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経路を検出しただけでは、分析はまだ半ばです。Path Finderが顧客の足取りを記録した後は、その足取りがどこに集中し、どこで分散し、どこで途切れているのかを読み解く必要があります。検出されても分析されない経路は、活用されずに眠っているデータにすぎません。
そこで役立つのが、Path Finderのレポートです。
Path Finderの標準レポート
Path Finderでは、検出されたジャーニーが経路、サンキー、ジャーニーという3つの形式で視覚化されます。これらは、観察を始めると同時に描かれる、ツールの基本的なマップです。
経路レポート
経路レポートには、ビジネス全体でたどられた各種のジャーニーが表示されます。顧客がたどった個別のジャーニーが1行に1経路ずつ一覧表示されるため、どの経路が多いか、どの経路でコンバージョンが速いか、異なるように見える顧客がどこで同じ行動を取っているかを比較できます。
例:オンボーディング経路の比較
オンライン小売店のジルカーでは、Path Finderに新規登録者の複数のオンボーディング経路が記録されていることに気付きました。メールで認証して商品カタログに直接進む顧客もいれば、外部アプリからサインインし、商品を見る前に利用者の声を確認する顧客もいます。
経路レポートでは、ジルカーが両方の経路を比較できます。その結果、利用者の声を先に確認する顧客は少数ながら、購入に至るまでの時間が明らかに短いことが分かります。これは、1つのジャーニーだけを
個別に見ていては、ジルカーが把握できなかったパターンです。
サンキーレポート
Path Finderが流れを記録するツールなら、サンキーレポートはその流れを実際に確認するためのものです。顧客が接点間をどのように移動するかが帯状の線で視覚化され、その幅から状況を把握できます。太い帯は多く利用される経路を、細くなる帯は途中で顧客が離脱している経路を示します。顧客の移動先だけでなく、各接点のトラフィック量や集中度も確認できます。
例:見込み客が減少する場所の特定
デジタル保険会社のZylkerSureは、見込み客が保険プランの閲覧から見積もりの要求まで、どのように移動するかを把握したいと考えています。サンキーレポートでは、「プランを比較」から「料金計算ツール」に向かう帯は大きく広がっていますが、「見積もりを要求」まで続く帯はごく細くなっています。この狭まりが重要な手掛かりとなり、ZylkerSureは推測に頼らず、ファネルのどこで顧客が減少しているかを正確に把握できます。
ジャーニーレポート
ジャーニーレポートは、顧客のジャーニーをフローチャートで表したもので、3つの中で最も構造的なレポートです。接点にカーソルを合わせると、その接点に至った経路と、そこからレコードが進む先の両方を確認できます。サンキーが量を視覚的な太さで示すのに対し、ジャーニーレポートは実際の接続関係をマップで示します。トラフィックだけでなく、顧客がその接点やその他の接点にどのように到達するかを、ビジネス全体の流れの中で把握する際に役立ちます。
例:接点の役割の把握
ジルカーは、「商品シミュレーション」という接点が見込み客の意思決定に本当に役立っているのか、それとも単なる寄り道なのかを確認したいと考えています。ジャーニーレポートでこの接点にカーソルを合わせると、流入のほぼすべてが「比較ツール」からであり、その後の大半が「カートに追加」へ進んでいることが分かります。この双方向の情報から、商品シミュレーションは行き止まりではなく、経路の途中で意思決定を後押しする接点であることを確認できます。
これら3つのレポートは、顧客の行動から自動的に描かれるマップです。顧客に直接質問することなく、その活動を読み解くことができます。
標準マップを超えた詳細分析の作成
経路、サンキー、ジャーニーの各レポートでは、何が起きたかを把握できます。さらに数値化、比較、傾向分析、目標設定を行う場合は、Path Finderの[分析]タブを使用します。CommandCenterで利用できるものと同じ7種類のグラフを使用でき、いずれもPath Finderでは、顧客自身の行動から検出された経路が何を示しているかを分析するために活用できます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
折れ線グラフ
折れ線グラフでは、2つの指標に基づいて1つ以上の対象の実績、成長、進捗、傾向を追跡し、平均線を基準として表示できます。
Path Finderの折れ線グラフでは、あらかじめ設計された順序ではなく、顧客が自然にたどった検出済みの経路において、各接点を進むのに要した時間を確認できます。
折れ線グラフの設定項目は次のとおりです。
- 分析するPath Finderの設定([レポートの追加先])
- 使用するデータ([データを選択])
- 使用する集計方法([集計方法])
メモ:折れ線グラフでは、初期設定で[期間]がデータとして選択されます。
例:営業パイプラインに入る前に各接点で費やした平均時間の把握
パイプライン前の接点では、営業担当者が関与する前の見込み客の実際の行動を初めて確認できます。見込み客が自然に到達した初期の各接点で費やした時間を追跡することで、実際に注目を集めている接点を特定し、それまでにたどった複数の経路を比較できます。また、途中で重要な意思決定に費やした時間を含め、多くの見込み客が有望な見込み客になるまでの時間も把握できます。
このレポートを作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- 分析するPath Finderの設定を選択します。
- 折れ線グラフでは、データとして[期間]があらかじめ選択されています。
- [集計方法]として、[最大]、[最小]、[平均]のいずれかを選択します。
この例では、平均時間を選択します。
棒グラフ
棒グラフでは、指標や変数に基づいて2つ以上の対象を比較できます。
Path Finderでは、検出された接点が変数となり、そこを通過した顧客がレコードとなります。
例:購入前の各接点で費やした時間の比較
ジルカーは、見込み客がコンバージョン前に「料金ページ」と「比較ページ」のどちらにより多くの時間を費やしているかを確認したいと考えています。
両方を基準接点として選択し、データとして[期間]、集計方法として[平均]を選択すると、ジルカーは2つを並べて比較できます。
棒グラフを作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- [レポートの追加先]で、分析するPath Finderの設定を選択します。
- [基準ステージを選択]で、分析する接点を選択します。
- [データ項目を選択]で、測定するデータを選択します。
- 選択した項目がグラフのX軸になります。
- [レコード]には、接点にあるレコード数が表示されます。
- [期間]には、各接点で費やした時間が表示されます。
- アプリの数値項目を使用すると、割合、時間、その他の数値を柔軟に表示できます。
メモ:そのプロセスの数値項目に対して作成された差し込み項目のみが表示されます。ここで差し込み項目を作成した場合、その後に経路上の該当地点を訪れたレコードにのみ反映されます。すでにその設定地点を通過したレコードには、差し込み項目のデータは遡って適用されません。
- [集計方法]の項目で、標準的な値には[平均]、最も低い値には[最小]、最も高い値には[最大]を選択します。
- [グループ化]の項目で、分析のグループ化に使用する接点を選択します。
- [フィルター]項目で、必要に応じてフィルターを追加します。たとえば、特定の期間に作成されたレコードや、特定のセグメントに属するレコードを抽出できます。
ピボットレポート
ピボットレポートでは、検出された経路を2つの観点から同時に確認できます。接点と項目を行と列に設定することで、2つの経路属性が交差する位置でデータがどのように変化するかを調べられます。これにより、1つの軸だけでは見つけにくいパターンを把握できます。
例:流入チャネル別のコンバージョンパターンの把握
ZylkerSureは、自然検索から訪れた見込み客と紹介経由で訪れた見込み客の行動が異なるか、特に各コンバージョン接点で見積もりに至るまでの平均時間にどのような違いがあるかを確認したいと考えています。流入チャネルを行、コンバージョン接点を列に設定すると、紹介トラフィックは見積もりへの到達が約1日早いことが分かります。これは、1つの軸だけのレポートでは見つけられないパターンです。
ピボットレポートを作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- [レポートの追加先]で、分析するPath Finderの設定を選択します。
- [行を選択]で、行に使用する接点と項目を選択します。より詳細に比較するには、複数の行を追加します。
- [列を選択]で、列に使用する接点と項目を選択します。
- [データを選択]で、分析する項目を選択します。
- [処理]で、データの集計方法として[平均]、[最大]、[最小]、[合計]、[件数]のいずれかを選択します。
- [フィルター]で、必要に応じてフィルターを追加します。
ヒートマップ
ヒートマップでは、検出された経路が色で示されます。色の濃淡からレコードが集中している場所や、選択した値が接点ごとに増減する様子を確認できるため、数値を読む前にパターンを視覚的に把握できます。
例:自然流入が集中する場所の特定
ジルカーは、推測ではなく、見込み客がコンバージョン前に実際にどこで時間を費やしているかを確認したいと考えています。データとして[レコード]、集計方法として[件数]を選択すると、ヒートマップでは「商品」と「比較ツール」が暖色で、「利用者の声」が寒色で表示されます。どの接点が最も重要かを確認しなくても、色から判断できます。
ヒートマップを作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- [レポートの追加先]で、分析するPath Finderの設定を選択します。
- [データを選択]で、[レコード]、[期間]、またはアプリの数値項目を選択します。
- [集計方法]で、データの集計方法を選択します。たとえば、[レコード]を選択した場合は[件数]を選択します。
- [色分け]で、色の強度が値に応じてどのように変化するかを指定するため、[暖色から高温色]または[高温色から暖色]を選択します。
- 値が増加する場合に適用されます。
- [フィルター]で、必要に応じてフィルターを追加します。
進行分析
進行分析では、検出された経路内で、選択した接点間をレコードがどのように移動するかを比較できます。検出された経路はファネルのような順序構造ではないため、途中の接点に、それより前の接点より多くのレコードが存在する場合もあります。この分析では、接点の位置だけでなく、その接点が持つ影響力が反映されます。
例:検出された接点間での見込み客の移動状況の把握
ジルカーは、「初回訪問」の接点に到達した見込み客のうち、何人が「デモを要求」まで進んだかを確認したいと考えています。両方を選択し、データとして[レコード]、集計方法として[件数]を選択すると、進行分析によって減少数が明らかになります。2,000件の初回訪問のうち、デモを要求したのは340件だけです。ジルカーは、推測ではなく、具体的な数値に基づいて対策できます。
進行分析を作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- [レポートの追加先]で、分析するPath Finderの設定を選択します。
- [ステージ]で、比較する接点を選択します。進行状況を分析するには、複数の接点を追加します。
- これにより、経路上のより多くの地点にわたる進行状況を分析できます。
- [データを選択]で、測定するデータを選択します。
- [集計方法]で、選択したデータの集計方法を選択します。
- 対象に含める各接点について、同じ設定を行います。
目標グラフ—特定のステージへの到達
目標グラフでは、設定した接点の目標に向けたレコードの進捗を時系列で追跡できます。
例:検出目標に向けた進捗の追跡
ZylkerSureは、「見積もりを要求」を目標接点に設定し、選択した期間内にそこへ到達したレコード数を追跡します。グラフでは四半期を通じて着実な増加が見られますが、料金ページのデザイン変更直後に減少しています。これは単なる数値ではなく、調査が必要であることを示す手掛かりです。
目標グラフを作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- [レポートの追加先]で、分析するPath Finderの設定を選択します。
- [ステージ目標を設定]で、目標として追跡する接点を選択します。
- 複数の接点に対する進捗を追跡する場合は、複数のステージ目標を追加します。
目標メーター
目標メーターでは、検出された経路内で設定した目標値に対する進捗を測定できます。
例:目標に向けた進捗の測定
ジルカーは、今四半期に5,000件のレコードが「有望」の接点に到達することを目標に設定します。データとして[レコード]、集計方法として[件数]、目標値として5,000を選択すると、メーターには4,200件を達成したことが表示されます。目標は目前ですが、残りの差が明確になるため、達成に向けた計画を立てられます。
目標メーターを作成するには、次の手順を実行します。
- [レポート名]を入力します。
- [レポートの追加先]で、分析するPath Finderの設定を選択します。
- [基準ステージを選択]で、目標を設定する接点を選択します。
- [データを選択]で、測定するデータとして[レコード]、[期間]、またはアプリの数値項目を選択します。
- [集計方法]で、選択したデータの集計方法を選択します。
- [目標値]に、達成する値を入力します。
- [フィルター]で、必要に応じてフィルターを追加します。
- 3つの標準マップと7つの詳細分析により、Path Finderでは2つの視点から経路を分析できます。マップでは経路の概要を一目で把握でき、分析では確認した内容を数値化できます。両方を組み合わせることで、検出された経路を単なる興味深い情報ではなく、具体的な施策につながる情報として活用できます。