概要
分割表示とは、Zoho CRMのタブのデータ表示方法のひとつです。ユーザーや選択リストなどの項目ごとに分割してデータを表示できます。分割する条件を詳細に指定することも可能です。分割表示を使用することで、大量のデータをより見やすく確認できます。また、対象となるデータをすばやく特定し、処理を行うことが可能です。
フィルターを適用したり、独自のデータ一覧を作成したりする手間を省くのに役立ちます。画面内から必要なデータをすばやく特定し、業務を円滑に進めることができます。
たとえば、商談対応件数の多い営業マネージャーの場合、分割表示を使用することで、売上規模の大きさ(大、中、小)ごとに商談のデータを整理して表示できます。データ一覧の画面内で繰り返しスクロールしたり、フィルターを適用したりする手間を省くことが可能です。分割した各区分の商談のデータは、パネルごとに表示されます。画面やタブを切り替えずに、ひとつの画面内で各区分の商談データをすばやく確認することができます。同様に、データの担当者や選択リストの値をもとにデータを分割して表示することも可能です。
このように、データを分割してすばやく確認することで、ひとつの画面内から必要なデータをすばやく確認し、業務を円滑に進めることができます。以下では、分割表示の使用方法について説明します。
利用条件
Zoho CRMの各プランにおける分割表示の上限は、以下のとおりです。
- 無料プラン:1件
- スタンダードプラン/プロフェッショナルプラン:5件
- エンタープライズプラン:10件
- アルティメットプラン:25件
必要な権限:この機能を利用するには、権限の設定の[一覧の管理]の項目で[分割表示]の権限を有効にする必要があります。
分割表示の主な特徴
- データの整理:選択した項目(例:見込み客のデータ元、データの担当者、業界など)に基づいて、データを複数のテーブルに分割できます。
- データの簡潔表示:ひとつの画面内にデータを分割して表示できます。
- 分割方法のカスタマイズ:要件に合わせてデータの分割方法を設定できます。
分割表示でできること
- 分割した区分ごとのデータの表示:タブ内のデータを複数の区分に分類して表示できます。対象のデータをすばやく確認することが可能です。
- データ一覧内での各種操作:分割表示の各パネル内で、スクロールなどの各種操作を行うことができます。
- データの管理:分割表示内のデータを並べ替えたり、編集/削除したりできます。
- 表示するデータ数の指定:分割した各区分に表示するデータの件数を選択できます。選択した件数は、分割した各区分に共通して適用されます。各区分に対して件数を個別に指定することはできません。
- グラフ表示:分割した各区分のデータをグラフ形式で表示できます。
- データの作成:分割表示内で新しいデータを直接作成できます。ただし、データを作成できるのは、選択リストまたはユーザーの項目をもとに分割表示が作成されている場合のみです。以下の場合、分割表示内で新しいデータを作成することはできません。
● 項目が使用されていないか、権限がない
● 項目が非表示に設定されている(例:作成者、更新者、登録解除の方法など)
● 他の項目に関連付けられている(子の項目のみ)
分割表示によるデータの表示方法
対象のタブで分割表示を使用してデータを表示するには、以下の手順を実行します。
- 対象のタブに移動します(例:商談、見込み客)。
- データの一覧のドロップダウンをクリックし、[分割表示]を選択します。

- 分割表示のレイアウトの名前を入力します。
- 分割した各区分に表示するデータの件数を選択します。
*こちらで指定した件数は、分割した各区分に共通して適用されます。各区分に対して件数を個別に指定することはできません。 - データの分割方法として、[選択リスト/ユーザー]または[条件]のいずれかを選択します。
- タブのデータの分割に使用するカテゴリーを選択します。
- データの分割方法として[選択リスト/ユーザー]を選択した場合、分割する値と列を選択します。

- 分割方法として[条件]を選択した場合、分割の名前を入力して条件と列を選択します。[新しい分割]をクリックして、分割区分をさらに追加します。

- 設定した内容に基づいて、タブのデータが区分ごとに分割されて表示されます。
メモ:分割区分の列を選択できるのは、分割表示の初回の作成時のみです。分割区分の編集時に別の列を選択することはできません。ただし、分割区分の列の管理画面で、初回の作成時に選択した列の表示/非表示を切り替えることは可能です。
分割区分のデータのグラフ表示
分割区分のデータをグラフ形式で表示できます。データをグラフ形式で表示するには、分割区分のパネル右上のドロップダウンで[グラフ表示]を選択します。
以下の画像のように、グラフの種類を変更することも可能です。
分割表示の管理
必要に応じて、分割表示から通常の一覧表示に切り替えることができます。また、分割表示内でデータを編集したり、カスタマイズしたりすることも可能です。
分割表示内で対象のデータにカーソルを合わせて[…]アイコンをクリックすると、操作メニューが表示されます。[編集する]をクリックすると、対象のデータの編集画面が開きます。こちらからデータを編集できます。[削除する]をクリックすると、タブ内から該当のデータが削除されます。一度に複数のデータを選択して一括削除することも可能です。
分割区分内でデータを選択し、フォローアップ活動を実施したり、メールを送信したりすることもできます。
分割表示では、すべての分割区分で同じデータ(列)を表示したり、分割区分ごとに異なるデータを表示したりすることが可能です。表示する列の設定を行うには、分割区分のパネルで[列の管理]をクリックします。すべての分割区分で同じデータを表示する場合は、[すべての分割区分に適用する]のチェックボックスにチェックを入れます。分割区分ごとに異なるデータを表示する場合は、こちらのチェックボックスのチェックを外します。
制限事項
- 分割表示は、CRM for Everyoneで一覧表示に対応しているタブでのみ使用できます。該当する主なタブは、次のとおりです:取引先、セット商品、カスタムタブ、通話、キャンペーン、問い合わせ、連絡先、予定、請求書、見込み客、商談、価格表、商品、発注書、見積書、受注書、ソリューション、タスク、仕入先
- 分割表示で作成できる分割区分の上限は、10件です。また、分割区分は2件以上作成する必要があります。
- 分割区分内で設定可能な条件の上限は、10件です。
- 分割方法として[条件]を選択した分割表示に対応している項目の種類は、次のとおりです:テキスト、日付、日時、メールアドレス、数値、電話番号、パーセント、通貨、小数、長整数、自動番号、真偽値、選択リスト、ユーザー、レイアウト、タグ
- 分割方法として[選択リスト]を選択した分割表示に対応している項目の種類は、次のとおりです:選択リスト、ステージ、レイアウト
- 分割方法として[ユーザー]を選択した分割表示に対応している項目の種類は、次のとおりです:担当者(ルックアップ項目)、単一ユーザー(ルックアップ項目)、作成者、編集者、在庫管理者
- [すべて選択する]の操作は、分割表示と一覧表示内では動作が異なります。分割表示内ですべてのデータを選択することはできません。