Ziaによるメールの分析

Ziaによるメールの分析

業務上の連絡には、多くの場合、メールが使用されます。メールは、連絡手段としてだけではなく、情報の保管場所としても重要な役割を果たします。メールで調整した打ち合わせ日程などの予定、業務上の依頼や対応事項などのタスク、顧客の住所や電話番号などの連絡先情報など、さまざまな情報がメールに保管されます。これらの情報をメールからZoho CRMに手作業で入力するには手間がかかります。

ZohoのAIアシスタント「Zia」(ジア)は、メールからこのような顧客情報や予定の詳細を取得して、Zoho CRMに記録するのに役立ちます。また、メールの作成時には、受信者の興味をより引くことのできる件名の候補が自動で表示されるため、開封率の向上につなげることができます。さらに、メールのやりとり全体を確認しなくても、メールの意図や要約、送信者の印象が自動で分析されて表示されるため、これらの情報を最初に確認することで対応の優先度付けをすばやく行い、効果的に顧客に対応できます。 

Ziaによるメールの分析機能には、次のような機能があります。
  1. メールの署名からのデータ補完
  2. メールからの活動データの抽出
  3. メールの意図分析
  4. メールの印象分析
  5. メールの要約
  6. メールの件名の提案

メールの分析機能は、Zoho CRMのエンタープライズプラン/アルティメットプランで、ユーザー数が20名を超えるアカウントでのみ利用できます。 

Ziaによるメールの分析を有効にするには
  1. Zoho CRMに管理者権限のアカウントでログインします。
  2. [設定]→[Zia]→[コミュニケーション]→[メール分析]の順に移動します。
  3. [メール分析]の右側にある切り替えスイッチをクリックして有効にします。 

メモ:
Zoho CRMの管理者は、[メール分析]タブを無効にすることもできます。無効にした場合、関連するすべてのメールの分析機能が無効になります。または、機能ごとに有効/無効を切り替えることも可能です。

メールの署名からのデータの補完

業務上の連絡に使用するメールには、差出人の個人や所属組織に関する情報が署名欄に記載されます。メールの受信者は署名の情報を参照することで、差出人の情報を識別できます。署名に一般的に記載される情報は、差出人の名前、メールアドレス、電話番号、企業名(組織名)、役職、ソーシャルメディアのアカウントなどです。また、署名欄を使用して、自社ブランドの認知や、Webサイトへの誘導、イベントへの集客を図る場合もあります。 

このように、署名には貴重な情報が記載されます。Zoho CRMのZiaを利用すると、署名の情報をZoho CRMに自動で取り込むことができます。見込み客/連絡先/取引先データに、署名に記載されたメールアドレス、電話番号、会社/組織名、役職、住所、Webサイト、ソーシャルメディアのアカウントなどの情報を抽出して追加することが可能です。これにより、差出人の情報を、Zoho CRMに手作業で登録するのにかかる時間と手間を省けます。また、Zoho CRM内のデータの正確性も高まります。

情報を補完する対象の項目としては、[会社](取引先名)、[メール]、[電話番号]など、一般的によく参照される項目があらかじめ設定されています。ただし、組織の設定によっては、該当の項目名が異なる場合もあります。混乱や入力ミスを避けるために、署名から抽出する情報の種類と、その情報を保存するZoho CRMの項目との関連付けを設定できます。
メモ:
この機能の対象は、見込み客/連絡先/取引先タブのみです。対象のタブへのアクセス権限があるユーザーのみ、この機能を利用できます。
メールの署名から情報を抽出して補完する(項目に保存する)には:
  1. 見込み客/連絡先/取引先タブからデータを選択します。
  2. データの詳細ページで[メール]の関連リストから、対象のメールを開きます。
  3. [データを補完する]をクリックします。
    補完する情報がない場合は、Ziaからその旨が通知されます。
  4. [Ziaによるデータ補完]画面で、[項目の関連付けを設定する]リンクをクリックします。
  5. データ補完の設定画面で、[Zoho CRMの項目]列のドロップダウンから関連付ける項目を選択します。
  6. [保存する]をクリックします。
メモ:
  1. Zoho CRMアカウントでZiaによるデータ補完機能を有効にしている場合、インターネット上の公開情報が取得されて自動で表示されます。必要に応じて、メールの署名から取得した情報で、これらの項目の値を上書きできます。[更新する]列で対象項目のチェックボックスを選択することで、項目値を上書きするように設定できます。

  1. このように、インターネット上の公開情報とメールの署名の両方から関連情報を取得して、Zoho CRM内のデータの精度を高めることができます。なお、インターネット上の公開情報からは、企業の従業員数や業種や資本金、顧客個人のソーシャルメディアアカウントなど、企業や顧客の分析に活かせる公開情報を取得してデータを補完できます。一方、メールの署名からは、顧客の役職や携帯番号や部署の直通番号など、顧客の理解やフォローアップに活かせる個別の情報を取得してデータを補完できます。

メールからの活動データの抽出

メールには、単なる返信や確認メッセージだけでなく、さまざまな情報が含まれています。たとえば、予定の招待や調整、打ち合わせの議題や場所、業務タスクの依頼などがメールに記載されていることもよくあります。これらの情報をZoho CRMに活動データとして登録することで、必要な対応を抜け漏れなく適切に行うことができます。ただし、これらの情報を手動で確認して登録するには時間がかかり、入力ミスが発生する可能性もあります。メールからの活動データの抽出機能を利用すると、予定、タスク、通話などの活動に関するデータをメールから簡単に抽出して登録できます。 

メールに記載されている活動に関する情報がZiaによって抽出されると、メールからZoho CRMに活動データを追加するよう提案されます。提案された活動データをそのまま保存するか、必要に応じて内容を編集してから保存できます。Ziaによる提案内容は、データの[メール]関連リストまたは[シグナル]の欄に表示されます。

留意事項
  1. メール内に複数の予定が記載されている場合、最初に記載されている予定のみがZiaによって抽出されます。たとえば、メールに「call at 9:00 am」(午前9時に電話)、「meeting at 4:00 pm」(午後4時に打ち合わせ)と記載されている場合、最初に記載されている「call at 9:00 am」のみが抽出されます。 
  2. 活動データの日時は、組織アカウントに設定されているタイムゾーンで自動的に表示されます。たとえば、顧客がメールに記載した日時が太平洋標準時であるが、組織のタイムゾーンは太平洋標準時ではなく日本標準時である場合、活動データの日時は日本標準時に変換されて表示されます。 
  3. 組織の設定において営業時間やシフト時間が未設定の場合は、すべての活動データがメールに記載されたとおりの時間で表示されます。   
  4. また、メールに日時の範囲(期間)が記載されている場合は、範囲の開始時点に相当する時間や日付のみがZiaによって抽出されます。範囲全体や終了時点は抽出されません。たとえば、「3:00 to 3:30 pm」(午後3時~3時30分)や「20th to 22nd March」(3月20日~22日)が記載されている場合、「3:00 pm」(午後3時)や「20th March」(3月20日)のみが抽出されます。活動データの正確な情報を登録するためには、表示された日時を確認し、必要に応じて変更したり終了日時を設定したりしてから保存することをお勧めします。  
  5. Ziaによって抽出可能な活動データは、未来の日時に設定された予定、タスク、通話のデータのみです。たとえば、メールに当日の打ち合わせ予定が記載されていても、活動データとしては抽出されません。 
メールから活動データを追加するには
  1. [見込み客]/[連絡先]/[商談]タブ、またはカスタムタブのいずれかに移動して、対象のデータを選択します。
  2. [メール]の関連リストで、対象のメールを開き、[予定を追加する]、[通話を予約する]、[タスクを追加する]のいずれかのリンクをクリックします。
  3.  活動情報の画面で、予定、タスク、通話の詳細が表示されます。

    必要に応じて、詳細を編集します。

Ziaの通知欄からの活動データの抽出

活動データの抽出方法としては、受信したメールを1つ1つ開いて操作する以外にも、Ziaの通知欄から操作することが可能です。活動に関する情報が記載されたメールを受信すると、その情報が通知欄に表示され、そのまま活動データを抽出できます。画面を移動する手間なくすぐに操作できます。通知欄には活動の種類(タスク/予定/通話)、活動の日時、関連付けられている見込み客/連絡先の名前が表示されます。このように、Zoho CRMの通知欄で活動情報をすぐに確認できるため、対応すべきタスクや予定を見逃しにくくなります。
 
たとえば、顧客から打ち合わせの日程調整に関するメールが届いた場合、Ziaを通じて通知が表示されます。通知から該当のメールを表示し、抽出された活動データを追加することが可能です。

活動データとして抽出可能な情報が記載されたメールを受信したことをZiaの通知欄で確認できるようにするには、活動データの抽出機能を有効にする必要があります。これには、[設定]→[Zia]→[通知]→[Ziaによるメール分析]の順に移動します。


メモ: 
  1. タスク、予定、通話のデータを作成した後、通知欄を閉じると、該当の通知は表示されなくなります。
  2. タスク、予定、通話のデータを作成すると、メールから抽出された活動データの追加ボタンは使用できなくなります。
Ziaの通知欄から活動データを追加するには
  1. Zoho CRMアカウントで、Ziaの通知欄に移動します。
  2. 活動データの一覧で、対象の活動の通知をクリックします。画面の左側に、関連するメールが表示されます。
  3. メールに記載された[+通話]/[+予定]/[+タスク] のいずれかをクリックします。
  4. 表示された画面で、追加したタスク、予定、通話の詳細を確認します。必要に応じて、詳細を編集します。

メールの意図分析

受信したメールの内容や一連のメールのやりとりの分析をもとに、Ziaによってメールの意図が分類され、タグで表示されます。これにより、依頼、質問、苦情など、受信したメールの意図をひと目で把握できます。 


あらかじめ用意されている意図の区分(種類)に加えて、要件に合わせて独自の意図の区分を設定することも可能です。この場合、該当の意図のメールのサンプルを使用してZiaに学習させることで、同様の意図のメールが識別され、タグで表示されるようになります
(関連情報:Ziaによるメールの意図分析)。

メールの要約

顧客から受信したメールには、営業活動を行う上で重要な情報が含まれています。苦情、フィードバック、要望など、顧客が伝えたいことを理解して対応するには、まずメールを開封して内容を確認する必要があります。ただし、日々多くのメールのやりとりがある場合、メールを個別に確認するのにも手間がかかります。 

Ziaによるメールの要約機能を使用すると、メールの本文が自動的に解析され、内容が1行に要約されて表示されます。これにより、担当者は各メールを開封しなくても内容を把握して、どのメールへの対応を優先すべきかを判断することが可能です。 



たとえば、店舗のサービススタッフに対する苦情メールの場合、以下の画像のように要約されます。メールの件名は、要約の見出しとして表示されます。



転送したメールや、繰り返し返信したメールについても、要約が表示されます。  また、以下の操作を実行できます。
  1. 添付ファイルのダウンロード
  2. 返信
  3. 転送
  4. プレビュー表示と印刷
  5. 商談データへのメールの関連付け



メールの要約を表示するには
  1. [見込み客]/[連絡先]/[商談]タブ、またはカスタムタブのいずれかに移動して、対象のデータを選択します。
  2. [メール]関連リストで、対象のメールにカーソルを合わせます。
  3. [要約を表示する]をクリックします。
  4. [返信する]をクリックすると、元のメールの差出人アドレス宛てに返信メールを送信できます。その他の操作については、ドロップダウンの矢印をクリックして、メニューから対象の操作を選択します。以下の操作が可能です。
             (i) 全員に返信する:メールのやりとりに関連するすべての人に対して、返信メールを送信できます。
            (ii) 転送する:別の宛先にメールを転送できます。
            (iii) 印刷プレビューを表示する:印刷表示を確認して、メールを印刷できます。
            (iv) 商談に関連付ける:既存の商談データを選択するか、新しい商談データを作成して、メールを関連付けることができます。


メモ: 
  1. メールの本文はZiaによって自動的に解析され、受信したメールの要約が自動的に表示されます。要約に必要なメールのやりとり数などの条件はありません(1通のメールから要約が表示されます)。 
  2. メールの要約機能は、現在、英語でのみ利用できます。
  3. また、メールの要約機能は、米国、ヨーロッパ、インドのデータセンターに登録した組織アカウントでのみ利用できます。

メールの印象分析

Ziaによるメールの印象分析では、受信したメールの内容がZiaによって自動的に分析されます。メール内容が与える印象に基づき、メールが[肯定的]、[否定的]、[中立的]という3種類に分類され、それぞれの印象を表す顔のアイコンで表示されます。たとえば、顧客からの10通のメールのうち、苦情に関するメールが1通ある場合、該当のメールにはZiaによって[否定的]の印象が顔のアイコンで表示されます。これにより、対応が必要なメールを一目で把握でき、対応するメールの優先順位を付けることが可能です。
 
また、一連のメールが続けて[否定的]として分類された場合に通知するよう設定することも可能です。これにより、迅速な対応が必要な顧客のメールをいち早く把握して、すぐに対応できます
 
(関連情報:メールの印象分析)。

メールの感情分析 

Ziaによるメールの感情分析では、受信したメールの内容から送信者の具体的な感情を自動で判別して、表示できます。印象分析での分類よりさらに詳細な顧客の感情状態をすばやく把握できます。判別された感情の分類により、メールの対応優先度を判断できます。
たとえば、ある受信メールは[gratitude](感謝)の感情に分類され、別のメールは[frustration](いらだち)の感情に分類された場合、後者のメールへの対応を優先することが可能です
 
(関連情報:Ziaによるメールの感情分析)。

メールの件名の提案

この機能は、まだすべてのアカウントでは利用できません。US(米国)とEUのデータセンターに登録した組織アカウントでのみ、段階的に利用可能になります。
メールの受信者が最初に目にするのは、メールの件名です。メールの件名は、送信するメールの第一印象を決めるため、受信者の目を引く内容や表現にすることが重要です。適切な件名を付けることで、メールの開封率を向上できます。そこで、Ziaによるメールの件名の提案が役に立ちます。

メールの本文を入力し始めると、その内容がZiaによって分析され、内容に最も合う件名が自動的に提案されます。提案された件名は、件名の入力欄に表示されます。件名の入力欄に提案されたテキストをクリックすると、メールの件名として使用できます。

メールの件名を入力し忘れた場合、件名の入力を促す画面で、Ziaによって提案された件名が入力欄に表示されます。


メモ:
  1. メールの件名をすでに追加している場合でも、Ziaによって提案された件名を使用することも可能です。Ziaの提案に表示されている電球アイコンをクリックして、対象の件名を選択できます。

  2. 件名の入力を促す画面で、自分自身で件名を入力した場合でも、電球アイコンは表示されます。



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