米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)

米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)

はじめに

Zoho CRMで利用している認証済みの送信元ドメインを、米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)プログラムに登録すると、Zoho CRMから送信したメールに対して苦情報告をした米国Yahoo!メール利用者には以降のメール送信が行われないように自動で制限できます。また、米国Yahoo!メールでの苦情報告を、Zoho CRMのメールの信頼性に関するレポートに反映することが可能です。これにより、メールの不達や迷惑メール判定を低減するための必要な対策を行い、送信元ドメインの信頼性の向上を図ることが可能です。この記事では、Zoho CRMで米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)を利用する方法について説明します。

苦情フィードバックループ(CFL)とは

苦情フィードバックループ(CFL:Complaint Feedback Loop)とは、メールサービス事業者によって、メール受信者からの苦情報告が、メール送信者にフィードバックされるサービスです。通常、メールサービス事業者(例:Yahoo!、Gmail、Zohoなど)では、受信者からの苦情報告をもとに、迷惑メール(スパム)フィルターの設定や、送信者ごとの苦情報告率の算出が行われています。これにより、特定の送信者の苦情報告率が基準値を上回った場合に、対象の送信者が送信するメールがブロックされたり、迷惑メールフォルダーに振り分けられたりするようになります。そのため、メール送信者は、意図しないメールのブロックや、迷惑メール(スパム)判定を防ぐために、苦情フィードバックループ(CFL)を活用する必要があります。

苦情フィードバックループ(CFL)を利用すると、メールの送信者は、受信者からの苦情報告に基づいて、メールの配信方法を早期に改善することが可能です。

米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)を利用するメリット 

米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)プログラムに、Zoho CRMで利用中の認証済みの送信元ドメインを登録すると、米国Yahoo!メール利用者からの苦情報告が、Zoho CRMのメールの信頼性に関するレポートに反映されます。また、苦情報告を行った受信者が特定され、該当の受信者への以降のメール送信を自動で制限できます。このように、苦情報告をもとに分析や対策を行うことで、メールのブロックや迷惑メール判定を防止できます。

Zoho CRMにおける苦情フィードバックへの対応 

Zoho CRMでメール送信に使用された送信元メールアドレスは、初期設定で、25種類以上のメールサービスとOutlookアプリによる苦情フィードバックループ(CFL)プログラムに自動で登録されます。対象の各メールサービスから受信した苦情フィードバックは、送信元ドメイン/IPアドレスの信頼性を維持するために利用されます。

具体的には、Zoho CRMで苦情報告を受信した場合に、苦情を報告した受信者のメールアドレスが特定され、該当のメールアドレスへの以降のメール送信が自動で制限されます。また、苦情報告のデータは、Zoho CRMのメールの信頼性に関するレポートに反映されます。メールの信頼性に関するレポートでは、メールの信頼性スコアや、スコア改善のための提案を確認できます。提案内容に基づいて必要な対策を行うことで、メールの不達や迷惑メール判定を防止することが可能です。

米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)への登録 

米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)には、DKIM認証が完了している送信元ドメインのみを登録できます。そのため、Zoho CRMのメール機能において、米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)は初期設定で有効になっていません。Zoho CRMで米国Yahoo!メールからの苦情フィードバックを受信したい場合、ユーザーは自分でこのプログラムに登録する必要があります。

登録が完了すると、米国Yahoo!メールからの苦情フィードバックを受信できるようになります。以下では、米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)への登録方法について説明します。

登録方法

米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)プログラムに登録するには、以下の手順が必要です。

  1. DKIM認証:Zoho CRMで、送信元ドメインのDKIM認証が完了している必要があります。これは、Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)において、DKIM認証されたメールのみが処理されるためです。Zoho CRMにおけるDKIM認証の設定方法の詳細については、こちらをご参照ください。
  2. 「postmaster@<組織で利用しているドメイン>」のメールアドレス:「postmaster@<組織で利用しているドメイン>」のメールアドレスが必要です(例:postmaster@yourdomain.com)。登録手続きでは、「postmaster@<組織で利用しているドメイン>」のメールアドレスに対して認証用のコードが送信されます。

米国Yahoo!の苦情フィードバックループ(CFL)プログラムに登録するには:
  1. 米国Yahoo!の苦情フィードバックループ(CFL)のWebページにアクセスします。
  2. 画面を下にスクロールし、[Enroll Now](登録する)をクリックします。
  3. 登録フォームに必要な情報を入力します。詳細は、以下の動画(英語)をご参照ください。
    メモ:[Reporting Email](報告先メールアドレス)の項目には、データセンターがEU以外の場合は「abuse@zohocrm.com」、EUの場合は「abuse@eu.zohocorp.com」を指定する必要があります。これにより、米国Yahoo!メールでの苦情報告を、Zoho CRMのメールの信頼性に関するレポートに反映することが可能です(なお、Zoho CRMのメールの信頼性に関するレポートの詳細については、こちらをご参照ください)。
  1. [Get Verification Code](認証コードを取得する)をクリックすると、「postmaster@<組織で利用しているドメイン>」宛てに認証コードが記載されたメールが送信されます。



  2. メール内の認証コードをコピーして、登録フォーム内の所定の項目に貼り付けます。
  3. [Create Request](登録を申請する)をクリックします。
登録申請を送信すると、送信元ドメインが米国Yahoo!メールの苦情フィードバックループ(CFL)のシステムに登録されます。なお、登録には通常、36~72時間程度かかります。登録が完了すると、米国Yahoo!メールの利用者による苦情報告は、Zoho CRMの報告先メールアドレス(「abuse@aohocrm.com」または「abuse@eu.zohocorp.com」)に転送されます。なお、登録が完了しても、登録完了メールは送信されませんのでご注意ください。


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