問い合わせにはできるだけ早く返信することが求められますが、一方で適切な時間に返信することも重要です。返信先の顧客が業務を行っている時間帯に返信することで、返信内容を確実に確認してもらい、追加の質問があれば連絡してもらうことができます。これにより、問い合わせに関するやりとりを進め、対応の完了につなげやすくなります。
また、顧客サポートの担当者は、シフトや勤務地などの関係でさまざまな時間帯で勤務していることも珍しくありません。これにより、顧客が対応しづらい時間帯に返信を行ってしまうようなケースも出てきます。このような場合に、返信を予約し、適切な時間に送信できるようにできると便利です。
たとえば、ある顧客が、営業時間の終了間際に返品について問い合わせを送信してきたとします。担当者は内容を確認し、返信内容を作成しましたが、そのまま送信すると時間外の対応になってしまいます。顧客も業務を終了していて確認しない可能性が高いです。そこで、返信を予約し、翌朝の営業時間内に返信内容を送信しました。
このように返信の予約機能を活用することで、自社の営業時間や顧客の業務時間に沿う形で返信を送信でき、やりとりをよりスムーズに続けることが可能になります。
使用例
返信の予約機能が役立つ場面の例は以下のとおりです。
顧客がたくさんのメールを受信していてこちらから送信したメールが埋もれてしまう
顧客にメールを送信する際、内容を確実に確認してほしいことがあります。たとえば、商品内容や価格の変更、アカウントやセキュリティに関するお知らせなどのメールを送信する場合です。一方、顧客はたくさんのメールを受け取っていて、これらのメールがその中に埋もれてしまい、受信したことに気づかないこともあります。
このような場合に返信の予約機能を活用し、顧客が確認する可能性が低い日(例:週末、祝日)や時間帯(例:夜)を避けてメールを送信することで、確認してもらいやすくなります。
顧客からの返信がなかなか来ない
顧客に対して何か対応を行ってもらい、返信してもらう必要が出て来ることがあります。たとえば、契約やサービスの更新有無の確認、決済エラーに関する対応依頼などです。このような場合、顧客が業務を行っている時間帯にメールを送信することで、返信をしてもらいやすくすることができます。これにより、対応の遅延を回避し、完了につなげやすくすることが可能です。
担当者からの返信が遅れてしまう
顧客サポートの担当者は、365日24時間、常に対応できるわけではありません。出張で移動したり休暇で不在したりなど、対応ができない時もあります。一方、代わりの担当者に対応をすべて引き継ぐのも難しいことがあります。このような場合に返信の予約機能を活用することで、担当者があらかじめ必要な返信内容を準備して送信予約をしておき、顧客対応をできる限り中断なく継続することができます。
担当者が複数の業務を同時並行で行っているため混乱してしまう
顧客サポートの担当者は、問い合わせへの返信対応以外にもさまざまな業務を同時並行で行っていることも少なくありません。このような場合に、すべての業務に対してリマインダーを設定するのも現実的ではありません。そこで、顧客への返信についてはリマインダーを設定して後で対応するのではなく、返信そのものをすぐに作成して予約してしまうことで、対応を効率的に完了できます。
利用条件
返信の予約機能の有効化
返信を予約する際、現在時刻からの経過時間をもとに指定するか、特定の日時を指定するかのいずれかの方法で送信日時を設定できます。前者の場合、あらかじめ用意されている選択肢から選ぶことも(例:10分後、1時間後、4時間後、12時間後)、任意の時間を入力して指定することもできます(例:20分後、6時間後など)。
なお、返信の予約に対しては、以下の設定を適用できます。
- 顧客がヘルプセンターで問い合わせを完了に設定した際に、返信の予約をキャンセルして返信内容を下書きとして保存する。
ヘルプセンターを通じて顧客と問い合わせのやりとりを行っている場合、顧客が自身で問い合わせを完了のステータスに変更することがあります。この時、予約をそのままにすると、問い合わせが完了になったのにそうではない前提で返信が送信されてしまいます。この問題を防ぐため、予約をキャンセルして返信を下書きの状態にし、送信されないようにすることができます。 - 顧客が返信/評価した際に、返信の予約をキャンセルして返信内容を下書きとして保存する。
問い合わせに関して顧客が返信をした際に、担当者からの返信を予約どおりに送信すると、やりとりが行き違ってしまいます。この問題を防ぐため、顧客から返信があったら送信予約をキャンセルして返信を下書きの状態に変更できます。
留意事項
- 返信の送信日時として予約できる期間は、現時点から最大60日間です。
- 返信を予約する対象として選択できる問い合わせは、メールを通じて受信したもののみです。予約中の返信がすでにある場合は、その返信が送信された後で次の返信の予約が可能になります。担当者が追加で予約を行おうとすると、注意メッセージが表示されます。新しい予約を追加しても、既存の予約による返信が送信されるまでは、新しい予約による返信は下書きの状態で保存されます。
返信の予約機能を有効にするには
- (設定)アイコンをクリックし、[カスタマイズ]→[一般設定]に移動します。
- [問い合わせの一般設定]のページで、[返信の予約]の欄に移動し、[設定する]をクリックします。
- 有効にする部門を選択します。
返信の予約機能の利用
担当者は、一定期間の経過後に返信を送信するか、特定の日時に返信を送信するかを選択できます。また、顧客の所在地にあわせて、タイムゾーンを選択することも可能です。
返信の予約を行うには
- [問い合わせ]タブに移動します
- 返信の送信ボタンの隣にある下向き三角(▽)のアイコンにカーソルを合わせ、[返信を予約する]をクリックします。
- 返信を送信するまでの時間(日数、時間数、分数)を指定するか、返信を送信する特定の日時を指定します。前者の場合は、あらかじめ用意されている選択肢から選択することも、任意の時間を指定することもできます。
- [返信を予約する]をクリックします。なお、予約して問い合わせを完了することも可能です。
予約の完了後、担当者は、問い合わせの詳細ページから予約日時を確認できます。
予約済みの返信内容の編集
必要に応じて、予約済みの返信内容を編集し、返信内容や宛先を変更することが可能です。
予約済みの返信内容を編集している間は、予約による送信処理は停止し、関連するメッセージが画面上に表示されます。
予約済みの返信内容を編集するには
- [問い合わせ]タブに移動し、対象の問い合わせの詳細ページを開きます。
- 問い合わせの詳細ページで、その他アイコンをクリックして、[返信を編集する]をクリックします。
- 必要な変更を加えて、[予約を継続する]をクリックします。また、予約を継続したうえで問い合わせを完了することも可能です。
- なお、予約日時を変更する場合、[予約を変更する]をクリックします。
- 変更後の日時を指定した後、[予約を変更する]をクリックします。また、予約を変更したうえで問い合わせを完了することも可能です。
予約の変更
あらかじめ設定していた予約日時が適切ではなくなり、変更する必要が出て来ることもあります。このような場合、予約を変更することが可能です。
予約を変更するには
- [問い合わせ]タブに移動し、対象の問い合わせの詳細ページを開きます。
- 問い合わせの詳細ページで、その他メニューをクリックします。
なお、返信の編集画面を開いたうえで、予約の変更メニューを選択することも可能です。 - [予約を変更する]をクリックします。
- 変更後の予約日時を指定して、[予約を変更する]をクリックします。
- 変更後の内容を確認します。
その他に可能な操作
- 予約をクリアする:予約をクリア(消去)し、送信をキャンセルできます。予約されていた返信内容は下書きの状態で保存されます。
- すぐに送信する:予約していた送信日時ではなく、すぐに返信内容が送信されます。
- 下書きを破棄する:予約がキャンセルされ、返信内容が削除されます。返信内容は下書きの状態では保存されません。
予約中の返信の破棄
返信の必要がなくなった場合、返信内容を破棄(削除)できます。
予約中の返信を破棄するには
- [問い合わせ]タブに移動し、対象の問い合わせの詳細ページを開きます。
- その他アイコンをクリックし、[下書きを削除する]をクリックします。
- [破棄する]をクリックします。
担当者への通知
予約していた返信内容が適切に送信されたかどうかについて、担当者に対して通知を送信できます。
担当者に対する通知を有効にするには
- (設定)アイコンをクリックし、[自動化]→[通知]に移動します。
- 画面左側にある[通知ルール]をクリックします。
- [担当者への通知]の欄で、以下の通知を有効にします。
- 予約されていた返信の送信の完了
- 予約されていた返信の送信の失敗