組織構造

組織構造

Zoho Peopleには、自社の組織構造を設定する機能があります。この機能を利用すると、複数の法人などを持つ組織でも、1つのZoho People組織アカウントで全体の情報を管理できます。情報を1つの組織アカウントにまとめることで、組織全体にわたる人事業務を効率化できます。

アイデア

以下の状況に該当する場合は、組織構造の機能を有効にすることをお勧めします。

  • 1つの組織をいくつかの単位に分けて管理する必要がある。
  • 1つの組織を分割して管理するが、それぞれの間に依存関係がある。
  • 分割した個々の組織からの情報をまとめて全体のレポートなどを作成している。
  • 給与計算のためにのみ、組織をいくつかに分離しておく必要がある。
組織構造の設定に関するヘルプ動画:

情報
依存関係のない独立した組織を複数管理する場合は、複数の組織を登録してください。
注意
Zoho Peopleの「部署」は、組織構造とは別の設定です。部署を組織構造の階層に関連付けることはできません。各従業員が所属する部署は、その従業員の詳細ページから直接設定します([処理][従業員情報]、または[アカウントの管理][ユーザー])。

Zoho Peopleの組織構造の階層

Zoho Peopleの組織構造は、以下の階層で構成されます。
  1. 法人
    経営が独立している正式な組織を表します。「法人」とは、契約、取引、支払い、罰則などに関して法的な権利と義務が生じることを意味します。Zoho Peopleでは、1つの組織アカウントに複数の法人を登録できます。たとえば、1つの企業グループの中に、経営が独立している会社が複数ある場合は、それぞれの会社を法人として登録できます。法人は、Zoho Peopleの組織構造の最上位階層に位置します。

  2. 事業単位
    1つの組織を事業内容によっていくつかに分ける場合に使用します。1つの法人の中に、複数の事業単位を設定できます。事業単位は、Zoho Peopleの組織構造では、法人に次ぐ、2番目の階層に位置します。

  3. 部門
    事業単位をさらに細かく分ける場合に使用します。地域や製品の種類によって部門を分けるのが一般的です。1つの事業単位の中に、複数の部門を設定できます。部門は、Zoho Peopleの組織構造では、事業単位の下の階層に位置します。
アイデア
組織構造を利用するメリット
  1. 自社の事業、法人、部門などに合わせて、独自の組織構造を定義できます。 
  2. 定義した組織構造に従業員を関連付け、従業員の所属を明確にできます。
  3. 組織構造をフィルターの条件に使用して、表示するデータを特定の組織に絞り込むことができます。
  4. 組織用ファイルを組織構造に基づいて共有できます。
  5. 特定の役割を組織構造の階層に関連付けることができます。

組織構造の有効化と構造の設定

Zoho Peopleの組織構造の機能を有効にし、自社の組織構造を設定するには、以下の手順を行います。
  1. [設定]→[アカウントの管理]→[組織設定]→[組織構造]→[設定]に移動します。
  2. [組織構造を有効にする]の切り替えボタンを使って組織構造の機能を有効にします。
    情報
    組織構造内の各階層の名称は、自由にカスタマイズできます。たとえば、「法人」という名称は「企業」「会社」に変更できます。
  3. [法人]タブに移動し、自社の法人を設定します。

  4. [事業単位]タブに移動し、自社の事業単位を設定します。



  5. [部門]タブに移動し、自社の部門を設定します。

  1. [法人][事業単位][部門]を設定できたら、[構造の管理]タブに移動して組織構造を設定します。組織構造を設定することで、社内のさまざまな組織を、分かりやすい階層構造に整理して効率的に管理できます。
例として、以下の2つの法人を持つ組織構造を設定してみましょう。
  1. ジルカーテクノロジー
  2. ジルカー化学
この2つの法人をZoho Peopleの1つの組織アカウントで管理するには、まず、組織構造の機能を有効にします。その後で、以下の手順を行います。
  1. [法人]タブに移動し、法人としてジルカーテクノロジージルカー化学を追加します。


  2. [事業単位]タブに移動し、以下の図のように事業単位を追加します。


  3. [部門]タブに移動し、以下の図のように部門を追加します。


  4. [構造の管理]タブに移動し、前のステップで追加した、法人、事業単位、部門を、組織構造の階層に設定します。




上図に示すように、最上位の「法人」の階層に、ジルカーテクノロジーと、ジルカー化学を設定します。ジルカーテクノロジーの事業単位には、「クラウドサービス」と「電気通信」を設定します。ジルカー化学には、「医薬品」と「特殊化学品」を設定します。 

上記の組織構造を使用すると、以下の操作が可能になります。
  1. 定義した組織構造に、従業員を関連付けることができます。
  2. 申請の承認者を、従業員が関連付けられている組織(法人/事業単位/部門)とは関係なく、別の組織から選択できます。
  3. 上司も、この組織構造とは関係なく割り当てることができます。別の組織(法人/事業単位/部門)に所属するユーザーも上司として設定できます。
  4. 1つの組織アカウントで複数の組織の情報を管理できます。Zoho Peopleのさまざまな画面で、フィルターの条件に組織構造を使用できます。これは、特定の組織の情報のみを表示したい場合に便利です。

各従業員の所属の設定

  1. [処理]→[従業員情報]→[従業員]に移動し、情報を編集する従業員をクリックします。


  2. 従業員が所属する、法人、事業単位、部門をそれぞれ設定して保存します。


アイデア
[従業員]タブで右上の[…]アイコンをクリックすると、従業員の情報を一括でインポートできます。

利用例

例1:複数の法人を所有するグローバルITサービス企業

会社名: TechNova Group
組織形態の概要:
TechNovaは、インド、米国、ドイツの3か国で事業を展開しています。各国の税法やコンプライアンス法の関係で、それぞれ別の法人として登録しています。

法人:
  1. TechNova India Pvt. Ltd.(インド)
  2. TechNova Inc.(米国)
  3. TechNova GmbH(ドイツ)
事業単位:
  1. ソフトウェア開発
  2. クラウドインフラストラクチャー
  3. ITコンサルティング
部門(事業単位傘下):
  1. ソフトウェア開発:Webアプリ、モバイルアプリ
  2. ITコンサルティング:セキュリティコンサルティング、ERPコンサルティング
組織構造の機能が役立つ点:
  1. 人事部門は、単一のZoho Peopleアカウントで従業員のデータすべてを管理できます。また、そのデータを法人ごとに分類できます。
  2. 給与の規則は国ごとに異なりますが、データはすべて一元管理できます。
  3. TechNova India(Webアプリ部門)のプロジェクトマネージャーに対して、TechNova USA(クラウドインフラストラクチャー部門)の従業員を直属の上司として割り当てることができます。
  4. レポートや分析に対して、国別、事業単位別、部門別にフィルター条件を適用できます。

例2:複数の子会社を所有するITコングロマリット

会社名:ByteWorksホールディングス
組織形態の概要:
ByteWorksは複数のテクノロジー子会社を所有しており、各子会社はそれぞれ異なる技術分野に特化しています。

法人:
  1. ByteWorks AI Labs(機械学習ソリューション)
  2. ByteWorks Networks(ネットワーキングソリューション)
  3. ByteWorks Cloud(ホスティング&インフラストラクチャーサービス)
各子会社の給与規定と人事の運用方法はそれぞれ異なりますが、本社の人事部門がすべて管理しています。

組織構造の機能が役立つ点:
  1. 本社の人事部門は、1つのZoho Peopleアカウントですべての子会社の情報を表示/管理できます。
  2. 法人別のアクセス権限により、管理者は関連する従業員のみを確認できます。
  3. 組織図では、ByteWorks → 子会社 → 部門の関係を明確に表しています。
  4. すべての法人で効率的な指揮命令系統およびコンプライアンスを実現できます。

例3:機能別部門のあるITコンサルティングファーム

会社名: Infocrest Solutions
組織形態の概要:
Infocrestは1つの法人として運営されていますが、顧客の業種に基づいた複数の部門を有しています。

事業単位:
  1. エンタープライズサービス
  2. SMBソリューション
部門:
  1. 銀行
  2. ヘルスケア
  3. 小売(エンタープライズサービス配下)
組織構造の機能が役立つ点:
  1. 人事部門は、社内請求や業績管理を目的として、特定の業界の部門に従業員を割り当てることができます。
  2. 部門別にレポートを作成し、稼働率や収益性を分析できます。
  3. 従業員の社内異動(例:ヘルスケア部門から小売部門への異動)をシステム内で追跡できるようになります。 

例4:給与計算業務の切り分けを目的として組織構造の機能を利用しているIT企業

会社名: SoftEdge Systems
組織形態の概要:
SoftEdgeは、インドに複数のオフィスを構えています。各オフィスは別会社として機能しているわけではありませんが、給与計算は拠点ごとに処理する必要があります。

法人:
  1. SoftEdge Systems Pvt. Ltd.
事業単位:
  1. バンガロールオフィス
  2. プネオフィス
  3. チェンナイオフィス
組織構造の機能が役立つ点:
  1. 人事データベースの一元管理を可能にすると同時に、場所に基づいて給与計算をグループ化できます。
  2. 指揮命令系統の規定と休暇の規定は、事業単位ごとに異なる設定が可能です。
  3. 同一国内で地域的に事業拡大を続けている組織に役立ちます。

「複数の組織」の設定と「組織構造」の比較

対象
組織構造
複数の組織
目的
共有データおよび相互依存関係のある複数の法人を、単一の組織アカウントで管理します。
各組織が独自のデータ、URL、設定を有している、完全に独立した組織を管理します。
最適な企業
従業員構成や指揮命令系統を共有している関連支社/法人を有する企業。
独立運営されている別会社/子会社を有する企業。
データの保存
すべての法人のデータは、1つのZoho Peopleアカウント内に保存されます。
各組織は、それぞれ独自のZoho Peopleアカウントとデータベースを所有しています。
従業員情報の表示設定
各法人の従業員情報を表示でき、指揮命令系統/承認のために従業員を関連付けることができます。
ある組織の従業員は、別の組織の従業員情報を確認したり、その従業員とやりとりしたりすることはできません。
指揮命令系統
法人をまたいだ指揮命令系統に対応します(ある法人の従業員が別の法人の上司に報告できます)。
組織をまたいだ指揮命令系統は許可されておらず、各組織の指揮命令系統は独立しています。
規定の設定
共通の規定/法人単位の規定を、同じアカウント内で共有/カスタマイズできます。
各組織には、それぞれ独立した規定、設定、ワークフローがあります。
アクセスURL
組織構造全体に共通のZoho People URLが1つあります。
各組織には固有のZoho People URLがあります(例:companyA.zohopeople.com)。
ライセンスと請求
単一のライセンスと請求の設定で組織構造全体をカバーできます。
各組織には個別のサブスクリプションとユーザーライセンスが必要です。
人事部門/管理者による管理
1つの人事チームがすべての法人を一元管理できます。
管理者は、同じログイン情報を使って複数の組織間を切り替えることができますが、データは別々のままです。
利用例(IT会社)
  • 1つの親会社の下に複数の法人を所有するソフトウェア会社(例:Zylker Technologies、Zylker Chemicals)。
  • 指揮命令系統を共有するクラウド、モバイル、セキュリティなどの部門があるSaaS企業。
  • 複数の独立したテクノロジー企業(例:TechAxis Software、TechAxis Digital)を所有する持株会社。
  • データ分離のためにクライアント固有の組織を管理するITマネージドサービス企業。
使用するタイミング
各法人が相互に関連しており、データの共有や法人をまたいだ指揮命令系統が必要な場合。
各法人が完全に独立しており、共通化されている部分や依存関係がない場合。