概要
インスタントメッセージの各経路には、自動ガイドボットを設置できます。設置すると、インスタントメッセージの経路でボットによる自動案内サービスを提供することが可能です(自動ガイドボットの案内は、事前に設定したフローに基づいて行われます)。
自動ガイドボットのフローには、インスタントメッセージ変数を利用できます。インスタントメッセージ変数を利用すると、以下のことが可能です。
- 利用者のユーザー名やユーザーIDを取得する
- 利用者の連絡先情報を取得/更新する
- インスタントメッセージの経路に応じて異なる処理を実行する
- 問い合わせを自動で作成する
- 問い合わせを自動で更新する
対応している経路
インスタントメッセージ変数は、以下の経路で利用可能です。
- WhatsApp
- WeChat
- LINE
- Telegram
- Facebook Messenger
- Instagram
各経路では異なる形式のユーザーIDが使用されていますが、インスタントメッセージ変数を利用することでスムーズな処理が可能です。
自動ガイドボットでのインスタントメッセージ変数の利用
インスタントメッセージ変数を利用すると、インスタントメッセージのやりとりにおいて問い合わせ、利用者、経路に関する情報を自動で取得したり、表示したりできます。
インスタントメッセージ変数の作成
インスタントメッセージ変数は、自動ガイドボットのフローの作成画面で個別変数として作成できます。手順は以下のとおりです。
- 自動ガイドボットのフローの編集画面を開きます。
- 個別変数の設定アイコンをクリックします。
- 変数の名前、データの種類を指定します。
- 一覧から、関連付けるインスタントメッセージ変数のキーを選択します。
利用可能な変数
テキストの変数
テキストの値を出力する変数は、以下のとおりです。
変数
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説明
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@{zoho.im.ticket.number}
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インスタントメッセージの経路を通じて作成された問い合わせの問い合わせ番号
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@{zoho.im.user.id}
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利用者のユーザーID
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@{zoho.im.user.name}
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利用者のユーザー名(経路のプロフィール情報に基づく)
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@{zoho.im.user.channel}
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進行中の会話の経路(例:WhatsApp、Facebook Messengerなど)
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数値の変数
数値を出力する変数は、以下のとおりです。
変数
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説明
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@{zoho.im.ticket.id}
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システムによって生成された問い合わせ番号
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経路別のユーザーID
インスタントメッセージの経路では、利用者に対して重複しないIDが設定されます。
- WhatsApp:携帯電話番号
- Facebook Messenger:システムによって生成されたID(重複なし)
- その他の経路:システムによって生成されたID(重複なし)
これらのユーザーIDは、問い合わせに対してユーザーを自動で関連付けるのに役立ちます。
インスタントメッセージ変数の活用例
1.利用者の情報を反映したメッセージや質問の表示
ユーザー名の変数である@{zoho.im.user.name}を利用すると、ユーザー名を使用した呼びかけが可能です。
- 顧客に応じた案内を行うことで、顧客との関係を強化できます。
- 例:「こんにちは、@{zoho.im.user.name}さん!何かご不明な点はございますか?」
2.顧客情報の取得
- ユーザーIDの変数である@{zoho.im.user.id}を利用すると、利用者に手動で情報を入力してもらわなくても、顧客情報を自動で取得できます。
3.経路別の対応
経路の変数である@{zoho.im.user.channel}を利用すると、経路ごとに異なるサービスを提供できます。
- WhatsAppを利用している顧客には、選択メニューを表示します。
- Facebook Messengerを利用している顧客には、リンクを表示します。
- Telegramを利用している顧客には、一覧表を表示します。
4.問い合わせに関する処理の実行
インスタントメッセージのチャット画面から、利用者が問い合わせに関する処理を実行できるようにします。
問い合わせ番号の変数である@{zoho.im.ticket.id}を利用することで、以下が可能です。
- インスタントメッセージのチャット画面から問い合わせの詳細情報を取得できます。
- Zoho Deskの画面に移動することなく、問い合わせのステータスを更新できます。
- 例:問い合わせ(番号:@{zoho.im.ticket.number})のステータスは、[対応中]です。こちらの問い合わせのステータスを更新しますか?
5.経路に応じた担当者の割り当て
経路の変数である、@{zoho.im.user.channel}を利用することで、問い合わせの経路に応じて問い合わせをチームに割り当てることができます。
- WhatsAppでの問い合わせの割り当て先:営業チーム
- Facebook Messengerでの問い合わせの割り当て先:サポートチーム
最適なチームに問い合わせを割り当てることで、問い合わせの解決時間を短縮できます。
6.問い合わせのステータスの共有
- 例:問い合わせ(番号:@{zoho.im.ticket.number})に対して、サポートチームが現在、対応を行っています。対応が完了し次第、すぐにご連絡いたします。
まとめ
自動ガイドボットでインスタントメッセージ変数を利用すると、顧客に合わせて案内や対応を変えることが可能です。また、顧客に情報を入力してもらう手間を省くことが可能です。
問い合わせ対応をスムーズに進めることで、顧客とのつながりの強化できます。