Zoho Campaignsや同様のサービスを利用して一度に多数の連絡先に対してマーケティングメールを配信している場合、配信の失敗に関する通知に「421 4.7.28」というSMTPエラーが表示されたことがあるかもしれません。このエラーは、メールの配信パターンが迷惑メールに似ているとGoogleに判断され、Gmail宛てのメール配信が一時的に制限されていることを示しています。このページでは、このエラーが発生する原因や各エラーメッセージの意味、メール配信を正常な状態に戻す方法について説明します。
配信制限とは
配信制限とは、受信メールサーバーが特定の配信元から受け付けるメール数を一時的に制限することです。Gmailでは、この状態を示すためにSMTPのエラーコード「421」が使用されます。このコードは、時間をおいてもう一度実行する必要があることを示しています。メールの受信が恒久的に拒否されたわけではありません。一定時間後に再送することで配信できる可能性があります。
「4.7.28」というサブコードは、Gmailで迷惑メールと識別されるメールが異常な頻度で配信されていることが検知された場合に表示されます。ユーザーを保護するためにメール配信を一時的に配信抑制(スロットリング)していることを示します。
Googleがマーケティングメールに配信制限を適用する理由
Gmailの迷惑メールフィルターでは、大量に配信されたメールに対する受信者の反応の有無を監視しています。メールが受信トレイに届いても、受信者が継続して無視したり、開封せずに削除したり、迷惑メールとして報告したりすると、Gmailで不正利用の兆候と判断され、配信制限が開始されます。
特にマーケティングメールの場合、次のような条件に該当しやすいため注意が必要です。
Googleでは、配信状況を次の4つの要素ごとに監視しており、それぞれに上限があります。
これらのいずれかに問題があると、421 4.7.28エラーが発生します。
よく発生する4.7.28エラー
このエラーには4種類あります。それぞれGoogleが監視している4つの要素に対応しています。以下は、Zoho Campaignsで特によく見られる2種類のエラーと、その完全なメッセージおよび発生原因です。
配信元のIPアドレスに対する配信制限
421-4.7.28 [x.x.x.x] Gmail has detected an unusual rate of email originating from your IP address ip-address. To protect our users from spam, email sent from your IP address has been temporarily rate limited. To review our bulk email senders guidelines, go to Email sender guidelines.(Gmail で、お客様の IP アドレス [ip-address] から送信されたメールの送信率が異常に高いことが検出されました。迷惑メールからユーザーを保護するため、IP アドレスから送信されたメールの送信レートが一時的に制限されています。メールの一括送信ガイドラインを確認するには、メール送信者のガイドラインをご覧ください。)[message-id] - gsmtp(Googleが発行するメッセージ識別情報)
発生する理由:Gmailでは、配信元のIPアドレスから配信される迷惑メールの量を監視しています。エラー発生の主な原因は、他のユーザーと共有されているIPアドレスを利用していることです。同じIPアドレスを使用する他の配信者の活動が、自社の配信にも影響します。他のユーザーと共有しているIPアドレスから短期間に大量のメールが配信された場合や、長期間にわたってIPアドレスの信頼性が低下している場合、GmailではそのIPアドレスからのすべての配信に一時的な配信抑制(スロットリング)が適用されます。
DKIM署名に使用されるドメインに対する配信制限
421-4.7.28 Gmail has detected an unusual rate of unsolicited email originating from your DKIM domain domain-name. To protect our users from spam, email sent from your domain has been temporarily rate limited. To review our bulk email senders guidelines, go to Email sender guidelines.(Gmail で、お客様の DKIM ドメイン [domain-name] から送信された迷惑メール率が異常に高いことが検出されました。迷惑メールからユーザーを保護するため、該当ドメインから送信されたメールの送信レートが一時的に制限されています。メールの一括送信ガイドラインを確認するには、メール送信者のガイドラインをご覧ください。)[message-id] - gsmtp(Googleが発行するメッセージ識別情報)
発生する理由:DKIM署名で使用されているドメインから配信されたメール数が上限を超えたためです。メール配信サービスで配信元ドメインとして独自ドメインを設定していない場合、配信メールのDKIM署名はメール配信サービスのドメインを使用して行われます。その場合、Gmailで監視しているのは組織の独自ドメインではなく、メール配信サービスのドメインです。組織の独自ドメインの信頼性に問題がなくても、メール配信サービスの利用者全体の配信量が急増すると、このエラーが発生することがあります。
トラブルシューティング手順
メモ:エラーメッセージに原因が明示されていない場合は、すべての原因を想定して対応してください。手順1:少なくとも10分間は配信を停止する
メールの配信を一時停止してください。配信制限が適用されている間は、配信を再開しないでください。配信を続けても制限は解除されず、Gmailにおけるドメインの信頼性がさらに悪化する可能性があります。次の対応を行う前に、少なくとも10分は待機してください。
手順2:制限の原因となった要素を確認する
配信の失敗に関する通知を確認し、制限の原因となった要素が配信元のIPアドレス、SPF認証に使用されるドメイン、DKIM署名に使用されるドメイン、またはメール本文に含まれているURLのドメインのどれであるかを確認してください。キャンペーンの配信履歴を確認し、配信数と配信時刻を調べてください。一度に多数の連絡先に対してメールを配信する場合、数時間かけて段階的に行ったメール配信よりも、配信制限が発生しやすくなります。
手順3:1つのSMTP接続で配信を再開する
10分経過したら、SMTP接続を1つだけ使用して試しに配信を行います。そのSMTP接続でも失敗する場合は、さらに10分待機してからもう一度お試しください。この段階では複数のSMTP接続を使用しないでください。
手順4:SMTP接続を1つずつ増やす
1つのSMTP接続で正常に配信できたら、目標の配信量に達するまで同時接続数を1つずつ増やしてください。一度で通常の配信ペースに戻すことはしないでください。
手順5:今後は配信量を段階的に増やす
Gmailの制限は、総配信量と配信量の増加速度の両方に影響されます。継続的なメール配信では、次の点にご注意ください。
おわりに
421 4.7.28エラーは一時的な制限です。メールの受信が恒久的に拒否されたわけではありません。メールの配信パターンが迷惑メールと判断される可能性が高い状態になっていることを示しています。最も効果的な解決方法は、配信を停止し、4つの要素のうちどれが原因であったかを確認したうえで、1つのSMTP接続から段階的に配信を再開することです。長期的には、配信量を安定させることが重要です。また、適切な認証設定を行い、反応のある連絡先のみが配信リストに登録されている状態を維持することも大切です。さらに、独自ドメインを設定することで、メール配信時に配信制限が発生する可能性を大幅に減らすことができます。