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概要
Zoho Creatorの
監査証跡機能では、ユーザーやシステムによる活動を含め、アプリケーションのデータに加えられた変更を追跡できます。変更内容、日時、方法、実行者に加え、
Delugeスクリプト、
API、
ワークフロー、
フォームメールを通じて実行された操作も記録されます。これにより、アプリケーション内のデータに対する一連の活動が証跡として残り、活動を詳細に監視できます。
利用条件
- 監査証跡は、Creatorの無料および有料の料金プランで利用できます。
- 無料プランでは、[変更監査]と[データ転送監査]の監査データがいずれも3か月間保持されます。有料プランでは、[変更監査]のデータは3年間、[データ転送監査]のデータは3か月間保持されます。監査証跡のタブについて詳しくは、セクション2 を参照してください。
- Creatorアカウント内のすべてのアプリケーションの監査証跡にアクセスして管理できるのは、特権管理者と管理者のみです。
1. 概要
一般的な組織では、複数のユーザーがアプリケーションやサービスにアクセスします。機密データへの潜在的な脅威やデータの不正利用を防ぐには、各ユーザーの活動を監視することが重要です。Zoho Creatorの
監査証跡機能を使用すると、アプリケーションの
ライブモードで行われたすべての活動について、詳細なログを保持できます。アプリデータへの変更を特定し、セキュリティ違反が発生した際に一連の操作を追跡するうえで重要な役割を果たします。
特定の日付、ユーザーの種類、実行された操作、データID、ユーザーのメールアドレスに基づいてフィルターを設定し、確認する内容をカスタマイズできます。たとえば、セキュリティインシデントを調査する際、監査証跡機能を使用すると、機密データをエクスポートしたユーザーや重要なデータを削除したユーザー、および操作が行われた日時を特定できます。
監査証跡には、記録される詳細レベルに応じて次の2種類があります。
- 基本監査証跡では、データの作成、更新、削除や、インポート、エクスポート、印刷などのレポートに対する活動など、アプリケーションのライブモードでユーザーが直接行った操作が記録されます。
- 詳細監査証跡では、さらにDelugeスクリプトの実行、API呼び出し、フォームメールを通じて実行された操作など、システム主導の操作も記録されるため、バックグラウンド処理をより詳細に把握できます。
ライブモードで行われた活動は、次の実行元から記録されます。
- ユーザー操作 - データの作成、編集、削除や、レポートのインポート、エクスポート、印刷など、ユーザーがアプリケーション内で直接行った操作です。
- Deluge - 更新やタスクの実行など、カスタムDelugeスクリプトを通じて実行された操作です。
- フォームメールのデータ - メール入力によって実行された送信や更新など、フォームベースのメールを介して開始されたデータ操作です。
- API - 外部API呼び出しによるデータの変更や取得です。外部システムとの連携状況を明確に把握できます。
- ワークフロー - タスクの実行、データの更新、条件に基づく処理など、設定済みのワークフローによって自動的に行われた操作です。
1.1. 仕組み
1.2. 利用例
ケース1:従業員管理アプリケーションでの重要なデータ更新の追跡
組織向けに従業員管理アプリケーションを作成したとします。人事管理者は、入社手続きや役割の変更から給与の調整、機密レポートへのアクセスまで、従業員データに対するすべての更新を把握する必要があります。監査証跡機能を使用すると、従業員プロフィールに対して行われたすべての操作が自動的に記録されます。たとえば、管理者が従業員の給与や役割を変更すると、次の詳細が記録されます。
- 変更を行ったユーザー
- 実行された操作の種類(作成、編集、削除、表示など)
- 重要な項目の変更前後の値(給与、役職など)
- 変更が行われた日時
- 操作の実行方法(ユーザー操作、API、ワークフローなど)
このように詳細を記録することで、すべての変更を追跡でき、機密情報の不適切な更新リスクを軽減できます。また、人事部門は従業員との紛争や、労働法および社内規定への準拠状況の確認にも確実に対応できます。
ケース2:医療アプリケーションでの機密データ更新の追跡
クリニック向けに
病院ケアアプリケーションを作成したとします。このアプリでは、患者が検査結果の確認、予約の登録、個人情報(
PIIおよび電子的保護対象医療情報を含む)の更新を行えるため、ユーザーの活動を追跡することが不可欠です。
監査証跡では、次のようなすべての操作が自動的に記録されます。
- 患者側の操作:予約の登録と変更、データの表示またはダウンロード。
- スタッフ側の操作:患者データへのアクセス、病歴の編集、処方内容の更新、データのコメント内にある患者メッセージへの返信
各イベントについて次の情報が記録され、監査証跡ページで確認できます。
- 操作を行ったユーザー(患者またはスタッフのユーザー名)
- 実行された操作(検査結果の表示、個人情報の編集)
- 実行日時(タイムスタンプ)
- 操作元(IPアドレス)
この詳細なログにより、重要な活動をすべて把握できるため、医療機関はアクセスに関する問題、セキュリティ侵害、コンプライアンス監査に対応できます。
1.3. 操作手順
アカウントの
[管理]モジュールにある
[操作]セクションで、
[監査証跡]を選択します。
[監査証跡]画面中央の
[監査証跡を表示]をクリックし、対象の
[アプリケーション]と
[フォーム]を選択してから、目的の監査データに対応するタブを選択します。
詳細はこちら
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2. 監査証跡の各タブ
監査証跡のデータは、次の2つのタブに分類されます。
2.1 [変更監査]
このタブでは、データに対する作成、編集、削除、復元などのユーザー操作が記録されます。また、コンプライアンス対応のため、編集前後の値も記録されます。これらのユーザー操作は、Delugeスクリプトの実行、API呼び出し、フォームメール、ワークフロー内のデータアクセス操作とともに、アプリのライブモードから記録されます。このタブでは、データに対する操作(作成、編集、削除、復元)を実行したユーザー(ユーザーのメールアドレス)、操作を実行したタイムスタンプ、該当するデータIDを確認できます。
エントリーをクリックすると詳細ログが表示され、データの詳細や、データの変更が行われた端末の種類を詳しく確認できます。各詳細ログには、ユーザー情報と、ユーザーが操作を実行したコンポーネントの種類に加え、次の2つのセクションがあります。
- 概要:アプリ名とコンポーネント名、コンポーネントの種類、操作元。
- データの詳細:編集、削除、復元されたデータの項目名、種類、値、添付ファイル(アップロードされた画像やファイルの名前)。データが編集された場合は、編集前後の値も表示されます。

- サブフォームの詳細:フォームにサブフォームがあり、ユーザーが次の操作を行った場合に表示されます。サブフォームのデータIDも記録されます。
- 作成:サブフォームの行が追加されたときに記録されます。
- 編集:サブフォームの行が編集されたときに、編集前と後の値が記録されます。
- 削除:サブフォームの行が削除されたことを示します。
- コメントの詳細:作成および削除されたコメントの詳細です(データのコメントに関連する操作でのみ利用できます)。
メモ:
[アプリケーションを切り替えて]、別のアプリのコンポーネントに対するデータ編集履歴を確認することもできます。
2.2 [データ転送監査]
このタブでは、ユーザーが
レポートに対して行ったエクスポート、印刷、インポートの活動が記録され、これらの操作を包括的に監視できます。
こちらでは、レポートに対する操作(インポート、エクスポート、印刷)を実行したユーザー(ユーザーのメールアドレス)、操作を実行したタイムスタンプ、該当するデータIDを確認できます。エントリーをクリックすると詳細ログが表示され、データの詳細や、データの変更が行われた端末の種類を詳しく確認できます。各詳細ログには、ユーザー情報と表示されたコンポーネントの種類に加え、次の2つのセクションがあります。
- 概要:アプリ名とコンポーネント名、コンポーネントの種類、実行元、データ件数。
- 詳細:レポート名、データ件数、PII項目(該当する場合)、ファイル形式、サイズ。
エクスポートおよび印刷の活動の詳細表示では、レポートに適用されたフィルターの詳細と、エクスポートされた添付ファイルの名前が記録されます。
3. 監査レポート
監査レポートは、ユーザーが選択したフィルターに基づき、監査証跡データから生成されるダウンロード可能なレポートです。特権管理者と管理者は詳細な監査データを確認でき、アプリケーション全体の透明性、追跡可能性、コンプライアンスを確保できます。
3.1 監査レポートを生成するには
選択した監査タブとフィルター条件に基づいてレポートを生成できます。監査レポートを生成するには、対象の監査タブで必要なフィルターを適用し、右下の[レポートを生成]ボタンをクリックします。
生成を開始すると、[監査レポート]タブで進捗状況を確認できます。こちらでは、アプリケーション名、コンポーネントの種類、生成者、生成日、エクスポートステータス、有効期限などの詳細も確認できます。また、生成が完了したレポートをこちらからダウンロードできます。
4. 監査設定
監査設定では、アプリケーションで取得する操作の種類と詳細レベルを制御できます。初期設定では、基本監査証跡により、アプリの本番モードで実行されたユーザーの活動が取得されます。さらに、高度な監査証跡を有効にすると、アプリ間のDelugeスクリプト、API呼び出し、フォームメール、ワークフロー内のデータアクセス操作によって実行された処理など、より詳細なシステムレベルの操作を取得できます。
これらの設定は、[変更監査]タブの監査データに対してのみ設定でき、[データ転送監査]には適用されません。
4.1 IPアドレスを取得するには
[IPアドレスを取得]の切り替えスイッチを使用すると、監査証跡の各操作に関連付けられたIPアドレスを記録できます。有効にすると、データの作成、更新、アクセス、データ処理など、すべての活動について、操作元のIPアドレスが監査証跡に含まれます。この追加情報により、操作がどこから行われたかをより明確に把握でき、管理者によるセキュリティ監視の強化、不審な活動の検出、コンプライアンス要件への対応に役立ちます。
初期設定では、IPアドレスを取得するオプションは無効です。
4.2 [管理者の活動]
このタブには、既存の監査証跡設定に対して行われた
管理者レベルの操作が記録されます。エンドユーザーの活動を対象とする通常の監査証跡とは異なり、管理者の活動では、組織内の
特権管理者、
管理者、または
アプリ管理者のうち、誰が監査設定の変更、フィルターの適用、監査方法の変更を行ったかが記録されます。管理者は、コンプライアンス審査や社内レポート作成のために活動を確認できます。このデータの保存期間は
3か月です。管理者が実行した活動の確認方法については、
こちらのセクションをご参照ください。
5. フィルターの適用
メモ:選択したフィルターは、現在監査証跡を表示しているタブに適用されます。
フィルターを使用すると、監査証跡データを抽出する条件を細かく指定できます。次の条件で抽出できます。
- [期間]:任意の期間を指定して監査データを表示します。
- [特定の日付]:特定の日付を選択して監査データを表示します。
- [ユーザーの種類]:[ユーザー]、[ポータルユーザー]、または[公開ユーザー]で結果を絞り込みます。
- [操作]:
- [変更監査]:データに対する[作成]、[編集]、[削除]、[復元]、およびデータのコメントに対する[作成]と[削除]など、特定の活動に絞り込みます。
- [データ転送監査]:レポートの[エクスポート]、[インポート]、[印刷]などの活動に絞り込みます。こちらでは、監査データを表示する[コンポーネント]として、[すべてのレポート]または[対象のレポート]を選択できます。
- [データID]:IDを入力して、特定のデータに関連する監査を検索します。
- [実行元]:[ユーザー操作]、[Delugeスクリプト]、[API呼び出し]、[フォームメール]など、操作の実行元を選択します。すべての実行元を含めるには、[すべて]を選択します。
- [ユーザーのメールアドレス]:操作を実行したユーザーのメールアドレスに基づいて結果を抽出します。
6. 請求と使用量
[請求]ページには、現在のCreatorサブスクリプションの詳細が一覧表示されます。こちらでは、監査証跡が使用しているストレージ容量を
GB単位で確認できます。
詳細はこちら
メモ:請求情報における監査証跡のストレージ容量は、変更監査データのみに基づいて計算されます。
7. 注意事項
- 監査証跡機能はアプリケーション単位で使用でき、アプリケーションで実行された操作の履歴を2つのタブに分類して表示できます。
- 初期設定では、基本監査証跡の操作が取得されます。以前は基本監査証跡に含まれていたAPI関連の監査操作は、現在高度な監査証跡で利用できます。対象のアプリケーションの横にあるチェックボックスを選択すると、高度な監査証跡の操作を取得できます。
- ピボットレポート(ピボットグラフおよびピボットテーブル)のエクスポートと印刷操作は、監査証跡に記録されません。
- 高度な監査 証跡では、ストレージの上限に達するとデータの取得が停止しますが、基本監査証跡では、上限に達した後もデータの取得が継続されます。
- フィルターを適用して監査レポートを生成する場合は、次の点にご注意ください。
- 各エクスポートファイルに含めることができるデータは、最長6か月分または最大1GBまでです。いずれかの上限に先に達した時点までのデータが含まれます。
- 生成された監査レポートは、生成日から7日間ダウンロードできます。
- 管理者は複数の監査レポートをエクスポートできますが、一度に処理されるエクスポートは1件のみです。
- 監査エントリー1件あたりの最大サイズは512KBです。この上限を超えると、詳細ログには項目名のみが記録され、対応する項目データは省略されます。
変更監査:
- 作成または複製されたデータについては、詳細ログにデータIDのみが記録されます。
- ユーザー操作またはAPIによってデータが削除された場合、監査証跡にはすべての項目値、データのコメント、関連データの詳細が記録されます。ただし、データを削除するDelugeタスクによって削除されたデータについては、データIDのみが監査されます。
- データの復元:
- 項目値のみが復元され、データのコメントは復元されません。
- 過去3日以内に削除されたデータのみ復元できます。
- 削除後に、関連するフォームまたはその項目のメタデータが変更された場合、データの復元に失敗することがあります。これには、項目の追加、削除、名前変更、設定変更、項目の種類や関連付けの変更、その他のフォーム構造の変更が含まれます。このような場合、削除されたデータが現在のフォーム構造と互換性を失い、復元できないことがあります。
- メインフォームのデータに関連付けられたサブフォームのデータが削除されている場合、メインフォームのデータは復元できません。
- この機能のリリース日(2026年9月29日)より前に作成された監査エントリーは、復元機能の対象外です。
- 一括操作:
- ユーザーまたはAPIによって一括編集、複製、削除が行われた場合、一括操作の対象となったデータごとに個別の監査エントリーが作成されます。
- インポートによって追加されたデータは、インポートされたすべてのデータIDを含む1件の監査エントリーとして記録されます。
- インポートによって更新されたデータについては、変更されたデータごとに個別の監査エントリーが生成されます。
8. ベストプラクティス
- 長期的なコンプライアンス記録として保管するため、監査レポートを定期的にダウンロードします。
- フィルターを使用して、特定の事象やユーザーにレポートを絞り込みます。
- 定期審査の一環として、コンプライアンス担当チームや監査担当者とレポートを共有します。
- 監査証跡の表示と管理
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操作の概要ページを参照し、
ソリューションとそのコンポーネントの各種機能を1か所から効率的に管理する方法をご確認ください。