商品やサービスに関するヘルプやよくある質問の記事へのフィードバック(質問、意見、要望、問題など)は、記事の内容だけでなく、商品やサービスの改善にも役立つものです。フィードバックを集め、その内容を活かすような仕組みを用意することが重要です。さらに、フィードバックとそれに対する回答を、他の顧客からも表示できる環境を整えると、自己解決率や顧客満足度の向上につながります。
Zoho Deskのナレッジベース(商品やサービスに関するヘルプやよくある質問)でコメント機能を有効にすると、顧客からフィードバックを受け付けることが可能です。顧客は記事のページに公開コメントを追加できるようになります。これに対して、サポート担当者は、公開コメント上で顧客に対応したり、必要に応じて記事を修正したりできます。
ナレッジベースで公開コメントを有効にするメリットは以下のとおりです。
- 記事の内容を参照しながらやりとりしやすい
- 顧客のコメントをもとに記事に対してすぐに加筆、修正を行うことができる
- 同様の問題を抱える顧客が公開コメントのやりとりを参照し、問題解決できる
- 透明性のあるやりとりにより組織への信頼感を高めることができる
- 顧客の自己解決率の向上により問い合わせの発生件数を抑えることができる
- ナレッジベース全体の質の向上やサポート業務の効率化につながる
公開コメントの有効化
Zoho Deskの組織で管理者権限を持つユーザーは、ナレッジベースの公開コメントを有効にできます。有効にすると、顧客が記事に公開コメントを追加できるようになります。
公開コメントの機能を有効にするには:
- Zoho Deskに管理者アカウントでサインインします。
- 画面上部のメニューで[ナレッジベース]タブをクリックします。
- 画面左側のメニューで[ナレッジベース管理]→[アクセス設定]を選択します。
- 記事へのコメントの追加を許可するための設定欄で切り替えボタンをクリックし、設定を有効にします。
公開コメントの追加
公開コメントは、顧客とサポート担当者の両方が追加できます。公開コメントを追加した顧客は、ヘルプセンター内の記事のページから返信の有無を確認したり、コメントを編集/削除したりできます。一方、サポート担当者は、Zoho Deskの担当者向けの画面から記事のコメントを確認し、顧客への返信のコメント(公開コメント)を追加できます。また、社内向けのコメント(非公開コメント)を追加することも可能です。
なお、顧客が公開コメントを投稿するには、ヘルプセンターにサインインする必要があります。
例:製品の利用方法に関する記事に、顧客からの公開コメント(フィードバック)が追加されました。コメントの内容は、記事で説明されている機能の内容が、顧客が利用できるものと異なっているというものでした。サポート担当者は、公開コメント機能を利用して返信を行い、特定のデバイスを利用している場合は機能が異なることを説明しました。これにより、該当の顧客の疑問を迅速に解消することができました。あわせて、記事の内容を修正しました。その後、該当のデバイスを利用している他の複数の顧客も公開コメントや修正後の記事を参照し、問題を自己解決しました。
効果:
- 自己解決率の向上による問い合わせ発生の抑止
- 記事の加筆、修正によるナレッジベースの改善
顧客による公開コメントの追加
ヘルプセンターにサインインしている顧客は、記事に公開コメントを追加できます。追加したコメントは、ヘルプセンター上で公開され、サポート担当者や他の顧客から表示できるようになります。なお、顧客が公開コメントに関して実行できる操作は以下のとおりです。
- メンションによるメール通知の送信(サポート担当者や他の顧客宛て)
- ファイルの添付(ファイルサイズの上限:20MB)。
- テキストの書式設定
- コメントの編集/削除
顧客が公開コメントを追加するには:
- ヘルプセンターにサインインします。
- ナレッジベースに移動し、該当の記事ページを開きます。
- 画面を下にスクロールして、記事下部のコメント入力欄に移動します。
- 入力欄にコメントを入力します。
- 必要に応じて、書式を設定します(太字、下線、強調表示、箇条書き、リンクの挿入など)。
- メンション:特定の顧客/サポート担当者にメール通知を送信したい場合は、「@」記号を入力し、表示された候補からメール通知の送信先を選択します。
- 記事の見出しへのリンクの挿入:見出しが設定されている記事の場合、「#」を入力し、候補から見出しを選択すると、該当の見出しへのリンクを挿入できます。
- ファイルを添付するには、[ファイルを添付する]をクリックし、添付するファイルを選択します。
なお、ファイルサイズの上限は20MBです。 - 編集が完了したら、[コメントを追加する]をクリックします。
サポート担当者によるコメントの追加
コメントの種類(非公開/公開)
サポート担当者は、顧客からの公開コメントに対して、非公開コメントと公開コメントの両方を追加できます。社内で共有したいコメントは非公開コメント、ヘルプセンターで公開したいコメントは公開コメントとして投稿します(非公開コメントは、Zoho Deskの担当者向けの画面からのみ確認可能です)。Zoho Deskの記事のコメントの一覧ページでは、非公開コメントは黄色、公開コメントは青色の背景で表示されます。初期設定では、[コメント]ボタンを押すと、非公開コメントが追加されます。公開コメントを追加するには、[コメント]ボタンの隣に表示されている[▼]アイコンをクリックし、[公開]の設定を有効にする必要があります。
メモ:制限付き担当者は、顧客のコメントに対して、公開/非公開を問わずコメントを追加することができません。
メンションによるメール通知の送信
コメント内でメンションすると、顧客、他のサポート担当者、グループに対してメール通知を送信できます。メンションを追加するには、コメント内で「@」記号を入力し、表示された候補からメール通知の宛先を選択します。メンションは、該当の部門に関連付けられている顧客、ユーザー(サポート担当者)、グループに対してのみ行うことができます。また、記事にコメント(公開コメント/非公開コメント)が追加されると、記事の担当者にはメール通知が送信されます。
記事の見出しへのリンクの追加
見出しが設定されている記事では、コメント内で「#」を入力し、表示された候補から記事の見出しを選択すると、該当の見出しへのリンクを挿入できます。たとえば、「#認証のヒント」と入力すると、記事内の「認証のヒント」の見出しへのリンクが挿入されます。顧客はリンクをクリックすると、「認証のヒント」の内容を参照できます。
ファイルの添付
コメントにはファイルを添付できます。コンピューターから添付する場合は、入力欄の下部にある添付(クリップ)アイコンを、クラウドサービスから添付する場合はクラウド(雲)アイコンをクリックします(対応しているクラウドサービス:Zoho WorkDrive、Google ドライブ、Dropbox、OneDrive、Box、Evernote)。
コメントの表示順の変更
コメントの一覧ページでは、顧客とサポート担当者が投稿したすべてのコメントを表示できます。コメントの表示欄の右上にある選択リストをクリックすると、コメントを新しい順で表示するか、古い順で表示するかを選択できます。
書式の設定
入力欄の上部にある編集ツールを利用して、テキストに書式を設定できます(太字、斜体、下線など)。また、リンクのアイコンをクリックすると、リンクを挿入できます。
コメントの編集や追加
コメントは、必要に応じて、編集、削除できます。また、非公開/公開の設定も、投稿後に変更可能です。
サポート担当者がコメントを投稿するには:
- Zoho Deskにサインインします。
- 画面上部のメニューで[ナレッジベース]を選択し、記事をクリックして、詳細ページを開きます。
- [コメント]タブをクリックします。
顧客とサポート担当者によって投稿されたコメントがすべて一覧表示されます。 - 入力欄にコメントを入力します。
- 記事の見出しへのリンクを挿入する場合は、「#」を入力し、表示された候補から見出しを選択します。
見出しへのリンクの挿入は、入力欄の下部の[#]アイコンをクリックすることによっても可能です。 - メンションを追加する場合は、「@」を入力し、表示された候補から、顧客、サポート担当者、グループのいずれかを選択します。
なお、グループの候補には、該当の部門に関連付けられているグループのみが表示されます。 - ファイルを添付する場合、コンピューターから添付するには添付(クリップ)アイコンを、クラウドサービスから添付するにはクラウド(雲)アイコンをクリックします。
- ファイルを選択し、[添付する]をクリックします。
- コメント(非公開)のボタンをクリックすると、非公開のコメントが追加されます。
- 公開コメントとして追加する場合は、コメントボタンの隣に表示されている[▼]をクリックし、[公開]の設定を有効にします。
コメントの表示
記事に追加された公開コメントは、記事のページの下部で確認できます。顧客は、ここから、必要に応じてコメントを編集/削除できます。また、ヘルプセンターで顧客用のラベル機能を利用している場合、顧客名の隣に、該当の顧客に設定されているラベルが表示されます。
参考情報:ユーザーラベルの作成と管理
コメントを表示するには
- ヘルプセンターで記事を選択し、記事のページを開きます。
- 画面を下にスクロールして、記事の下部にあるコメント欄に移動します。
コメントから問い合わせへの変換
記事に追加されたコメントは問い合わせに変換することができます。初期設定では、コメントが作成されると記事の担当者にメール通知が送信されます。担当者は、コメントの内容を確認し、必要に応じてコメントを問い合わせに変換することで、サポートチームと連携して迅速な対応を行うことが可能です。