ボットの会話変数と訪問者情報の項目

ボットの会話変数と訪問者情報の項目

  • 会話変数を利用すると、ボットと訪問者のチャット中に収集した情報を、一時的に保存しておき、同じ会話内の後のやりとりで再利用できます。



ボットの会話内変数

  1. ボットの会話内変数は、訪問者との会話において取得した情報を、後で再利用できるように保存しておくための機能です(変数とは、情報を保存しておくための箱のようなものです)。以下の例では、訪問者が入力した場所の情報を、「location.option」という会話内変数に保存しています。  保存した変数は、会話の中のその後の処理において、他のカードにおける処理で参照することができます。 
  2. 訪問者に入力してもらった情報を会話内変数として保存するには、カードの設定において該当の設定を有効にします(設定用のチェックボックスにチェックを入れます)。  
  • ボット作成時の[メッセージ]や[メールアドレス]欄に 「%」 を入力すると、ボットで利用可能なすべての変数(差し込み項目)の候補が表示されます。



例:

  • ボットを通じて訪問者から注文があった場合に、注文確認メールを送信する例を見てみましょう。以下の図は、チャット上で取得した訪問者の情報を、注文確認メールに反映する流れを表しています。なお、チャットでの質問内容や流れはカードを用いて表され、各カードの設定に応じて、ボットが訪問者に必要な情報を尋ねます。



  • 上の例では、[名前]カードを用いて名前を、[メールアドレス]カードを用いてメールアドレスを尋ねます。同様に、[複数選択]カードを用いて商品情報を、[カレンダー]カードを用いて日付情報を、[位置情報]カードを用いて位置情報を収集します。これらの情報を変数として保存しておくことで、[メールを送信する]カードで再利用できます。収集した情報を保存しておいた変数を、カードの設定欄に差し込み項目として挿入することで、メールの件名や本文に反映させることが可能です。 

送信されるメールの内容:

  • 以下の画像は、上記で設定した注文確認メールの実際の送信内容と、対応する変数(差し込み項目)の例です。 


なお、Zoho SalesIQのJavaScript APIのvisitor.info()の関数を使用して、訪問者に関する情報を保存している場合、「%visitor.custominfo.{キー名}%」という形式の変数名を用いることで、該当の値を参照することが可能です。 

以下は、Zoho SalesIQのJavaScript APIのvisitor.info()の使用例です。 
  1. <script>
  2. $zoho.salesiq.ready=function()
  3. {
  4.    $zoho.salesiq.visitor.info({"Brand" : "プレミアム", "Branch": "静岡"});
  5. }
  6. </script>
上記のJavaScriptのコードでは、「Brand」というキー名を用いて訪問者に関する情報を保存しています。この場合は、「プレミアム」という値を保存しています。この値は、「%visitor.custominfo.brand%」という変数名を用いることで参照できます。 

カスタム項目

  1. 訪問者に関して、名前、メールアドレス、電話番号といった基本的な情報以外の情報を取得して保存したい場合は、カスタム項目を利用します。
  2. カスタム項目も、変数と同様に、訪問者に関する情報を取得して保存しておくための機能です。変数は、主に会話内で一時的に使用しますが、カスタム項目の値は、半永続的に保存しておくことが可能で会話の終了後も参照することができます。カスタム項目に保存した情報は、担当者の画面で訪問者の情報を参照する際にあわせて確認できます。 
  3. また、この情報は、Zoho CRMやZoho Deskに送信することもできます(対象サービスの標準項目またはカスタム項目の値として保存できます)。 
  4. 訪問者に入力してもらった情報をカスタム項目に保存するには、カードの設定において該当の設定を有効にします(設定用のチェックボックスにチェックを入れます)。 
なお、取得した情報をZoho CRMやZoho Deskの項目値として保存するには、使用する項目名を、保存先のサービスにおける項目名と同じものにする必要があります。


  1. 自社のWebサイト上で商品に関する問い合わせをチャットで受け付けているとします。また、チャットした訪問者の情報をZoho CRMに見込み客として登録し、その際に、訪問者が購入を検討している商品の情報を、Zoho CRMの見込み客のカスタム項目に保存するとします。以下の例では、訪問者が購入を検討している商品(スマートフォン)の情報を、「interested_products」というカスタム項目に保存しています。 

  1. なお、Zoho CRMにおいて情報を保存する項目のAPI名を、Zoho SalesIQのカスタム項目名と一致させる必要があります。異なる場合は、Zoho CRMに情報が保存されません。なお、保存先のZoho CRMの項目は、標準項目でもカスタム項目でもどちらでも構いません。 


Zoho CRMでの表示例
  1. 以下は、Zoho SalesIQで取得した情報を、Zoho CRMに保存して確認する例です。具体的には、購入を検討している商品(Interested Products)について、Zoho SalesIQで取得した値が、Zoho CRMの項目に保存され、他の情報とあわせて確認できるようになっています。


差し込み項目 

差し込み項目は、ボット内にあらかじめ用意されている標準の変数です。作成や設定を行わなくても、すぐに使用できます。たとえば、「%visitor.name%」という変数をメッセージ内に差し込むことで、取得した訪問者名を使用して応答文を作成することができます。また、「プラグ」の機能を使用した処理においても、差し込み項目の値を使用することが可能です(プラグは、標準の機能では実現できない独自の処理や、他サービスと連携した処理など、高度な処理を実行するための機能です)。 


  1. ボットによる応答メッセージとして、「こんにちは、%visitor.name%さん」と設定したとします。また、ボットによるやりとりを通じて訪問者名を確認し、「鈴木」と入力されたとします。この後の応答文において、取得した訪問者名を使用し、「こんにちは、鈴木さん」といったように訪問者名を反映させたメッセージを送信できます。
  2. なお、訪問者名を取得できない場合は、「%visitor.name%」の箇所には何も表示されません。 


メッセージの設定欄において「%」記号を入力すると、ボットの応答として使用可能なすべての差し込み項目(変数)の候補が表示されます。

差し込み項目の一覧:

差し込み項目の形式説明初回のメッセージ(歓迎カード)で使用可2回目以降のメッセージ(歓迎カード以外)で使用可
%visitor.name%訪問者の名前
%visitor.id%訪問者を識別するためのID 
%visitor.email%訪問者のメールアドレス
%visitor.phone%訪問者の電話番号
%visitor.department%訪問者がチャットを開始した部門名
%visitor.question%チャットを開始した際の訪問者の質問 
%visitor.ip%訪問者のIPアドレス
%attender.name%チャット対応中の担当者名
%visitor.pagetitle%訪問者がチャットを開始したページのタイトル
%visitor.pageurl%訪問者がチャットを開始したページのURL
%visitor.referrer%訪問者の参照元
%visitor.state%訪問者の都道府県
%visitor.city%訪問者の市区町村
%visitor.country%訪問者の国
%visitor.timezone%訪問者のタイムゾーン
%visitor.latitude%訪問者の現在地の緯度 
%visitor.longitude%訪問者の現在地の経度 
%visitor.operating.system%訪問者が使用しているOS(オペレーティングシステム)
%visitor.browser%訪問者が使用しているブラウザー
%visitor.browser.version%訪問者が使用しているブラウザーのバージョン 
%web.embed.name%訪問者が開始したチャットが埋め込まれているWebサイト(埋め込みの設定名)
%platform%訪問者のシステムで使用しているプラットフォーム 
%screen.resolution%訪問者が使用しているシステムの画面の解像度 
%search.engine%訪問者が使用した検索エンジン 
%search.query%訪問者が使用した検索語(キーワード) 
%attender.email%チャットに対応した担当者のメールアドレス
%smart.timenow%時間帯(例:朝、夕方)
%company.name%Clearbit(企業データベース)に登録されている会社名
%company.type%Clearbit(企業データベース)に登録されている会社の種類
%company.sector%Clearbit(企業データベース)に登録されている業界のカテゴリー
%company.location%Clearbit(企業データベース)に登録されている所在地
%company.website%Clearbit(企業データベース)に登録されているWebサイト
%company.employeecount%Clearbit(企業データベース)に登録されている従業員数
%company.annualrevenue%Clearbit(企業データベース)に登録されている年間売上
%company.marketcapital%Clearbit(企業データベース)に登録されている時価総額
%company.fundraised%Clearbit(企業データベース)に登録されている資金の詳細
%company.twitterfollowers%Clearbit(企業データベース)に登録されているX(旧Twitter)のフォロワー
%company.facebooklikes%Clearbit(企業データベース)に登録されているFacebookで取得した「いいね!」
%company.industrytype%会社の業界



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