Android向けの自動ガイドボットのSDK(開発キット)の操作

Android向けの自動ガイドボットのSDK(開発キット)の操作

スマートフォンが登場して以来、モバイルアプリはビジネス分野でも重要なものとなりました。今日、企業においては、顧客との関係をより深めるために、モバイルアプリを通じてさまざまなサービスが提供されています。モバイルアプリを提供している場合には、顧客の利便性を高めるために、アプリに顧客サポート機能を組み込みたいという場合も多いでしょう。

Zoho Deskで提供されている、Android向けの自動ガイドボットのSDK(開発キット)を利用すると、自社が提供しているAndroidアプリにZoho Deskの自動ガイドボット機能を組み込むことが可能です。自動ガイドボット機能を組み込むと、従来、サポート担当者からの直接的なサポートを必要としていた顧客が、チャット上の自動ガイダンスに従って、自分で問題を解決したり、手続きを行ったりできるようになります。 

自動ガイドボットについての詳細は、こちらの記事をご参照ください。

自動ガイドボットのSDK(開発キット)の設定  

提供中のAndroidアプリに自動ガイドボットの機能を追加するには、まず、Zoho Deskで自動ガイドボットのアドオンの設定を行う必要があります。

      1.      Zoho Deskの画面で画面右上にある設定アイコンをクリックし、[一般]の欄にある[自動ガイドボット]を選択します。
 
      2.      画面左側のメニューで[一般]の欄にある[自動ガイドボット]をクリックします。
                  自動ガイドボットの一覧が表示されます。
                  関連情報自動ガイドボットのフローの作成
 
      3.      アプリに埋め込みたい自動ガイドボットの欄で、(共有)アイコンをクリックします。
                     共有設定に関する画面が表示されます。
 
 
      4.      [モバイルSDK]をクリックします。


表示された画面で以下の情報を確認できます。
 
  • 組織ID:組織ごとに個別のIDです。
  • ウィジェットID:自動ガイドボットのウィジェットごとに個別のIDです。
  • ドメイン:組織ごとに個別のURLです。
これらの情報は、自動ガイドボットの表示処理の設定に必要です。

自動ガイドボットのSDK(開発キット)とAndroidアプリとの連携  

Zoho Deskで自動ガイドボットのアドオンの設定を行ったら、Mavenを使用してAndroidアプリとZohoの自動ガイドボットのSDK(開発キット)を連携する必要があります。
SDK(開発キット)とアプリを連携するには、以下のコードを最上位のフォルダー(ルートフォルダー)の「build.gradle」ファイルに追加します。
repositories { maven { url 'https://maven.zohodl.com/' } maven { url 'https://downloads.zohocdn.com/wmslibrary' } }
アプリ内の「build.gradle」ファイルの依存関係のセクションに、依存関係に関する以下のコードを追加します。
 
dependencies {
implementation 'com.zoho.gc:chat:1.0_beta03'
}

Info
Zohoの自動ガイドボットのSDK(開発キット)と互換性のあるバージョン:
minSdkVersion - 21
compileSdkVersion - 32 
targetSdkVersion - 32 
kotlin_version - 1.5.20

自動ガイドボットの表示  


アプリ内で自動ガイドボットを表示するには、メソッド内で以下の情報を指定する必要があります。
  • 組織ID(orgId)
  • ウィジェットID(widgetId)
  • ドメイン(domain)
これらの情報は、Zoho Deskの自動ガイドボットのアドオンの設定ページから確認できます(詳細は、上記の「自動ガイドボットのSDK(開発キット)の設定」のセクションをご参照ください)。
  
 
自動ガイドボットの表示:
Kotlin
ZohoGC.getInstance(context).show(activity, orgId, widgetId, domain) 
Java
  ZohoGC.Companion.getInstance(context).show(activity,orgId, widgetId, domain);


位置情報ブロックの設定  

位置情報ブロックを有効にするには、以下の手順を実施します。
1. Google マップ用のAPIキーを取得します。
    APIの取得方法については、こちらをご参照ください。
2. 「Androidmanifet.xml」のファイルを開き、以下のコードを追加します。
 なお、コード内の「YOUR_MAP_API_KEY」の部分には、取得したAPIキー挿入します。
<meta-data
    android:name="com.google.android.geo.API_KEY"
    android:value="YOUR_MAP_API_KEY" /> 
3. 「strings.xml」のファイルを開き、以下のコードを追加します。
<string name="zoho_gc_places_api_key">YOUR_MAP_API_KEY</string> 
検索欄:
利用者は検索欄から特定の場所を検索して、該当の位置情報をサポート担当者宛てに共有できます。特別な設定を行わない場合(初期設定のままの場合)、検索欄は表示されます。不要な場合、非表示にするように設定することも可能です。その場合はこの後に記載されているメソッドを使用します。
Notes
メモ:検索欄で住所を検索する機能は有料です。

  
Kotlin
ZohoGCUtil.setHideLocationSearch(true);
Java
ZohoGCUtil.setHideLocationSearch(true); 


会話変数:   

会話変数は、自動ガイドボットでのやりとりを通じて、顧客が入力/選択した情報を保存するために使用します。組織内の複数のフローで共通して利用することができます。
関連情報:会話変数
 
会話変数の設定方法と更新方法は以下のとおりです。
 

会話変数の設定: 


Kotlin

val sessionVariableMap = HashMap<String, Any>()
sessionVariableMap.apply

      {
    this["name"] = "exampleName"
    this["value"] = "exampleValue"
}
      val sessionVariableList = ArrayList<HashMap<String, Any>>()
sessionVariableList.add(sessionVariableMap)
ZohoGC.getInstance(context).setSessionVariables(sessionVariableList)
Java
HashMap<String, Object> sessionVariableMap= new HashMap<>();
sessionVariableMap.put("name","exampleName");
sessionVariableMap.put("value","exampleValue");
ArrayList<HashMap<String,Object>> sessionVariableList= new ArrayList<>();
sessionVariableList.add(sessionVariableMap);
 
 

会話変数の更新:   

Kotlin

val sessionVariableMap = HashMap<String, Any>()
sessionVariableMap.apply

       {
    this["name"] = "exampleName"
    this["value"] = "exampleValue"
}
      val sessionVariableList = ArrayList<HashMap<String, Any>>()
sessionVariableList.add(sessionVariableMap)
ZohoGC.getInstance(context).updateSessionVariables(sessionVariableList)
 
Java
HashMap<String, Object> sessionVariableMap= new HashMap<>();
sessionVariableMap.put("name","exampleName");
sessionVariableMap.put("value","exampleValue");
ArrayList<HashMap<String,Object>> sessionVariableList= new ArrayList<>();
sessionVariableList.add(sessionVariableMap);

ZohoGC.Companion.getInstance(context).updateSessionVariables(sessionVariableList);
 

テーマのカスタマイズ:  

自動ガイドボットの標準のテーマの種類には、ライトテーマとダークテーマがあります。テーマは、必要に応じて変更できます。また、テーマの強調色(アクセントカラー)や基調色をカスタマイズすることも可能です。
 
Notesメモ:初期設定のテーマは、ライトテーマです。
 
Kotlin
val light: ZDTheme = ZDTheme.Builder(false).build() 
Java
ZDTheme light = new ZDTheme.Builder(false).build();

 


ダークモードに変更したい場合は、以下のメソッドを使用します。
 
Kotlin
val dark: ZDTheme = ZDTheme.Builder(true).build()
  
Java
ZDTheme dark = new ZDTheme.Builder(true).build(); 
テーマの色をカスタマイズするには、「ThemeBuilder」を使用します。強調色(アクセントカラー)を指定するには「setColorAccent」、基調色を指定するには「setTextColorPrimary」を使用します。


 
Kotlin
        val light: ZDTheme = ZDTheme.Builder(false).build()
val dark: ZDTheme = ZDTheme.Builder(true).build()
ZohoGCUtility.themeBuilder = light
 
Java
ZDTheme light = new ZDTheme.Builder(false).build();
ZDTheme dark = new ZDTheme.Builder(true).build();
ZohoGCUtility.INSTANCE.setThemeBuilder(light);

Notes
メモ:テーマの色をカスタマイズする場合も、テーマの種類の設定が必要です。自動ガイドボットのテーマには、設定に従って、ダークテーマまたはライトテーマのいずれかが適用されます。

ローカルデータのクリア  

データベースやファイルなど、SDK(開発キット)内に保存されたすべてのデータ(ローカルデータ)を削除するには、以下のメソッドを使用します。
 
Kotlin
ZohoGC.getInstance(context)
    .clearData(object : ZDChatCallback.ZDClearDataCallback {
        override fun onSuccess() {}
        override fun onFailed(exception: Exception) {}
    })
Java
ZohoGC.Companion.getInstance(context).clearData(new ZDChatCallback.ZDClearDataCallback() {
    @Override
    public void onSuccess() {

    }
    @Override
    public void onFailed(Exception exception) {

    }
});
  

ログの有効化  


初期設定では、ログは無効になっています。デバッグ用の情報をログ出力機能(Logcat)を通じて表示したい場合は、以下のメソッドを使用すると、ログを有効にできます。
 
Kotlin
ZohoGC.getInstance(context).enableLog(true)
 
Java
ZohoGC.Companion.getInstance(context).enableLog(true);



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