ソーシャルメディアの普及により、顧客や利用者によって商品やサービスに関するコメントや問い合わせがソーシャルメディア上で行われるようになりました。それに伴い、今日では、ソーシャルメディア上での返信やリアクションなどの対応の早さが、商品やサービスの品質を示す重要な指標の1つとなっています。組織や企業では、このニーズを満たす迅速な対応を行うことで、顧客や利用者の満足度を向上できます。たとえば、Facebookでは、利用者からのメッセージの返信率が90%を超えており、かつ返信時間が15分未満の場合、返信時間が早いことを示す専用のバッジが自動で付与されます。そのため、顧客や利用者への対応に時間がかかる場合、商品やサービスの評価が低下し、結果として顧客や利用者を失う可能性があります。
しかし、顧客や利用者のコメントや問い合わせにすばやく対応するのは簡単ではありません。旅行代理店を例に説明します。この旅行代理店では、Webサイト、ソーシャルメディア、ブログを通じて顧客に商品やサービスに関する情報を発信しています。Webサイトの更新、ソーシャルメディアへの投稿、ブログ記事の作成などの業務に加えて、ソーシャルメディアを通じて寄せられる顧客や利用者からの問い合わせに対応しています。担当者にとって、対象のソーシャルメディアの画面に移動して問い合わせ内容を確認したり、メッセージを送信したりするのには手間がかかります。管理するソーシャルメディアアカウントが複数ある場合は時間もさらにかかります。このような場合に、Zoho Socialの受信トレイ機能が役立ちます。
Zoho Socialの受信トレイ機能では、企業/組織の各ソーシャルメディア上でのやりとりをすべて一元管理できます。対象のソーシャルメディアの画面に移動する手間を省くことが可能です。このページでは、受信トレイ機能の概要について説明します。
Zoho Socialの受信トレイ
ソーシャルメディア上でのやりとりの管理
[受信トレイ]タブでは、顧客や利用者によって行われた、組織/企業のソーシャルメディアアカウントに対するメッセージや返信、メンション、商品やサービスに関するコメントなどのさまざまな種類のやりとりを一元管理できます。ソーシャルメディア上でメッセージやコメントを受け取ると、こちらの画面に表示されます。また、企業や組織のメンバーは、同一画面上で返信やリアクションなどの対応を行うことができます。複数の画面を開いて内容を確認したり、対応したりする手間を省くことができ、対応時間を短縮することが可能です。
やりとりのチームメンバーへの割り当て
顧客や利用者からのメッセージやコメントを、チームメンバーに割り当てることが可能です。やりとりの割り当てにあたって、手動で割り当てたり、割り当てルールによる自動化を設定したりできます。割り当てルールでは、やりとりの種類や、ソーシャルメディアの種類に応じて、担当者を自動で選択することが可能です。やりとりを手動で割り当てる際には、優先度を設定できます。割り当てルールによるやりとりの割り当てでは、設定した条件に応じてチームメンバーにやりとりを自動で割り当てることが可能です。たとえば、コメントへの対応とメンションへの対応を別のチームメンバーに割り当てるように、割り当てルールを設定できます。
フィルターの適用/独自の一覧の作成
やりとりの種類、担当者、優先度、ステータス、日付などの条件に基づいて、やりとりを並べ替えることができます。
また、独自の一覧を作成し、特定の種類のやりとりを表示することも可能です。たとえば、対応が未完了のやりとりのみを表示したり、Facebookで受け取ったやりとりのみを表示したりすることができます。これにより、やりとりへの対応を効率よく行うことが可能です。
Ziaによる返信内容の作成
ZohoのAIアシスタント「Zia」(ジア)を通じて、メッセージやコメントに対する返信内容を自動で作成できます。作成方法も簡単です。命令文やフレーズを入力するだけで、Ziaによって返信内容の下書きが作成されます。
やりとりや操作の履歴と連絡先情報の表示
顧客や利用者ごとのやりとりの履歴や、連絡先情報の詳細とその履歴をすばやく確認できます。[活動]タブでは、顧客や利用者のデータに対するメンバーのこれまでの操作履歴を確認することが可能です。[ユーザー情報]タブでは、該当の顧客や利用者のメールアドレス、ソーシャルメディアアカウントなどの連絡先情報を確認できます。必要に応じて電話番号や住所などの情報を追加することも可能です。[履歴]タブでは、該当の顧客や利用者によるやりとりの履歴を確認できます。
このように、受信トレイ機能を利用することで、ソーシャルメディア上での顧客や利用者とのやりとりにすばやく対応できます。顧客満足度を高めるのに役立ちます。