クリアする)アイコンをクリックします。
- 既存のブロックをコピーする際、変数を含む設定情報がすべてコピーされます。フローに追加する前に、設定情報を必要に応じて編集できます。ブロック名は重複しない名前にする必要があるため、コピーして貼り付けたブロックの名前には、既存のブロック名の後に「_copy」が自動で追加されます。このブロック名は、必要に応じて変更できます。
- コピーしてフローに追加したブロックを削除すると、クリップボードに保存されていた設定情報も削除されます。
計算ブロックの削除
1.フローの一覧画面で対象のフローをクリックし、フローの編集画面を開きます(フローにカーソルを合わせると表示される鉛筆アイコンをクリックすることでも編集画面を表示できます)。
2.対象の移動ブロックをクリックします。
3.表示された操作メニューの一覧から[ブロックを削除する]を選択します。
4.確認画面で、[はい、削除します]をクリックします。
削除したブロックを復元したい場合は、この段階でフローの編集画面の左側にある[元に戻す]アイコンをクリックすることで復元可能です。ただし、以降の手順を行うと、復元できなくなりますのでご注意ください。
5.フローの設定画面の右上にある[保存する]をクリックして、フローの下書きを保存します。
6.フローの設定が完了したら、[公開する]をクリックして、フローを公開します。
他の内容に関連付けられているブロックを削除しようとすると、エラーメッセージが表示されます。以下の画像は、エラーの表示例です。
ブロックの後に続く経路が設定されている場合:
ブロックが別のフローへの移動処理に使用されている場合:
利用例
顧客が映画館のオンラインストアでチャット窓口を通じて、2人分のチケットを購入しようとしたとします。映画のチケットを購入するために、合計金額を知りたいと思っています。
自動ガイドボットの設定内容:
以下の画像は、上記の利用例の内容をもとに自動ガイドボットのフローを作成したものです。変数(チケットの枚数)が、1枚分のチケット代($20)に掛けられます。
自動ガイドボットでの表示内容:
対応している問い合わせ経路
計算ブロックは、以下のインスタントメッセージサービスとの連携による問い合わせ経路の自動ガイドボットで利用できます。
- WhatsApp
- Telegram
- Facebook Messenger
- LINE
- Instagram
- ビジネスメッセンジャー
フローごとにブロックを500件まで追加できます。ブロック数の上限に達した場合にブロックをさらに追加するには、新しいフローを作成して移動ブロックで接続するか、既存のフローから不要なブロックを削除する必要があります。