SLAの作成と使用

SLAの作成と使用

SLA(サービスレベル契約)は、顧客に提供することに同意したサービス基準です。サポートにおいては、担当者からの返信時間や解決時間等が設定されます。通常、SLAには実行や達成条件、目標が含まれます。一定の条件に応じて実行するべき内容に応じて、SLAを適用できます。返信時間や解決時間の基準の設定、エスカレーションの送信、問い合わせの再割り当て、優先度の更新といった処理が可能です。

Zoho Deskのサービスレベル契約は、 2つの方法 で設定できます:
  • Zoho Deskでは、取引先ごとにSLAを作成できます。
  • 汎用的なSLA(標準サポート/優先サポートなど)を作成し、複数の取引先に適用できます。 
例えば、Zylker Inc.という会社が2つのサービスレベルを提供しているとします。標準サポート(12時間SLA)、および、優先サポート(3時間SLA)です。これらのサービスレベルは、目標条件に基づいて取引先に関係なく適用されます。一方、ABC Corpと呼ばれる別の会社は、それぞれの取引先ごとに特定の目標を持つSLAを提供できます。これらの2つは、並行して利用できます。

メモ:
  • SLAは [問い合わせ] タブにのみ適用されます。
  • ヘルプデスク自動化 の管理権限を持つユーザーのみが、この機能を利用できます。
  • Zoho DeskのすべてのプランでSLAが利用できます。ただし、 無料 プランでは 優先度 に応じたSLAのみ利用でき、カスタムSLAは利用できません。
  • SLAは部門ごとに最大 4件 (スタンダードプラン)、 10件 (プロフェッショナルプラン)、 20件 (エンタープライズプラン)まで作成できます。
  • 項目の更新を実行タイミングとするSLAは、エンタープライズプランでのみ作成できます。
  • 取引先 に応じたSLAは、 プロフェッショナル プラン以上で利用できます。
  • 各SLAには、目標を最大 10件 まで関連付けることが可能です。

SLAの設定

SLAは簡単に設定できます。まず、SLAのポリシーを作成して、特定の取引先に関連付けるか、または、複数の取引先に共通的に適用するかを選択します。SLAは、以下のタイミングで適用できます:
  • 問い合わせが作成された時
  • 問い合わせが更新された時
  • 問い合わせの特定の項目が更新された時
  • 問い合わせに顧客から返信があった時
  • 担当者が問い合わせへの返信を送信した時
  • 非公開のメールのやりとりが送信され、受信された時
  • 問い合わせにコメントが追加された時[公開、非公開、顧客]
注:SLAが、契約や取引先用のSLAを通じて特定の取引先に関連付けられている場合にのみSLAを適用したい場合は、[取引先に関連付けられている場合にのみ実行する]の設定を有効にしてください。 たとえば、有償サポート用のSLAをエンタープライズプランのすべての取引先に適用したい場合などに、 SLAが対象の取引先にのみ適用されるようにするには、この設定を有効にしておく必要があります。
特定の取引先に対する新しいSLAポリシーを作成するには:
  1. 上部のバーにある 設定 アイコン( をクリックします。
  2. [設定] ページの [自動化] [エスカレーション(SLA)] をクリックします。
  3. [SLA(サービスレベル契約)] ページで、選択リストから 部門 を選択します。
  4. 右上にある [新しい SLA] をクリックします。



  5. [SLAの作成] ページで、次の操作を実行します:
    • SLA名 を入力します。
    • 必要に応じて、 詳細 項目に入力します。
    • 処理を実行する タイミング を入力します。
      問い合わせの作成 問い合わせの更新 項目の更新、顧客の返信、担当者の返信、非公開のやりとり、コメント から選択します。
    • [項目の更新] オプションを選択した場合、次の操作を実行します:
      • 選択リストから 項目名 を選択します。
      • 以下のいずれかの条件を選択します:
        • 上記の項目の いずれか を更新した時に、ルールを実行する。
        • 上記の項目の すべて を更新した時に、ルールを実行する。
    • [非公開のやりとり] オプションを選択した場合、SLAの適用タイミングとして [返信の受信] または [返信の送信] または、その両方を選択できます。
    • [コメント] オプションを選択した場合、SLAの適用タイミングとして[ 非公開 コメント]、[ 公開 コメント]、「 顧客 のコメント]、または、そのすべての種類のコメントを選択できます。
    • [問い合わせ作成日時から回答時間と解決時間を計算] オプションを有効にできます。
      この機能を有効にすると、SLAにおいて回答時間と解決時間を計算する際に、修正日時ではなく問い合わせの作成日時を基準にします。
    • [取引先に関連付けられている場合にのみ実行] オプションを有効にできます。
  6. [次へ] をクリックします。
  7. [対象の追加] をクリックします。



  8. [対象の追加] 画面で、次の操作を実行します:
    • SLAポリシーの適用にあたって、問い合わせが満たす必要のある 条件 を入力します。
      AND / OR 演算子を使用して、複数の条件を追加できます。
    • 返信期限 時間を設定します。 返信時間は[時間]と[分]、または[日]で入力します。
      また、 [最初の返信のみに適用] オプションを有効にします。無効にすると、問い合わせに関する顧客の返信ごとに返信時間のSLAの期限が適用されます。
    • 解決期限 を設定します。 [入力必須]
      解決時間を[時間]と[分]、または[日]で入力します。
    • なお、 回答時間と 解決時間を 営業時間 、または、 カレンダー 時間のどちらで測定するかを選択します。
      ヒント: 営業時間を設定してSLAに適用すると、担当者の不在中にはタイマーが停止します。
    • SLAで設定した 返信時間 解決時間 に違反した場合の エスカレーション の処理を有効にできます。
      通知を受け取るユーザーを選択します。通知のタイミングを解決時間の一定時間前、期限ちょうど、一定時間後から選択できます。
    • エスカレーションのメールテンプレート を選択します。
      エスカレーションが発生すると、選択されたテンプレートをもとにメールが送信されます。
    • エスカレーション時の処理 を設定します。
      エスカレーション後、問い合わせを別の担当者に再割り当てして優先度を上げることを選択できます。
  9. [保存] をクリックします。
新しい目標がSLAポリシーに追加されます。このSLAにさらに目標を9件まで追加できます。
メモ:
  • 複数の取引先にSLAを共通的に適用する場合、 [取引先に関連付けられている場合にのみ実行] オプションを無効にします。
  • SLAの解決時間と返信時間の両方を設定した場合、解決時間は返信時間より長くする必要があります。
  • 最大 4 段階のエスカレーション処理を設定できます。エスカレーションの段階ごとに実行する処理を設定できます。
  • 問い合わせが作成または更新されると、SLAの処理が適用される前に、すべての割り当てルールおよびワークフロールールが実行されます。

取引先へのSLAの追加

SLAの作成後、SLAのポリシーを取引先に追加します。
 
SLAを追加するには:
  1. [顧客] タブをクリックします。 
  2. [連絡先のホーム] ページで、左上の 取引先 タブをクリックします。
  3. [取引先のホーム] ページで、詳細を確認する取引先を選択します。 
  4. [取引先の詳細] ページで、左側のウィジェットから [SLAと契約] アイコン(   )をクリックします
  5. [SLAと契約] で、 [新しいSLA/契約] をクリックします。
  6. 選択リストから SLA を選択します。
  7. [保存] をクリックします。
SLAが取引先に関連付けられます。


SLAの無効化

SLAのポリシーはいつでも有効または無効にできます。SLAを無効にすると、 無効 と表示されます。必要に応じてSLAを再度有効にできます。

SLAを無効にするには:
  1. 上部バーにある 設定 アイコン(  をクリックします。
  2. [設定] ページの [自動化] [エスカレーション(SLA)] をクリックします。
  3. [SLAのリスト] ページで、SLAにカーソルを合わせて、 無効 アイコン( をクリックします。
SLAが無効になります。 

SLAの削除

利用していないSLAポリシーは削除できます。SLAを削除すると、SLAのデータは完全に削除され、元に戻せなくなります。

SLAを削除するには:
  1. 上部バーにある 設定 アイコン( をクリックします。
  2. [設定] ページの [自動化] [エスカレーション(SLA)] をクリックします。
  3. [SLAのリスト] ページで、SLAにカーソルを合わせて、 削除 アイコン( )をクリックします
  4. [OK] をクリックして確定します。
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