概要
チャットエージェントを使用すると、Zoho Creatorアプリケーション向けにAI搭載のアシスタントを作成できます。AIプロバイダー(
Zoho Ziaで設定)によって提供され、エンドユーザーはチャット操作画面を通じて、自然言語でアプリケーションのデータを操作し、情報の取得、インサイトの確認、操作の実行を行えます。チャットエージェントは、その目的を平易な言葉で説明するだけで作成できます。その後、指示、アクセスレベル、関連タブを含む初期設定が自動生成されます。この設定は、ビジネス要件に合わせてさらにカスタマイズできます。
1. チャットエージェントとは
チャットエージェントを使用すると、Zoho Creatorアプリケーション内にAIアシスタントを作成し、エンドユーザーがアプリケーションのデータをすべて自然言語で操作できるようになります。チャットエージェントはユーザーの意図を理解し、関連データを取得して、ライブモードの会話型操作画面から応答します。各チャットエージェントには、特定の目的に応じた範囲が設定されます。アクセスできる対象、実行できる操作、応答方法は、指示、アクセスレベル、接続されたタブによって定義します。同じアプリケーション内で必要な数だけチャットエージェントを設定でき、それぞれに異なる範囲とアクセスレベルを設定して、異なる対象者やユースケースに対応できます。
AIエージェントは、設定時にチャットエージェントにリンクして、複数ステップまたはアプリケーション横断のワークフローが必要な操作を処理できます。チャットエージェントは、ユーザーが明示的に起動しなくても、ユーザーのプロンプトから意図を自動的に検出し、関連するリンク済みAIエージェントを呼び出します。
AIエージェントの詳細はこちら。
ライブモードでは、エンドユーザーはチャット操作画面を通じて、すべてのデータ操作を平易な言葉で実行できます。データの検索、インサイトの取得、エントリーの作成や更新を行えるほか、同じ会話内で追加の質問をして結果を絞り込んだり、さらに詳しく確認したりできます。データが変更される前には確認手順が表示されます。
チャットエージェントは、エンドユーザーの次の操作を支援できます。
- データの検索:接続されたタブからデータを検索し、インサイトを取得し、情報を参照できます。
- データの変更:平易な言葉でデータを作成、更新、管理できます。変更が適用される前に確認手順が表示されます。
- AIエージェントの起動:リンクされたAIエージェントを呼び出して、データの検索や更新だけでは対応できない複雑な複数ステップの操作を処理できます。チャットエージェントは、ユーザーのプロンプトから意図を自動的に検出し、ユーザーによる手動操作なしで関連するAIエージェントを起動します。AIエージェントの詳細はこちら。
メモ:
- チャットエージェントでのエンドユーザーの操作は、設定された範囲によって制御されます。ユーザーは、読み取り権限のあるタブから情報を取得でき、読み取り/書き込み権限のあるタブでデータを作成または更新できます。
- エージェントの範囲とアクセスレベルに加えて、ユーザーにはアプリケーション内の関連フォームやレポートにアクセスする権限も必要です。
1.1. チャットエージェントの仕組み
チャットエージェントは、ユーザーからの自然言語の入力を受け取り、その背後にある意図を解釈して、アプリケーションで利用可能なデータや操作に関連付けます。
Zoho Ziaで設定されたLLMを使用して要求を理解し、アプリケーションのデータに基づいた応答を生成します。
エージェントの動作は設定によって決まります。指示では範囲とトーンを定義し、接続されたタブではアクセスできるデータを決定し、アクセスレベルではデータの取得のみを許可するか、データの変更も許可するかを制御します。
取得要求の場合、エージェントは情報を直接返します。書き込み操作の場合、変更を適用する前に、提案された変更内容をユーザーに提示して確認を求めます。設定された範囲外の要求は完全に拒否されます。
1.2. ライブモードでのチャットエージェントの操作画面
メモ:このセクションは、ライブモードでチャットエージェントを利用するエンドユーザーにのみ該当します。
ライブモードからアクセスした場合、チャットエージェントの操作画面は次の要素で構成されます。
- [新しいチャット]:エージェントとの新しい会話を開始します。別のトピックを始めたい場合や、現在の会話の文脈が不要になった場合に使用します。過去の会話は会話履歴から引き続き利用できます。
- 入力エリア:プロンプトを入力し、エージェントとやり取りするためのテキストボックスです。次のオプションがあります。
- [ファイルの添付](
):PDF、画像、またはテキストファイルをアップロードして、要求に追加のコンテキストを提供できます。ファイルから情報を取得したり、ファイル内容の値でデータを更新したり、ファイルをデータに直接添付したりする場合に使用します。エージェントがファイル内容にアクセスできるのは、設定されたガードレールでファイルアップロードが許可されている場合のみです。
メモ:1つのプロンプトにつき最大5件のファイルを添付できます。各ファイルの最大サイズは10MBです。
- [送信](
):メッセージをエージェントに送信します。
- クイック操作:入力エリアの下に表示されるプロンプト候補です。任意のボタンをクリックすると、入力せずに対応するクエリーを送信できます。AIがアプリケーションに基づいて自動生成するため、すぐに使い始めることができます。
- 会話履歴:エージェントとの過去の会話には、ハンバーガーアイコン(
)からアクセスできます。任意の会話を選択すると、中断したところから再開できます。会話の横にあるその他のオプション(...)を使用して、会話の[名前を変更]したり[削除]したりできます。

- チャットメッセージ:ユーザーとエージェントの間のメッセージが表示されるメインの会話エリアです。ユーザーのメッセージは右側に表示され、エージェントの応答はエージェントのアバターとともに左側に表示されます。

2. ビジネスでの利用例
ケース1:人事向けの従業員セルフサービスアシスタントの作成
中規模企業の人事管理者は、従業員が休暇申請、申請ステータスの追跡、会社ポリシーの確認に使用するZoho Creatorの人事アプリケーションを管理しています。従業員はアプリケーション内で休暇残数を確認し、申請を直接送信できますが、休暇取得資格、繰り越し上限、承認条件など、特定のポリシールールについて理解する際に支援が必要になることがよくあります。こうした確認は通常、人事チームに回されます。
この依存を減らすため、管理者は休暇申請タブと従業員タブへの読み取りアクセス権限を持つチャットエージェントを作成します。機密性の高い従業員情報がAIモデルに公開されないように、[ガードレール]タブで[プライベートデータアクセス]を有効にします。
これにより、従業員はアプリケーション内を移動したり人事に直接問い合わせたりすることなく、チャットエージェントに休暇残数の確認、申請ステータスの追跡、ポリシー関連の質問への明確な回答を平易な言葉で求められるようになります。
サンプルプロンプト:「現在の休暇残数と最新の休暇申請のステータスを教えてください。」
ケース2:倉庫チーム向けのリアルタイム在庫検索の有効化
流通会社のサプライチェーンマネージャーは、複数拠点の倉庫スタッフが使用するZoho Creatorの在庫管理アプリケーションを管理しています。スタッフは倉庫現場で在庫数の確認、商品の場所の特定、在庫数の更新を行う必要がありますが、デスクトップのレポートを操作するのは現実的ではありません。
マネージャーは、在庫タブと倉庫タブへの読み取り/書き込みアクセス権限を持つチャットエージェントを作成し、よく使うタスク用のクイック操作ボタンを設定します。スタッフはチャット操作画面を通じて、商品名またはSKU(在庫管理単位)で在庫数を確認し、倉庫拠点を横断して商品の場所を特定し、在庫数を更新できます。更新を行う場合は、変更が適用される前に確認手順が実行されます。
サンプルプロンプト:「倉庫スタッフが商品名またはSKUで在庫数を確認し、倉庫拠点を横断して商品の場所を特定し、在庫数を更新できるようにしてください。」
ケース3:購買アプリケーションでの発注書作成の自動化
製造会社の購買担当者は、Zoho Creatorの購買アプリケーションを管理しています。在庫数が減少すると、部門長は購入要求を起票する必要があります。このプロセスは、在庫アプリケーション、仕入先管理アプリケーション、財務アプリケーションにまたがります。
購買管理者は、発注書タブにアクセスできるチャットエージェントを作成し、エンドツーエンドのPOワークフローをツールセットとして持つAIエージェントをリンクします。部門長が要求を入力すると、チャットエージェントがAIエージェントを呼び出します。AIエージェントは、在庫アプリケーションで在庫数を確認し、仕入先管理アプリケーションから仕入先の詳細を取得し、財務アプリケーションで利用可能な予算を確認し、発注書を作成して仕入先に通知します。これらはすべて、チャットエージェント単独ではアクセスできない複数のアプリケーションをまたいで、1つのプロンプトから実行されます。
サンプルプロンプト:「Product Xを500個、優先仕入先から発注し、仕入先に通知してください。」
チャットエージェントをエンドユーザーが利用できるようにするには、アプリケーションの編集モードから作成して設定します。
4.1. 前提条件
早期アクセス機能からBuild Agentを有効にする
- [Operations]→[Applications]→[早期アクセス機能]に移動します。

- Build Agentを検索し、切り替えボタンをオンにしてアカウントで有効にします。
Zoho Ziaの設定
チャットエージェントの応答品質は、その目的と範囲をどれだけ明確に定義するかによって決まります。以下のガイドラインは、エンドユーザーにとって正確で的確、かつ役立つエージェントの作成に役立ちます。