Zoho RPA の Excel 自動化を使用すると、データ抽出、データ変換、レポート作成、データに基づく意思決定、データのフィルタリングなど、幅広いデータ関連タスクを最適化・自動化できます。このカテゴリの RPA アクションは、目的にかかわらず自動化の取り組みを支援します。複数のソースからデータを抽出したり、利用しやすい形式に変換したり、レポートを生成したり、データドリブンな意思決定を行ったり、単にデータをフィルタリングしたりする場合でも、Excel 自動化が役立ちます。
Excel は広く利用されており、使い慣れたツールであるため、RPA 自動化に最適です。この一連のアクションにより、手作業を削減し、データ関連タスクの効率を向上させることができます。
対応 RPA エージェント プラットフォーム:Windows
例:
- Web サイト、データベース、CRM システムなど複数のソースからデータを抽出し、1 つの Excel スプレッドシートに集約します。
- データのクレンジング、重複の削除、分析用の書式設定などを行い、データを利用しやすい形式に変換します。
Excel アクションで自動化を行うには、マシンに Microsoft Excel がインストールされている必要があります。
対応バージョン:
- MS Excel 2013
- MS Excel 2016
- MS Excel 2019
利用可能なアクション
Open Excel
指定した Excel ブックを起動します。通常、Excel 関連の自動化タスクの開始ポイントとして使用します。
例:日次売上レポートや顧客データベースなど、特定の Excel スプレッドシートを開きます。
設定
Excel インスタンス:現在開いている Excel インスタンスに割り当てる変数名です。
バックグラウンドで実行しますか?:ワークフローの実行中に Excel インスタンスを表示したままにするか、バックグラウンドで実行するかを指定できます。
Excel の開き方:既存のシートを開くか、空白のシートを開くかを選択します。
ファイルパス:既存のシートを開く場合は、ここでファイルパスを指定します。
ファイルが存在しない場合に新規作成しますか?:指定したパスにファイルが存在しない場合、新しいファイルを作成できます。
開くためのパスワード:パスワード保護されている場合は、Excel ブックを開くためのパスワードを入力します。
ファイル保護:ファイルを読み取り専用にするか、編集可能にするかを選択します。
編集用パスワード:パスワード保護されている場合は、Excel ブックを編集するためのパスワードを入力します。
Read from Excel
Excel シート内の指定したセルまたは範囲からデータを抽出します。データ分析、検証、他アプリケーションへのデータ連携などに便利です。
例:Excel スプレッドシートからデータを抽出し、CRM や ERP システムなど別のシステムに反映します。
設定
Excel インスタンス:データを読み取る対象の Excel インスタンスです。
後続のクラウドアプリ アクションで出力データを使用しますか?:同じフロー内のクラウドアプリ アクションやカスタム関数で、シートから読み取ったデータを使用する場合は「はい」を選択します。
メモ: 抽出したデータを、Slack や Zoho CRM との連携、カスタム関数など他のクラウドアプリ アクションでさらに処理する場合は、「後続のクラウドアプリ アクションで出力データを使用しますか?」で はい を選択してください。これにより、Excel ファイルから RPA サーバーへデータが転送され、他のクラウドアプリ アクションやカスタム関数で操作・利用できるようになります。
一方、処理がローカル操作のみに限定される場合 (Excel ファイル間でのコピーや、Excel と ERP システム間でのローカル転送など) は、いいえ を選択できます。この場合、データ処理はローカル環境内にとどまり、RPA サーバーへの不要なデータ転送を回避できます。
シート名:Excel ワークシートの名前です。
メモ:Open Excel アクションでファイル名に変数を使用している場合、[更新] オプションは使用できません。[カスタム値を使用] を選択し、シート名を直接入力してください。
読み取り元:ワークシートからデータを読み取る条件を選択します。セル、行、列、特定の範囲、またはシート全体から選択できます。
セルアドレス:データソースとして [セル] を選択した場合に、データを読み取るセルの参照を指定します。
行オプション:データソースとして [行] を選択した場合に、先頭行、最終行、または特定の行から選択します。[特定の行] を選択した場合は、次の項目で行番号を指定する必要があります。
行番号:データソースとして [行] を選択した場合に、データを読み取る行番号です。
ヘッダー行:Zoho RPA にヘッダー行を自動検出させるか、特定の行をヘッダー行として指定するか、Excel ワークシートの既定のヘッダー行を使用するかを選択できます。
読み取りモード:シート内のデータはフィルタリングされ、一部のセルが通常表示から非表示になっている場合があります。この設定では、どのデータを読み取るかのソースを選択できます。
データ形式を含める:このオプションを有効にすると、通貨などの書式を含めてデータを読み取ったり、シート間でデータを転送したりできます。たとえば、$600 や 65% などです。
範囲:範囲を指定するには、開始列・終了列と開始行・終了行を指定します。列は A、B などの文字で、行は 1、2、3 などの数字で表されます。
変数ペインで「Read from Excel」アクションの横にある「フィールドを更新」アイコンをクリックします。これにより、後続のアクションで使用するために、Excel ファイルから列ヘッダーが取得されます。
Read from Excel タスクから指定したデータキーの値を取得する:
Read from Excel [Entire Sheet]
${readFromExcel_2.excel_read_data[<index>].'<column header name>'}
例:
# シート全体を読み取る場合、最初のデータ行の Order ID を取得
${readFromExcel_2.excel_read_data[0].'Order ID'}
Read from Excel [Specific row/Column]
${readFromExcel_2.excel_read_data.'<column header name>'}
例:
# 特定の行を読み取る場合、その行の Order ID を取得
${readFromExcel_2.excel_read_data.'Order ID'}
メモ:
- 最初のデータのインデックスは 0 です。インデックスが必要になるのは、Read from Excel タスクでシート全体または特定の範囲を読み取る場合のみです。
- 列ヘッダー名は二重引用符で囲む必要があります。
- データテーブル内の指定キーの値にアクセスするには、.(ドット) 演算子を使用できます。
Write to Excel
Excel スプレッドシート内で、データの入力、更新、作成を効率的に行います。
例:仕入先の請求書をスプレッドシートに入力して処理することで、買掛金管理プロセスを効率化します。
設定
Excel インスタンス:データを書き込む対象の Excel インスタンスです。
シート名:Excel ワークシートの名前です。
書き込み先:データを書き込む場所として、セル、行、列、または特定の範囲から選択します。
書き込む値:選択したセル、行、列、または指定範囲に書き込む値を入力します。
行オプション:最初の空き行に書き込むか、特定の行に書き込むかを選択します。
列オプション:最初の空き列に書き込むか、特定の列に書き込むかを選択します。
既にデータが存在する場合: セル、行、列、または範囲に既存データがある場合の動作として、既存データを上書きするか、既存データを下または右に移動するかを選択します。
AutoFill
予測可能な連番、パターン、数式を使用して、スプレッドシート内のセルを自動的に入力します。
例:名と姓からメールアドレスを自動生成したり、在庫管理用に連番の製品コードを生成したりします。
設定:
Excel インスタンス:オートフィルを行う対象の Excel インスタンスです。
シート名:Excel ワークシートの名前です。
ソース:開始となる数式、パターン、値を含むセルまたは範囲を選択します。
セルアドレス:開始となる数式、パターン、値を含むセルを指定します。
範囲:数式、パターン、値を含むソース範囲です。
ターゲット範囲:パターンや数式を適用する宛先範囲を選択します。
Delete from Excel
Excel スプレッドシートから指定したデータを効率的に削除し、データのクリーンアップや保守を行います。重複や古いデータを削除して、データの正確性やコンプライアンスを維持するのに役立ちます。
例:Excel 内の有効期限切れの従業員レコードを自動的に削除し、人事データのコンプライアンスを確保します。
設定
Excel インスタンス:データを削除する対象の Excel インスタンスです。
シート名:Excel ワークシートの名前です。
削除対象:ワークシートからデータを削除する条件を選択します。セル、行、列、特定の範囲、またはシート全体から選択できます。
セルアドレス:データソースとして [セル] を選択した場合に、データを削除するセルの参照を指定します。
行番号:データソースとして [行] を選択した場合に、データを削除する行番号です。
列:データソースとして [列] を選択した場合に、データを削除する列の文字です。
範囲:データソースとして [範囲] を選択した場合に、削除する範囲の開始行・終了行、および開始列・終了列を指定します。
削除モード:シート内のデータはフィルタリングされ、一部のセルが通常表示から非表示になっている場合があります。この設定では、どのデータを削除対象とするかのソースを選択できます。
Excel ブックを、特定の設定やファイル形式で保存します。Excel データに加えた変更を記録し、データを保全し、さらなる分析やレポート作成を行ううえで重要です。
設定
Excel インスタンス: データを抽出する対象の Excel インスタンスを選択します。
後続のクラウドアプリのアクションで出力データを使用しますか?:同じフロー内のクラウドアプリのアクションで、このシートのデータを使用する場合は「はい」を選択します。
シート名:対象となる Excel ワークシート名を選択します。
抽出元データ: どこからデータを抽出するかを指定するためのパラメーターです。シート全体の行を対象にするか、そのシート内の特定のテーブルを対象にするかを指定します。
ヘッダー行の指定:列名を識別するためのヘッダー行を選択します。
テーブル名:特定のテーブルからデータを抽出する場合は、そのテーブル名をここに指定します。
既存のフィルターをクリア:新しいフィルターを適用する前に、既存のフィルターをクリアするかどうかを選択します。
フィルター設定: データを抽出するための条件を設定します。等しい、大なり、小なり、含む など、さまざまな演算子を使用できます。さらに、AND や OR 演算子を使って複数条件を組み合わせることもできます。
検索と置換
Excel スプレッドシート内の特定のデータを自動的に検索し、任意の値に置き換えます。これにより、データ修正や標準化のプロセスを効率化できます。さまざまな用途でデータの正確性と一貫性を確保するのに役立ちます。
例: Excel の在庫管理シートで、古い商品コードを最新のコードに自動で検索・置換し、データの正確性を保ちます。
設定
Excel インスタンス: 検索と置換を実行する Excel インスタンスを選択します。
シート名:対象となる Excel ワークシート名です。
検索モード: 実行する操作を選択します。「検索」「すべて検索」「最初の 1 件を置換」「見つかったすべてを置換」から選択できます。
検索値:検索する値を指定します。
置換後の値:見つかった値を置き換える値を指定します。
セル内容全体に一致:セルの内容の一部一致を有効にするか、セル内容と完全に一致した場合のみ一致とみなすかを選択します。
大文字と小文字を区別:検索時に大文字と小文字を区別するかどうかを指定します。
検索順序:検索を実行する順序です。たとえば、「Zoho」という文字列を検索し、それが A4 と C3 のセルに存在するとします。行単位で検索する場合、最初に見つかるのは C3 です。列単位で検索する場合、最初に見つかるのは A4 です。
シート内の特定範囲を検索:シート内の特定の範囲だけを検索したい場合は、このチェックボックスをオンにします。
Excel スプレッドシート内のデータに対して、書式変更を自動的に適用します。データの視認性を高め、読みやすく整理された状態にし、レポート作成や分析に適した形にするのに役立ちます。
例: Excel の財務レポートで通貨データに書式を適用し、関係者が数値を理解・比較しやすくします。また、在庫レポートで商品を色分けし、在庫レベルや有効期限を示すこともできます。
設定
Excel インスタンス:書式を適用する Excel インスタンスを選択します。
シート名: 対象となる Excel ワークシート名です。
書式対象: どの単位に書式を適用するかを選択します。行、セル、列、または特定の範囲から選択できます。
データ型: 適用するデータ型を選択します(テキスト、数値、通貨、パーセンテージなど)。
配置:水平方向・垂直方向の配置や、折り返して全体を表示するかどうかなど、コンテンツの配置オプションを設定します。
フォント:フォントの種類、スタイル、色、サイズを選択します。
塗りつぶし:セルの背景色を指定して塗りつぶすこともできます。
最初の空き行と空き列を検索
Excel スプレッドシート内で、次に使用可能な行と列を特定します。既存データを上書きせずに新しいデータを動的に追加し、データの連続性を保つために重要です。
例:Excel の勤怠表で最初の空き行と空き列を検索し、既存の入力を上書きすることなく従業員の勤務時間を記録できます。
設定
Excel インスタンス:最初の空き行と空き列を検索する Excel インスタンスを選択します。
シートオプション: 最初の空き行または空き列を検索するシートを選択します。現在アクティブなシート、または特定のシートから選択できます。
新しいシートを追加
Excel ブック内に新しいシートを動的に作成し、データの保存と管理を整理できます。
例:プロジェクトの各フェーズごとに新しいシートを追加し、進捗やマイルストーンの管理を整理して行います。
設定
Excel インスタンス:新しいシートを作成する Excel インスタンスを選択します。
新しいシート名: 作成する新しいシートの名前を指定します。
すべてのシートを取得
Excel ブック内のすべてのシート名の一覧を取得します。複数のシートを扱う自動化処理で、ブック内のさまざまなシートからデータを参照・分析・処理する必要がある場合に便利です。
例: プロジェクトの各フェーズに対応するシート名を抽出し、進捗やマイルストーンを把握しやすくしつつ、各側面を分けて分析・管理できるようにします。
設定
Excel インスタンス: シート名一覧を取得する Excel インスタンスを選択します。
シートを切り替え
Excel ブック内の異なるシート間を移動します。複数シートにまたがる複雑なデータ管理タスクを自動化し、必要なデータを効率的に特定・処理・操作するのに役立ちます。
例:商品ごとのシート間を移動し、在庫数の調整、商品の再発注、在庫管理を効率的に行います。
設定
Excel インスタンス: シートを切り替える対象の Excel インスタンスを選択します。
シートの指定方法:切り替え先のシートを、名前またはインデックスのどちらで指定するかを選択します。
インデックス:「シートの指定方法」でインデックスを選択した場合の、対象シートのインデックス番号です。
シート名: 「シートの指定方法」で名前を選択した場合の、対象ワークシート名です。
マクロを実行
Excel マクロは、複雑なデータ処理・分析・レポート作成タスクを自動化するために記録された、一連の事前定義された操作やコマンドです。「マクロを実行」アクションでは、アクティブな Excel ブック内に定義されたこれらのマクロを実行できます。
例: 重複の削除や書式の誤り修正などのデータクレンジング作業を自動化するマクロを実行します。
ファイル拡張子の要件
既定では、この RPA アクションは、アクティブなブック内に直接含まれるマクロを実行するように設計されています。これらは通常、.xlsm ファイル拡張子(マクロ有効ブック)を持ちます。
設定
Excel インスタンス:マクロを実行する開いている Excel インスタンスを指定します(例: ExcelInstance1)。
マクロ名:実行したいマクロの正確な名前を指定します(例: CleanData、FormatReport など)。
マクロ引数: マクロに渡す入力パラメーターです。複数の入力がある場合は、VBA コードで定義されている引数の順序に合わせて、コンマ区切りで入力します。
xlsm 以外のファイル形式でマクロを実行する
標準ファイル(例: .xlsx レポート)でマクロを実行したい場合、Zoho RPA では、マクロのソースファイル(例: PERSONAL.XLSB)が、Excel が既定のローカルファイル保存場所として認識するフォルダー内に配置されている必要があります。
次の手順を実行します。
1. 個人用マクロブック PERSONAL.XLSB を、既定のシステムパス(XLSTART フォルダー)にコピーします。
通常は次のフォルダー内にあります。