Zoho CRMでは、メールの受信方式(IMAP、POP3)に応じたメールアカウントの連携を設定することで、Zoho CRMの操作画面で直接メールを送信するだけでなく、メールを受信して管理できるようになります。メールのデータは、対象のメールアカウントとZoho CRM間で同期されます。また、Zoho CRMでは、APIを通じてGmailやOutlookなどの外部メールサービスとの連携を設定することも可能です。IMAPとPOP3のメール設定により、メールを通じた顧客や見込み客への対応業務をより円滑に行うことができます。このページでは、メールの受信方式(IMAP、POP3)ごとのメールアカウントの設定方法、設定後のメールの表示方法、メールのバックアップの取得方法について説明します。
IMAP(推奨)
IMAP(Internet Message Access Protocol)とは、メールの受信方式(プロトコル)のひとつです。IMAPのメール設定を行うことで、Zoho CRM内でメールを効率的に受信して管理できるようになります。IMAPでは、メールのデータはサーバー上で管理されます。ユーザーは、インターネットを通じてPCやスマートフォンなどの複数のデバイスから、サーバー内のメールを確認することが可能です。メールの開封状況やメールに関する操作などの情報は、すべてサーバーに共有/同期されます。そのため、ユーザーは各種デバイスから常に最新情報を把握できます。
デバイスの容量を気にせず、PCやスマートフォンなどの複数のデバイスからメールの最新情報をリアルタイムで確認できるため、Zoho CRMではIMAPの設定をお勧めします。
POP3
POP3(Post Office Protocol version 3)によるメールの受信方式では、メールサーバー内のメールをPCやスマートフォンなどのデバイスにダウンロードします。通常、デバイスにダウンロードされたメールのデータは、サーバーから削除されます。ただし、サーバー上にメールのデータを残すことも可能です。これにより、デバイスにメールをダウンロードした後でもメールを保持できます。
Zoho CRMでは、POP3を通じてメールアカウントと連携することも可能です。
IMAPまたはPOP3のメールアカウントの連携を設定すると、対象のメールサービスとZoho CRM間でメールのデータが同期されます。同期されたデータは、SalesInboxのフォルダー内に整理されます。
IMAPまたはPOP3のメールアカウントの設定
管理者または通常ユーザーの権限を持つユーザーは、IMAPまたはPOP3のメールアカウントの連携を設定できます。ただし、メールとチャットの設定権限が無効になっているユーザーは、設定できません。
メモ:
- Outlook、Gmail、Microsoft 365のユーザーは、OAuthを使用してアカウントにログインできます。
- メール連携においてIMAPまたはPOP連携を有効にすると、SalesInbox(営業情報とメールを関連付けて表示できるZohoのサービス)が有効になります。
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メール連携を無効にする場合、管理者はフォルダー、フィルター、ラベルを保持するかどうかを選択できます。
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メールの同期設定に関する情報:
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同期するメールの期間は、同期の開始後も変更できます。

同期するメールの期間を、同期の開始後に設定した場合、システムによって以下の処理が実行されます。
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以前の設定より前の日付からの同期を選択した場合:追加のメールが自動で同期され、設定済みの既存のメールボックスに追加されます。
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以前の設定より後の日付からの同期を選択した場合:余分なメールが自動で削除され、SalesInboxのメールボックスに表示されなくなります。
独自のIMAPまたはPOP3アカウントの設定
IMAPまたはPOP3の設定をもとに独自のメールアカウントを設定するには
- [設定]→[チャネル]→[メール]の順に移動して、[メール設定]タブをクリックします。
- [メール]のサブタブで、一覧から[他のメールサービス]を選択します。
- 設定の選択欄で、[IMAP連携]または[POP連携]を選択します。
- [設定する]をクリックします。

- IMAPまたはPOP連携の追加画面で、次の詳細情報を入力します。
- 表示名:メールアカウントの表示名を入力します。
- メールアドレス/ユーザー名:設定するメールアドレスまたはユーザー名を入力します。
- パスワード:設定に使用するメールアドレスのパスワードを追加します。
- アカウントで2段階認証を有効にしている場合は、通常のパスワードではなく、対象のメールアカウントのアプリ専用パスワードを入力する必要があります。
- 受信サーバーの詳細
- 受信サーバー:メールの受信サーバーを入力します。たとえば、pop.gmail.com(Gmailアカウントの場合)やpop.zoho.com(Zoho Mailアカウントの場合)などです。
- 詳細が不明な場合は、あなたの組織のシステム管理者にお問い合わせください。
- ポート番号ポート番号(995または143)を選択します。
- 必要に応じて、SSLを使用できます。
- 送信サーバーの詳細
- メールアドレス:メールの差出人として使用するメールアドレスを入力します。
- 送信サーバー:メールの送信サーバーを入力します。たとえば、smtp.gmail.com(Gmailアカウントの場合)などです。
- ポート番号:ポート番号(465、587、25)を選択します。
- 通信の暗号化:SSL、TLS、なしのいずれかを選択します。
- 認証の有無:サーバーの認証の有無(はいまたはいいえ)を選択します。
- 必要に応じて、[送信メールをサーバー内に保存する]のチェックボックスにチェックを入れます。
この設定は、連携先のメールサービスのSMTP(送信サーバー)において、送信メールを保存する機能が標準で提供されていない場合にのみ表示されます。
このセクションは、IMAPの設定時にのみ表示されます。
- [設定する]をクリックします。
以上で、設定は完了です。
OAuth認証によるIMAPまたはPOP3の設定
Outlook、Gmail、Microsoft 365などのメールサービスとZoho CRMを連携するにあたって、OAuth認証を使用できます。これにより、データ通信をより安全に行うことが可能です。
Outlook、Gmail、Microsoft 365などのメールサービスとZoho CRMを連携するには
- [設定]→[チャネル]→[メール]の順に移動して、[メール設定]タブをクリックします。
- [メール]のサブタブで、[利用を開始する]をクリックします。
- メール連携の画面で、一覧からOutlook、Gmail、Microsoft 365のいずれかを選択します。

- 設定の選択欄で、[IMAP連携]または[POP連携]を選択します。
- [設定する]をクリックします。
Outlook、Gmail、Microsoft 365のアカウントのログイン画面が表示されます。 - メールアドレスを使用してアカウントにログインし、[次へ]をクリックします。
- すでにログイン中の場合、対象のアカウントを選択して[設定する]をクリックします。

- 設定の完了後、Zoho CRMのIMAP連携またはPOP連携の設定画面が表示されます。その後、データの同期が行われます。

Zoho Mail、Yahoo!などのメールサービスのアプリ専用パスワードの生成
Zoho Mail、Yahoo!、Google、Microsoft 365などの主要なメールサービスでは、多要素認証を設定できます。多要素認証では、通常のユーザー名とパスワードの認証とは別に、登録した携帯電話番号に送信されたパスコードを入力する必要があります。多要素認証を設定することで、メールアカウントのセキュリティを強化するのに役立ちます。
Zoho CRMでメールアカウントを設定する際に多要素認証も設定する場合、IMAPの設定において該当のメールサービスのアプリ専用パスワードを使用する必要があります(通常のパスワードは使用できません)。以下では、各メールサービスのアプリ専用パスワードを生成する手順について説明します。
Zoho Mailアカウントの場合
IMAPまたはPOP3を通じてZoho CRMとZoho Mailとの連携を設定するにあたって、多要素認証を有効にする場合、次の手順に従って、Zoho Mailアカウントのアプリ専用パスワードを生成します。
Zoho Mailアカウントのアプリ専用パスワードを生成するには
- Zohoアカウントにサインインします。
- 画面左側のメニューから[セキュリティ]に移動し、[アプリ専用パスワード]をクリックします。
- [新しいパスワードを生成する]をクリックします。

- アプリ専用パスワードの生成画面でアプリ名(例:Zoho Mail)を入力し、[生成する]をクリックします。

- 生成したアプリ専用パスワードをコピーします。

- 該当のアプリ(メールアカウント)を使用しなくなった場合や、アプリ(メールアカウント)に対して付与したアクセス権を削除する場合は、パスワードを削除できます。
メモ:
- アプリ専用パスワードは、一度のみ表示されます。再度表示することはできません。
- メールアカウントのパスワードを入力する際には、スペースは使用できません。
- 該当のアプリ(メールアカウント)を使用しなくなった場合や、アプリ(メールアカウント)のアクセス権を取り消したい場合、アプリ専用パスワードを削除できます。
Yahoo!メールアカウントの場合
Yahoo!メールアカウントのアプリ専用パスワードの生成方法に関する詳細については、
こちらをご参照ください。
Zoho CRMの画面内でのメールの表示
IMAPやPOPアカウントの設定後、見込み客や連絡先の関連リストの[メール]の項目から、メールでのやりとりを確認できます。この項目には、メインのメールアドレスとサブのメールアドレスの両方から送信したメッセージが表示されます。メールを確認するにあたって、以下の内容をもとにメールを整理して、表示できます。
- Zoho CRMに送信されたメール
- IMAP連携でメール共有を有効にしているユーザーのメール
- POP連携でメール共有を有効にしているユーザーのメール
- 特定のユーザー名に関するメール
- 上記すべてに該当するメール

メモ:メール連携を設定していないユーザーも、Zoho CRMの同じ組織に所属する他のユーザーによってやりとりされたメールを表示することはできます(ただし、該当のユーザーのアカウントではメール連携が設定されている必要があります)。
この機能は、Zoho CRMと自分個人のメールアカウントは連携せずに、自社の他の担当者(ユーザー)と顧客とのメールのやりとりの内容を確認したい場合に役立ちます。
この機能は、メールアカウントの設定が可能なすべてのプランで利用できます。また、すべての地域(データセンター)のアカウントで利用可能です。
メールのバックアップ
IMAPまたはPOP3を通じてメールアカウントを設定しており、データ単位でメールを共有しているユーザーが組織で無効になったか場合、無効化から6か月以内であれば、管理者は該当のユーザーが送受信したメールのバックアップデータを取得できます。無効なユーザーの一覧を確認するには、[設定]→[セキュリティ管理]→[Zoho Mailアドオンのユーザー]の順に移動します。
バックアップを取得するには、Zoho Mailアドオンのユーザーの一覧画面から、対象のユーザーの欄で[メールをバックアップする]をクリックします。バックアップを取得せずにユーザーが無効になった場合、該当のユーザーが送受信したメールは関連リストに表示されなくなりますのでご注意ください。
メモ:
- 無効になったユーザーのメールのバックアップは、該当のユーザーの無効化から6か月以内に完了してください。6か月を過ぎると、バックアップされていないメールのデータは、すべて削除されます。
- ユーザーを削除する場合は、まずユーザーを無効にし、メールのバックアップを取得してから、削除を実行するようにしてください。
- 管理者は、ユーザーのアカウントを無効にする前に、該当のユーザーのメール設定をロックできます。ロックすると、該当のユーザーはメールの共有設定を[非公開]に変更できなくなります。
- IMAP連携が設定されているユーザーのバックアップを取得する場合、バックアップが完了するまで対象のユーザーのアカウントを有効にする必要があります。無効にすると、バックアップを取得できなくなります。