事業をグローバルに展開している場合などには、顧客の言語でサポート対応を行う場合もあるでしょう。このような場合、Zoho Deskの多言語対応機能を使用すると、Zoho Deskのデータの項目名や選択リスト項目の値(選択肢)を翻訳して表示できます。
たとえば、アメリカに本社のあるIT企業が、事業の拡大に伴い、日本、EU、オーストラリアにも拠点を構えるようになったとします。この企業では、問い合わせの対応業務にZoho Deskを使用していますが、問い合わせの登録フォームの一部(カスタム項目)の内容などは本社の設定に従って英語で記載されています。
そのため、日本やフランスにおいてサポート担当者は、英語の内容が十分に理解できないために誤った情報を登録してしまったり、英語圏と比較して解決策の提供までに時間を要したりしていました。これでは、顧客満足度に影響を与える可能性があります。
この記事でご紹介するZoho Deskの多言語対応機能を活用すると、このような問題も簡単に解決できます。具体的には、問い合わせフォームの項目の名前や選択肢を各地域の言語に翻訳して表示することで、担当者が自分の言語でスムーズに入力を行うことができるようになります。
Zoho Deskの多言語対応機能
Zoho Deskでは、翻訳用のファイルを追加することで、項目名と選択リストの値を最大20言語に翻訳して表示することが可能です。
翻訳可能な対象は以下のとおりです。
問い合わせの項目名
問い合わせの選択リスト項目に表示する選択肢の値
条件における項目名や選択肢の値
画面右上にある 設定アイコン をクリックし、 [カスタマイズ] の欄にある [言語] を選択します。
複数言語対応 に関するページで、右上にある [言語を追加する] をクリックします。
言語の追加画面 が表示されるので、どの言語に翻訳したいかを選択し、 [追加する] をクリックします。
対象の言語が、言語の一覧に追加されます(ステータスは未翻訳に設定されます)。
対象の言語の欄にある エクスポート アイコンをクリックします。
翻訳対象の内容が入力されたファイルがダウンロードされます。ダウンロードできなかった場合は、[エクスポート履歴]タブに移動し、対象のエクスポートの欄にあるダウンロードアイコンをクリックすると、ダウンロードできます。
ダウンロードしたファイルをテキスト編集ツール(エディター)で開きます。ファイルを開くと、以下のように表示されます。
1行目には言語コードが記載されています(上記の例の言語コードは「fr_FR」でフランス語を表しています)。言語コードは、どの言語に翻訳するかを指定するためのものです。
1行目の内容(言語コードに関する記載)は変更しないでください。変更すると、翻訳用のファイルを対象の言語に関連付けることができなくなります。
ファイル で、「=」記号の後ろ(右側)にある内容(以下の画像のオレンジ色の下線部)を翻訳していきます。たとえば、英語から日本語に翻訳する場合は、「Task Owner」を「タスクの担当者」、「Subject」を「件名」などに置き換えます。なお、「=」の前(左側)にある内容は、対象の内容がZoho Deskのどのタブのどの項目に対応しているかをおおまかに示しています。
翻訳前(英→仏)
ファイルでの翻訳作業が完了したら、ファイルをZoho Deskにインポートします。複数言語対応に関するページで、 [インポート] をクリックします。
翻訳用のファイルのエクスポート履歴を確認できます。履歴は、エクスポートの実行日時の新しい順で表示されます。履歴を表示するには、以下の手順を実行します。
画面右上の 設定アイコン をクリックし、 [カスタマイズ] → [言語] → [エクスポート履歴] に移動します。
翻訳用のファイルのインポート履歴を時系列で表示できます。また、処理結果(インポートが完了したか、失敗したか)も確認できます。
画面右上の 設定アイコン をクリックし、 [カスタマイズ] → [言語] → [インポート履歴] に移動します。
アップロードした翻訳用のファイルは、エクスポート(ダウンロード)し、内容を変更してから、あらためてアップロードすることができます。この機能を使用すると、画面上に反映されている翻訳内容に誤りが見つかった場合に修正したり、あらたに項目が追加された場合に追加の翻訳を行ったりすることが可能です。
多言語対応 のページで、内容を変更したい翻訳ファイルを選択します。
対象の言語の欄にある エクスポート アイコンをクリックします。 エクスポートしたファイルを開くと、以前アップロードした翻訳の内容を確認/変更できます。前回のアップロード以降、あらたに項目や選択肢が追加された場合は、ファイル内に新しい翻訳対象が追加されています。
訳を変更/追加したい場合は、「=」記号の後ろにある内容を置き換えます。
翻訳用のファイルの編集作業が完了したら、ファイルをZoho Deskにインポートします。複数言語対応に関するページで、 [インポート] をクリックします。
インポートが完了すると、翻訳した内容が画面に反映されます。
翻訳用のファイルをインポートした後に、特定の言語についての翻訳を表示しないようにしたい場合は、翻訳を無効にすることができます。
[状態]の欄にある切り替えボタンをクリックして無効にします。
対象の言語の翻訳が無効になります。
特定の言語ではなく、すべての言語について、翻訳を無効にすることもできます。
多言語対応 のページで画面右上にある切り替えボタンをクリックして、多言語対応の設定を無効にします。
無効にすると、項目名や選択リストの値(選択肢)は、翻訳されない状態で画面上に表示されるようになります。
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