エンドユーザーに質の高い顧客サービスを提供するという観点において、工数管理はとても大切です。問い合わせが受け付けられた後、顧客はできるだけ早く問題が解決されることを望みます。また、サポートマネージャーは、問い合わせが「未完了」から「解決済み」に変わるのにかかった工数全体を管理する必要があります。Zoho Deskの工数管理機能は、顧客の期待に応えること、チームのパフォーマンスを管理することの両面を容易にします。
工数管理の利点
担当者が、顧客の問い合わせや活動に費やす工数を監視できます。問い合わせが受信されてから、分析され、最終的に解決されるまでにかかる工数を把握できます。
問い合わせや活動に追加した工数をエクスポートして請求書を作成し、顧客に請求できます。
工数管理用の標準ダッシュボードから、詳細な洞察を得ることができます。
担当者の工数費用を顧客に請求しない場合でも、サポートを提供するためにかかる費用を把握できます。
注:
- 工数管理機能は、プロフェッショナルプランおよびエンタープライズプランで利用できます。
- スタンダードプランでは、問い合わせ上で手動で工数を管理できます。
問い合わせと活動の工数管理
始める前に、以下のさまざまな管理方法と関連設定について必ず確認してください。
問い合わせの工数管理
次のいずれかの方法で、問い合わせにかかった工数を管理できます。
手動管理オプションを使用すると、担当者はタイマーを手動で開始/停止するタイミングを制御できます。問い合わせの詳細ページで、タイマーを開始/一時停止できます。自動管理オプションは、担当者が問い合わせに対して、事前に設定した処理を実行した秒数の合計を記録します。たとえば、問い合わせに返信したり、コメントを残したりする工数です。Zoho Deskの工数管理設定時に、上記のいずれかの種類を選択できます。
問い合わせの自動工数管理機能を有効にする際の追加設定は、次のとおりです:
工数管理の対象となる処理
Zoho Deskを使用すると、担当者が行っていることをすべて監視できるよう、問い合わせに関するすべての活動、または特定の活動にかかった工数を管理できます。次の問い合わせ処理の管理を選択できます:
返信
問い合わせの返信、全員への返信、転送の処理にかかった工数を管理できます。このオプションは初期設定で選択され、選択の解除はできません。
手動での下書き
問い合わせへの返信の作成にかかった工数を管理できます。担当者が自分の工数を送信するには、エディター内で「下書きを保存」をクリックしてください。
項目の更新
問い合わせを編集せずに、項目を更新するのにかかった工数を管理できます。
承認
承認申請の作成、編集、削除にかかった工数を管理できます。
コメント
問い合わせの詳細ページからのコメントの追加、編集にかかった工数を管理できます。
解決方法
問い合わせの詳細ページでの解決方法の追加、編集、削除にかかった工数を管理できます。
添付ファイル
問い合わせの「添付ファイル」サブタブで、ファイルの追加、削除にかかった工数を管理します。
自動一時停止タイマー
このオプションを有効にすると、担当者が30秒間アイドル状態になった時に、自動でタイマーが一時停止します。担当者が問い合わせに戻ると、タイマーは自動的に再開します。これにより、問い合わせにかかった実際の工数との誤差を無くせます。
担当者からタイマーを隠す
問い合わせが開かれると、ページの上部にタイマーが表示され、担当者が一時停止/リセットできます。Zoho Deskで工数管理を続けながら、このタイマーをすべての担当者から非表示にすることも選択できます。ただし、担当者は、[工数]タブで問い合わせにかかった工数のログを表示できます。
担当者は自分の工数を編集できます
事前に設定した問い合わせ処理が完了すると、タイマーはかかった工数を保存して、自動登録します。この設定を有効にすると、かかった工数を登録、または無視するかどうかを選択するポップアップウィンドウが表示されます。自動登録されるまでの10秒間で、工数を確認できます。この設定は、担当者にタイマーを表示したときにのみ有効にできます。
活動の工数管理
担当者が、活動にかけた工数を管理できます。問い合わせとは異なり、タスクや予定といった活動では、担当者がタイマーの開始と停止を、手動で制御する必要があります。一方で、各通話に費やした工数は自動的に記録され、該当の通話と関連付けられている問い合わせに自動的に追加されます。
工数管理の編集
初期設定では、すべての部門の問い合わせと活動の両方で、手動の工数管理が有効になっています。設定を変更して、いつでも自動管理に切り替えることができます。
工数管理を編集するには:
- 上部バーにある[設定]アイコン()をクリックします。
- [カスタマイズ]メニューの下にある[工数管理]をクリックします。
- [工数管理]ページで、ページの上部にある[部門]を選択します。
- 問い合わせのタイマーを自動で実行するには、[自動]を選択します。
[自動]を選択した場合、上記の説明通りに、追加設定を編集します。 - 活動の工数管理では、一度に1つの活動に対してタイマーを実行することを選択できます。
- 編集の完了後、ブラウザーを更新すると、変更内容が反映されます。
注:
- 手動管理から自動管理に切り替えるには、担当者が自分の問い合わせで実行している有効なタイマーを追加または破棄してください。
- タスクや予定の手動管理、通話の自動管理を無効にする場合も、同様です。
- 同時管理から活動の設定を変更する際にも、同じ操作を行ってください。
工数管理の無効化
工数管理を無効にするには、Zoho Deskで工数管理の切り替えスイッチをオフに切り替えるだけです。
管理を無効にするには:
- 上部バーにある[設定]アイコン()をクリックします。
- [カスタマイズ]メニューの下にある[工数管理]をクリックします。
- [工数管理]ページで、管理を無効にする部門を選択します。
- ページの上部にある[工数管理]の切り替えスイッチをオフにして、無効にします。
- 無効化の完了後、ブラウザーを更新すると、変更内容が反映されます。
請求設定の設定
工数に基づいて顧客に請求する場合は、請求対象の工数を作成する必要があります。Zoho Deskには、工数管理だけでなく、工数に正確な請求単価を適用する機能もあります。必要な設定は、担当者、権限、問い合わせごとの時間単価の設定だけです。これにより、選択した時間単価に基づいて、工数の請求対象額が算出されます。
請求設定を設定するには:
- 上部バーにある[設定]アイコン()をクリックします。
- [カスタマイズ]メニューの下にある[工数管理]をクリックします。
- [工数]ページで、ページ上部にある[部門]を選択します。
- [請求設定]オプションの切り替えスイッチを、[オン]に切り替えます。
- [請求条件]項目で、次のいずれかを選択します。
- 担当者の固定費: すべての担当者に適用される一律の時間単価を追加します。
- 担当者別の個別費用: 各Zoho Deskの担当者対して時間単価を追加します。
- 権限別の個別費用: 個別のユーザー権限に対して時間単価を追加します。
- 問い合わせの固定費: すべての問い合わせに適用される一律の時間単価を追加します。
- 対応する項目に[時間単価]を入力します。
[固定費]を選択した場合、[追加]アイコン()をクリックして、各担当者または各権限に対して固有の時間単価を入力します。 - [保存]をクリックします。
メモ:
- 最初に入力した工数データにのみ、問い合わせの固定費が登録されます。それ以降のすべての入力データは、値0.0となります。
請求履歴
いつ担当者の費用を追加したかを確認したいですか?いつ、誰が最後に請求設定を更新したかを知る必要がありますか?Zoho Deskでは、最初に有効にされた時点から、請求設定で実行されたすべての処理について完全な履歴を確認できます。
請求履歴を表示するには:
- 上部バーにある[設定]アイコン()をクリックします。
- [カスタマイズ]メニューの下にある[工数管理]をクリックします。
- [工数管理]ページで、ページ上部にある[部門]を選択します。
- ページの下部にある[請求履歴]リンクをクリックします。
画面の右側に開いたウィンドウで、請求に関連するすべての活動を確認できます。