Zoho CRMのメール機能は、大きく次の2種類に分類されます。
Zoho CRMには、標準でメール送信機能が用意されています。
標準のメール送信機能を利用すれば、メールアカウントを設定しなくても、顧客(見込み客や連絡先)に対してメールをすぐに送信できます。
差出人には、ユーザーがZohoアカウントに登録したメールアドレスが反映されます(設定により、組織の部署や代表のメールアドレスを使用することも可能です)。また、送信したメールは各顧客データに自動で関連付けられます。
個別メール送信のほか、一括メール送信も可能です。その他、送信したメールの到達状況や開封/クリックなどの反応を確認して分析することもできます。
Zoho CRMの標準のメール送信機能では、送信メールのみが顧客データ(見込み客や連絡先)と関連付けられて表示されます。顧客から受信したメールは表示されません。送信メールと受信メールの両方を表示するには、Zoho CRMでメールアカウントを設定する必要があります。
メールアカウントを設定すると、顧客の詳細情報と、該当の顧客と送受信したメールを、同一画面上で確認できます。また、顧客や商談の情報をもとに、メールを分類できます(営業担当者向けのメールサービス「Zoho SalesInbox」との連携)。これにより、画面を切り替える手間なく、メール対応に優先度を付けることができ、日々の営業業務を効率的に進めることが可能です。
次に、2種類のメール機能の詳細を見てみましょう。
機能 | Zoho CRMでメールアカウントを設定しない (標準のメール送信機能のみ) | Zoho CRMでメールアカウントを設定する |
受信メールと顧客情報の関連付け | × | ○ |
顧客や商談の情報によるメールの分類(Zoho SalesInbox連携) | × | ○ |
個別メール送信 | ○ | ○ |
一括メール送信 | ○ | ○ |
BCCメール取り込み | ○ | ○ |
メール分析 | ○ | ○ |
組織のメールアドレス | ○ | ○ |
1) 個別メール送信:
Zoho CRMの顧客データ(見込み客や連絡先)の詳細ページから、個別にメールを送信できます。メールテンプレートを使用してメールを送信することも可能です。また、送信したメールは、顧客データに自動で関連付けられ、データの詳細ページに表示されます。なお、受信したメールは、メールアカウントを設定せずに標準のメール送信機能のみを使用している場合は表示されませんのでご注意ください。
2) 一括メール送信:
Zoho CRMの顧客データ(見込み客や連絡先)の一覧(ビュー)のページから、一括メール送信機能を使用すると、複数の顧客に対して一度にメールを送信できます。一括メール送信は、次の2つの方法で実行できます。
3) BCCメール取り込み:
複数のメールアカウントから顧客宛てに送信したメールや、Zoho以外のメールサービスやメールソフト(クライアント)から送信したメールも、Zoho CRM内の顧客データに集約して関連付けることができます。たとえば、部署ごとに異なるメールアカウントやメールサービスを使用して顧客とやりとりしている場合、通常、送信メールは部署ごとに個別に管理され、集約できません。
例:contact@zylker.com→営業チームで管理、support@zylker.com→サポートチームで管理、info@zylker.com→総務チームで管理
BCCメール取り込み機能を使用することで、使用したメールアカウントやメールサービスに関わらず、送信メールを顧客データに関連付けてまとめて管理できます。
BCCメール取り込みの設定方法
BCCメール取り込みの設定では、使用する差出人メールアドレスを設定すると、BCCメール取り込み用のメールアドレスが作成されます。
なお、差出人メールアドレスとして設定できるのは、認証済みメールアドレスのみです。
作成されたBCCメール取り込み用のメールアドレスを、顧客に送信するメールのBCC欄に貼り付けるだけで、送信メールがZoho CRM内の各顧客データ(見込み客/連絡先)に自動で関連付けられます。
これにより、複数のメールアカウントやメールサービスを使用して見込み客/連絡先に送信したメールをZoho CRMでまとめて管理できます。ただし、受信者(宛先のメールアドレス)がZoho CRMの見込み客/連絡先として登録されていない場合は、BCCメール取り込みの対象にはなりませんのでご注意ください。
4) 組織のメールアドレス
Zoho CRMのメール設定は、通常、ユーザーごとに行われます。このため、Zoho CRMから送信するメールの差出人には、送信を実行したユーザーのメールアドレスが使用されます。ただし、組織のメールアドレスの設定を追加することにより、共通のメールアドレス(例:support@zylker.com)を使用してメールを送信することもできます。組織のメールアドレスとしては、部署や代表のメールアドレス、グループメールアドレスなどを設定できます。
組織のメールアドレスを設定して認証が完了すると、組織内のユーザーは、メールの送信時に自分のメールアドレスと組織のメールアドレスのどちらを使用するかを選択できるようになります。
5) メール分析
メールを単に送信するだけでなく、メールによる顧客とのやりとりの効果を確認することも重要です。Zoho CRMのメール分析機能を使用すると、顧客に送信したメールの到達状況や受信者の反応を把握でき、以降の顧客への連絡方法やメールの送信内容の改善に活かすことができます。メールの到達状況や受信者の反応は、次の3通りで表示されます。
メール分析機能では、メールテンプレートごとの分析も可能です。どのメールテンプレートの送信結果が良かったかを比較することで、効果の高いメールテンプレートを次回の送信時に活用できます。
Zoho CRMにメールアカウントを設定すると、次の機能を利用できます。
1) メールの送受信
メールアカウントを設定すると、Zoho CRMでメールの送信だけでなく受信もできるようになります。また、送信したメールと受信したメールの両方が、Zoho CRMの顧客データと関連付けられます。
2) 顧客/商談情報をもとにしたメールの分類([セールスインボックス]タブ)
これは、営業担当者向けのメールサービス「Zoho SalesInbox」連携により提供される機能です。顧客や商談の情報をもとにメールを分類して表示できるため、優先度を付けて対応できます。その他、次の機能を利用できます。
Zoho CRMでは、Gmailなどのメールサービスや、自社で利用しているメールサーバーのメールアカウントをZoho CRMに設定できます。設定方法の種類は次のとおりです。
組織の要件やメールの用途に合った方法で、メールアカウントを設定できます。
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