Zoho CRMの操作画面や項目値の翻訳

Zoho CRMの操作画面や項目値の翻訳

世界各地で事業を展開している場合、複数言語に対応したシステムの導入が欠かせません。Zoho CRMでは、ユーザーごとに表示言語を選択できます。Zoho CRMの個人設定で言語を選択すると、標準のタブ/項目/選択リストの値に適用されます。ただし、組織の管理者が標準のタブ/項目名を変更したり、カスタム項目や選択リストの値を独自に作成したりする場合は、設定した内容が言語ごとには切り替わらず、そのまま表示されます(例:日本語で値を設定した場合、表示言語を英語に切り替えても日本語の値がそのまま表示されます)。組織内で複数の言語を使用している場合に、これが障壁となることがあります。 

たとえば、 組織の本社が日本にあり、アメリカ、フランス、ドイツに支社があるとします。Zoho CRMの組織アカウントの地域情報を[日本]に設定した場合でも、 他国の支店の営業担当者はそれぞれの母国語を、画面の表示言語として選択できます。標準のタブや項目の名前は、各営業担当者が選択した言語で表示されます。ただし、Zoho CRM内で管理者がカスタマイズした設定内容は、設定された言語の値のままで表示され、利用している言語に応じては切り替わりません。このような場合に、Zoho CRMの翻訳機能を使用すれば、タブ/項目の名前や選択リストの値を、必要な言語に翻訳し、ユーザーの言語に応じて切り替えて表示できます。

利用条件
必要な権限
管理者権限を持つユーザーが、翻訳機能を利用できます。

各プランの機能と制限を確認する 

翻訳の手順

表示言語を翻訳するには、以下の手順を実施します。

手順1:翻訳設定の有効化

最初に、[翻訳設定]を有効にします。なお、設定を開始するには、管理者権限でZoho CRMアカウントにログインする必要があります。

手順2:言語の追加

次に、Zoho CRMアカウントの翻訳機能で有効にする言語を追加します。28言語から選択できます。言語を追加すると、該当の言語ファイルが追加されます。言語ファイルには、言語を識別するための専用の言語コードが設定されています。また、すべてのタブ/項目名や選択リストの値が、Zoho CRMアカウントの組織の標準の言語で記載されています。

対応言語:
日本語
英語(英国)
英語(米国)
中国語(簡体字)
中国語(繁体字)
韓国語
ブルガリア語
クロアチア語
チェコ語
デンマーク語
ドイツ語
スペイン語
フランス語
ヘブライ語
ヒンディー語
ハンガリー語
イタリア語
オランダ語
ポーランド語
ポルトガル語(ポルトガル)
ポルトガル語(ブラジル)
ロシア語
スウェーデン語
トルコ語
ベトナム語
アラビア語
インドネシア語
タイ語


手順3:言語ファイルのエクスポート

言語の追加後、言語ファイルをエクスポートします。個々のファイルをエクスポートすることも、すべての言語ファイルを一度にエクスポートすることもできます。言語ファイルをエクスポートした後、ファイル内に記載されている、タブ/項目名や選択リストの値に対応するテキストを翻訳します。エクスポートした言語ファイルの内容の詳細については、 こちらをクリック してご参照ください。

手順4:翻訳済み言語ファイルのインポート

エクスポートした言語ファイルを翻訳後、翻訳済みファイルをZoho CRMにインポートします。

翻訳機能の動作に影響する可能性があるため、エクスポートしたファイル内の翻訳対象テキスト以外の内容や形式は変更しないようにご注意ください。


言語を翻訳してZoho CRMに追加するには

  1. [設定] [カスタマイズ] [翻訳] の順に移動します。
  2. [翻訳設定] の画面で、切り替えスイッチをクリックして、設定を有効にします。


  3. [言語を追加する] ボタンをクリックします。
  4. 言語の追加 画面で、ドロップダウンから、対象の言語を選択します。
  5. [追加する] をクリックします。
    一覧から言語を削除する場合は、対象の言語にカーソルを合わせると表示される、 ごみ箱 (削除する)アイコンをクリックします。

  6. 追加した言語の [エクスポートする] リンクをクリックして、該当の言語のファイルをエクスポート(ダウンロード用に出力)します。
    または、一覧の右上にある [すべてエクスポートする] ボタンをクリックすると、すべての言語ファイルを一度にエクスポートできます。
  7. エクスポートが完了したら、右下の [エクスポートの状況] 画面に表示された [ダウンロードする] ボタンをクリックします。


  8. ダウンロードした言語ファイルを開き、翻訳対象の原文テキストを削除し、翻訳したテキストを追加して置き換えます。
  9. Zoho CRMの [翻訳設定] 画面で、 [インポートする] ボタンをクリックします。
  10. 言語ファイルのインポート 画面で、翻訳済みのファイルを選択します。
    (インポート対象のファイルは、.txt形式または.zip形式にする必要があります)
  11. [インポートする] をクリックします。
    ファイル内の翻訳済みのテキストがZoho CRMに追加されます。


メモ
  1. 各ファイル内の翻訳対象の要素は、要素の名前と表示テキストの組み合わせで記載されています(形式:名前=テキスト)。具体的には、「PicklistValues.Leads.Lead_Status.Contacted=Contacted」のような形式で記載されています(名前/キーの部分が「PicklistValues.Leads.Lead_Status.Contacted」、翻訳対象テキストが「Contacted」)。
    エクスポートした言語ファイル内の各要素にある、「=」の前の部分(各要素の名前/キー)を変更しないようにご注意ください。この例の場合、翻訳後の要素の名前とテキストの組み合わせは、「PicklistValues.Leads.Lead_Status.Contacted=連絡済み」のようになります。

  2. 各言語は専用のコードで識別されます。これにより、インポートした言語ファイルを適切に関連付けることが可能です。このため、言語ファイル内の言語コードを変更しないようにご注意ください。

言語のインポート履歴の表示

[言語のインポート履歴]タブでは、インポートした言語ファイルの一覧を確認できます。最近の履歴から、時系列順に表示されます。 

言語のインポート履歴を表示するには

  1. [設定] [カスタマイズ] [翻訳] の順に移動します。
  2. [翻訳設定] 画面の右上にある、 [言語ファイルのインポート履歴] タブをクリックします。
  3. 各ファイルの下部に、インポートの概要が表示されます。各リンクをクリックすると、詳細を表示できます。

    • [追加] :新しく翻訳されたテキストの件数とその一覧

    • [更新] :既存の翻訳済みテキストのうち、更新されたテキストの件数とその一覧
      (対象の言語を初めて翻訳した場合は、[更新]の件数は「0」になります)

    • [スキップ] :未翻訳のテキストの件数とその一覧 



メモ
  1. 言語ファイル全体をエクスポートするのではなく、未翻訳のテキストのみをエクスポートすることも可能です。該当のテキストのみを翻訳した後、更新したファイルをインポートできます。
    または、言語ファイル全体をエクスポートし、未翻訳のテキストのみを更新して、言語ファイル全体をインポートすることも可能です。
  2. [言語のインポート履歴]タブには、過去60日間にインポートしたファイルのみ表示されます。

翻訳済みファイルのエクスポート

言語を翻訳した後で、タブ内で新しいカスタム項目や選択リストの値が追加されることがあります。このような場合は、翻訳済みファイルをエクスポートし、新しい項目名や値のみを翻訳して、更新した言語ファイルを再度インポートすることが可能です。これにより、すべての項目名や値を再度翻訳する手間を省けます。必要に応じて、未翻訳の言語ファイルをエクスポートして、すべての項目名や値を翻訳することも可能です。 

翻訳済みファイルをエクスポートするには

  1. [設定] [カスタマイズ] [翻訳] の順に移動します。
  2. [翻訳設定] 画面で、 [翻訳設定] の切り替えスイッチをクリックして、設定を有効にします。
  3. 対象の言語の [エクスポートする] リンクをクリックします。
  4. 言語のエクスポート 画面で、次のいずれかを選択します:
    • [翻訳済みのテキスト]
    • [未翻訳のテキスト]
    • [両方]
  5. [エクスポートする] をクリックします。



言語のインポートの取り消し

誤った言語ファイルをインポートした場合や、インポートした言語ファイルを使用しない場合は、インポート処理を取り消すことができます。インポートを取り消すと、そのファイルを使用して実行された翻訳が取り消されます。

言語ファイルのインポートを取り消すには

  1. [設定] [カスタマイズ] [翻訳] の順に移動します。
  2. [翻訳設定] 画面の右上にある、 [言語のインポート履歴] タブをクリックします。
  3. 対象の 言語ファイル の上にカーソルを合わせ、 [この言語のインポートを取り消す] リンクをクリックします。
  4. [はい、進めます] をクリックして、処理を確定します。



翻訳の無効化

翻訳を無効にするには、次の2つの方法があります。

  • 特定の言語の翻訳を無効化する :誤った言語ファイルをインポートした場合や、特定の翻訳済みファイルを使用しない場合は、Zoho CRMアカウントで該当の言語ファイルを無効にすることが可能です。
  • 翻訳設定全体を無効化する :翻訳設定が不要になった場合は、Zoho CRMアカウントで翻訳設定を無効にできます。翻訳設定を無効にすると、言語設定は、Zoho CRMアカウントの組織で設定されている標準の言語に戻ります。
    特定の言語を無効にする/削除すると、該当の翻訳言語を使用しているユーザーには、組織に設定された標準の言語でタブ/項目名と選択リストの値が表示されます。
メモ
特定の言語の翻訳を無効にしたり、削除したりすると、対象の言語を利用しているユーザーの画面で、選択リストやカスタム項目の値がZoho CRMの組織の初期設定の言語で表示されるようになりますのでご注意ください。

言語を無効にするには

  1. [設定] [カスタマイズ] [翻訳] の順に移動します。
  2. 無効にする対象の言語の [ステータス] の切り替えスイッチをクリックして、設定を無効にします。
  3. 確認画面で、 [はい、無効にします] をクリックして、処理を確定します。

翻訳設定を無効にするには

  1. [設定] [カスタマイズ] [翻訳] の順に移動します。
  2. [翻訳設定] 切り替えスイッチをクリックして、設定をボタンを無効にします。
  3. 確認画面で、 [はい、翻訳を無効にします] をクリックして、処理を確定します。

選択リスト項目の参照値

選択リストの値がさまざまな言語に翻訳されている場合、該当の値をZoho CRMの設定で使用する際には注意が必要です。特定の言語の値を使用して設定していた場合、他の言語を利用するユーザーの環境では正常に機能しないことがあります(対象となる機能/設定の例:数式項目、メールテンプレートやタスクの件名の差し込み項目、カスタム関数、Web通知のパラメーター)。

たとえば、選択リスト項目[見込み客のデータ元]の選択肢の値である[広告]が、英語に翻訳されているとします。この場合、Zoho CRMを英語で利用しているユーザーに対しては、[広告]の値を使用した設定は機能しません(英語での選択リストの値は[Advertisement]であり異なるため)。この問題を解決するために、 参照値 を設定できます。選択リストの各値に対して、すべての言語で共通の参照値を設定することが可能です。各種機能や設定において参照値を使用することで、多言語を利用している場合でも問題なく機能させることが可能です。 

参照値を使用するには

  1. [設定] [カスタマイズ] [タブと項目] の順に移動します。
  2. 対象の タブ を選択し、対象のレイアウトにカーソルを合わせて、[…](設定)アイコンをクリックし、メニューから [レイアウトを編集する] を選択します。
  3. 選択リスト項目を選択し、 […] (設定)アイコンをクリックします。
  4. メニューから [プロパティの編集] をクリックします。
  5. 選択リストの詳細 の設定画面で、 [参照値] を選択し、各値の参照値を設定します。


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