フォームワークフローの理解

フォームワークフローの理解

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要点    

フォームワークフローとは、データの作成、編集、削除など、フォーム上でのユーザーの活動によって実行される自動処理です。これらの活動を総称してデータイベントと呼びます。さらに、フォームの読み込み、項目への入力、フォームの送信など、ユーザーがフォームを操作するどの段階でワークフローを実行するかを、フォームイベントで詳細に指定できます。これらの処理を自動化することで、フォームワークフローは業務プロセスを効率化し、手作業を最小限に抑えます。

利用条件 

  1. Zoho Creatorのすべてのプランで利用可能
  2. アクセス可能なユーザー:特権管理者、管理者、開発者

1. 概要 

Zoho Creatorのフォームワークフローは、フォーム上でのユーザー操作に応じて実行される自動処理です。ワークフローでは、次のような特定のデータイベントで処理が実行されるように設定できます。

  1. 作成:フォームに新しいデータが追加されたときに実行されます。
  2. 編集:既存のデータが更新されたときに実行されます。
  3. 作成または編集:データが新しく作成されたとき、または既存のデータが編集されたときに実行されます。
  4. 削除:レポートからデータが削除されたときに実行されます。

データイベントを選択した後、フォームの読み込み、項目への入力、フォームの送信など、ユーザーがフォームを操作するどの段階でワークフローの処理を実行するかを、フォームイベントで詳細に指定します。利用できるフォームイベントは選択したデータイベントによって異なるため、状況に応じた適切な処理のみを設定できます。ワークフローは作成順に実行されます。


また、フォームワークフローは連携フォームステートレスフォームにも設定できます。ステートレスフォームにはデータが保存されないため、ボタンのクリックや項目への入力などのフォームイベントに基づいてのみ、ワークフローが実行されるように設定できます。


この仕組みにより、処理を正確に自動化して応答性を高め、手作業を最小限に抑えることができます。以下の表に、フォームイベントと、それぞれに適用可能なデータイベントを示します。

2. フォームイベントと適用可能なデータイベント    

2.1. フォーム

フォームイベント

説明

 

データイベント

作成

編集

作成または編集

削除

(連携フォームには適用されません)

項目ルール

項目の表示、非表示、有効化、無効化など、フォーム内の項目の動作を定義します。

フォームの読み込み

フォームが開かれたときに処理を実行します。

項目へのユーザー入力

項目にデータが入力されたときに処理を実行します。

行の追加(サブフォーム)

サブフォームに行が追加されたときに処理を実行します。

行の削除(サブフォーム)

サブフォームから行が削除されたときに処理を実行します。

フォーム送信時の検証

フォームが送信される前の検証時に処理を実行します。

フォーム送信の成功

フォームが正常に送信された後に処理を実行します。

項目の更新

データの編集時に項目の値が更新されると、アクションを実行します。

データ削除時の検証

データを削除する前の検証時に、アクションを実行します。

データの削除完了

レポートからデータが正常に削除された後、アクションを実行します。

2.2.連携フォーム  

フォームイベント

データイベント

作成

編集

作成または編集

項目ルール

フォームの読み込み

項目へのユーザー入力

フォーム送信時の検証

  

2.3. ステートレスフォーム

フォームイベント

データイベント

項目ルール

フォームの読み込み

項目へのユーザー入力

ボタンのクリック時


メモ:
  1. データは連携先の外部サービスで管理されるため、連携フォームのデータはZoho Creator内に保存されません。そのため、連携フォームでは「削除済み」のデータイベントはサポートされていません。
  2. フォーム送信成功時」および「項目の更新時」のフォームイベントは、連携フォームのワークフローではサポートされていません。つまり、連携フォームでは、項目の更新時やフォームの送信が正常に完了したときにワークフローを実行できません。
  3. 行の追加や削除などのフォームイベントは、サブフォームを含むフォームでのみサポートされています。
  4. ステートレスフォームにはデータが保存されないため、データイベントは適用されません。その他のフォームイベントは保存済みデータに依存するため、ステートレスフォームのワークフローは、項目ルール、フォームの読み込み、ユーザー入力、ボタンのクリックなど、サポートされているフォームイベントでのみ実行できます。

3. フォームワークフローのダッシュボード 

フォームワークフローダッシュボードでは、アプリケーション内に設定されているすべてのフォームワークフローを包括的に確認できます。ワークフローは体系的に整理して表示されるため、関連するフォーム、処理、ステータス、その他の重要な詳細を簡単に把握できます。各ワークフローは、設定対象のデータイベントやフォームイベントとともに、対応するフォームごとにグループ化されます。


Notes
メモ:初期設定では、ワークフローは作成順に表示されます。ただし、カスタマイズ機能を使用して、フォームイベント内のワークフローを必要に応じてドラッグ&ドロップすることで実行順序を変更し、ビジネスロジックに必要な順序で正確に実行できます。

3.1. フォームワークフローダッシュボードの構成要素



  1. 新しいワークフロー:新しいフォームワークフローを作成するには、[新しいワークフロー]をクリックします。ワークフローの作成画面に移動します。フォームワークフローの作成方法については、こちらをクリックしてください。
  2. 検索:フォーム内の特定のワークフローを検索するには、検索バーにワークフロー名、データ、またはフォームイベントに関連するキーワードを入力します。
  3. フォーム名:表示するワークフローの基準となるフォームを、左側のナビゲーションパネルで選択します。フォームは、ワークフローが設定されているフォームと設定されていないフォームに分類されます。
  4. フォームイベントによる抽出:[フォームイベント]セクションを展開するには、左パネルの横にある矢印をクリックします。選択したフォームの各フォームイベントは、対応するデータイベント(作成、編集、作成または編集、削除)の下に整理されています。関連するフォームイベントを表示するには、データイベントの横にあるドロップダウン矢印をクリックします。たとえば、[フォームの読み込み時]を選択すると、そのフォームイベントに設定されているすべてのワークフローに加え、各ワークフローの処理数、ステータス(有効または無効)、作成日などの詳細が表示されます。
  5. ワークフロー一覧:ワークフローは、実行のきっかけとなるデータイベントとフォームイベントに基づいて表示されます。
  6. ワークフローの編集:ワークフローの編集画面に移動するには、ワークフロー名をクリックします。関連する処理を表示、追加、編集できます。フォームワークフローの管理について詳しくは、こちらをクリックしてください。
  7. 処理:ワークフローに関連付けられている処理の数がこちらに表示されます。処理に関する情報を表示するには、テキストにカーソルを合わせます。
  8. 有効/無効:ワークフローを有効または無効にするには、切り替えボタンを使用します。これにより、ワークフローを削除せずに実行を一時停止できます。
  9. 作成日:ワークフローが作成された日時を示します。
  10. ドラッグハンドル:ドラッグハンドルを表示するには、ワークフロー名にカーソルを合わせます。フォームイベント内でワークフローの順序を変更するには、アイコンをクリックしてドラッグします。
  11. 削除:ワークフローを完全に削除するには、ワークフローにカーソルを合わせ、表示される削除アイコン()をクリックします。

4. フォームワークフロービルダー 

フォームワークフローを作成した後、その処理をフォームワークフロービルダーで設定、管理する必要があります。1件のワークフローに複数の処理を追加でき、ビルダーに表示されている順序で実行されます。処理をドラッグ&ドロップするだけで、実行順序をいつでも変更できます。フォームワークフローでの処理の設定方法について詳しくは、こちらをクリックしてください。

4.1. フォームワークフロービルダーの構成要素 

  1. パンくずリスト:ワークフローのナビゲーションパスを、フォーム名→データイベント→フォームイベント→ワークフロー名の形式で示します。
  2. 処理ブロック:実行する特定の処理またはスクリプトを格納するコンテナーです。各処理ブロックには、共通の実行条件を持つ複数の処理を追加できます。
  3. 条件:処理ブロックを実行するために満たす必要がある条件を表示します。複数の条件を追加して、ロジックをさらに絞り込むことができます。条件を変更または削除するには、条件にカーソルを合わせて編集アイコンと削除アイコンを表示します。
  4. 処理:処理ブロック内に設定されている処理を表示します。編集するには処理をクリックします。または、処理にカーソルを合わせて編集アイコンと削除アイコンを表示し、変更または削除します。
  5. 新しい処理の追加:ワークフローに新しい処理ブロックを作成します。既存の処理ブロック内に新しい処理を追加するには、処理にカーソルを合わせて[+]アイコンをクリックします。
    Notesメモ:Delugeスクリプトの処理のみをサポートするフォームイベントでは、処理ブロック内に処理を追加するオプションは使用できません。フォームイベントサポートされる処理についての詳細をご確認ください。 
  6. ワークフローのプロパティ:歯車アイコン()をクリックすると、ワークフローのプロパティが右パネルに表示されます。ワークフロー名の変更、[ステータス]切り替えボタンによる有効化または無効化、関連するフォームイベントとデータイベントの確認ができます。
  7. ドラッグスライダー:ワークフローの処理ブロックの順序を変更するには、ドラッグスライダーをクリックしてドラッグします。または、処理ブロックにカーソルを合わせてドラッグハンドルアイコンを表示することもできます。順序を変更するには、ドラッグハンドルまたは処理ブロック内の任意の場所をクリックしてドラッグします。

    また、処理にカーソルを合わせると表示されるドラッグハンドルを使用して、処理ブロック内の処理の順序を変更したり、別のブロックに移動したりできます。

5. ビジネスでの活用例 

事例1:フィールドサービス要求の管理

ある公益事業会社では、現地での点検や修理に関するサービス要求を処理するために、Zoho Creatorアプリケーションを使用しています。顧客は「サービス訪問要求」フォームから要求を送信します。タスクの振り分け、技術担当者の割り当て、顧客との連絡を自動化するために、フォームワークフローが設定されています。

ワークフローの自動化。

  1. フォームの読み込み時:ログイン認証情報または過去の要求に基づいて、顧客の連絡先と住所の詳細が自動入力されます。
  2. 項目へのユーザー入力時:サービスの種類(電気、配管、メンテナンスなど)を選択すると、予約可能な時間帯と必要書類が動的に表示されます。
  3. フォーム送信の検証時:重複を特定するために、同じ場所とサービスの種類で最近送信されたサービス要求がないか、アプリケーションが確認します。最近の要求がすでに解決済みの場合は、その旨を知らせ、続行するかどうかを確認する警告がユーザーに表示されます。
  4. フォームの送信成功時:一意のサービス要求IDが生成されます。サービス地域と空き状況に基づいて、要求が技術担当者に割り当てられます。サービスID、技術担当者の詳細、訪問予定時刻を記載した確認メールが顧客に送信されます。
  5. 項目の更新時:技術担当者が作業ステータスを「完了」に更新すると、作業の詳細とサービス評価フォームを記載したフォローアップメールが顧客に送信されます。

この自動化により、手作業での調整を減らし、技術担当者を迅速に割り当てられるようになるほか、サービスの透明性と顧客満足度が向上します。


事例2:Webサイトからの見込み客情報の取得

あるマーケティングチームでは、Webサイトから見込み客情報を取得して管理するために、Zoho Creatorの連携フォームを使用しています。このフォームは公開され、会社のWebページに埋め込まれています。訪問者の氏名、メール、関心のある分野、メッセージなどの詳細を収集するためのフォームです。また、Zoho CRMと直接連携するよう設定されており、Zoho CreatorからZoho CRMの「連絡先」タブへシームレスにデータを転送できます。

ワークフローの自動化。

  1. ユーザー入力時:訪問者が関心のある分野(製品デモや価格に関する問い合わせなど)を選択すると、希望する連絡方法や時間帯などの追加項目がフォームに動的に表示されます。
  2. フォーム送信の検証時:見込み客の重複を防ぐために、Zoho CRM内に既存のデータがないか確認します。検証に成功すると、見込み客データがZoho CRMに自動送信されます。さらに、問い合わせを受け付けたことを知らせる確認メールが訪問者に送信され、取得した見込み客の詳細を含む通知が担当の営業担当者に送信されます。

この連携により、見込み客情報をリアルタイムで取得し、手作業によるデータ入力をなくして、営業チームが迅速に対応できるようになるため、見込み客との関係構築と商談化の効率が向上します。

 6. ナビゲーションガイド 

 

7. 注意事項 

サブフォーム

  1. 「行の追加」や「行の削除」などのフォームイベントは、サブフォームを含むフォームでのみサポートされています。
  2. 既存のフォームを別のフォームのサブフォームとして追加した場合、元のフォームに設定されているワークフローはサブフォーム内では動作しません。この場合、必要なワークフローは親フォームに設定する必要があります。
    たとえば、フォームの読み込み時にユーザーデータを自動入力するワークフローが設定されたフォームについて考えてみます。このフォームをサブフォームとして使用すると、ワークフローは実行されません。親フォームにロジックを実装しない限り、サブフォーム内の項目は空欄のままになります。

ステートレスフォーム

  1. データを保存しないステートレスフォームには、データイベントは適用されません。ステートレスフォームのワークフローは、項目ルール、フォームの読み込み、ユーザー入力、ボタンのクリックなど、サポートされているフォームイベントでのみ実行できます。その他のフォームイベントは、保存されたデータを必要とするためです。

連携フォーム

  1. データは連携先の外部サービスで管理されるため、連携フォームのデータはZoho Creator内に保存されません。そのため、連携フォームではデータの「削除」イベントはサポートされていません。
  2. 「フォーム送信成功時」と「項目更新時」のフォームイベントは、連携フォームのワークフローではサポートされていません。そのため、連携フォームでは、項目が更新されたときやフォームの送信が正常に完了したときにワークフローを実行することはできません。
  3. 連携フォーム内の項目のうち、Zoho Creatorのフォームに関連付けられていない項目はワークフローで使用できません。これには、外部サービスのモジュールには存在するものの、Zoho Creatorの連携フォームには追加されていない項目も含まれます。
  4. Deluge
    1. 連携フォームのワークフローでは、Delugeスクリプトからシステム項目にアクセスできません。たとえば、input.Modified_dateやinput.IDを使用した連携項目の値の取得はサポートされていません。
    2. 連携フォームのワークフローでは、'old'キーワードを使用して、複数選択項目の更新前の値を取得することはできません。
    3. データの追加更新削除を行うデータアクセス処理は、連携フォームのワークフローにおける読み込み時イベントとユーザー入力時イベントではサポートされていません。
    4. ドロップダウンの選択肢を動的に追加、変更することは、Delugeタスクでaddまたはappendクライアント関数を使用する場合、連携フォームのワークフローではサポートされていません。
    5. 連携フォームのID項目は、連携項目内のサブ項目としてのみサポートされています。
    6. Delugeのデータアクセス処理では、ワークフローを使用して連携フォームのデータを追加変更削除できません。
    7. 連携フォームのシステム項目は、ワークフローではサポートされていません。
    8. ワークフローのメール送信タスクでは、連携レポートを添付ファイルとして送信できません。
    9. 連携フォームのワークフローでデータを取得する場合は、invokeURLのみサポートされています。

次のステップ
前のステップ
次のステップ

フォームのワークフローを理解したら、次は、フォームイベントやデータイベントに基づく処理を自動化できるように、ワークフローを効果的に設定する方法を学びます

 

前のステップ

フォームのワークフローについて確認する前に、Zoho Creatorのワークフローとその主な機能を理解しておいてください。