サンドボックスは、本番環境のコピーであり、利用中のアカウントのテスト環境です。サンドボックスを使用すると、本番環境の実際の設定やデータに影響を及ぼさずに、新しい設定内容をテストできます。テストの完了後、サンドボックスから本番環境に、設定の変更内容を簡単に適用できます。
例 :
- 新しい業務プロセスに対応するためのブループリントを設定するとします。まず、サンドボックス環境においてテストを繰り返し、処理が問題なく円滑に実行されることが分かったら、最終的に本番環境に適用します。この流れを、実際のアカウントに変更を加えることなく進めることが可能です。
- 管理者が、組織の階層を変更するとします。実際の本番環境に変更を適用する前に、サンドボックス環境でCRM内のデータに対する変更内容を確認できます。組織内のデータの共有設定に不整合が発生しないかどうかを事前にテストすることで、必要な変更内容のみを本番環境に適用できます。
適用前の変更内容の確認
サンドボックスを作成すると、サンドボックスで行われた変更内容が、該当のサンドボックスの [変更内容 の一覧] に表示されます。変更内容は、次の項目で分類され、一覧表示されます。
- 機能と項目:各機能に対して行った、すべての変更内容(項目)が表示されます。たとえば、サンドボックスでグループを作成した場合、「 グループ 」機能で分類された欄に、グループに設定した名前(グループ名)が項目として表示されます。
- 対象のタブ: 変更を行ったタブが表示されます。
- 処理: 項目に対する追加/更新/削除などの処理が表示されます。
- 処理を実行したユーザー: 変更を行ったユーザーが表示されます。
- 処理の実行日: 変更を行った日付が表示されます。
- リンク: 選択した項目に関連付けられている、他の項目が表示されます。たとえば、以下のスクリーンショットにおいて、リンクのアイコンは、「 Pacific Contacts 」(太平洋地域の連絡先)のレイアウトが、変更された項目「 Secondary Contact 」(サブの連絡先)に関連付けられていることを示しています。

また、[変更内容の一覧]の右側にある、フィルターアイコンをクリックすると、変更内容を各項目による条件で抽出できます。
適用方法
変更内容を本番環境に適用する際に、要件に応じて、すべて適用するか、一部を適用するかを選択できます。
- すべて適用する: [変更内容の一覧]の見出し部分のチェックボックスを選択すると、一覧に表示されているすべての項目を本番環境に適用できます。
- 一部を適用する: [変更内容の一覧]から特定の項目のみを選択して、本番環境に適用できます。
本番環境への変更内容の適用
適用方法および適用対象の項目を選択すると、 [適用を開始する]画面 が表示されます。こちらで、依存関係があるかどうかをチェックできます。不整合が発生している項目を確認できます。
- 変更内容に不整合が発生している項目がなく、すべての項目が 整合 している場合は、変更内容を本番環境に適用しても問題は発生しません。
- 変更内容に 不整合 が発生している項目がある場合は、適用の処理を進めることはできません。不整合がある変更内容を本番環境に適用すると、名前の上書き、機能の上限の超過、親項目の欠落などの問題が発生する恐れがあるためです。
変更内容に不整合がある場合、不整合を解消するまで、変更内容を本番環境に適用できません。
- 例1: 本番環境に[車両]という名前のタブがあり、サンドボックスで[車両]タブに項目を作成したとします。しかし、何らかの理由によって、本番環境から[車両]タブが削除されました。この場合、本番環境の設定に変更内容を適用すると、親項目(この例では、[車両]タブ)の欠落が原因で不整合が発生してしまいます。
- 例2: 本番環境の[車両]タブに、[保険]という名前の項目があるとします。この場合、サンドボックスの[車両]タブに同じ名前(保険)の項目を作成すると、名前の上書きが原因で不整合が発生してしまいます。
以下の画像のように、変更内容の[整合]または[不整合]の詳細を確認し、対処することが可能です。
- [設定]→[データ管理]→[サンドボックス] の順に移動します。
- 適用するサンドボックスをクリックします。
- [変更内容の一覧] で、適用する変更内容を選択します。
- すべての変更内容を本番環境に適用する 場合は、 [機能と項目] の見出しの左側にあるチェックボックスにチェックを入れ、 [変更を本番環境に適用する] ボタンをクリックします。
- 一部の変更内容を本番環境に適用する 場合は、特定の機能と項目のチェックボックスにチェックを入れ、 [変更を本番環境に適用する] ボタンをクリックします。
- [適用を開始する] 画面で、変更内容の整合および不整合の詳細をすべて確認し、不整合を解消した上で、 [はい、続けます] ボタンをクリックします。

留意事項:
- サンドボックスから本番環境に適用できる設定は、次のとおりです:
- 権限
- 役職
- データ共有設定
- グループ
- 複数の通貨
- テリトリー管理
- 自動化
- カスタマイズ
- テンプレート
- スケジュール処理
- Webフォーム
- 自動返信ルール
- ワークフロールール
- ブループリント
- 翻訳
- ウィザード
- タグ
メモ :翻訳に関する変更は、ファイルサイズによっては、本番環境に反映されるまで時間がかかる場合があります。
- サンドボックスでは現在、スコアリングルールは利用できません。
- サンドボックスを使用すると、新しい設定を追加したときだけでなく、既存の設定を編集または削除したときに何が起こるかをテストできます。
- サンドボックスから送信された通知メールは、受信者に実際には配信されません。テスト目的でのみ使用できます。
- ワークフロールールまたはブループリントによって実行された通知メールは、受信者に実際には配信されません。ただし、データの詳細ページの[メール]の関連リストには表示されます。
- 他のCRMアカウントからサンドボックスに直接データを移行することはできません。ただし、データのインポートは可能です。また、サンプルデータや選択した一定数のデータを本番環境のCRMアカウントから読み込むことは可能です。
- サンドボックスで項目を更新して本番環境に適用すると、既存の項目の詳細が上書きされます。たとえば、メールの項目が、サンドボックスで必須に設定されていて、本番環境で重複禁止に設定されているとします。適用の処理が完了すると、該当の項目の設定が上書きされ、必須に設定されます。
- サンドボックス環境を利用しているか、本番環境を利用しているかは、画面上部に表示される明るいオレンジ色のリボンで確認できます。このリボンは、サンドボックス環境と本番環境を区別するために表示されます。
- サンドボックスは、設定に対する変更内容を本番環境に適用する前に、テストおよび検証するために使用されます。そのため、サンドボックスでインポートや手動で追加したデータは本番環境には適用できません。
- 過去6か月間にサンドボックスから適用された変更内容は、[サンドボックスの一覧]タブの隣にある [適用履歴] タブに一覧表示されます。
サンドボックスの変更内容を本番環境に適用すると、本番環境に合わせるためにIDとURLが自動で変更されます。この処理が行われる機能は、以下のとおりです。
- Deluge関数
- クライアントスクリプト
- Webタブ
- カスタムリンク
- カスタムボタン
これらの処理は、以下の内容を通じて行われます。
IDの置換:以前のサンドボックスのIDを自動で検索し、新しい本番環境のIDと置換します。逆も同様です。
メモ
- IDの置換は、サンドボックスの作成時に本番環境のデータを使用した場合にのみ行われます。本番環境からサンドボックスにコピーされた一部またはすべてのデータが対象となります。
- サンドボックスでデータが直接作成されていて、かつデータが上記の場所で使用されている場合、適用時にデータIDの置換は行われません。
URLの変換:以前のサンドボックスのURLの検索と本番環境のURLへの更新を行います。逆も同様です。
適用した変更内容の管理
変更内容を本番環境に適用すると、[適用履歴]タブに適用情報が一覧表示されます。
利用条件 :
必要な権限
サンドボックスの管理権限 を持つユーザーが、すべてのサンドボックスの変更履歴を表示し、フィルター機能を利用できます。
また、サンドボックスの管理権限がなくても、特定のサンドボックスに関連付けられているユーザーは、特定のサンドボックスの変更履歴を表示できます。フィルター機能も利用できます。
適用履歴には、次の適用情報が時系列に表示されます。
-
適用日
-
変更の適用元のサンドボックス名
-
適用した変更
-
変更を適用したユーザー
サンドボックス名、 期間、項目、タブ、処理、ユーザー などの条件で、変更履歴を抽出できます。
メモ
- サンドボックスにおいて開発者に対してデータを割り当てたり関連付けたりする設定が追加された場合、該当の変更は本番環境に適用できません。
たとえば、サンドボックスでの割り当てルールの設定で、条件に一致するデータが 開発者に割り当てられるように設定されている場合などです。このような場合、変更を本番環境に適用しようとすると、不整合が表示されます。変更を本番環境に適用するには、割り当てルールで設定されているユーザーを開発者以外に変更する必要があります。

関連情報