利用状況データとZia向けイベントとの関連付け

利用状況データとZia向けイベントとの関連付け

このヘルプ記事では、Ziaの適切な学習を可能にするため、利用状況データをイベントに関連付ける方法を説明します。まず、重要な用語を簡単におさらいし、その後で具体的な手順を紹介します。

イベントへの関連付けとは

解約予測などの予測機能を使用するには、Ziaに利用状況データを学習させる必要があります。イベントへの関連付けは、その学習が適切に行われるようにするための技法のひとつです。利用状況データ内の各項目を、Ziaが理解しやすい「イベント」というデータの項目に関連付け、Ziaが利用状況データの内容を適切に解釈して正確な予測ができるようにします。Zoho CRMには、さまざまなアプリやサービスの利用状況データをインポートできます。こうした多様なデータを一貫した方法でZiaに学習させることで、顧客の獲得や維持、サービスの最適な提供などに役立つ情報を得ることができます。

利用状況データとは 

どのような企業でも顧客の購買行動を分析するためには、まず、実際の取引に関するデータ(顧客情報、購入日時、支払い方法、割引の有無、在庫の変動など)が必要になります。

しかし、このような取引データには、「購入をした」「申し込みをした」など、実際に取引が成立したときの情報しか含まれません。一方、利用状況データには、顧客がアプリやWebサイトで取った行動の記録が含まれます。アプリやWebサイトの利用頻度、利用時間、利用パターンなどのデータを得ることで、顧客の行動や嗜好などへの理解を深めることができます。

Google アナリティクスなどのツールでは顧客の行動を記録することが可能であり、サインインなどの操作や、関心、購入、場所などに関するデータを取得できます。こうしたデータを、顧客の行動や反応の分析、解約予測などに使用できます。

利用状況データの関連付けが必要な理由

利用状況データは、AIモデルが解釈しやすい形式ではないことも多く、Zoho CRMでの有効活用が難しい場合があります。適切な関連付けを行わず、利用状況データを十分に活用できなければ、顧客の獲得、解約の防止、サービスの適切な提供などに問題が生じることもあります。利用状況データをイベントに関連付けることによって、以下のようにデータを適切に活用できるようになります。
  1. CSVファイル、URL、APIなど、さまざまな形式のデータをZoho CRMでまとめて分析できます。データの種類ごとに個別の分析ツールを使用する必要はありません。 
  2. 関連付けを行った利用状況データは、その後、個別のレコメンド機能やその他の予測機能にも活用できます。
  3. 関連付けを一度設定すれば、それ以降にインポートするデータは自動的に処理されます。Zoho CRM内で必要に応じて、利用状況データのインポート、編集、更新を行うことが可能です。 
  4. 解約予測用の利用状況データを追加するときに、認証情報を毎回入力する必要がなくなります。 
  5. 関連付けを行うことで、Zoho CRMのさまざまな機能で利用状況データを使用できるようになります。たとえば、ワークフロールールでは、あるWebサービスに一定期間サインインをしていないユーザー宛てに利用を促すメールを送信する、といったことが可能になります。

利用例

  1. CRMの担当者は、利用状況データを取り込んでZoho CRMの顧客情報を関連付け、Ziaに正確な解約予測スコアを計算させたり、顧客の反応を分析させたりすることができます。 
  2. データアナリストは、利用状況データを加工して、事前に定義した項目に関連付けることで、Ziaから有用な予測やレコメンドを得ることができます。 
  3. カスタマーサクセスの担当者は、適切に関連付けした利用状況データを使用して、顧客の行動に解約の兆しがないかをチェックし、もしあれば予防策を講じることができます。

イベントへの関連付けを行う手順

イベントへの関連付けでは、イベント名、イベントの開始者、イベントの日時などの項目にデータを関連付ける必要があります。利用状況データの中にこれらに該当する項目があることを確認し、以下の手順を行います。
  1. ダウンロードしたファイル、REST API、Zoho DataPrepなどを使用して、利用状況データをインポートします。
  2. Zoho CRMのカスタムタブに、インポートした利用状況データを保存します。
  3. イベントへの関連付けを行います。イベントの各項目に、カスタムタブ内の該当する項目を関連付けます。Ziaは関連付けられたデータを学習して分析などを行います。
Zoho CRMでは、さまざまなアプリやサービスの利用状況データを、API、URL、CSVファイルその他のサポートされている形式のファイルでインポートし、カスタムタブに保存できます。Ziaの利用状況データの機能を利用することにより、カスタムタブに保存したさまざまな形式の利用状況データを、イベントという決まった形式のデータに関連付けることができます。また、カスタムタブのデータは、顧客が何らかの行動を取ると、新しく記録されたデータで自動的に更新されます。このため、常に最新のデータにもとづいて解約予測を行うことが可能です。

イベントへの関連付けを行うには

解約予測は、イベントへの関連付けを行う前でも、行った後でも有効にできます。すでに解約予測を有効にしている場合は、解約の条件に、利用状況データを保管したタブを追加します。
解約予測の参照先データとして利用状況データを指定できるようにするには、以下の手順を行います。
  1. [設定]→[Zia]→[利用状況データ]→[新しい関連付け]に移動します。

  2. タブとレイアウトを選択して新しい関連付けを作成します。[次へ]をクリックします。

  3. イベントの項目に、利用状況データを保管しているタブの項目を関連付けます。この関連付けにより、Ziaが行う分析の精度が向上します。

      メモ
      イベントへの関連付けを行う際は、イベントの各項目に関する詳しい説明を参照できます。

      以下の表に、Ziaが使用するイベントの項目と、設定可能なデータの種類を示します。説明の欄には、その項目をZiaがどのように解釈、使用するのかを示しています。いくつか挙げている例も参考にしてください。

      イベントの項目 設定可能なデータの種類 説明
      *イベント名
      テキスト(1行)
      テキスト(複数行)
      選択リスト
      ルックアップ
      ユーザーが行った操作や処理の名前です。
      1. 共有
      2. クリック
      *イベントの開始者 ルックアップ Webサイトやアプリでイベントを開始したユーザーです。ユーザーの特定に使用します。
      1. gregdaniel@yahoo.com
      2. user_6479393007748
      *イベントの日時
      日付
      日時
      イベントが発生した正確な日付や時刻です。日時の情報をもとに時系列分析などを行うことができます。
      1. 2024-08-28 13:20:11
      2. 2024-12-22 07:43:38
      イベントの種類
      テキスト(1行)
      テキスト(複数行)
      選択リスト
      ルックアップ
      複数選択リスト
      発生したイベントの種類です。ユーザーの行動や振る舞いの種類を分類し、分析できます。
      1. 購入
      2. 新規登録
      3. 操作
      イベントの継続時間
      テキスト(1行)
      数値
      数式
      イベントが継続していた時間の長さです。ユーザーの行動や振る舞いの傾向やパターンを分析するのに役立ちます。この項目は、すべてのデータについて、秒、分、時間のいずれかの単位で値が保管されます。
      1. 24分
      2. 30秒
      3. 2時間
      イベントの場所
      テキスト(1行)
      テキスト(複数行)
      選択リスト
      ルックアップ
      複数選択リスト
      URL
      イベントが発生した場所や地域です。ユーザーの場所や地域に関する分析を行うことができます。
      1. 神奈川県、横浜市
      2. 緯度:40.7128、経度: -74.0060
      3. 日本
      ユーザーの属性
      テキスト(1行)
      テキスト(複数行)
      選択リスト
      ルックアップ
      複数選択リスト
      イベントを開始したユーザーの属性や特性です。ユーザーを詳細に分析するのに役立ちます。

      1. ユーザーID
      2. アカウントの種類
      3. サブスクリプションの種類
      イベントの関連情報
      テキスト(1行)
      テキスト(複数行)
      選択リスト
      ルックアップ
      複数選択リスト
      イベントが発生した状況(項目、製品、サービス、機能など)に関する情報です。対象を絞り込んだ分析や、相関関係の分析などに使用できます。
      1. 製品:会計ソフトウェア
      2. 機能:メールキャンペーンの作成
      3. サービス:クラウドホスティングサービス

      デバイスの情報
      テキスト(1行)
      テキスト(複数行)
      選択リスト
      ルックアップ
      複数選択リスト
      URL
      デバイスの種類や具体的な機種名です。
      1. Android 10、Samsung Galaxy Tab S6
      2. macOS 11.2、MacBook Air(M1、2020)

    1. 各項目を関連付けたら、[保存する]をクリックします。これで、イベントの関連付けは完了です。
      以上の手順で、利用状況データを、Ziaが解釈しやすい形に整えることができました。Ziaはこのデータを学習することで、より正確に解約を予測できるようになります。なお、カスタムタブに保管したデータは、必要に応じていつでも参照や編集が可能です。
    解約予測の処理が完了すると通知が送信されます。解約予測の結果を表示するタブに移動して、詳細を確認できます。特定の顧客について解約の可能性が高い理由などを詳しく調べることもできます。

    必要な権限の設定

    1. 権限の設定ページで、Ziaの欄にある[利用状況のデータ]の権限を有効にします。
    2. この設定ページにアクセスするには、管理者権限が必要です。
    3. この機能の利用は、チームの権限を持つユーザーに制限されます。
    メモ
    メモ:[イベントの日時]の項目は、今後、時刻のみのデータにも対応する予定です。