管理者の階層(特権管理者/チームスペースの管理者/チームタブの管理者)

管理者の階層(特権管理者/チームスペースの管理者/チームタブの管理者)

概要   

Zoho CRMは、今回の「CRM For Everyone」という更新により、部門間の協力を促進するプラットフォームへと進化を遂げています。そのため、これまで以上に複数部門にわたる総合的なセキュリティや、機能の分かりやすさ、操作のしやすさへの配慮が重要になっています。複数の部門がZoho CRMを使って業務を行う環境では、以下のようなアクセス制御に関してルールを設けることが大切です。
  1. どのユーザーが、何にアクセスできるのか?
  2. ユーザーの種類(役割)ごとに、どのデータまたは機能へのアクセスを許可するのか?
  3. 権限の付与や管理はどのように行うのか?

このようなルールの策定と運用を可能にするため、Zoho CRMでは、以下のように複数の種類の管理者で管理作業を分担する仕組みが導入されています。


管理者の種類

管理作業の範囲
特権管理者
組織全体の設定、プランの契約、ユーザーの登録を行います。
チームスペースの管理者
チームスペースを管理します。特定のチームスペースにタブとユーザーを割り当てることができます。
チームタブの管理者
チームタブを管理します。チームタブにユーザーを追加したり、チームの業務用に自動処理を設定したりできます。

この記事では、特権管理者、チームスペースの管理者、チームタブの管理者という3種類の管理者が、Zoho CRM for Everyoneの分権化されたチーム構造をどのように支えるのかを説明します。

特権管理者が担う役割と責任 

特権管理者(組織全体の管理者)は、Zoho CRMの管理者階層の最上位に位置します。しかし、多数のチームがそれぞれの業務に合った環境を必要とする場合、すべての設定を特権管理者が行っていると、そこがボトルネックになり対応に遅れが生じることがあります。そのためZoho CRMでは、特権管理者が一部の管理作業を適切なユーザーに(たとえば、各チームのマネージャーやリーダーなどに)委任できます。この「委任」は「管理を手放す」という意味ではありません。策定したルールに従って、管理作業を分担することを意味します。

特権管理者は、以下の管理作業を行います。
  1. ユーザーを登録する、または無効化する。
  2. Zoho CRMの契約プランとライセンスを管理する。
  3. 組織としてのデータアクセス制御を監視する。
  4. 他の人に管理者権限を付与する、または管理者権限を取り消す。
  5. 役職を作成し、その権限を設定する。
  6. タブの構成やデータに関する方針の決定を支援する。
  7. チームスペースおよびチームタブの管理者をサポートするため、必要な設定などを行う。

 特権管理者(組織全体の管理者)が理解しておくべきポイント

Zoho CRM内の管理者の種類とそれぞれの違い
チームスペースとチームタブの違い
チームスペースおよびチームタブに管理者を割り当てる際の推奨事項

チームスペースの管理者が担う役割と責任  

チームスペースは各チーム専用の作業スペースであり、チームが日々の業務を遂行するために使用します。各チームスペースに指定された管理者は、そのチームスペース全体を監督する役割を担います。これは、実際の会社組織でも、各部門に任命された部門長がその部門の全体を監督するのと同じです。チームスペースの管理者は、適切な人に適切な権限が付与されていることを確認し、チームスペース内のすべての人が業務を円滑に進められるように調整を行います。各チームは、柔軟かつ効率的に管理できるチームスペースを活用することで、それぞれの役割や目的に合った最適な環境で業務を進めることができます。

チームスペースの管理者は、以下の管理作業を行います。
  1. チームスペースにユーザーを追加する(ユーザーを個別に追加するか、グループ/役職/権限の単位で一括追加できます)。
  2. チームスペースのタブを追加する、削除する。
  3. 複数のタブをまとめるためのフォルダーを作成する。
一般的に、チームスペースの管理者には、そのチームスペースを利用する部門の部門長を割り当てます。マーケティング部門のチームスペースであれば、マーケティング部門の部門長、営業部門であれば営業部門の部門長です。

チームスペースの管理者が理解しておくべきポイント  

・チームスペースの管理者が管理するのは、チームスペースにどのユーザーをアクセスさせ、どのようなタブを設置するかです。各タブ内の機能や設定の詳細には関与しません。
  
・ユーザーからチームスペースが表示されないという問い合わせを受けた場合は、そのユーザーがチームスペースに追加されているかを確認します。また、チームスペースの選択メニューで正しいチームスペースを選択しているかも念のため確認してください。 
[チームスペースの管理]権限を持つユーザーは、タブの追加、削除、並べ替えをZoho CRM画面のサイドバーから直接行うことができます。
・チームスペースの管理者は、自分が管理者となっているチームスペースに対してのみ管理作業を行います。自分が管理者となっていないチームスペースに対して管理作業を行うには、
[チームスペースの管理]権限が別途必要です。 

チームスペースを管理できるユーザーの条件   

  1. チームスペースの管理者には、任意のZoho CRMユーザーを指定できます。チームスペースの管理者に権限などの条件はありません。
  2. 組織の権限設定で[チームスペースの管理]権限を付与されているユーザーは、Zoho CRM内のすべてのチームスペースを管理できます。
  3. 1つのチームスペースの管理者は、常に1人です。

チームタブの管理者が担う役割と責任  

各チームは、チームスペース内のタブを使ってさまざまな業務や共同作業を実施します。チームタブの管理者は、タブに表示する内容から各種の詳細設定まで、チームタブのあらゆる面を管理する役割を担います。実際の会社組織でも、業務の実務的な管理を担うのは、業務の要件や個人の適性などを熟知しているチームリーダーです。チームタブの管理者はこのようなリーダーに相当します。

チームタブの管理者は、以下の管理作業を行います。
  1. チームタブの機能を設定し、管理する。
  2. チームタブにユーザーを追加し、それぞれに役職を割り当てる。
  3. 各役職の権限を管理する。
  4. タブのレイアウト、項目、表示、権限を管理する。
  5. 自動化処理を設定する。
たとえば、ある企業のマーケティング部門の中に複数のチームがあるとします。先に説明したように、マーケティング部門の部門長がチームスペースの管理者であるとすれば、部門内の各チームのリーダーがチームタブの管理者になります。

商品マーケティング、顧客マーケティングなど、チームごとに異なるタブを使用するため、それぞれのタブはそれぞれのチームのリーダーが管理します。

チームタブの管理者についての詳細と、その設定方法については、こちらのヘルプ記事をご参照ください。

チームタブの管理者が理解しておくべきポイント   
 
チームタブの管理者が管理するのは、タブ内の機能やその設定です。チーム全体のユーザーの権限などには関与しません。
・ユーザーからタブが表示されないという問い合わせを受けた場合は、そのユーザーがタブに追加されているかを確認します。
チームタブの管理者に指定されても、チームスペースにユーザーとして追加されない限り、チームスペースの画面にはアクセスできません(この場合、自分が管理者となっているタブにアクセスするには、直接リンクを使用します)。つまり、チームタブの管理者に指定されることによって、そのタブに対して管理作業を実施する権限は付与されますが、チームスペースのデータにアクセスする権限までは付与されません。
・チームタブの管理者は申請の作成と、自分の申請の表示のみ可能です。  
組織のプライバシーやセキュリティの方針に適切に従わない場合、特権管理者によってチームタブの管理者権限が停止されることがあります。

チームタブを管理できるユーザーの条件   

チームタブの管理者には、現在の権限や役職に関係なく、任意のユーザーを指定できます。   また、1つのチームタブには最大で5人の管理者を設定できます(いずれの管理者にも権限や役職の条件はありません)。

管理者の協力体制 

以下に、Zoho CRMによってすべての業務を円滑に進めるために、複数の種類の管理者がどのように協力するのかをまとめます。  

1. Zoho CRMでのチーム向け作業環境の構築

管理作業
担当する管理者
チームスペースを設定する
特権管理者
チームスペースの管理者を割り当てる
特権管理者
チームスペースにユーザーを追加する
チームスペースの管理者
チームタブ内の機能を管理する
チームタブの管理者
(チームタブを作成するには、[チームタブの作成]権限が必要です)
チームタブにユーザーを追加する
チームタブの管理者

2. 各種権限の設定

管理作業
担当する管理者
チームに関する権限の作成/編集
特権管理者
項目レベルでの権限の設定
特権管理者
チームタブの項目レベルでの権限の設定
チームタブの管理者
権限の制限、エクスポート、削除
特権管理者


3. ユーザーのアクセスおよび権限の管理

管理作業
担当する管理者
チームに関する権限の作成/編集
特権管理者
チームタブへのアクセスおよび操作の管理
チームタブの管理者
チームタブの項目レベルでの権限の設定
チームタブの管理者
タブがユーザーに表示されない場合の対応
チームスペースの管理者が確認と修正を行う
データまたは項目にユーザーがアクセスできない場合の対応
チームタブの管理者が確認と修正を行う

各管理者がそれぞれの役割を果たし相互に協力することによって、Zoho CRMのシステム全体が円滑に機能するようになります。重要なのは適切な分担です。
  1. 特権管理者は、全体の土台を管理します。
  1. チームスペースの管理者は、チームの境界を管理します。
  1. チームタブの管理者は、境界の内側を管理します。